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第四章の話
ヨルダの魔女
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翌朝、ぐっすり寝て寝起きがスッキリしている。
「おはよう、スック。」
「スック!」
よく寝たなぁ。昨日の疲れもとれたみたい。
身支度をして準備ができた頃にレンさんとケイさんが来てくれた。
「おはよう、モエ。朝飯行こうぜ。」
「おはようございます。よく眠れましたか?支度はできてましたか?」
「おはようございます、レンさん、ケイさん。よく寝て疲れもとれました。丁度支度できたところでした。」
「クッ。ケイは宿の仕事してるときみてぇな話し方だな。」
「フフッ。確かに。」
「あっ、つい癖で。」
一階に降りて朝食を待っている。
先に出してもらったコーヒーを飲みながら待つ。
「今日はモエの依頼だな。」
「はい!楽しみです!」
「モエさん。楽しみなのはいいことですが、結構クセのある人ですよ。」
「クッ。俺もそう言ったんだがな。結局楽しみらしい。」
「フフッ。そうですか。モエさんなら大丈夫かもですね。」
朝食はハードパンでチキンと野菜をたっぷり挟んだサンドとオムレツとスープだった。
これがまた美味しかった。
レンさんが宿屋の店主さんに連泊することを伝えてくれて、宿を出た。
「じゃぁ、行くか。魔女のところへ。」
「魔女?」
「実はこの街の薬屋のお婆さんは魔女なんですよ。」
「えっ?」
「フフッ。冗談です。ヨルダの魔女って世間では言われているんですよ。とても薬に詳しくて作れないものはないかもしれません。遠くからお婆さんの薬を求めてくる人もいるくらいですから。」
「なるほど。」
「さっ、行くか。」
ギルドがあったところまで戻りそこから街の奥に進んで行くと看板があった。
「ジーナの薬屋」
矢印があった。
「この坂の進んだところだ。」
坂を登っていくと建物があって途中から崖と合体している。
「ジーナの薬屋」と看板に書いてある。
「ここだ。」
「久しぶりに来ましたが変わりませんね。」
「ある意味目立つよな。」
建物の周りには草花が植えてあって手入れがいきとどいている。
変わった植物もあるようだが。
カランコロン♪
ドアを開くとベルが鳴り響く。
「おはようございます。」
私はそろっと声をかけた。
「ジーナ婆さん。」
レンさんが大きな声で言った。
しばらくすると奥から少女が出てきた。
「いらっしゃいませ。ご用件を伺います。」
薄い茶色の髪をフワフワ揺らした女の子だった。
「ジーナさんはいるか?俺はレンだ。」
レンさんの顔を見て少し怯えている。
「フフッ。レンは顔が怖いんだよ。ごめんね、お嬢さん。僕たちはマリンの街から依頼できたのですが、ジーナさんはいらっしゃいますか?僕はケイです。」
ニコニコしながらケイさんが言った。
そしたらホッとした様子で少し笑った。
「私はモエです。よろしくお願いします。あなたの名前は?」
私も挨拶をしてニッコリ笑った。
「私はフルリっていうの。よろしくお願いします。」
可愛い。
「フルリ。なんだい?騒がしいねぇ。」
奥からノソノソと黒いローブを羽織ったお婆さんがきた。この人がジーナさんだろう。
「師匠。お客様が。」
フルリちゃんが言ってくれた。
「お客かい。ん?おや?珍しい奴が来たね。レンとケイじゃないか。それと見ない顔だね。」
「婆さん久しぶりだな、相変わらずだな。」
「誰が婆さんだい。ジーナとお呼び。」
「ジーナさんご無沙汰しております。お久しぶりです。」
「ケイも相変わらずだね。マリンでのウワサは聞いているよ。経営者らしいじゃないか。やはりやり手だったね。」
「いえいえ、まだ手探り冗談ですよ。」
「ジーナ。こっちはモエだ。冒険者をしている。」
「初めまして。モエです。よろしくお願いします。」
ペコリと頭を下げた。
ジーナさんがジッと見つめてくる。
何かを探るような目だ。
「ん?調合ができるんだね。冒険者にしては調合スキルが高いね。」
「あっ、はい。一応。でもまだまだ練習中です。」
「あんたもしかしてブルーナが言っていた冒険者かい?マリンの薬屋に調合について聞きに行ったかい?」
「はい!ブルーナさんに調合をもっと勉強したいってことをお話しました。」
「そうかい。ブルーナは私の弟子だよ。見習い中の頃はここにいたんだ。この間連絡をもらってね。あんたの話をしていた。」
「ブルーナさんがですか?」
「あぁ、そうかい、あんたが。てっきりレンの恋人かと思ったよ。」
そう言ってウィンクしてきた。
「おはよう、スック。」
「スック!」
よく寝たなぁ。昨日の疲れもとれたみたい。
身支度をして準備ができた頃にレンさんとケイさんが来てくれた。
「おはよう、モエ。朝飯行こうぜ。」
「おはようございます。よく眠れましたか?支度はできてましたか?」
「おはようございます、レンさん、ケイさん。よく寝て疲れもとれました。丁度支度できたところでした。」
「クッ。ケイは宿の仕事してるときみてぇな話し方だな。」
「フフッ。確かに。」
「あっ、つい癖で。」
一階に降りて朝食を待っている。
先に出してもらったコーヒーを飲みながら待つ。
「今日はモエの依頼だな。」
「はい!楽しみです!」
「モエさん。楽しみなのはいいことですが、結構クセのある人ですよ。」
「クッ。俺もそう言ったんだがな。結局楽しみらしい。」
「フフッ。そうですか。モエさんなら大丈夫かもですね。」
朝食はハードパンでチキンと野菜をたっぷり挟んだサンドとオムレツとスープだった。
これがまた美味しかった。
レンさんが宿屋の店主さんに連泊することを伝えてくれて、宿を出た。
「じゃぁ、行くか。魔女のところへ。」
「魔女?」
「実はこの街の薬屋のお婆さんは魔女なんですよ。」
「えっ?」
「フフッ。冗談です。ヨルダの魔女って世間では言われているんですよ。とても薬に詳しくて作れないものはないかもしれません。遠くからお婆さんの薬を求めてくる人もいるくらいですから。」
「なるほど。」
「さっ、行くか。」
ギルドがあったところまで戻りそこから街の奥に進んで行くと看板があった。
「ジーナの薬屋」
矢印があった。
「この坂の進んだところだ。」
坂を登っていくと建物があって途中から崖と合体している。
「ジーナの薬屋」と看板に書いてある。
「ここだ。」
「久しぶりに来ましたが変わりませんね。」
「ある意味目立つよな。」
建物の周りには草花が植えてあって手入れがいきとどいている。
変わった植物もあるようだが。
カランコロン♪
ドアを開くとベルが鳴り響く。
「おはようございます。」
私はそろっと声をかけた。
「ジーナ婆さん。」
レンさんが大きな声で言った。
しばらくすると奥から少女が出てきた。
「いらっしゃいませ。ご用件を伺います。」
薄い茶色の髪をフワフワ揺らした女の子だった。
「ジーナさんはいるか?俺はレンだ。」
レンさんの顔を見て少し怯えている。
「フフッ。レンは顔が怖いんだよ。ごめんね、お嬢さん。僕たちはマリンの街から依頼できたのですが、ジーナさんはいらっしゃいますか?僕はケイです。」
ニコニコしながらケイさんが言った。
そしたらホッとした様子で少し笑った。
「私はモエです。よろしくお願いします。あなたの名前は?」
私も挨拶をしてニッコリ笑った。
「私はフルリっていうの。よろしくお願いします。」
可愛い。
「フルリ。なんだい?騒がしいねぇ。」
奥からノソノソと黒いローブを羽織ったお婆さんがきた。この人がジーナさんだろう。
「師匠。お客様が。」
フルリちゃんが言ってくれた。
「お客かい。ん?おや?珍しい奴が来たね。レンとケイじゃないか。それと見ない顔だね。」
「婆さん久しぶりだな、相変わらずだな。」
「誰が婆さんだい。ジーナとお呼び。」
「ジーナさんご無沙汰しております。お久しぶりです。」
「ケイも相変わらずだね。マリンでのウワサは聞いているよ。経営者らしいじゃないか。やはりやり手だったね。」
「いえいえ、まだ手探り冗談ですよ。」
「ジーナ。こっちはモエだ。冒険者をしている。」
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ペコリと頭を下げた。
ジーナさんがジッと見つめてくる。
何かを探るような目だ。
「ん?調合ができるんだね。冒険者にしては調合スキルが高いね。」
「あっ、はい。一応。でもまだまだ練習中です。」
「あんたもしかしてブルーナが言っていた冒険者かい?マリンの薬屋に調合について聞きに行ったかい?」
「はい!ブルーナさんに調合をもっと勉強したいってことをお話しました。」
「そうかい。ブルーナは私の弟子だよ。見習い中の頃はここにいたんだ。この間連絡をもらってね。あんたの話をしていた。」
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「あぁ、そうかい、あんたが。てっきりレンの恋人かと思ったよ。」
そう言ってウィンクしてきた。
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