陽のあたる場所3

こたろ

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仮想と真実

仮想と真実18

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篤史が亡くなってまだ約1か月……。


言葉では前向きな発言をしても、まだ篤史には未練があるのが正直なところだ……。


未だに篤史を好きな気持ちは変わらないし、なにより未だに彼が亡くなった証拠さえもないし………。


だけどもし、これが全て嘘だったとして、篤史が生きているとしても

私は篤史と永遠に結ばれることはないだろう……。


それなら、このまま美談としてこの物語を終わらせるのが一番なのかもしれない……。


だけどせめて……


せめて手紙だけでも読みたい…っ!!



「でさ、その手紙ってなんでさっちゃんに送ってくれないの?」


「寅さんそれがね、最初は送るとか言ってくれたのに

送って欲しいから住所もメールしたんだけどさ、結局お母さんがハワイに持ってっちゃったみたいでさ(笑)」


「ふ~ん。

なんか最初から最後まで厄介な話ばかりだな(笑)」



「そうなのよ(笑)

だから今改めて考えてみると、彼が亡くならなくても問題だらけで上手くいかなかったかもなって思う。

まぁ、気持ち的に"そうでも思わなきゃやっていけない"ってのもあるけどさ(笑)

それに……


そもそも札幌には住めなかっただろうな。

会社は東京に進出するとか言ってたけど、きっとそれも難しかっただろうしさ。

1週間だけ札幌に住んだけど、札幌の繁華街でさえ東京に比べると閑散としてるし…

東京戻ったらやっぱり"東京サイコ~っ!!!♪"ってなったモンね(笑)」



「分かるよw

東京以上に楽しいトコロはないからねっ!♪」
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