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第3章 平穏―ピースフル―
097 本業は地質学者
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数時間後。
会議室で黙々と勉強を続けるクロマを見ていて、皆奇妙を感じずにはいられない。
「いつも戦ってばかりだから、勉強し始めるとなんかすごいね。」
と三笠。
するとシュンは言った。
「俺も負けてらんね!」
そしてテントの中に潜り込んだ。
三笠が様子を覗いてみると、シュンの事なので赤ちゃんと一緒に眠っていた。
「寝てるじゃん。」
三笠が言うと、守は言った。
「バッカじゃないのぉお」
大きな声で罵ってみるが、シュンには響かない。
ミンスは真面目に勉強をしているクロマの傍に来て言う。
「クロマ、随分勉強熱心ですね。わたくしもお手伝いを…」
と一緒に勉強をしようと歩み寄ってくる。
しかし、本を見ると女性の体が載っていて、なんとクロマは保健体育の教科書をガン見していた。
「クロマ」
ミンスは笑顔をクロマに向ける。
クロマはミンスを見て言った。
「女はこんな体をしているのか…?」
すると一斉にサチ等がズッコケ、ミンスは呆れ返って教科書を閉じた。
「おっぱい、好きですもんねぇ…」
ミンスが言うと、サチは発言に顔を赤くする。
クロマも少し顔を赤らめながらもミンスに言った。
「母上のは大きかった。」
それを聞いたミンスは笑顔を保ったまま眉を潜めた。
「胸は大きい方がお趣味で…」
「小さいものは男と大して変わらんだろう。」
クロマがしれっと言うので、ミンスは強めに言った。
「変わります。」
「というか勉強する気ないじゃない。」
サチが冷静にツッコミを入れると、クロマはそっぽむく。
「あんなもの飽きる。」
三笠はクスクスと笑った。
「元気にはなったから、結果オーライかな。」
そこに、先程までいなかった久坂と数男が入ってくる。
そして更にもう一人、秋田が入ってきた。
守は秋田を見て言う。
「あ、親子愛の人。」
「どういう覚え方…」
とサチは呆れつつ呟いた。
秋田はすぐにミンス達の近くに来た。
ミンスは首を傾げ、クロマは秋田を睨みつける。
「初めまして。君だね、この街を植物だらけにしたのは。」
「あら、急にどうなさいました?」
ミンスは微笑むと、クロマは久坂に言った。
「貴様ミンスの事をこの男に言ったのか。コイツは研究所のトップだろう。」
久坂が理由を話そうとすると、秋田は言った。
「今は、息子がトップだよ。私は表向きはこうして研究活動をしているがね、本業は地質学者なんだよ?」
「地質学者?地層を調べる学者か?」
クロマが言うと、秋田は笑顔で頷く。
すると秋田の目は輝いた。
「美しい地層…そこからわかる時代の流れ、その時の風景…想像するだけでワクワクするんだよ!」
クロマは想像できないのか無表情のまま。
ちなみに大体みんなクロマと同じ反応だ。
ミンスだけはよく理解しているのか、何度も頷いていた。
すると秋田は言った。
「どうしても、どうしても石の巫女がいた国の地層を調べたくてね…!
国に立ち入れないか国王の子供である君達に掛け合いに来たんだよ…!」
「そうか。」
クロマが納得すると、ミンスは微笑む。
「そうです、国にはわたくし達の兄弟がいるのですが、その兄弟に言えばなんとかなりますよ。」
それを聞いた秋田は目を丸くした。
「兄弟がいるんだね。海外、か。
…うん、今日行くか。」
秋田はブツブツ呟くので、それを聞いた久坂は頭を抱えた。
(親子揃って行動力オバケだな…)
「わたくしが兄弟に連絡をして、国に出入りできるようにいたしましょう。そうすればいつでもその兄弟に会う事ができます。」
ミンスの言葉に秋田は嬉しそうな顔をした。
「本当かい?いやぁ助かるよ。今日から行けるかな?」
「週の始めまでお待ちいただければ。」
それを聞いた秋田は少し残念そうな顔。
しかし再び嬉しそうな笑顔を見せた。
「そうかい、じゃあ彼によろしくねミンスちゃん。
あ、私は息子から逃げてるから、息子には私が来た事を言わないように!」
秋田はそう言うと、忙しいのかせっせと部屋から出て行ってしまった。
するとクロマはミンスに言う。
「ミンス、お前はベラベラと話すな。」
しかし、ミンスは窓の外を眺めて誤魔化す。
「…今頃隠したって…無駄ですもの。わたくし達、これから普通の人間として生きるのですから。」
ミンスはクロマに寄り添ってそう言うのだが、数男は言った。
「ここの植物はどうにかなんないのか」
するとミンスは一笑。
「わたくしがいる限り、消えません。」
ミンスが笑って言うので、数男は舌打ち。
そしてタバコに火をつけ、いつものように喫煙するのであった。
会議室で黙々と勉強を続けるクロマを見ていて、皆奇妙を感じずにはいられない。
「いつも戦ってばかりだから、勉強し始めるとなんかすごいね。」
と三笠。
するとシュンは言った。
「俺も負けてらんね!」
そしてテントの中に潜り込んだ。
三笠が様子を覗いてみると、シュンの事なので赤ちゃんと一緒に眠っていた。
「寝てるじゃん。」
三笠が言うと、守は言った。
「バッカじゃないのぉお」
大きな声で罵ってみるが、シュンには響かない。
ミンスは真面目に勉強をしているクロマの傍に来て言う。
「クロマ、随分勉強熱心ですね。わたくしもお手伝いを…」
と一緒に勉強をしようと歩み寄ってくる。
しかし、本を見ると女性の体が載っていて、なんとクロマは保健体育の教科書をガン見していた。
「クロマ」
ミンスは笑顔をクロマに向ける。
クロマはミンスを見て言った。
「女はこんな体をしているのか…?」
すると一斉にサチ等がズッコケ、ミンスは呆れ返って教科書を閉じた。
「おっぱい、好きですもんねぇ…」
ミンスが言うと、サチは発言に顔を赤くする。
クロマも少し顔を赤らめながらもミンスに言った。
「母上のは大きかった。」
それを聞いたミンスは笑顔を保ったまま眉を潜めた。
「胸は大きい方がお趣味で…」
「小さいものは男と大して変わらんだろう。」
クロマがしれっと言うので、ミンスは強めに言った。
「変わります。」
「というか勉強する気ないじゃない。」
サチが冷静にツッコミを入れると、クロマはそっぽむく。
「あんなもの飽きる。」
三笠はクスクスと笑った。
「元気にはなったから、結果オーライかな。」
そこに、先程までいなかった久坂と数男が入ってくる。
そして更にもう一人、秋田が入ってきた。
守は秋田を見て言う。
「あ、親子愛の人。」
「どういう覚え方…」
とサチは呆れつつ呟いた。
秋田はすぐにミンス達の近くに来た。
ミンスは首を傾げ、クロマは秋田を睨みつける。
「初めまして。君だね、この街を植物だらけにしたのは。」
「あら、急にどうなさいました?」
ミンスは微笑むと、クロマは久坂に言った。
「貴様ミンスの事をこの男に言ったのか。コイツは研究所のトップだろう。」
久坂が理由を話そうとすると、秋田は言った。
「今は、息子がトップだよ。私は表向きはこうして研究活動をしているがね、本業は地質学者なんだよ?」
「地質学者?地層を調べる学者か?」
クロマが言うと、秋田は笑顔で頷く。
すると秋田の目は輝いた。
「美しい地層…そこからわかる時代の流れ、その時の風景…想像するだけでワクワクするんだよ!」
クロマは想像できないのか無表情のまま。
ちなみに大体みんなクロマと同じ反応だ。
ミンスだけはよく理解しているのか、何度も頷いていた。
すると秋田は言った。
「どうしても、どうしても石の巫女がいた国の地層を調べたくてね…!
国に立ち入れないか国王の子供である君達に掛け合いに来たんだよ…!」
「そうか。」
クロマが納得すると、ミンスは微笑む。
「そうです、国にはわたくし達の兄弟がいるのですが、その兄弟に言えばなんとかなりますよ。」
それを聞いた秋田は目を丸くした。
「兄弟がいるんだね。海外、か。
…うん、今日行くか。」
秋田はブツブツ呟くので、それを聞いた久坂は頭を抱えた。
(親子揃って行動力オバケだな…)
「わたくしが兄弟に連絡をして、国に出入りできるようにいたしましょう。そうすればいつでもその兄弟に会う事ができます。」
ミンスの言葉に秋田は嬉しそうな顔をした。
「本当かい?いやぁ助かるよ。今日から行けるかな?」
「週の始めまでお待ちいただければ。」
それを聞いた秋田は少し残念そうな顔。
しかし再び嬉しそうな笑顔を見せた。
「そうかい、じゃあ彼によろしくねミンスちゃん。
あ、私は息子から逃げてるから、息子には私が来た事を言わないように!」
秋田はそう言うと、忙しいのかせっせと部屋から出て行ってしまった。
するとクロマはミンスに言う。
「ミンス、お前はベラベラと話すな。」
しかし、ミンスは窓の外を眺めて誤魔化す。
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ミンスはクロマに寄り添ってそう言うのだが、数男は言った。
「ここの植物はどうにかなんないのか」
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