ヤンデレBL短編集[作:ヘタノヨ コヅキ]

ヘタノヨコヅキ@商業名:夢臣都芽照

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【目が合わなくても愛してる】 *

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 宮古は、泣きじゃくっていた。
 その目元を、迫がペロリと舐める。

 突然の行為に、宮古は涙を流しながら迫を見つめた。


「写真を汚したときと、今。どっちにしても、泣いちゃうのは同じなんだね」
「……ご、ごめ……ッ」
「俺がやったんだから、宮古は悪くないよ。だから、謝るのはナシ」


 優しく呟く迫は、ティッシュで手と逸物を拭く。
 後始末の手を動かしながら、迫は諭すように言う。


「勿論……自分に自信が無くて、そんな自分を責めちゃう宮古も、俺は大好きだけどね?」
「……ッ」
「あははっ、赤くなった」


 ティッシュで精液を拭き取り、迫はニコリと笑う。
 ズボンを元通りに穿かせてから、迫はもう一度、宮古にキスをした。


「宮古。俺はずっとずっと、宮古を見てた。ずっとずっとずっと、好きだったよ。今も、大好き。心の底から愛してる。大好き、大好きだよ。愛してるよ、宮古」


 迫の言葉に、宮古は視線を彷徨わせる。


「キスしたい。……していい?」


 ──見ていたのは、自分だけではなかった。


「あ……ん、ッ」
「ん、ふふっ。……ごめんね。返事、待てなかった」


 ──迫も、自分を見ていてくれたのだ。

 その事実が、宮古にとってはただただ純粋に……嬉しい。


「大好きだよ、宮古。愛してる、大好き、大好きだよ」
「さ、こ……っ。……ぼ、くも……っ」


 宮古の呟きに応えるように、迫の唇がもう一度……重ねられた。


 * * *


 帰宅した宮古は自分の部屋に入り、制服の上に着ていたジャージを脱ぐ。そのまま部屋着に着替えようと、グチャグチャのネクタイに手を掛ける。

 ……そうしてから、宮古はふと、思い出す。


「……あっ。迫の、カメラ……」


 正確な設置場所は分からないけれど、この部屋には迫のカメラがある。
 ……つまり服を脱いだら、迫に裸を見られるかもしれないのだ。


「……っ。今日は……毛布の下で、着替えよう……かな」


 その日の晩と、翌日の朝。……カメラを意識しすぎて宮古が取った行動を、迫は当然知っている。

 登校時間になってからその行動を迫にからかわれる未来に、宮古はまだ、気付いていなかった。





【目が合わなくても愛してる】 了




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