恋模様シーイング

ヘタノヨコヅキ@商業名:夢臣都芽照

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7章【初体験アテンション】

12 *

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 秋在は、冬総がプレゼントした枕を、抱いている。


「は、ぁ……ん、っ」


 ――マフラーを巻き。

 ――手袋をはめ。

 ――コートも着たまま。

 秋在は部屋で、冬総と繋がっていた。


「秋在のナカ、いつもより熱い気がする……ッ」


 ――熱のせいか。

 そう思っての言葉だったが、秋在には別の意味で聞こえたらしい。


「だ、って……ん、っ! フユフサと、エッチするの……ひ、久し振り、だからぁ……っ」


 ――いつも以上に、冬総を求めているのか。

 そんな解釈をしたようだ。

 秋在の好きなポイントを、何度も何度も、ゆっくりと突き上げる。

 秋在への負担を、少しでも軽減させるため……今日の冬総は、激しく動くことを律していた。


「あっ、あ、っ! そこ、ばっかりぃ……ん、だめ、だよ……っ!」
「でも、メチャクチャ締まってる……ッ。秋在、気持ちいいか……ッ?」
「ぅん、っ、ん……っ! 気持ち、いぃ……っ! でもっ、そこばっかりは……あ、あっ!」


 枕を抱き締めて、秋在は冬総を見つめる。


「全身、フユフサでいっぱい……っ」


 手袋の下に指輪もはめている秋在は、全身を冬総に包まれているような感覚らしい。

 ……実質、ほとんどそういう恰好だ。

 秋在は口を開き、冬総を見上げた。


「フユフサの、唾液……ボクに、ちょうだい……っ?」
「キスしてほしいってことか?」
「粘膜接触は、だめ……っ。……た、垂らして……っ?」


 妙な配慮に、単純な冬総は思わずときめく。

 触れてしまわない、ギリギリの距離感。

 冬総は秋在の口に、求められるがまま……唾液を垂らした。


「ん、ふ……は、っ」


 秋在はそれを、懸命に飲んでいる。

 ――その姿は、あまりにも官能的で。


「フ、ユフサ……っ? 何で、大きく……っ?」
「煽る秋在が悪い……ッ」
「ネットで、ウワサの……煽君悪、だぁ……っ」
「『あおきみわる』って何だ……?」


 冬総の問いに、秋在は困ったように笑っているだけ。

 その笑顔すらも、今の冬総にとっては蠱惑的だ。


「秋在、ごめん……ちょっとだけ、激しくする……ッ」
「うん、平気……っ。もっと、シて……っ?」


 脚を抱え、貫く角度を変える。

 秋在は体を強張らせて、冬総からの行為を受け止めた。


「あっ、あ、っ! んっ、や……あ、はぁ、っ!」


 激しいピストン運動に、秋在の声が断続的なものとなる。


「は、ぁあ、っ! ダメ、フユ……ん、っ! ボク、出ちゃう……っ!」
「あぁ、いいぞ。……俺も、もう出そう……ッ」
「んっ、だ、してぇ……っ! ナカが、いぃ、っ! ぁあ、あっ!」


 ぐぢゅり、と、淫猥な音が鳴った。

 その瞬間。


「ひっ、ぃ、ぅあ、あぁ、っ!」


 秋在が、背をしならせる。

 それと同時に、冬総は秋在の男根をティッシュで押さえた。

 ――『服を汚したくない』と、秋在が言ったからだ。

 秋在の最奥に、冬総は熱を注ぐ。


「はぁ、あ……は、っ」


 放心した様子の秋在を眺めて、冬総は顔を近付ける。

 ――唇に、キスをしたい。

 しかし、秋在がそっと顔を背けた。


「……悪い子」
「病人を抱いた罪悪感でいっぱいの俺に、その言葉はかなり効く……」
「それは……サンタさん見てないから、大丈夫……っ。サンタさんは、忙しいから……っ」
「都合のいいサンタだなァ……」


 仕方なく、秋在の頬にキスを落とす。

 そうすると、秋在は冬総の唇にそっと、指を這わせた。




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