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番外編~迷作文学~
【白雪姫⠀2】
一方その頃。森の奥では白雪姫が迷いに迷った挙句、疲れ果てて不貞腐れていた。
「右見ても木、左見ても木、木、木たまに鹿……大自然ハンパねぇな。もう王都がどっちかも分かんないし、まじで野宿コースまっしぐらじゃん。めっちゃ虫いるし、ほんと最悪。棕櫚のやつ、なにが〝お逃げくださいー〟だ。カッコつけやがって、ふざけんな。俺、姫だぞ? ごりごりの温室育ちが、アウトドアスキルなんて持ってるワケねぇだろ。っていうか、手ぶらで放り出すってスキル以前の問題じゃね? ひと思いに殺されたほうがマシだったわ、くそぅ……」
ダラダラと愚痴をたれ流しながら歩いていると視界が開け、森の奥には似つかわしくない豪奢な洋館が姿を現した。
「でっか……! なんでこんな辺鄙なところに豪邸が……いや、今はそんなことどうでもいい、とにかく助かった! ひと晩泊めてもらうくらいはいけるかも。あ……でもなんて説明しよう。こんな格好じゃ旅の者には見えないし……。姫ですーなんて言ったら笑われるか、最悪、頭おかしいと思われて追い返されるよな……。うーむ、困った……」
白雪姫がドアベルを鳴らすか否かで悩んでいると、背後から怪訝そうな声が掛かった。
「どちら様? うちになんか用?」
白雪姫が振り返ると、食品の詰まった紙袋や薪をかかえた背の高い男が4人立っていた。皆、この世の者とは思えぬ美形ばかりだ。
「見かけない子だねぇ、すごく可愛い! 何処から来たの? 迷子になったのかな?」
紙袋を抱えた男に柔和な声で問われたものの、あまりの顔の良さに圧倒された白雪姫が返答に困っていると、理性的な顔つきの男が驚いたように声を上げる。
「貴方はもしや……朱理姫様では?」
「えっと……まぁ、はい。一応、そんな感じでやらせてもらってます……」
「姫ぇ!? それまじなのか、景虎!?」
最初に声をかけてきたシャープな面立ちの男が、目をまん丸にして景虎へ詰め寄る。
「ああ、何度か城で見かけたことがある。間違いない」
すると、薪を担いだ野性的な美男が鼻で笑う。
「他人のそら似じゃねぇのか? 姫様がたった1人で森の奥に居るなんて、どんなトンデモ事情があったらそんなことになるんだろうなぁ」
「あー……それには山より低く、海よりあさーいワケがありまして……」
「え、低くて浅いの?」
神妙な面持ちでふざけたことを言う白雪姫に、男たちは若干、不審に感じつつも、本物の姫であれば放り出すわけにはいかない。
「まぁまぁ。こんな所で立ち話しもなんだし、とりあえず入ってもらおうよ、荘紫」
「そうだな。悪人って感じでもないし、詳しい話は中でしようぜ。冠次、それで良いか?」
「……良いんじゃねぇの、別に」
そうして雄々しい魅力あふれるイケメン達に保護された白雪姫は、外観に違わず内装も豪華で気品ある大広間へと迎え入れられた。すると、中では更に4人の中性的な細身美男達がソファで寛いでおり、白雪姫の姿を見るなり不思議そうな声を上げる。
「おかえりなさぁい……ってあら、お客はん?」
「これはまた、随分と愛らしい子だねぇ。どっから攫ってきたの? 隣国?」
「攫ってねぇわ! 山賊扱いすんじゃねぇよ、香づき! さっき帰ってきたら、家の前に突っ立って途方に暮れてたんだ」
「どういうことや? 乞食……なワケないやんな。あのドレスの仕立て見てみ? 王室御用達の一級品やで」
「顔色が良くないようだが、森を抜けて来たのか? とりあえず、ここへ座ると良い」
「あ、有難うございます……」
キラキラとエフェクトが付きそうな超絶美形達に気圧されつつ、白雪姫は身を縮こまらせてソファへ浅く腰掛けた。
「はい、お茶どーぞぉ」
「ど、どうも……」
「景虎が言うにはこの人、あの朱理姫らしいんだわ」
「って、この国のお姫様の? それは流石に無いでしょー。似てるだけなんじゃないのー」
「絶対に朱理姫だ、間違えるはずがない。俺が保証する」
「景虎がそこまで言うってことは……まじで王族やったんかい! なんでそんな人がこんなとこおんの!?」
「だから、その理由を聞こうと思ってお招きしたんだよ。話してもらっても良いかな?」
「あ、はい。実は近頃、王妃様が迫り来る老いに悩まされてまして、かくかくしかじか……」
数分後──
「なるほどなー。それで命からがら逃げ出して、ここまで辿り着いたってワケか」
「相変わらず、しょーもない理由でえげつないことするんやな。めっちゃ王妃っぽいわ」
「せやけど、あの冷酷無情な王妃様が唯一、目に入れても痛ぁないほど可愛がっとるのが朱理姫様やて、有名な話やない? どないな心境の変化があったんやろか……」
「美への執着は人を狂わせるってことなんじゃないの? だいたいさぁ、その噂だって真偽は怪しいしねぇ」
「いや、仲はすごく良かったですよ。ご飯もお風呂も、寝るのもずっと一緒だったくらいだし」
「それはそれで異常な気もするけど……。そこまで溺愛してて殺そうとするって、どんな神経してんだよ王妃、怖いわ」
「もしかすると、行き過ぎた愛情なのかもしれんな。愛するがゆえに相手を食して己の一部にする、という話を聞いたことがある」
「うーん、あの人はそういうタイプじゃないと思います。確かに冷酷だけど常識あるし、俺にはすごく優しいし……」
「だったら尚更、この流れの意味が分かんねぇけどな」
白雪姫の暴露に皆が眉をひそめる中、外で会った美男の1人からやんわりとした声が上がった。
「ところで朱理姫、敬語じゃなくても良いんだよ。なんなら、俺たちのほうが敬語使わなきゃいけないくらいだしねー」
「そうそう。大変な目にあったんやさかい、ここではリラックスしてやぁ」
「だな。そんなにガチガチになってちゃ、この先、持たねぇぞ」
「え? この先って……」
「行くアテねぇんだろ。そんな事情じゃ、うかうか出歩けねぇし。ここに居るしかねぇだろ」
「い、良いんですか!?」
始終、無愛想だった男からの申し出に驚いていると、その場の全員がにこやかに頷く。
「もちろん構わない。困っている人を追い出すなんて、寝覚めが悪くなる」
「ゲストルームならいっぱい余ってるし、遠慮しないでー」
「ハッ、めっずらしー。初対面の人間を自ら引き入れるやなんて。姫のこと、相当気に入ったみたいやなぁ、冠次」
「うるせぇぞ、伊まり。ただの成り行きだ」
「有難うございます! 本当に助かります! このご恩は一生、忘れません!」
「ははっ、腰の低いお姫様だなー。ま、とりあえず安心して良いぜ。さすがの王妃も、ここには干渉できないからな」
「それってどういう……というか、あなた達は一体……?」
「なぁに? あんた達、何も説明してあげてなかったの?」
「俺たちはこの森に住んでいるエルフだ。まとめて8人のエルフと呼ばれている。この森は聖域だから、俺たちが見張りと管理をしているんだ」
「エルフ!? すごい……初めて本物に会った。みんなすっごい美形だし、どうりで眩しいわけだなぁ」
「ははっ、噂に違わん純新無垢やなぁ。そっちも相当、キラキラしとるで」
「本当に可愛い! あ、自己紹介が遅れてごめんね。俺は一茶だよ、よろしくね」
「俺は荘紫。あの朴念仁が景虎で、あっちの仏頂面が冠次な」
「おい、勝手に俺の紹介してんじゃねぇよ、荘紫」
「迎え入れてくれて有難う、冠次さん。命の恩人だよ」
「っ……さん、とかいらねぇよ……。冠次で良い」
白雪姫に手を握られ、可愛らしく礼を言われた冠次はみるみる顔を赤くし、そっぽを向いた。
「あらあら冠次、耳まで真っ赤やないのぉ。これでも可愛いお人やさかいなぁ。俺はけい菲て言います。よろしゅうねぇ」
「俺は伊まり。お城よりだいぶ貧相やろけど、今日からここを自分ちやと思てええからな。肩のチカラ抜きや」
「ふふ、朱理姫って聞いてた通り、とっても可愛い。俺は香づき。仲良くしようねぇ」
「おい、あまりベタベタ触るな、失礼だろう。俺はつゆ李。困ったことがあれば何でも聞いてくれ」
「うん、みんな有難う。これからよろしくお願いします!」
そうして森に住む8人のエルフと白雪姫の、楽しいシェアハウスライフが始まったのだった。
「右見ても木、左見ても木、木、木たまに鹿……大自然ハンパねぇな。もう王都がどっちかも分かんないし、まじで野宿コースまっしぐらじゃん。めっちゃ虫いるし、ほんと最悪。棕櫚のやつ、なにが〝お逃げくださいー〟だ。カッコつけやがって、ふざけんな。俺、姫だぞ? ごりごりの温室育ちが、アウトドアスキルなんて持ってるワケねぇだろ。っていうか、手ぶらで放り出すってスキル以前の問題じゃね? ひと思いに殺されたほうがマシだったわ、くそぅ……」
ダラダラと愚痴をたれ流しながら歩いていると視界が開け、森の奥には似つかわしくない豪奢な洋館が姿を現した。
「でっか……! なんでこんな辺鄙なところに豪邸が……いや、今はそんなことどうでもいい、とにかく助かった! ひと晩泊めてもらうくらいはいけるかも。あ……でもなんて説明しよう。こんな格好じゃ旅の者には見えないし……。姫ですーなんて言ったら笑われるか、最悪、頭おかしいと思われて追い返されるよな……。うーむ、困った……」
白雪姫がドアベルを鳴らすか否かで悩んでいると、背後から怪訝そうな声が掛かった。
「どちら様? うちになんか用?」
白雪姫が振り返ると、食品の詰まった紙袋や薪をかかえた背の高い男が4人立っていた。皆、この世の者とは思えぬ美形ばかりだ。
「見かけない子だねぇ、すごく可愛い! 何処から来たの? 迷子になったのかな?」
紙袋を抱えた男に柔和な声で問われたものの、あまりの顔の良さに圧倒された白雪姫が返答に困っていると、理性的な顔つきの男が驚いたように声を上げる。
「貴方はもしや……朱理姫様では?」
「えっと……まぁ、はい。一応、そんな感じでやらせてもらってます……」
「姫ぇ!? それまじなのか、景虎!?」
最初に声をかけてきたシャープな面立ちの男が、目をまん丸にして景虎へ詰め寄る。
「ああ、何度か城で見かけたことがある。間違いない」
すると、薪を担いだ野性的な美男が鼻で笑う。
「他人のそら似じゃねぇのか? 姫様がたった1人で森の奥に居るなんて、どんなトンデモ事情があったらそんなことになるんだろうなぁ」
「あー……それには山より低く、海よりあさーいワケがありまして……」
「え、低くて浅いの?」
神妙な面持ちでふざけたことを言う白雪姫に、男たちは若干、不審に感じつつも、本物の姫であれば放り出すわけにはいかない。
「まぁまぁ。こんな所で立ち話しもなんだし、とりあえず入ってもらおうよ、荘紫」
「そうだな。悪人って感じでもないし、詳しい話は中でしようぜ。冠次、それで良いか?」
「……良いんじゃねぇの、別に」
そうして雄々しい魅力あふれるイケメン達に保護された白雪姫は、外観に違わず内装も豪華で気品ある大広間へと迎え入れられた。すると、中では更に4人の中性的な細身美男達がソファで寛いでおり、白雪姫の姿を見るなり不思議そうな声を上げる。
「おかえりなさぁい……ってあら、お客はん?」
「これはまた、随分と愛らしい子だねぇ。どっから攫ってきたの? 隣国?」
「攫ってねぇわ! 山賊扱いすんじゃねぇよ、香づき! さっき帰ってきたら、家の前に突っ立って途方に暮れてたんだ」
「どういうことや? 乞食……なワケないやんな。あのドレスの仕立て見てみ? 王室御用達の一級品やで」
「顔色が良くないようだが、森を抜けて来たのか? とりあえず、ここへ座ると良い」
「あ、有難うございます……」
キラキラとエフェクトが付きそうな超絶美形達に気圧されつつ、白雪姫は身を縮こまらせてソファへ浅く腰掛けた。
「はい、お茶どーぞぉ」
「ど、どうも……」
「景虎が言うにはこの人、あの朱理姫らしいんだわ」
「って、この国のお姫様の? それは流石に無いでしょー。似てるだけなんじゃないのー」
「絶対に朱理姫だ、間違えるはずがない。俺が保証する」
「景虎がそこまで言うってことは……まじで王族やったんかい! なんでそんな人がこんなとこおんの!?」
「だから、その理由を聞こうと思ってお招きしたんだよ。話してもらっても良いかな?」
「あ、はい。実は近頃、王妃様が迫り来る老いに悩まされてまして、かくかくしかじか……」
数分後──
「なるほどなー。それで命からがら逃げ出して、ここまで辿り着いたってワケか」
「相変わらず、しょーもない理由でえげつないことするんやな。めっちゃ王妃っぽいわ」
「せやけど、あの冷酷無情な王妃様が唯一、目に入れても痛ぁないほど可愛がっとるのが朱理姫様やて、有名な話やない? どないな心境の変化があったんやろか……」
「美への執着は人を狂わせるってことなんじゃないの? だいたいさぁ、その噂だって真偽は怪しいしねぇ」
「いや、仲はすごく良かったですよ。ご飯もお風呂も、寝るのもずっと一緒だったくらいだし」
「それはそれで異常な気もするけど……。そこまで溺愛してて殺そうとするって、どんな神経してんだよ王妃、怖いわ」
「もしかすると、行き過ぎた愛情なのかもしれんな。愛するがゆえに相手を食して己の一部にする、という話を聞いたことがある」
「うーん、あの人はそういうタイプじゃないと思います。確かに冷酷だけど常識あるし、俺にはすごく優しいし……」
「だったら尚更、この流れの意味が分かんねぇけどな」
白雪姫の暴露に皆が眉をひそめる中、外で会った美男の1人からやんわりとした声が上がった。
「ところで朱理姫、敬語じゃなくても良いんだよ。なんなら、俺たちのほうが敬語使わなきゃいけないくらいだしねー」
「そうそう。大変な目にあったんやさかい、ここではリラックスしてやぁ」
「だな。そんなにガチガチになってちゃ、この先、持たねぇぞ」
「え? この先って……」
「行くアテねぇんだろ。そんな事情じゃ、うかうか出歩けねぇし。ここに居るしかねぇだろ」
「い、良いんですか!?」
始終、無愛想だった男からの申し出に驚いていると、その場の全員がにこやかに頷く。
「もちろん構わない。困っている人を追い出すなんて、寝覚めが悪くなる」
「ゲストルームならいっぱい余ってるし、遠慮しないでー」
「ハッ、めっずらしー。初対面の人間を自ら引き入れるやなんて。姫のこと、相当気に入ったみたいやなぁ、冠次」
「うるせぇぞ、伊まり。ただの成り行きだ」
「有難うございます! 本当に助かります! このご恩は一生、忘れません!」
「ははっ、腰の低いお姫様だなー。ま、とりあえず安心して良いぜ。さすがの王妃も、ここには干渉できないからな」
「それってどういう……というか、あなた達は一体……?」
「なぁに? あんた達、何も説明してあげてなかったの?」
「俺たちはこの森に住んでいるエルフだ。まとめて8人のエルフと呼ばれている。この森は聖域だから、俺たちが見張りと管理をしているんだ」
「エルフ!? すごい……初めて本物に会った。みんなすっごい美形だし、どうりで眩しいわけだなぁ」
「ははっ、噂に違わん純新無垢やなぁ。そっちも相当、キラキラしとるで」
「本当に可愛い! あ、自己紹介が遅れてごめんね。俺は一茶だよ、よろしくね」
「俺は荘紫。あの朴念仁が景虎で、あっちの仏頂面が冠次な」
「おい、勝手に俺の紹介してんじゃねぇよ、荘紫」
「迎え入れてくれて有難う、冠次さん。命の恩人だよ」
「っ……さん、とかいらねぇよ……。冠次で良い」
白雪姫に手を握られ、可愛らしく礼を言われた冠次はみるみる顔を赤くし、そっぽを向いた。
「あらあら冠次、耳まで真っ赤やないのぉ。これでも可愛いお人やさかいなぁ。俺はけい菲て言います。よろしゅうねぇ」
「俺は伊まり。お城よりだいぶ貧相やろけど、今日からここを自分ちやと思てええからな。肩のチカラ抜きや」
「ふふ、朱理姫って聞いてた通り、とっても可愛い。俺は香づき。仲良くしようねぇ」
「おい、あまりベタベタ触るな、失礼だろう。俺はつゆ李。困ったことがあれば何でも聞いてくれ」
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