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変わり始めた日常 芽生える感情
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翌日、スマホのアラームで起床する。
のそのそと起きて顔を洗い、歯を磨きながら何となく昨日の出来事が思いおこされるがあんな事そうそう無いだろうと思いながら口を濯ぎ身支度を整え家を出る。
ー昼休みー
今日はこれまでの休憩時間ずっと本を読んで過ごしていた。シェイクスピアのハムレットを買い読んでいるのだがかなり面白い。
ただ時折、鈴宮さんからだと思われる視線を感じ中々集中しきれずにいた。
たまに流し見してみると顔を背けられたりするのだが、もしや昨日知らないうちに何かしてしまったのだろうか?
「鷹宮。ちょっといい?」
考え込んでるうちに向こうからきてしまった。僕はそのまま鈴宮さんに人がいない廊下の突き当たりまで連れていかれた。
「えぇ?また家に来い?」
「わ、私じゃないわよ!香澄がしつこくまた遊びたいって言うから」
香澄ちゃんが遊びたいからってよく知らない男を家に招くなんて相当なシスコンだな。
「まぁ、気が向いたら行くよ」
これは行かない奴の常套句だ。行けたら行くもその一つだったりする。正直めんどくささが勝る。
「何いってんのよ。今日!今日くるの!」
「…考えとくよ。それよりほら、もう予鈴がなるから教室に戻るぞ」
「…ふぅん」
最後の考え込む仕草に不穏な気配を感じたが特に何も言われなかったのでそのまま早足で教室へ戻った。
その後声をかけられる事も無く、授業も恙なく進みそのままHRまで終えた。
皆部活や帰宅し始め、僕も荷物をまとめ席を立ったとき鈴宮さんがやってきた。
そして彼女は僕の前に立つと
「鷹宮昨日家に買い物したやつ忘れてったでしょー。ちゃんと生物とか保管してるから今日取りに来て」
まだ教室には少数とはいえ人が残っているのにそんな爆弾発言して去っていった。
視線が殺到し居心地が悪くなり早足に教室から出たが鈴宮さんが何を思ってこんな事をしたのかわからない。もしかしたらよからぬ噂をされるかもしれないのに。
「……」
僕はいま鈴宮家のそのすぐそばで様子を伺っている。何故なら鈴宮さんが玄関で腕を組み仁王立ちして待っているからである。なんか怖くて行きたくないけど行かないと何も始まらないし勇気を出して突撃する。
「……」
「あの…鈴宮さん?」
「…ねぇ、本当は家にくるの嫌だった?」
「えっ?いや、別に嫌では無いし正直めんどくさいとも思ったが昨日知り合ったばかりで連日お邪魔するのもどうかと思ったから」
「ふーん…まぁいいや。さっ、上がって」
「いや、今日は荷物だけもらってかえ…る前にちょっと休んでいこうかな、うん」
鈴宮さんの有無を言わせない鋭い眼光に屈してしまった…
結局今日も夕飯をご馳走になる流れになってしまったが連日ご馳走になるとやはりちょっと申し訳なくかんじてしまう。
どうやら今日は焼き魚と煮物らしい。テーブルにはすでに焼き魚と煮物、ご飯が並んでいて旨そう。
「もうちょっとで出来るから」
「わかった」
見てて思うが、鈴宮さんは料理の手際がいい。後ろ姿なんて主婦そのものだ。香澄ちゃんの話しだと両親は共働きらしいから、きっと家事も1人でこなしているはずだ。
「じゃあ、食べよっか」
鈴宮さんはクラスでも中心人物だ。人当たりもよく男女共に好かれてるともなれば相当の人気だ。教師からの信頼も高く生徒会からもたまに手伝いを頼まれることもあるほどらしい。
「香澄、お醤油とってー」
そして家での自分を知られたく無い。知られてしまえば、学校でのイメージが崩れてしまうから…
「鷹宮?」
「ん?なんだ?」
「暗い顔してどうしたのよ」
どうやら顔に出ていたらしい。
「いや、なんでもない。だだ家での鈴宮さんを他の方は見られたくはないと思っただけだ」
「は、はぁ⁉︎そんなの私だってイヤよ‼︎」
咄嗟のことでとんでもない事を口走ってしまった。
「いや、家での事はあんまり知られて欲しくはないだろ?でも僕は知ってしまったし、これ以上広まらないほうがいいかなと思って」
「だったらそう言いなさいよ!バカ‼︎」
「すまなかった、そう怒んなって」
「もう!バカ!アホ!」
「ごちそうさまでしたー」
「おっ、香澄ちゃんご飯粒も残さず食べるなんて偉いなぁー」
その後、食べ終わるまでバカ、アホ攻撃は続いたが今は落ち着いて後片付けをしている。
「もうそろそろ帰るよ。今日はありがとう」
「あっ、鷹宮。連絡先交換しよ」
「いいよ」
登録したアドレスを確認みると 鈴宮 玲香 の名前があった。同級生の初めてのアドレスがクラスの有名人とは感慨深いものがあるな。
今度こそ別れを告げ帰路につく。歩きながらさっきまでのやり取りを思い返す。
これまで余裕がなかったせいか余り人に興味がなかったしもてもしなかったが、彼女の言動は気になってしまう。
もちろん常に1人な僕とクラスの中心人物である鈴宮さんとでは近いどころか地球と太陽ぐらいの距離で交わることがないのだが。偶然にも知ってしまった鈴宮さんの素顔をみて初めて誰かの事が知りたいなんて感情が芽生えてしまった。
ただそれが感情の押し付けだとしても彼女の事が知りたい。
のそのそと起きて顔を洗い、歯を磨きながら何となく昨日の出来事が思いおこされるがあんな事そうそう無いだろうと思いながら口を濯ぎ身支度を整え家を出る。
ー昼休みー
今日はこれまでの休憩時間ずっと本を読んで過ごしていた。シェイクスピアのハムレットを買い読んでいるのだがかなり面白い。
ただ時折、鈴宮さんからだと思われる視線を感じ中々集中しきれずにいた。
たまに流し見してみると顔を背けられたりするのだが、もしや昨日知らないうちに何かしてしまったのだろうか?
「鷹宮。ちょっといい?」
考え込んでるうちに向こうからきてしまった。僕はそのまま鈴宮さんに人がいない廊下の突き当たりまで連れていかれた。
「えぇ?また家に来い?」
「わ、私じゃないわよ!香澄がしつこくまた遊びたいって言うから」
香澄ちゃんが遊びたいからってよく知らない男を家に招くなんて相当なシスコンだな。
「まぁ、気が向いたら行くよ」
これは行かない奴の常套句だ。行けたら行くもその一つだったりする。正直めんどくささが勝る。
「何いってんのよ。今日!今日くるの!」
「…考えとくよ。それよりほら、もう予鈴がなるから教室に戻るぞ」
「…ふぅん」
最後の考え込む仕草に不穏な気配を感じたが特に何も言われなかったのでそのまま早足で教室へ戻った。
その後声をかけられる事も無く、授業も恙なく進みそのままHRまで終えた。
皆部活や帰宅し始め、僕も荷物をまとめ席を立ったとき鈴宮さんがやってきた。
そして彼女は僕の前に立つと
「鷹宮昨日家に買い物したやつ忘れてったでしょー。ちゃんと生物とか保管してるから今日取りに来て」
まだ教室には少数とはいえ人が残っているのにそんな爆弾発言して去っていった。
視線が殺到し居心地が悪くなり早足に教室から出たが鈴宮さんが何を思ってこんな事をしたのかわからない。もしかしたらよからぬ噂をされるかもしれないのに。
「……」
僕はいま鈴宮家のそのすぐそばで様子を伺っている。何故なら鈴宮さんが玄関で腕を組み仁王立ちして待っているからである。なんか怖くて行きたくないけど行かないと何も始まらないし勇気を出して突撃する。
「……」
「あの…鈴宮さん?」
「…ねぇ、本当は家にくるの嫌だった?」
「えっ?いや、別に嫌では無いし正直めんどくさいとも思ったが昨日知り合ったばかりで連日お邪魔するのもどうかと思ったから」
「ふーん…まぁいいや。さっ、上がって」
「いや、今日は荷物だけもらってかえ…る前にちょっと休んでいこうかな、うん」
鈴宮さんの有無を言わせない鋭い眼光に屈してしまった…
結局今日も夕飯をご馳走になる流れになってしまったが連日ご馳走になるとやはりちょっと申し訳なくかんじてしまう。
どうやら今日は焼き魚と煮物らしい。テーブルにはすでに焼き魚と煮物、ご飯が並んでいて旨そう。
「もうちょっとで出来るから」
「わかった」
見てて思うが、鈴宮さんは料理の手際がいい。後ろ姿なんて主婦そのものだ。香澄ちゃんの話しだと両親は共働きらしいから、きっと家事も1人でこなしているはずだ。
「じゃあ、食べよっか」
鈴宮さんはクラスでも中心人物だ。人当たりもよく男女共に好かれてるともなれば相当の人気だ。教師からの信頼も高く生徒会からもたまに手伝いを頼まれることもあるほどらしい。
「香澄、お醤油とってー」
そして家での自分を知られたく無い。知られてしまえば、学校でのイメージが崩れてしまうから…
「鷹宮?」
「ん?なんだ?」
「暗い顔してどうしたのよ」
どうやら顔に出ていたらしい。
「いや、なんでもない。だだ家での鈴宮さんを他の方は見られたくはないと思っただけだ」
「は、はぁ⁉︎そんなの私だってイヤよ‼︎」
咄嗟のことでとんでもない事を口走ってしまった。
「いや、家での事はあんまり知られて欲しくはないだろ?でも僕は知ってしまったし、これ以上広まらないほうがいいかなと思って」
「だったらそう言いなさいよ!バカ‼︎」
「すまなかった、そう怒んなって」
「もう!バカ!アホ!」
「ごちそうさまでしたー」
「おっ、香澄ちゃんご飯粒も残さず食べるなんて偉いなぁー」
その後、食べ終わるまでバカ、アホ攻撃は続いたが今は落ち着いて後片付けをしている。
「もうそろそろ帰るよ。今日はありがとう」
「あっ、鷹宮。連絡先交換しよ」
「いいよ」
登録したアドレスを確認みると 鈴宮 玲香 の名前があった。同級生の初めてのアドレスがクラスの有名人とは感慨深いものがあるな。
今度こそ別れを告げ帰路につく。歩きながらさっきまでのやり取りを思い返す。
これまで余裕がなかったせいか余り人に興味がなかったしもてもしなかったが、彼女の言動は気になってしまう。
もちろん常に1人な僕とクラスの中心人物である鈴宮さんとでは近いどころか地球と太陽ぐらいの距離で交わることがないのだが。偶然にも知ってしまった鈴宮さんの素顔をみて初めて誰かの事が知りたいなんて感情が芽生えてしまった。
ただそれが感情の押し付けだとしても彼女の事が知りたい。
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