戦国澄心伝

RyuChoukan

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第二百六十九話 聖山焚影・煙 洛中に入る

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元亀二年(西暦一五七一年)九月十二日、比叡山中。

午後、山が先に声を発した。

それは喊びでも鐘でもない――熱が極まったとき、梁木が骨の内でひび割れる、あの細い音だ。ひとところで起これば、堂廊・坊舎・壁脊・軒角へと鎖のように伝い、連なってしまえば遠近が曖昧になる。山腹で聞いているのに、さらに高みから落ちてくるように聞こえる。林間で聞いているのに、足もとを這ってくるようにも聞こえる。

煙が、それに従って出た。

先に広がるのではない。先にまっすぐ立つ。立ち方が、まるで山内の名目一切を天の下に突き立てるかのようだ。灰白の柱が柱のまま起き、風口に当たって散り、散って幔となり、幔が厚くなるとまた新しい柱が突き上げる。幔が厚くなるほど、山はもはや静山ではなく、ひっくり返された旧帳簿になる。火が頁を一枚ずつめくり、めくるほど隠れる場所が無くなる。

延暦寺の内には、もとより「分」がある。

根本中堂が心、諸堂が脈、坊舎が皮、山王の社が影。平日なら、その名目が声と歩を規矩に畳む。だが今日は熱と煙に押し上げられて位が崩れる。堂口は在るが鎮まらず、廊道は通るが安からず、誦声は響くが火に逼られて脆い。

僧兵は、尽く退いたわけではない。

山を背にして勢とする。背坡の暗道、石段の狭口、林間の折れ――皆、彼らの熟地だ。長柄で狭隘を守る者があり、弓矢で高みを取る者があり、さらには転木と落石を押し落とす者もいる。勝つための一合ではない。「火」と「軍」を、ともに乱へ引きずるための手だ。

落石が先に来た。

石が落ちると音は沈み、沈み方が重門の閉じるようだ。二つ、三つと続けば石段を砕き、飛沫が具足に当たって鈍い音を立てる。転木がそれに続く。木皮には火星が含まれ、苔面を転がると焦げの匂いを引きずる。並の軍勢なら前列が退き、後列が詰まり、詰まれば乱れる。

織田の軍は、この日に退を法としなかった。

盾手が盾を上げ、盾縁を突き合わせ、硬く斜めの壁を組んで落勢を先に受ける。槍隊は盾の後ろで一度短く畳み、次に長く伸ばす。伸ばすとき、巧さは要らぬ。狭口を「釘づけ」にするだけだ。鉄炮は石木と声を争わない。僧兵が身を現す瞬間だけを待つ。ひとたび首が覗けば、霧の中に短い響きが落ち、響きの後には覗く影が半分になる。

さらに危ういのは林縁だった。

僧兵は煙と樹影を借りて火具へ貼りつき、奪い取ろうとする。火具を失えば火勢が乱れ、火勢が乱れれば山門は今日を「乱火」と書ける。算段は細いが、守りはさらに細かった。火を携える者の両側に必ず護持があり、伝令は単行せず、補火も隊を離れぬ。僧兵が飛びかかれば、先に槍尖が足を逼り、足が止まったところで鉄炮が鳴る――樹影の中に落ちる音は、熱霧へ冷い星が落ちるようだ。

僧兵はさらに深みに退いた。

退きながらも呪い、誦し、「護法」と叫ぶ。

だが「護法」の二字が最初に空を露わにする。護すべきなら、なぜ暗道ばかり護すのか。法と言うなら、なぜ火具ばかり狙うのか。火光の下で、詞が高いほど、己をいっそう明るい場所へ押し出してしまう。

火が、このとき廊へ入った。

根本中堂へ一息に呑み込むのではない。廊に沿い、壁に沿い、階に沿って、一寸ずつ逼る。熱が先に梁間の油脂を絞り出し、油滴が石に落ちて「ちり」と細く鳴る。細音の後でようやく火舌が頭を上げる。狂わず、しかし数歩を刻むように稳い。

堂前には、なお合掌する者がいる。

端正に坐り、揃って誦し、「清修不動」を天下の眼に釘づけにしようとする。だが堂後の搬動音はさらに密だ。巻匣、旧器、寄進の簿冊、そして見せるべからざる数通の札――布で固く包まれ、さらに固く抱えられる。抱えが固いほど、この山が頼むのは経声だけではないと露わになる。

無名の僧は、半ば崩れた廊影に立っていた。煙が肩の脇を掠めてゆく。

彼はどの堂が先に焚かれたかを記さず、誰が先に死んだかも記さない。彼が記すのは「先後」だ。

先後ほど人心を照らすものはなく、「名」がどのように使われるかを照らすものもない。名が清修のためなら人を護るはずだ。名が甲冑となれば利だけを護る。火が逼るとき、甲冑は先に抱えて運ばれ、清修は口の中にだけ残る。

童子が引かれて行くのを見た。速いが、哭けない。

老僧が口では念じつつ、手は先に庫の戸を探るのを見た。

社前で礼をし、礼が終わらぬうちに林へ目を返す者を見た。

暗道の板戸を閉める者を見た。閉め方があまりに軽い――閉める音を火に記されまいとするかのように。

山王社のあたりにも煙が立つ。

社前の参道は本来、香が綿々とする場所だ。いま香の中に焦木の腥が混じる。社殿の棟が火光を受けて跳ね、跳ね方が旧い影の喘ぎに似る。礼数を保とうとする者もいるが、保てば保てほど背後がすでに失しているのが露わになる。

――山下、坂本側は別の世界だった。

織田信長は坂本を枢に据え、令が出れば諸軍が動く。火は山上を走り、命は山下で定まる。山上は焔を見、山下は盤を見ている。

帳前の回報は長くない。

光秀が山門の回衝の箇所を報じ、信盛が諸口の封断と交替を報じ、長秀が補火と輜重を報じ、恒興・河尻が両翼で坡脊と林道を押さえる様を報じ、勝家が押さえ動かず回衝を尽く圧したことを報じる。

信長が問うのは「どの堂が焼けたか」ではない。

問うのは「どこにまだ名を容れる余地があるか」だ。

「下山の者、尽く放てるか。」

「兵を執る者、尽く収められるか。」

「暗路、尽く断てるか。」

問いは高くない。だが今日と後日を同時に扣える。放つべき者を放てば無名に落ちぬ。兵を執る者を収めれば詞柄は盗み換えられぬ。暗路を断てば、山門が最も得意とした伸ばしどころを失う。

速きを請う者がいた。

信長は一字だけ言った。

「緩。」

緩の字は沈む。沈み方が、躁気を骨へ押し返す。

欲するのは一時の快勢ではない。山門に、今後「清名」で自らを覆う余地を残さぬことだ。火が行くなら、人に「因」を見せねばならぬ。

午後、風向きが変わり、煙が洛中へ押し出された。

京都が先にその色を見る。

東北の空に灰白の帯が立つ。初めは遠雲のように薄い。だが次に見ると、雲ではないと知れる。雲は散るが、これは掛かったまま去らぬ。幔の下に赤が淡く透け、暗所で鉄が焼ける色に似る。鴨川の風が噎せる匂いを運び、喉が渋る。寺町の香煙が急に濃くなる――多くの者が「祈るべき」ことを思い出し、しかし祈りは門の内へ隠す。

洛中の車馬は早く引いた。

禁令ではない。自覚である。ひとつの門闩がいつもより早く落ちれば、隣も落ちる。ひとつの簾が深く下りれば、街口も沈む。茶肆で盃を上げては下ろし、唇まで来た言葉を呑み込む。炭売りの担いも、低く一声だけ呼ぶ――声が煙に記されるのを恐れるかのように。

公家の屋の内、墨香はなおある。だが誰も急いで書かない。

来客の名帖を折り返し、礼のまま一言だけ返す者がいる。歌会の題箋を匣に収め、匣蓋を合せるとき響かせぬ者がいる。廊下で一度だけ東北の空を見て、すぐ簾の角を落とす者もいる――その一眼すら袖へ収めるように。

寺社も、先に声を出せない。

誰かが延暦寺のために先に口を開けば、先前伸びていた手まで抱えねばならぬ。抱え切れなければ、同じく照らされる。ゆえに諸口は一斉に引く。香はあるが話は少ない。経は誦すが札は軽い。

山上で誰かが煙の中で呪う。

「魔王!」

呪声は火の音へ落ち、灰が熱浪へ落ちるように――落ちて、戻らない。

暮れてなお余焔が天を映す。

洛中から東を望めば、幔の背で赤がさらに明るい。明るさは、天の端に熔鉄が懸かるようだ。誰もが見ているのに、誰も言葉を満たせない。満たせば必ず問うことになる――「なぜ、ここまで至ったか」。問えば触れる。仏門が最も忌む暗に触れる。清修の外に手があり、護法の下に路がある。

この夜、東山澄斋もその赤を見た。

夜はまだ浅い。だが洛中の余裕はもう薄い。

障子の外の黒が、遠い一条の赤で押し開かれる。赤は眩しくない。沈んだ赤だ。北嶺の背で誰かが灯をゆっくり掲げ、天辺の闇に硬い痕を焼きつけているように見える。痕は説明を要しない。屋内の者は知っている――昼に見た煙は、夜には余焔となる。余焔が来た以上、那是已经不再是风传。

八重美が先に茶筅を止めた。

茶筅は指にある。だが手首の勢が落ちない。盃面の泡が静かに押し分けられ、釉に映る朱が一段沈む。声を極低にして言う。

「夫君。」

柳澈涵はすぐには立たない。

ただ障子越しにその赤を見ている。赤が一寸ずつ高くなるのを。顔は冷でも熱でもなく――すでに算定していた景が目に入っただけのように。彼が聴いているのは、この火が目に入るとき、洛中でどの筆が先に動くかだ。

八重美がもう一度呼ぶ。やはり二字だけ。

「夫君。」

火を言わず、先に名を言う。

「近ごろ仏門が風を放ち、あなたを『白髪明王』と呼ぶそうです。」

その四字が落ちると、室の炭火も一瞬呼吸を止めたようだった。

「明王」は敬ではない。楔である。楔が木に入れば辞を足しやすい。今日北嶺が燃えれば、明日は「この火は信長公ひとりの断ではなく、柳澈涵が陰で刀を差し出した」と書く者が出る。さらに狠くすれば、「因果」の二字を柳澈涵へ押しつける。

八重美の目はなお窓紙の赤にあり、声はさらに軽く、しかし緊い。

「私が怖いのは火ではありません。」

「怖いのは詞柄です。」

「詞柄が他人の手に落ちれば、人を定名できます。名が定まれば、あなたはもう自ら明らかにできない。」

柳澈涵はそこで初めて、彼女へ目を返した。灯影が白髪を掠める。淡い――雪のように淡い。だが冷く定まっている。

「彼らが私を明王と呼ぶのは、私を一処に釘づけにするためだ。」

「世の目に『怪』だけを見せ、理を見せぬためだ。」

八重美は黙る。

柳澈涵はゆっくり言う。

「この局の理は、私の名にない。」

「信長公の名にもない。」

「北嶺が仏名で世路を奪う、その一点にある。」

彼は手を上げた。指先は重くない。ただ案の上に虚ろに一点を落とす。

「今日なお『護法』を幌として許せば、明日は諸寺が倣う。」

「諸寺が倣えば、一山一寺の禍ではない。」

「世の筋が、じわじわ縛られる。」

八重美の眉が僅かに寄る。「縛られる」を真に聴いたのだ。

「けれど夫君と信長公が共にこの策を定めた――因果はもっと深く落ちませんか。」

窓外の赤がまた一分厚くなる。

「彼らがあなたを明王と呼ぶ以上、火の後にはそれを借りてあなたを定めに来ます。」

柳澈涵は四字だけで返した。軽いが、揺れない。

「定めさせよ。」

八重美が怔む。

柳澈涵は言う。

「世で最も怖いのは、定名されることではない。」

「怖いのは、誰も敢えて当たぬことだ。」

「私は信長公と共に定めた。ならば退けぬ。」

「一歩退けば、仏名を借りて伸びた手へ余地を渡す。」

八重美は彼を見た。眼の緊が一分ほど緩み、やがて生きた光になる。それから一度笑う。笑みは派手でない。だが芯がある。

「私はあなたの、そういう気概が好き。」

「明王と呼ばれようと、魔と罵られようと――私は、あなたが敢えて当たるのだけを認めます。」

柳澈涵は多く言わず、ただ薄く「うむ」と応じた。

その一音は淡い。だが「当」の字を炭火へ落としたように、火は旺じずとも赤がさらに稳くなる。

外廊で足が止まった。

雷霆峨保が紙門の外で低く禀する。

「坂本より報。火勢、緩まず。鐘声、次第に啞。」

八重美は窓を見ない。茶盏を一寸だけ寄せる。

その一寸は退けと言うのではない。この夜を坐し切るために寄せるのだ――洛中の筆がどれほど巧くても、北嶺の手を白く書き替えさせぬために。

山はなお燃える。

熱浪が返り、灰の雨が落ちる。人影が煙の中で走る――まだ清浄と呼べる角を探して。しかし、探しても見つからない。

無名僧は最後の一層を記した。

火が焚くものは、まず恃みである。

火が砕くものは、まず言である。

火が奪うものは、まず名を護る光である。

夜が深まる。坂本側の本陣はなお定まる。

信長公は諸軍を収め、目を近江へ戻す。横山は守らねばならぬ。小谷は圧さねばならぬ。北嶺の火が行った以上、近江に残るのは城と刀だ。

煙は谷に渦巻く。

だが返り響くのは鐘ではない。洛中が沈黙の中で否応なく吐く二字――

分寸。
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