31 / 109
第六話・京都大学・複製人格の講義室(一)
しおりを挟む
雲ひとつない午前、京都大学の時計台は、青空の下でひときわ鋭く輪郭を浮かび上がらせていた。
吉田本部構内の銀杏の葉は、ほとんど落ちきっている。枝先にしがみつくように残っているのは、わずかばかりの頑固な葉だけだ。風が吹くたび、細い擦れ合う音がする。赤煉瓦の古い校舎のあいだに、淡い色調の新しい建物が差し込み、その間を自転車に乗った学生たちが列を成して駆け抜けていく。背負ったリュックにはサークルのバッジやマスコットがぶらさがり、空気には、いかにも「名門大学の朝のラッシュ」といった匂いが漂っていた。
教育学研究科の入っている棟は、外から見ても、べつだん神秘的なところはない。
教室では、スクリーンに「パーソナリティ特性の測定誤差と文化的バイアス」という文字が映し出されている。前列の学生はすでにノートパソコンを並べ終えていて、後ろの席では、誰かがこっそりコンビニのおにぎりをかじっていた。
「では、異文化サンプルにおける自己報告バイアスについて、誰か話してくれますか。」
壇上の教授が眼鏡を押し上げ、教室をぐるりと一巡見渡し、最後に窓際の列で視線を止めた。
「劉君。」
窓際二列目の席で、白いシャツに濃い色のセーター、シンプルな上着という、きちんとした身なりの中国人留学生が顔を上げた。
彼は手に持っていたペンをノートの上にそっと置き、立ち上がる。
「数字だけを見るなら、多くのパーソナリティ尺度は、文化間での分布差がそれほど大きいとは言えません。」
日本語には、かすかに外国人特有の訛りが混じっている。だが、声ははっきりとしていて、揺れがない。
「ただし問題は、その設問が前提としている『普通』や『良さ』の形が、文化ごとに違うという点にあります。東アジアの文化では、自分を控えめに表現するのが礼儀とされる一方で、欧米の文化では、自分をある程度自信を持って語らないと、むしろ責任回避と受け取られることが多い。同じ質問紙で、同じ回答を選ぶ人でも、実際には逆の態度を表している可能性があるわけです。」
そこで一度言葉を切り、手にしたペンの先で、スクリーン上のあるグラフを軽く指し示した。
「研究者が統計的な平均値だけしか見ないなら、『人類全体はだいたい似たようなものだ』と錯覚するでしょう。でも実際には、多くの人の『助けてほしい』という声を、単なるノイズとして捨てている、ということになります。」
教室の空気が、一瞬だけ静まった。
前列の女子学生が、そっと眼鏡を押し上げる。ノートにはすでに、「○○尺度の文化バイアス」「中国人留学生の視点」などの文字がびっしりと書き込まれていた。
後ろの方では、三回生らしい女子二人が机越しに身を寄せ合い、声を限界まで落として囁き合っている。
「ねえ、あの人だよ、この前言った中国の人。めっちゃ話すの上手な人。」
「顔も悪くないじゃん。ほかの留学生より落ち着いてる感じ。」
そう言いながら、視線は自然と彼の座る列の方へと吸い寄せられていく。
当の本人は、その囁きが耳に入っていない──あるいは、聞こえていても、聞こえないふりを選んでいた。
彼は席に戻ると、また自分のノートに書き込みを始めた。筆跡は端正で、段落と段落の間には、細い横線が引かれている。書き手に少しばかりの強迫傾向があることは見て取れるが、読んでいて息苦しさを覚えるほどではない。
教授は満足そうに頷き、ほんの少しだけ、好意の色を込めた視線を向けた。
「さすがは三つの研究科をまたいでいる劉君ですね。」
前の方の席で、女子学生が小さく息を呑む。
「えっ、三つの研究科?」
隣の学生が、すかさず小声で解説を始めた。
「知らないの? 彼、教育学研究科の正式な心理学専攻の修士なんだけど、昼間はこっちで授業受けて、午後は医学研究科で脳科学の講義を聴いて、夜は法学研究科まで行って法哲学を聴講してるんだって。人間の体力の使い方として、暴力的だよね。」
「すご……。」
「しかも実家、かなりのお金持ちらしいよ。遊びに来たんじゃなくて、本気で『勉強しに』来てるって。」
憧れを隠しきれないような光が、その女子の瞳ににじむ。
チャイムが鳴ると、何人かはわざと遠回りをして、質問を装いながら彼の机の近くで足を止めた。
「劉先輩、来週のリーディングレポート、参考に見せてもらってもいいですか?」
「劉さん、このあいだ話してた脳科学の公開講座、もし次にあったら情報シェアしてもらえませんか?」
「劉君、お昼、学食行かない? ちょうど今から行こうって話してて。」
誘いの言葉は、何気ない風を装いながら、四方から吹き寄せてくる。
劉立澄は、一つひとつ丁寧に応じた。
笑みは近すぎもせず、遠すぎもしない。口調は礼儀正しく、頼まれたレポートの「代筆」の気配はきちんと断り、公開講座の情報は快く共有を約束する。昼食の誘いには、机の上のファイルを軽く持ち上げて見せてみせた。
「今日の昼は、実験の予備計画を仕上げないといけなくて。」
それは周囲から見れば、「真面目で努力家な理由」に他ならない。
その理由が、真でもあり、偽でもあることを知っているのは、彼自身だけだった。
たしかに、彼には「自分にしかできない」予備計画を立てる用事がある。
教室の内側ではなく、このキャンパスの、別の角で。
昼休みの学食は、朝の教室よりもさらに賑やかだった。
揚げ物の油の匂いと味噌汁の湯気が混ざり合い、学生たちの話し声が柔らかな壁のようになって、外の世界を入り口のところで押し返している。
劉立澄は列に並んでいた。前には、トレーを手に「どの唐揚げにするか」で真剣に悩んでいる男子学生。後ろには、スマートフォンでSNSを眺めながら順番を待っている女子学生。
自分の番が来たとき、彼は今日の日替わりメニューに目を走らせた。
「唐揚げ定食、一つ。」
唐揚げは、皿の片側にきちんと並べられている。衣はカリッと揚がり、きつね色に近い黄金色で、端が少し反り返っているところを見ると、揚げたてに近いのだろう。脇には細く刻んだキャベツが少し、その上から甘酸っぱいドレッシングがたらしてある。セットには味噌汁、小さな和え物、白いご飯の茶碗が付いてきた。
彼はトレーを持って、窓際の席を選んで腰を下ろした。
向かいのテーブルでは、二人の女子学生が「ご飯大盛りにするかどうか」で言い合いをしているふりをしながら、ときおりこちらに視線を投げている。
「ご飯も食べるの、すごく集中してるよね。」
「わかる? なんか、物を見るときの目がさ、何かを“スキャン”してる感じなんだよね。」
劉立澄は視線を落とし、唐揚げを一つ、箸でつまみ上げた。
衣が「かりっ」と小さく音を立てて割れ、中の肉はまだ十分に水分を保っている。肉汁に、醤油と生姜、にんにくの香りが混ざって口の中に広がる。彼はゆっくりと噛みながら、その視線を窓の外の樹影の向こう──少し離れた場所にある心理実験棟の方向へ滑らせた。
あそこだけ、空気の手触りが他の場所と、ほんの少し違う。
もしこのキャンパス全体を一枚の平面図だと見なすなら、心理実験棟の上空には、誰かが画用紙に細い針で穴を開けたような感触がある。そこから、ごくわずかながら、見えない風が吹き込んでいる。
彼は箸を置き、トレーを持ち上げて席を立った。
背後のテーブルで、女子学生たちが、わかりやすく肩を落としてため息をつく。
「もう食べ終わっちゃった。」
「ドラマなら、今ここで『ここ、いい?』って聞きに来るタイミングなんだけどね。」
笑い声が弾ける。
昼休みのざわめきが、その小さな落胆を、日常のごくありふれた一層の中へと静かに飲み込んでいった。
吉田本部構内の銀杏の葉は、ほとんど落ちきっている。枝先にしがみつくように残っているのは、わずかばかりの頑固な葉だけだ。風が吹くたび、細い擦れ合う音がする。赤煉瓦の古い校舎のあいだに、淡い色調の新しい建物が差し込み、その間を自転車に乗った学生たちが列を成して駆け抜けていく。背負ったリュックにはサークルのバッジやマスコットがぶらさがり、空気には、いかにも「名門大学の朝のラッシュ」といった匂いが漂っていた。
教育学研究科の入っている棟は、外から見ても、べつだん神秘的なところはない。
教室では、スクリーンに「パーソナリティ特性の測定誤差と文化的バイアス」という文字が映し出されている。前列の学生はすでにノートパソコンを並べ終えていて、後ろの席では、誰かがこっそりコンビニのおにぎりをかじっていた。
「では、異文化サンプルにおける自己報告バイアスについて、誰か話してくれますか。」
壇上の教授が眼鏡を押し上げ、教室をぐるりと一巡見渡し、最後に窓際の列で視線を止めた。
「劉君。」
窓際二列目の席で、白いシャツに濃い色のセーター、シンプルな上着という、きちんとした身なりの中国人留学生が顔を上げた。
彼は手に持っていたペンをノートの上にそっと置き、立ち上がる。
「数字だけを見るなら、多くのパーソナリティ尺度は、文化間での分布差がそれほど大きいとは言えません。」
日本語には、かすかに外国人特有の訛りが混じっている。だが、声ははっきりとしていて、揺れがない。
「ただし問題は、その設問が前提としている『普通』や『良さ』の形が、文化ごとに違うという点にあります。東アジアの文化では、自分を控えめに表現するのが礼儀とされる一方で、欧米の文化では、自分をある程度自信を持って語らないと、むしろ責任回避と受け取られることが多い。同じ質問紙で、同じ回答を選ぶ人でも、実際には逆の態度を表している可能性があるわけです。」
そこで一度言葉を切り、手にしたペンの先で、スクリーン上のあるグラフを軽く指し示した。
「研究者が統計的な平均値だけしか見ないなら、『人類全体はだいたい似たようなものだ』と錯覚するでしょう。でも実際には、多くの人の『助けてほしい』という声を、単なるノイズとして捨てている、ということになります。」
教室の空気が、一瞬だけ静まった。
前列の女子学生が、そっと眼鏡を押し上げる。ノートにはすでに、「○○尺度の文化バイアス」「中国人留学生の視点」などの文字がびっしりと書き込まれていた。
後ろの方では、三回生らしい女子二人が机越しに身を寄せ合い、声を限界まで落として囁き合っている。
「ねえ、あの人だよ、この前言った中国の人。めっちゃ話すの上手な人。」
「顔も悪くないじゃん。ほかの留学生より落ち着いてる感じ。」
そう言いながら、視線は自然と彼の座る列の方へと吸い寄せられていく。
当の本人は、その囁きが耳に入っていない──あるいは、聞こえていても、聞こえないふりを選んでいた。
彼は席に戻ると、また自分のノートに書き込みを始めた。筆跡は端正で、段落と段落の間には、細い横線が引かれている。書き手に少しばかりの強迫傾向があることは見て取れるが、読んでいて息苦しさを覚えるほどではない。
教授は満足そうに頷き、ほんの少しだけ、好意の色を込めた視線を向けた。
「さすがは三つの研究科をまたいでいる劉君ですね。」
前の方の席で、女子学生が小さく息を呑む。
「えっ、三つの研究科?」
隣の学生が、すかさず小声で解説を始めた。
「知らないの? 彼、教育学研究科の正式な心理学専攻の修士なんだけど、昼間はこっちで授業受けて、午後は医学研究科で脳科学の講義を聴いて、夜は法学研究科まで行って法哲学を聴講してるんだって。人間の体力の使い方として、暴力的だよね。」
「すご……。」
「しかも実家、かなりのお金持ちらしいよ。遊びに来たんじゃなくて、本気で『勉強しに』来てるって。」
憧れを隠しきれないような光が、その女子の瞳ににじむ。
チャイムが鳴ると、何人かはわざと遠回りをして、質問を装いながら彼の机の近くで足を止めた。
「劉先輩、来週のリーディングレポート、参考に見せてもらってもいいですか?」
「劉さん、このあいだ話してた脳科学の公開講座、もし次にあったら情報シェアしてもらえませんか?」
「劉君、お昼、学食行かない? ちょうど今から行こうって話してて。」
誘いの言葉は、何気ない風を装いながら、四方から吹き寄せてくる。
劉立澄は、一つひとつ丁寧に応じた。
笑みは近すぎもせず、遠すぎもしない。口調は礼儀正しく、頼まれたレポートの「代筆」の気配はきちんと断り、公開講座の情報は快く共有を約束する。昼食の誘いには、机の上のファイルを軽く持ち上げて見せてみせた。
「今日の昼は、実験の予備計画を仕上げないといけなくて。」
それは周囲から見れば、「真面目で努力家な理由」に他ならない。
その理由が、真でもあり、偽でもあることを知っているのは、彼自身だけだった。
たしかに、彼には「自分にしかできない」予備計画を立てる用事がある。
教室の内側ではなく、このキャンパスの、別の角で。
昼休みの学食は、朝の教室よりもさらに賑やかだった。
揚げ物の油の匂いと味噌汁の湯気が混ざり合い、学生たちの話し声が柔らかな壁のようになって、外の世界を入り口のところで押し返している。
劉立澄は列に並んでいた。前には、トレーを手に「どの唐揚げにするか」で真剣に悩んでいる男子学生。後ろには、スマートフォンでSNSを眺めながら順番を待っている女子学生。
自分の番が来たとき、彼は今日の日替わりメニューに目を走らせた。
「唐揚げ定食、一つ。」
唐揚げは、皿の片側にきちんと並べられている。衣はカリッと揚がり、きつね色に近い黄金色で、端が少し反り返っているところを見ると、揚げたてに近いのだろう。脇には細く刻んだキャベツが少し、その上から甘酸っぱいドレッシングがたらしてある。セットには味噌汁、小さな和え物、白いご飯の茶碗が付いてきた。
彼はトレーを持って、窓際の席を選んで腰を下ろした。
向かいのテーブルでは、二人の女子学生が「ご飯大盛りにするかどうか」で言い合いをしているふりをしながら、ときおりこちらに視線を投げている。
「ご飯も食べるの、すごく集中してるよね。」
「わかる? なんか、物を見るときの目がさ、何かを“スキャン”してる感じなんだよね。」
劉立澄は視線を落とし、唐揚げを一つ、箸でつまみ上げた。
衣が「かりっ」と小さく音を立てて割れ、中の肉はまだ十分に水分を保っている。肉汁に、醤油と生姜、にんにくの香りが混ざって口の中に広がる。彼はゆっくりと噛みながら、その視線を窓の外の樹影の向こう──少し離れた場所にある心理実験棟の方向へ滑らせた。
あそこだけ、空気の手触りが他の場所と、ほんの少し違う。
もしこのキャンパス全体を一枚の平面図だと見なすなら、心理実験棟の上空には、誰かが画用紙に細い針で穴を開けたような感触がある。そこから、ごくわずかながら、見えない風が吹き込んでいる。
彼は箸を置き、トレーを持ち上げて席を立った。
背後のテーブルで、女子学生たちが、わかりやすく肩を落としてため息をつく。
「もう食べ終わっちゃった。」
「ドラマなら、今ここで『ここ、いい?』って聞きに来るタイミングなんだけどね。」
笑い声が弾ける。
昼休みのざわめきが、その小さな落胆を、日常のごくありふれた一層の中へと静かに飲み込んでいった。
0
あなたにおすすめの小説
あやかし家族 〜五人の兄と愛され末妹〜
南 鈴紀
キャラ文芸
妖狩りにより両親を奪われ、囚われの身となった半妖の少女・鈴音は浄化の狐火を利用するだけの道具のように扱われていた。呪いにより成長は止まり、容姿も思考も幼いまま、感情が消え失せてもなおただ生かされるままに生きていた。
しかし妖保護部隊本部第一部隊との出会いにより、鈴音の止まっていた時間が動き出す。
掴みどころはないが頼れる氏神・雅仁、兄には厳しいが弟妹には優しい狼の妖・千里、人間嫌いだが人当たりの良い振りが得意な人間・遥杜、可愛いもの好きで元気いっぱいの猫又・鴇羽、大人しいが思いやりに溢れる猫又・瑠璃。
五人の兄と過ごす時間の中で、無いものだらけだった鈴音にもやがて大切なものが増えていく。
妖×家族の心温まる和風ファンタジー。
後宮祓いの巫女は、鬼将軍に嫁ぐことになりました
由香
キャラ文芸
後宮で怪異を祓う下級巫女・紗月は、ある日突然、「鬼」と噂される将軍・玄耀の妻になれと命じられる。
それは愛のない政略結婚――
人ならざる力を持つ将軍を、巫女の力で制御するための契約だった。
後宮の思惑に翻弄されながらも、二人は「契約」ではなく「選んだ縁」として、共に生きる道を選ぶ――。
【完結】非モテアラサーですが、あやかしには溺愛されるようです
* ゆるゆ
キャラ文芸
疲れ果てた非モテアラサーが、あやかしたちに癒されて、甘やかされて、溺愛されるお話です。
名前が * ゆるゆ になりましたー!
中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー!
後宮なりきり夫婦録
石田空
キャラ文芸
「月鈴、ちょっと嫁に来るか?」
「はあ……?」
雲仙国では、皇帝が三代続いて謎の昏睡状態に陥る事態が続いていた。
あまりにも不可解なために、新しい皇帝を立てる訳にもいかない国は、急遽皇帝の「影武者」として跡継ぎ騒動を防ぐために寺院に入れられていた皇子の空燕を呼び戻すことに決める。
空燕の国の声に応える条件は、同じく寺院で方士修行をしていた方士の月鈴を妃として後宮に入れること。
かくしてふたりは片や皇帝の影武者として、片や皇帝の偽りの愛妃として、後宮と言う名の魔窟に潜入捜査をすることとなった。
影武者夫婦は、後宮内で起こる事件の謎を解けるのか。そしてふたりの想いの行方はいったい。
サイトより転載になります。
あまりさんののっぴきならない事情
菱沼あゆ
キャラ文芸
強引に見合い結婚させられそうになって家出し、憧れのカフェでバイトを始めた、あまり。
充実した日々を送っていた彼女の前に、驚くような美形の客、犬塚海里《いぬづか かいり》が現れた。
「何故、こんなところに居る? 南条あまり」
「……嫌な人と結婚させられそうになって、家を出たからです」
「それ、俺だろ」
そーですね……。
カフェ店員となったお嬢様、あまりと常連客となった元見合い相手、海里の日常。
後宮の偽花妃 国を追われた巫女見習いは宦官になる
gari@七柚カリン
キャラ文芸
旧題:国を追われた巫女見習いは、隣国の後宮で二重に花開く
☆4月上旬に書籍発売です。たくさんの応援をありがとうございました!☆ 植物を慈しむ巫女見習いの凛月には、二つの秘密がある。それは、『植物の心がわかること』『見目が変化すること』。
そんな凛月は、次期巫女を侮辱した罪を着せられ国外追放されてしまう。
心機一転、紹介状を手に向かったのは隣国の都。そこで偶然知り合ったのは、高官の峰風だった。
峰風の取次ぎで紹介先の人物との対面を果たすが、提案されたのは後宮内での二つの仕事。ある時は引きこもり後宮妃(欣怡)として巫女の務めを果たし、またある時は、少年宦官(子墨)として庭園管理の仕事をする、忙しくも楽しい二重生活が始まった。
仕事中に秘密の能力を活かし活躍したことで、子墨は女嫌いの峰風の助手に抜擢される。女であること・巫女であることを隠しつつ助手の仕事に邁進するが、これがきっかけとなり、宮廷内の様々な騒動に巻き込まれていく。
烏の王と宵の花嫁
水川サキ
キャラ文芸
吸血鬼の末裔として生まれた華族の娘、月夜は家族から虐げられ孤独に生きていた。
唯一の慰めは、年に一度届く〈からす〉からの手紙。
その送り主は太陽の化身と称される上級華族、縁樹だった。
ある日、姉の縁談相手を誤って傷つけた月夜は、父に遊郭へ売られそうになり屋敷を脱出するが、陽の下で倒れてしまう。
死を覚悟した瞬間〈からす〉の正体である縁樹が現れ、互いの思惑から契約結婚を結ぶことになる。
※初出2024年7月
大正ロマン恋物語 ~将校様とサトリな私のお試し婚~
菱沼あゆ
キャラ文芸
華族の三条家の跡取り息子、三条行正と見合い結婚することになった咲子。
だが、軍人の行正は、整いすぎた美形な上に、あまりしゃべらない。
蝋人形みたいだ……と見合いの席で怯える咲子だったが。
実は、咲子には、人の心を読めるチカラがあって――。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる