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16.ピー太、トモノリを守る体制作りをする
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オレサマの小さくてかわいいトモノリによって、無事フクロウの小屋は作られることとなった。
素晴らしいことである。
ん? オレサマの方がトモノリよりも小さいのではないかって?
トモノリは人間たちの中でとても小さいのだ。だからオレサマが守ってやらねばならない。しかしオレサマたちだけではトモノリを守るのは鳥員が足りない。
フクロウの小屋をトモノリたちが作ることで、フクロウはオレサマたちに協力することになった。
トモノリたちの仕事は丁寧だった。
背は高いがひょろひょろしている者も、怖がりながらもフクロウの顔の大きさに入口を整えた。よく森に入ってくる、がたいがいい者は愛想よくオレサマに手を振ってくる。あれはトモノリとはブとかいうのが違うらしい。ブは違うがトモノリの手伝いをしてくれるというので、頭の上に留まってやった。
トモノリは慌てたが、がたいがいい者は喜んでいた。
人間というのはまっこと不思議な生き物である。
さて、オレサマとよく共にいるインコやスズメたちを紹介しておこう。
黄色に緑っぽい色があるのがインコのピーコ、ピコー、ピースケだ。この三羽はオレサマの小屋の周りに小屋を作ってもらい住んでいる。一羽につき小屋が一つだ。どうだ、すごいだろう。
スズメたちは大勢で一つ小屋を用意してもらったらしく、冬はその中でぎゅうぎゅうしていた。あれはあれで暖かそうではあったが、オレサマの小屋には人間が枯れ葉などを敷き詰めたのでけっこう暖かかった。
木の実などをつついて暮らしているので、意外と餌はあるし、冬にはリョウカンが寒い寒いと言いながら餌を用意してくれたりした。
オレサマの暮らしはけっこう快適なのである。
最近カケスたちがやってきて、小屋を見て羨ましそうにしていた。そのうち紹介してやろうと思っている。
さて、フクロウの小屋ができるまでには何日かかかった。というのも、トモノリたちは普段学校で勉強とかいうのをしていて、こちらに来るのは少し遅い時間になるからである。
この学校では勉強をしなければいけないらしい。勉強がトモノリたちの仕事のようだ。
そうして無事小屋ができたことでフクロウは喜んだ。
小屋の入口の大きさもなかなかよく、カラスが顔を突っ込んできた時はつつきまくってやるとフクロウは言っていた。
「小屋、できてよかったなー」
トモノリが喜んでいる。
「だねー。最初はどうなることかと思ったよー」
「中学での技術の授業を受けていたのが役に立った……」
トモノリの友人だとかいう、イナとニシがいろいろ言っていた。
オレサマたちの敵は大きな鳥やカラスだけではない。だが小屋があることでかなり安全ではある。
しかし気を緩めてはいけない。
つい先日もトモノリに「ちっちぇーなー」と若い人間が絡んできたので仲間とつつきまくって撃退してやった。
「こらっ、ピー太! やりすぎだぞ!」
何故かトモノリに怒られた。
「すみません、怪我はありませんか?」
「お、おう……ねーけどよ……。鳥ぐらいちゃんとしつけとけよ!」
若い人間たちは捨て台詞を残して走って逃げて行った。情けないことである。喧嘩を売るのならば相手をみて売った方がいいのは間違いない。
もちろん仲間たちに指示し、トモノリが見えないところでつつきまくらせたのは言うまでもない。
素晴らしいことである。
ん? オレサマの方がトモノリよりも小さいのではないかって?
トモノリは人間たちの中でとても小さいのだ。だからオレサマが守ってやらねばならない。しかしオレサマたちだけではトモノリを守るのは鳥員が足りない。
フクロウの小屋をトモノリたちが作ることで、フクロウはオレサマたちに協力することになった。
トモノリたちの仕事は丁寧だった。
背は高いがひょろひょろしている者も、怖がりながらもフクロウの顔の大きさに入口を整えた。よく森に入ってくる、がたいがいい者は愛想よくオレサマに手を振ってくる。あれはトモノリとはブとかいうのが違うらしい。ブは違うがトモノリの手伝いをしてくれるというので、頭の上に留まってやった。
トモノリは慌てたが、がたいがいい者は喜んでいた。
人間というのはまっこと不思議な生き物である。
さて、オレサマとよく共にいるインコやスズメたちを紹介しておこう。
黄色に緑っぽい色があるのがインコのピーコ、ピコー、ピースケだ。この三羽はオレサマの小屋の周りに小屋を作ってもらい住んでいる。一羽につき小屋が一つだ。どうだ、すごいだろう。
スズメたちは大勢で一つ小屋を用意してもらったらしく、冬はその中でぎゅうぎゅうしていた。あれはあれで暖かそうではあったが、オレサマの小屋には人間が枯れ葉などを敷き詰めたのでけっこう暖かかった。
木の実などをつついて暮らしているので、意外と餌はあるし、冬にはリョウカンが寒い寒いと言いながら餌を用意してくれたりした。
オレサマの暮らしはけっこう快適なのである。
最近カケスたちがやってきて、小屋を見て羨ましそうにしていた。そのうち紹介してやろうと思っている。
さて、フクロウの小屋ができるまでには何日かかかった。というのも、トモノリたちは普段学校で勉強とかいうのをしていて、こちらに来るのは少し遅い時間になるからである。
この学校では勉強をしなければいけないらしい。勉強がトモノリたちの仕事のようだ。
そうして無事小屋ができたことでフクロウは喜んだ。
小屋の入口の大きさもなかなかよく、カラスが顔を突っ込んできた時はつつきまくってやるとフクロウは言っていた。
「小屋、できてよかったなー」
トモノリが喜んでいる。
「だねー。最初はどうなることかと思ったよー」
「中学での技術の授業を受けていたのが役に立った……」
トモノリの友人だとかいう、イナとニシがいろいろ言っていた。
オレサマたちの敵は大きな鳥やカラスだけではない。だが小屋があることでかなり安全ではある。
しかし気を緩めてはいけない。
つい先日もトモノリに「ちっちぇーなー」と若い人間が絡んできたので仲間とつつきまくって撃退してやった。
「こらっ、ピー太! やりすぎだぞ!」
何故かトモノリに怒られた。
「すみません、怪我はありませんか?」
「お、おう……ねーけどよ……。鳥ぐらいちゃんとしつけとけよ!」
若い人間たちは捨て台詞を残して走って逃げて行った。情けないことである。喧嘩を売るのならば相手をみて売った方がいいのは間違いない。
もちろん仲間たちに指示し、トモノリが見えないところでつつきまくらせたのは言うまでもない。
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