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第2部
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自分はなぜだか近くに行って、それを確かめたくなった。そう思うや否や、自室が2階であるにも関わらず、ほぼ反射的に窓から身を乗り出していた。
そして、窓から道路に向かって飛び降りた。危ないとか怖いとか考えるよりも早く、地面にフワリと着地した。文字通り音もなく、足先から体制を崩すこともなく。
この時点であれこれ深く考えることを放棄した。
これは何かの夢なのだ。頬をつねると痛いが、2階から怪我することなく飛び降りれるなんて、最早もう普通ではない。
そもそも夜中に目が覚めたことからして普段とは違うのだ。いつもとは違う何か非現実的な世界に迷い混んでしまったのかもしれない。
もうここまで来てしまった以上、腹をくくることにした。この光の正体や、これがどこまで続いていて、その先に何があるかを確かめる。
今や自分のすぐ足元にあるそれは、近くで見ても可弱く、淡く黄色い光を放っていた。形は星のようにも見えるし、手の平大の金平糖のようにも見えた。
これは何なのだろうか。どうしてこんな物が道路にたくさん落ちているのか。自分の見える限りでは、道路のずっと先まで点々と続いていた。
その光の粒を手に取ることは叶わなかった。伸ばした手が通り抜けてしまうのだ。実態のないホログラムのように、自分の手が空を掴むだけだった。
しかし、何かから映し出された映像のようには見えなかった。ただ掴むことができないだけで、確かな質量を持った物体のように見えるのだ。この物体の正体はやはり分からないが、仮に星と呼ぶことにする。
とりあえず、この点々とする星がどこまで続いてるのか辿ってみよう。そうしないことには何も進まない。
住宅街の道路とは言え、車が1台も通らなければ、他に人も見当たらない。自室の窓を開けた時と同じく、何の物音一つしない。
世界は沈黙の海に沈んでしまったのだろうか。この星々の眩い光から、ゆらゆらという擬音さえ聞こえてきそうだった。
足を一歩踏み出して、また一歩、また一歩と歩みを始めた。
星々は時折小さく明滅して、淀みのない光の川を進んでいる心地だった。
時間が進んでいるのかどうか分からないが、時間も忘れて夢中で歩いた。これがずっと永遠に続く気さえした。
見慣れた街並みをどんどん進み、気付くと小学校で1番遊んだ友達の家まで来ていた。
そして、窓から道路に向かって飛び降りた。危ないとか怖いとか考えるよりも早く、地面にフワリと着地した。文字通り音もなく、足先から体制を崩すこともなく。
この時点であれこれ深く考えることを放棄した。
これは何かの夢なのだ。頬をつねると痛いが、2階から怪我することなく飛び降りれるなんて、最早もう普通ではない。
そもそも夜中に目が覚めたことからして普段とは違うのだ。いつもとは違う何か非現実的な世界に迷い混んでしまったのかもしれない。
もうここまで来てしまった以上、腹をくくることにした。この光の正体や、これがどこまで続いていて、その先に何があるかを確かめる。
今や自分のすぐ足元にあるそれは、近くで見ても可弱く、淡く黄色い光を放っていた。形は星のようにも見えるし、手の平大の金平糖のようにも見えた。
これは何なのだろうか。どうしてこんな物が道路にたくさん落ちているのか。自分の見える限りでは、道路のずっと先まで点々と続いていた。
その光の粒を手に取ることは叶わなかった。伸ばした手が通り抜けてしまうのだ。実態のないホログラムのように、自分の手が空を掴むだけだった。
しかし、何かから映し出された映像のようには見えなかった。ただ掴むことができないだけで、確かな質量を持った物体のように見えるのだ。この物体の正体はやはり分からないが、仮に星と呼ぶことにする。
とりあえず、この点々とする星がどこまで続いてるのか辿ってみよう。そうしないことには何も進まない。
住宅街の道路とは言え、車が1台も通らなければ、他に人も見当たらない。自室の窓を開けた時と同じく、何の物音一つしない。
世界は沈黙の海に沈んでしまったのだろうか。この星々の眩い光から、ゆらゆらという擬音さえ聞こえてきそうだった。
足を一歩踏み出して、また一歩、また一歩と歩みを始めた。
星々は時折小さく明滅して、淀みのない光の川を進んでいる心地だった。
時間が進んでいるのかどうか分からないが、時間も忘れて夢中で歩いた。これがずっと永遠に続く気さえした。
見慣れた街並みをどんどん進み、気付くと小学校で1番遊んだ友達の家まで来ていた。
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