異世界転生したオレは女体化しました

水無瀬雨音

文字の大きさ
5 / 115

飾り立てられました

しおりを挟む
 日が沈むと確かにオレは多少女顔というだけの、美形でもなんでもない顔に戻った。すぐさまドレスを脱ぎ捨て男の時の服を着る。ドレスってのはややこしい作りだがなんとかなった。
 夕食の時に魔女と再会し戻るために条件をつけられたこと、夜だけ戻ること、城の舞踏会に行くことになったことを両親とセシルにかいつまんで伝えた。
 オレが転生者であること、乙女ゲームうんねんは言っていない。戻るための詳しい条件も。息子の頭がおかしくなったと思われるからな。
 セシルは元に戻ったオレを見て「つまんない」とふくれていたが、「でも朝には戻ってるんだよね」とすぐ機嫌を取り戻した。
 戻るって言い方はおかしいがな。
 男のオレが本来の姿なんで。
 魔女との再会は両親を驚かせたものの戻る兆しが見えたので喜んでいた。


 社交界デビューすることになったのも普段のオレは出不精なので、「高等貴族の子息とお近づきになりなさい」と好意的だった。女の姿でお近づきになっても仕方ないと思うが……。
 オレは一週間後の社交界デビューに向けて、セシルと共に焼き付け刃であるがマナーやダンスを教わることになった。一応社交界デビューはすんでいるが、男の時の話である。それも社交界デビューは貴族の子息の義務だと親父がうるさいから一回行っただけ。女性側のダンスやマナーは心得ていない。
 一週間ではやはり完璧に身に付けるには無理がある。
 諦めた先生からは「極力壁の花となり、簡単な受け答えしかしないこと。ダンスもお断りすること」と最後の授業で言われた。ちなみにセシルはそれなりに令嬢としてはできる子である。


 部屋の中にはオレの叫び声が響いていた。
「いってぇ!もういい。やめてー!」
 舞踏会に行くためにコルセットを締め上げられていたからだ。
 オレの懇願にもメイドたちの手は緩まない。
「頑張ってください、お嬢様!セシルさまも頑張ってらっしゃいます」
 お前らオレなんかした?日ごろの憎しみこめてねぇ?
 コルセットのひもで綱引き大会でもしてんの?秋の大運動会開催中ですかこの野郎。
 そしらぬ顔してドレスで可愛くきゃっきゃしてるけど、女の子たちってこんな苦労してんのか。
 美しくなるって大変だな。尊敬するわ。
 オレとセシルはメイドたちの力で飾り立てられた。もともと美少女のオレが「あれ?どこかの王女様かな?」ってくらい美しくなっている(異論は認める)
しおりを挟む
感想 35

あなたにおすすめの小説

公爵家の末っ子に転生しました〜出来損ないなので潔く退場しようとしたらうっかり溺愛されてしまった件について〜

上総啓
BL
公爵家の末っ子に転生したシルビオ。 体が弱く生まれて早々ぶっ倒れ、家族は見事に過保護ルートへと突き進んでしまった。 両親はめちゃくちゃ溺愛してくるし、超強い兄様はブラコンに育ち弟絶対守るマンに……。 せっかくファンタジーの世界に転生したんだから魔法も使えたり?と思ったら、我が家に代々伝わる上位氷魔法が俺にだけ使えない? しかも俺に使える魔法は氷魔法じゃなく『神聖魔法』?というか『神聖魔法』を操れるのは神に選ばれた愛し子だけ……? どうせ余命幾ばくもない出来損ないなら仕方ない、お荷物の僕はさっさと今世からも退場しよう……と思ってたのに? 偶然騎士たちを神聖魔法で救って、何故か天使と呼ばれて崇められたり。終いには帝国最強の狂血皇子に溺愛されて囲われちゃったり……いやいやちょっと待て。魔王様、主神様、まさかアンタらも? ……ってあれ、なんかめちゃくちゃ囲われてない?? ――― 病弱ならどうせすぐ死ぬかー。ならちょっとばかし遊んでもいいよね?と自由にやってたら無駄に最強な奴らに溺愛されちゃってた受けの話。 ※別名義で連載していた作品になります。 (名義を統合しこちらに移動することになりました)

【BL】捨てられたSubが甘やかされる話

橘スミレ
BL
 渚は最低最悪なパートナーに追い出され行く宛もなく彷徨っていた。  もうダメだと倒れ込んだ時、オーナーと呼ばれる男に拾われた。  オーナーさんは理玖さんという名前で、優しくて暖かいDomだ。  ただ執着心がすごく強い。渚の全てを知って管理したがる。  特に食へのこだわりが強く、渚が食べるもの全てを知ろうとする。  でもその執着が捨てられた渚にとっては心地よく、気味が悪いほどの執着が欲しくなってしまう。  理玖さんの執着は日に日に重みを増していくが、渚はどこまでも幸福として受け入れてゆく。  そんな風な激重DomによってドロドロにされちゃうSubのお話です!  アルファポリス限定で連載中  二日に一度を目安に更新しております

性悪なお嬢様に命令されて泣く泣く恋敵を殺りにいったらヤられました

まりも13
BL
フワフワとした酩酊状態が薄れ、僕は気がつくとパンパンパン、ズチュッと卑猥な音をたてて激しく誰かと交わっていた。 性悪なお嬢様の命令で恋敵を泣く泣く殺りに行ったら逆にヤラれちゃった、ちょっとアホな子の話です。 (ムーンライトノベルにも掲載しています)

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

4人の兄に溺愛されてます

まつも☆きらら
BL
中学1年生の梨夢は5人兄弟の末っ子。4人の兄にとにかく溺愛されている。兄たちが大好きな梨夢だが、心配性な兄たちは時に過保護になりすぎて。

怒られるのが怖くて体調不良を言えない大人

こじらせた処女
BL
 幼少期、風邪を引いて学校を休むと母親に怒られていた経験から、体調不良を誰かに伝えることが苦手になってしまった佐倉憂(さくらうい)。 しんどいことを訴えると仕事に行けないとヒステリックを起こされ怒られていたため、次第に我慢して学校に行くようになった。 「風邪をひくことは悪いこと」 社会人になって1人暮らしを始めてもその認識は治らないまま。多少の熱や頭痛があっても怒られることを危惧して出勤している。 とある日、いつものように会社に行って業務をこなしていた時。午前では無視できていただるけが無視できないものになっていた。 それでも、自己管理がなっていない、日頃ちゃんと体調管理が出来てない、そう怒られるのが怖くて、言えずにいると…?

魔界最強に転生した社畜は、イケメン王子に奪い合われることになりました

タタミ
BL
ブラック企業に務める社畜・佐藤流嘉。 クリスマスも残業確定の非リア人生は、トラックの激突により突然終了する。 死後目覚めると、目の前で見目麗しい天使が微笑んでいた。 「ここは天国ではなく魔界です」 天使に会えたと喜んだのもつかの間、そこは天国などではなく魔法が当たり前にある世界・魔界だと知らされる。そして流嘉は、魔界に君臨する最強の支配者『至上様』に転生していたのだった。 「至上様、私に接吻を」 「あっ。ああ、接吻か……って、接吻!?なんだそれ、まさかキスですか!?」 何が起こっているのかわからないうちに、流嘉の前に現れたのは美しい4人の王子。この4王子にキスをして、結婚相手を選ばなければならないと言われて──!?

男子高校に入学したらハーレムでした!

はやしかわともえ
BL
閲覧ありがとうございます。 ゆっくり書いていきます。 毎日19時更新です。 よろしくお願い致します。 2022.04.28 お気に入り、栞ありがとうございます。 とても励みになります。 引き続き宜しくお願いします。 2022.05.01 近々番外編SSをあげます。 よければ覗いてみてください。 2022.05.10 お気に入りしてくれてる方、閲覧くださってる方、ありがとうございます。 精一杯書いていきます。 2022.05.15 閲覧、お気に入り、ありがとうございます。 読んでいただけてとても嬉しいです。 近々番外編をあげます。 良ければ覗いてみてください。 2022.05.28 今日で完結です。閲覧、お気に入り本当にありがとうございました。 次作も頑張って書きます。 よろしくおねがいします。

処理中です...