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終章『女神』
終末
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異世界の扉から数多の世界の神々が現れる。
それは彼の権能によって作り出された紛い物ではなく本物の神達だ。
彼の知らない世界からやってくるのも数多い。
「これでこの世界は終わる。俺の役割もこれで終わりだ。」
遂に狂った女神の発狂を後ろに彼は最後までついてきた3人にそう告げた。
「で、どうする。このまま静かに終わりを待つか?
今暴れ回ってる神達は俺みたいなこだわりも何もなく殺してくれるぞ。」
しかし彼女達は肩をすくめた。
「どうでもいいですわ。争っても無駄ですし。
あなたが女神をいたぶる姿を見てもなにも思いませんでしたから。」
リーザはそうつまらなそうに答えた。
「ご主人様にあんなにいたぶってもらっていたのに感謝の言葉もないとはやはり情けない女神だ。
私も同じだ。どうやっても終わるのにどうでもいい。」
イライザもそう答える。
「セイラはどうだ。まだやっぱり俺に殺されたいか?」
意地悪に彼がそう尋ねると彼女はそれを鼻で笑う。
「どうでもいいです。もう死にたいとも生きたいとも思わなくなりました。
あなたがあの時あんな風に私の心を埋めたから。
あなたと旅をしてこの世界の醜悪さを思い知らされたから。
この世界に生きるものはあなたや異世界の生き物たちに対して生死を委ねることすら烏滸がましいんです。
ただ静かに受け入れるべきなんです。」
彼女もそう答えた。
「ただ、どうせでしたら、」
「このまま終わるって言うなら、」
「どうせ終わるんですから、」
彼女達はそう言い自分の服を脱ぎ捨てる。
「「「最後ぐらい、普通に抱いてくれません?あなたの思うままに。」」」
誘惑するように強請るように三者三様に彼を誘う。
「ぶれないな、お前ら。」
そんな彼女らに苦笑しながら彼は自分も服を脱ぎ捨て彼女達に飛び込んでいった。
----------
世界神は静かに終わりゆく世界ルドラサウムを外から眺めていた。
女神ルドラは世界神も認める優秀な神の1柱だった。
彼女の作り出した世界のいくつかは他の世界の手本となり、彼女が残したデータは様々世界の役に立った。
何故こんなことになったんだろうか。何が彼女をこんなに変えてしまったのだろうか。
手を伸ばし、世界神は壊れゆく世界の中で彼女だった物を指で摘んで持ち上げる。
それは光となって消え去り、その手の中には種のようなものが残った。
ふと、その側で享楽に耽る4人の人の子が目に入る。
世界神に従い、この世界に最も被害を受けた世界の神が送り込んだ一連の立役者。
人の身ながらに見事終末の始まりの役目を全うし、女神に打ち勝った強者。
人の身であればそれの普段の行いは褒められたものではないのであろうが神からしたらそれは珍しくもないよくあることだ。
善人も悪人も彼らにとっては人の子のしたことの1つに過ぎない。
ただこんな終わっている最中で享楽に耽られるのは中々に滑稽だ。
4人とも図太く興味深い。気まぐれに終末のために向かった神達には彼らは世界が終わるまで放置するよう指示していたがこんなことをするとは思わなかった。
なんとも実に興味深い。世界神は思わずそう思ってしまった。
もっと彼らを観察したくなった。そう思ったら行動せずにいられなかった。世界が崩壊し、巻き込まれて死んだ彼らの魂を世界神は拾い上げる。
手のひらにうけ、女神から残った神格をそれらに分けて混ぜ込んでいく。
崩壊した世界から新たな世界の種を生み出してそこに彼らだったものを送り込む。
「さて、彼らはどんな世界を作り出すかな?」
世界神は見た目通り少年のように無邪気に笑う。
気まぐれに生み出された新たな神達が目覚め、新たな世界を作り出すのはまた別の話である。
それは彼の権能によって作り出された紛い物ではなく本物の神達だ。
彼の知らない世界からやってくるのも数多い。
「これでこの世界は終わる。俺の役割もこれで終わりだ。」
遂に狂った女神の発狂を後ろに彼は最後までついてきた3人にそう告げた。
「で、どうする。このまま静かに終わりを待つか?
今暴れ回ってる神達は俺みたいなこだわりも何もなく殺してくれるぞ。」
しかし彼女達は肩をすくめた。
「どうでもいいですわ。争っても無駄ですし。
あなたが女神をいたぶる姿を見てもなにも思いませんでしたから。」
リーザはそうつまらなそうに答えた。
「ご主人様にあんなにいたぶってもらっていたのに感謝の言葉もないとはやはり情けない女神だ。
私も同じだ。どうやっても終わるのにどうでもいい。」
イライザもそう答える。
「セイラはどうだ。まだやっぱり俺に殺されたいか?」
意地悪に彼がそう尋ねると彼女はそれを鼻で笑う。
「どうでもいいです。もう死にたいとも生きたいとも思わなくなりました。
あなたがあの時あんな風に私の心を埋めたから。
あなたと旅をしてこの世界の醜悪さを思い知らされたから。
この世界に生きるものはあなたや異世界の生き物たちに対して生死を委ねることすら烏滸がましいんです。
ただ静かに受け入れるべきなんです。」
彼女もそう答えた。
「ただ、どうせでしたら、」
「このまま終わるって言うなら、」
「どうせ終わるんですから、」
彼女達はそう言い自分の服を脱ぎ捨てる。
「「「最後ぐらい、普通に抱いてくれません?あなたの思うままに。」」」
誘惑するように強請るように三者三様に彼を誘う。
「ぶれないな、お前ら。」
そんな彼女らに苦笑しながら彼は自分も服を脱ぎ捨て彼女達に飛び込んでいった。
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世界神は静かに終わりゆく世界ルドラサウムを外から眺めていた。
女神ルドラは世界神も認める優秀な神の1柱だった。
彼女の作り出した世界のいくつかは他の世界の手本となり、彼女が残したデータは様々世界の役に立った。
何故こんなことになったんだろうか。何が彼女をこんなに変えてしまったのだろうか。
手を伸ばし、世界神は壊れゆく世界の中で彼女だった物を指で摘んで持ち上げる。
それは光となって消え去り、その手の中には種のようなものが残った。
ふと、その側で享楽に耽る4人の人の子が目に入る。
世界神に従い、この世界に最も被害を受けた世界の神が送り込んだ一連の立役者。
人の身ながらに見事終末の始まりの役目を全うし、女神に打ち勝った強者。
人の身であればそれの普段の行いは褒められたものではないのであろうが神からしたらそれは珍しくもないよくあることだ。
善人も悪人も彼らにとっては人の子のしたことの1つに過ぎない。
ただこんな終わっている最中で享楽に耽られるのは中々に滑稽だ。
4人とも図太く興味深い。気まぐれに終末のために向かった神達には彼らは世界が終わるまで放置するよう指示していたがこんなことをするとは思わなかった。
なんとも実に興味深い。世界神は思わずそう思ってしまった。
もっと彼らを観察したくなった。そう思ったら行動せずにいられなかった。世界が崩壊し、巻き込まれて死んだ彼らの魂を世界神は拾い上げる。
手のひらにうけ、女神から残った神格をそれらに分けて混ぜ込んでいく。
崩壊した世界から新たな世界の種を生み出してそこに彼らだったものを送り込む。
「さて、彼らはどんな世界を作り出すかな?」
世界神は見た目通り少年のように無邪気に笑う。
気まぐれに生み出された新たな神達が目覚め、新たな世界を作り出すのはまた別の話である。
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