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1stSEASON
姉弟
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(1)
教室に行くと自分の席に荷物を置く。
そして美希さんの元に向かった。
「おはよう」
「おはよう、空君」
昨日のことなどなかったように明るい美希。
このままなかったことに出来るならそれに越したことは無い。
だけど母さんは言った。
「空も男の子なら自分の意思をちゃんと返してあげなさい」
母さんも父さんも言う事は大体いつも正しい。
だからちゃんと返事することにした。
ただそれは今言うべきか悩んだ。
二人っきりで話をするべきだろうな。
間違っても教室で話をするべきことじゃない。
「美希、今日放課後空いてるかな?」
僕がそう言うと美希は困惑していた。
昨日の今日?
不安になったんだろうか?話の内容を悟ったのだろうか?
心配は杞憂だったようだ
「分かった。昨日と同じ場所でいいかな?」
美希は明るく振舞った。
「うん」
「じゃあ、放課後に」
「うん」
用件を伝えると僕は席に戻る。
すると光太がやって来た。
「おっす空。昨日はどうだった」
今話すべきことじゃないかもしれない。
だけど光太は親友。
隠すべきことでもないな。
「その話昼休みにしない?」
「わかった。給食食ったらベランダで話そうぜ」
光太はそう言って自分の席に戻る。
翼を見る。
普通に美希達と話をしている。
もっとぎくしゃくするんじゃないかと思ったけど杞憂に済んだようだ。
そうしていると静かに高槻先生が入ってくる。
「起立!」
学級委員が言うと皆起立する。
そして授業が始まった。
授業が終わると昼休みに光太とベランダに行く。
大体の人間はグランドでドッジボールをしたりしてる。
僕は球技は苦手なので参加してない。
こうして光太とベランダで時間を潰してる。
「で、どうだったんだ?」
光太が聞いてくる。
悩んだけど、結果を伝えた。
翼と天音の事は伏せて置いた。
話がややこしくなると思ったから。
「美希さんから告られた」
「お前モテるな!羨ましいぜ!」
そんなに良いものでもないぞ?
「で、どうするつもりなんだよ?」
光太が聞いた。
「まだ付き合うつもりはないよ」
「なんで?どっちも可愛いじゃん」
「そう言うの考えてなかったから」
よく分からないまま付き合うのはおかしいと思う。
翼と天音の事もあるし。
「もったいねえなあ。女性から告られるとか棚ぼたで普通喜ぶもんだろ?」
お前真面目に考えすぎだぞ。と光太は言う。
「そんな将来の伴侶を選ぶみたいに真剣に考えなくてもいいんじゃね?将来先長いんだぜ?」
光太は言う。
「でも、いい加減な気持ちで付き合って傷つけるのも可哀そうだろ?自分の意思が決まったら改めて申し込むよ」
「その時に美希が別の男を好きになってるかもしれないんだぞ」
「その時はその時だよ」
「そうか。ま、お前がそういうならそれでいいんじゃね?」
「光太は好きな人とかいないのか?」
光太に聞いていた。
「いるよ。麗華」
光太は即答した。
「告白しようとか思わないの?」
「クラスメートだぜ?断られたら気まずくなるじゃん」
そういうのは卒業式に伝えるくらいがいいんだよ。と光太は笑って答える。
「光太言ってる事矛盾してないか?」
「なんで?」
「僕にはその時には手遅れかもしれないって言っておきながら自分は先送りにするっておかしくないか?」
卒業まで2年もあるんだぞ?
「蓋は空けてみないと分からないだろ?今開けても卒業式に開けても確率は二分の一だ。気まずくなるのを考えたらあとの方がいいんだよ」
なるほどね。
「ま、迷ってるなら付き合ってみるってのも手だと俺は思うけどな」
光太はそう言って立ち上がる。
僕の初恋を3股で始めろというのか?
「あ、俺が麗華の事好きって言うの内緒だぞ」
「分かってるよ」
「じゃあ、そろそろ時間だし教室に戻ろうぜ」
光太はそう言う。
そして他の生徒と話し出す。
僕は席について教科書を眺めていた。
だって漫画を学校に持ち込むわけにはいかないだろ?
図書館に行く時間もないし。
教科書を読んでいると翼が来た。
「亀梨君と何話してたの?」
「男同士の相談」
「私に隠し事はできないのは知ってるでしょ?二人の事話したんだ?」
「まあね、昨日ラブレターの事相談したし」
「私と天音の事は内緒にして?」
「普通に考えたらおかしいだろ?ややこしい事態にはしたくない」
「それもそうね……」
翼は寂しそうだった。
チャイムがなる。
翼も席に戻る。
午後の授業が始まった。
(2)
「で、昨日あれからどうなったの?」
水奈となずなと花が聞いてきた。
「わかんない」
私は正直に答えた。
「どういうこと?」
水奈が聞く。
「空が誰が好きなのかまでは結局聞いてない」
「あのさ……この際だから言うけど、空君って結構人気あるみたいだよ」
花が言った。
空が人気ある?初耳だ。
「本当?」
水奈も初めて知ったらしい。
空は私と翼がいるから影は薄いけどその気になれば大体の事はこなすし、優しいし、普通に考えて人気が無い方がおかしいでしょと花が言う。
「花の言う通りだね。私も天音がいなかったら狙ってたかも」
もっとも天音と知り合って無かったら空君の事知らなかったと思うけどとなずなが言う。
「美希さんも断るのかな?」
なずなが言う。
「多分そうなんじゃない?」
水奈が答えた。
「空君て意外と頑固なのね」
なずなが言う。
パパに似たんだろうな。
その時男子が割り込んできた。
「か、片桐さん。今週掃除当番だよ?」
そう言うのは石原大地。
学級委員。
何かとつけて私にいちゃもんつけてくる困った奴。
石原美希の弟だ。
「私に構ってる場合か?粋が逃げ出そうとしてるぞ」
「え?」
栗林粋、栗林麗華の弟。
そそっかしくて落ち着きがない奴。
大地は慌てて粋を追いかける。
その隙に逃げ出してしまえ。
水奈たちに声をかけると私達は教室を出ようとした。
すると私と水奈は襟を掴まれる。
犯人は一人しかいないけど。
私と水奈は後ろ振り返る。
水島桜子先生通称桜子がにこりと笑っていた。
「昨日も逃げ出したそうね?」
大地のやつちくったな?
「今日はちゃんと掃除終わるまで帰しませんからね!」
「そ、そんなに怒るとまた皴が増えるぜ桜子」
「五月蠅い!つべこべ言わずさっさと掃除しなさい」
すると大地が粋をつれて戻ってくる。
大地は気が弱いけど運動能力だけは抜群にある。
ああ見えて喧嘩も強い。
多分両親に鍛えられているんだろうとパパが言ってた。
大地も粋も、いや水奈も花もなずなもみんな両親は知り合いらしい。
世間は狭い。
しょうがないので掃除をする。
なずなと花は私達を待ってる。
掃除をまじめにしてるのは大地と水奈だけ。
私と粋は箒をもってチャンバラやって遊んでる。
そして様子を見に来た桜子に見つかって怒られる。
掃除が終わってから私達は帰る。
翼たちはもう帰っただろうか?
スマホを見る。
「片桐・遠坂家」のグループチャットを見ると翼から伝言。
「私と空は放課後用があるから先に帰ってて」
私は返信する。
「用ってなんだ?」
「空が美希を体育館裏に呼び出した」
「今もいるのか?」
「今から始まるところ」
私達は急いで体育館裏に向かった。
(3)
「ごめん、そういう感情まだ持てなくて……」
空は空なりに美希を気づかってやんわりと断りを入れている。
私は空に立ち会っていた。
「その方が翼も安心するだろ?」
空は私にも気づかっていた。
美希は黙って空の話を聞いている。
こんな場面はドラマの中だけだと思ってた。
ましてや小学生でこんな事があり得るんだという事に戸惑っていた。
空が話を終えても美希は黙っている。
気まずい雰囲気になる。
物陰に気配を感じた。
ちらっと振り返る。
天音達だ。
何か男子も混ざっているけど。
「そっか……」
美希が一言漏らした。
「わかった。ありがとう」
美希も泣くのかな?
しかし私の予想は外れた。
「じゃあ、好きって感情が理解出来たら教えてよ。また改めて私の気持ち伝えるから」
そう来たか。
「空は一生美希の気持ちには応えない」
そう叫びたかった。
でもそんな事をしても困るのは空。
その事は昨日の事件で懲りてる。
同じ轍は踏まない。
でも、不安だ。
そしてその気持ちは空にも伝わったみたいで空は私の手を握っていた。
空の気持ちが伝わってくる。
なんて優しいんだろう。
美希はそんな空の行動に気付くことなく手を指しだす。
「それじゃ、取りあえずこれからも友達でいてください」
本当はもっと強い気持ちがあるんだろう。
それを押し殺してギリギリの妥協点が「友達」なのだろう?
私が我慢して「双子の姉」という立場で抑えているように。
でも私だって気持ちは負けてない。
絶対負けない。
「わかった、よろしくお願いします」
空は美希と握手する。
空は美希の想いに誠実に答えた。
空なりの誠意を見せた。
美希はそれを理解したらしい。
空は護身術とか武道をゲームや漫画ですぐ真似してみせる。
気配を感じる事くらい造作でもないのだろう?
「天音達隠れてないで出て来いよ」
空が言うと物陰から5人が現れた。
天音と竹本さんと三沢さんとあと知らない男子二人。
「ていうかさ、何でお前らついてきたの?」
天音も疑問に思っていたらしい。
「なんか面白そうだったから。まさかこんな場面に遭遇するとは思わなかったけどな」
男子の一人がそう言う。
もう一人の男子は美希のそばに行く。
「姉さん大丈夫?」
「大地どうしてここに?」
美希は知っているらしい。
「美希の知り合い?」
私は美希に聞いていた。
「あ、私の弟の石原大地」
美希がそう言うと大地は頭を下げた。
もう一人は栗林粋。麗華の弟らしい。
「じゃ、用は済んだし私達は帰るね。大地行くよ」
「う、うん」
美希たちが帰った。
粋もそれについて行く。
竹本さんと三沢さんも立ち去り私達4人になる。
「僕達も帰ろうか?」
空が言った。
「そうだな、天音帰ろう?」
「そうだな、翼。ぼーっとしてないで帰るぞ」
天音と水奈が言う。
二人の後を追う。
空のさびしそうな背中を見ていた。
空は後悔しているのだろうか、心は酷く沈んでいた。
(4)
家に帰ると母さんが出迎えてくれる。
部屋に戻るとカバンの中味を取り出してさっさと宿題を済ませる。
宿題を済ませるスピードは二人の方が圧倒的に早い。
二人は宿題を済ませると容赦なく部屋に入ってくる。
そして宿題をしている僕にお構いなく漫画を読んだりゲームを始める。
僕も宿題をすませて天音とゲームをする。
翼は黙って漫画を読んでる。
翼は僕の心をのぞいたのだろう。
何も言わない。
「ちょっと空。手抜きしてるんじゃねーよ」
天音が文句を言う。
正直ゲームをする気分じゃなかった。
「3人ともご飯できましたよ」
母さんが言うと3人そろってダイニングに向かう。
食べている最中は食事に没頭する。
それは3人そろって共通している事だった。
とにかくひたすら食べる癖は父さんに似たらしい。
食事を終えると3人で風呂に入る。
「連休には工事してもらうから」
本気で風呂を拡張するらしい。
母さんが言ってた。
「空、なんか悩んでるのか?」
天音が髪を洗いながら聞いてきた。
「まあね」
「お前も隅に置けねーよな。まさか本当に振るなんて想像しなかったぜ」
天音は言う。
自分たちは振られてない。
そう言いたいのだろうか?
「天音、コンディショナー使い過ぎだよ」
翼が話題を変える。
「天音はそんなに髪長くないんだから」
「うーん、私も伸ばすかな。あんまり長いと鬱陶しいんだけどな。翼はどうなんだ?」
「私はポニーテールにしてるから」
「それって伸ばす必要あんのか?」
天音たちの会話を聞きながら考えている。
そして唐突に話題を振られる。
「空は髪長い人と短い人どっちが好き?」
天音が聞いてきた。
二人のうちどっちかを選べという事か?
「その人に似合ってるならどっちもいいと思うけど」
「じゃあ、私達今の髪形で似合ってると思う?」
「うん、似合ってるよ」
「よっしゃあ!」
天音がガッツポーズしてる。
翼が湯舟に浸かると僕に言った。
「悩んでるならあとでパパに相談してみたら?」
「え?なんか悩むことあったのか空?」
天音が聞いてくる。
「まあね」
父さんに聞いてみるか。
それもありかもしれない。
風呂を出てリビングでテレビを見ていた。
父さんが風呂から出るのを待っていた。
父さんが風呂から出て来る。
父さんは風呂から出ると母さんが風呂に入る。
その間父さんはテレビを見てる。
そして母さんが戻ってくると話を始める。
そんな中に僕が割り込んだ。
なぜか翼も天音もいた。
「どうしたんだ?」
父さんが聞く。
「父さんは女子の告白を断ったことがある?」
父さんは笑って答えた。
「あるよ、母さん一筋だったから」
最もそんなに告白されなかったけどという。
「冬夜さんはこう見えて色んな人から好かれていたのよ。母さんもひやひやだったんだから」
母さんも笑ってる。
「空は交際を断ったのか?」
父さんが聞いてきた。
「うん……ただ、なんか申し訳ない気がして」
「なるほどなあ。でも空の行動は間違っていないと思うよ」
父さんが言う。
「中途半端な優しさは残酷だ」
父さんが一言言った。
その気がないのにだらだら付き合う。相手に気を持たせるだけ持たせる。そういうのが一番相手に対して失礼だという。
母さんもその言葉にうなずいていた。
「昨日も言ったけど自分の気持ちに正直になりなさい。それが誠意ある対応だと思いますよ」
母さんが言う。
「しかし空もそんな年頃なんだね。母さんに似たからかな?」
「あら?冬夜さんに似て素敵な男の子になってますよ」
二人は言う。
「でもキスまでして振ったのか?」
父さんが聞いた。
「あ、違う人」
僕は即答した。
「空は本当にモテるんだな。キスした二人はどうしてるんだ?」
父さんが聞いてきた。
返答に悩む。まさか姉妹としたなんて言えない。
「それは内緒」
母さんが感づいたらしい。
クスクス笑ってる。
「翼も天音もそうだけど、近頃の子はそんな簡単にキスするのか?」
「キスくらいなんてことねーよ。翼くらいの年ならえっちだってするぜ」
天音が言う。
「そ、それはさすがにどうなんだ?愛莉」
「そうですね。困りましたね。せめて中学まで待って欲しいですか?」
「そうだなあ……。でも年頃の娘を持つってそういう事なんだろうな。今度愛莉のおじさんに聞いてみるか」
「そうなさいな」
母さんは笑ってる。
この話題はまずいと思った。
まさか姉妹とやったなんて知れたら何言われるか分かったもんじゃない。
「じゃあ、僕そろそろ寝るから」
「私達も寝ようか天音」
「おやすみ」
「ああ、おやすみ」
そう言って僕達は部屋に戻る。
ベッドに横になると考える。
正直女子の体に興味がない。
だからそんな先の事まで想像がつかなかった。
「女子の精神年齢って高いんだぜ?」
天音とかも考えてるんだろうか?
だから今朝ベッドにもぐりこんできた?
……考えるだけ無駄か。
寝よう。
その時部屋の外から声がした。
「天音、また!性懲りもなく!」
「翼だって枕持ってどこいこうとしてるんだよ!」
「天音ももう9歳なんだから一人で寝れるでしょ!」
「翼こそ10歳なんだから一人で寝れんだろ!兄を譲るくらいしてくれてもいいじゃねーか!」
そこに母さんが割り込む。
「2人とも自分の部屋で寝なさい!」
静かになった。
まさか夜這いされる側になるとはな……考えなかったよ。
ちょっと色々あったけど僕達の新学期は始まった。
教室に行くと自分の席に荷物を置く。
そして美希さんの元に向かった。
「おはよう」
「おはよう、空君」
昨日のことなどなかったように明るい美希。
このままなかったことに出来るならそれに越したことは無い。
だけど母さんは言った。
「空も男の子なら自分の意思をちゃんと返してあげなさい」
母さんも父さんも言う事は大体いつも正しい。
だからちゃんと返事することにした。
ただそれは今言うべきか悩んだ。
二人っきりで話をするべきだろうな。
間違っても教室で話をするべきことじゃない。
「美希、今日放課後空いてるかな?」
僕がそう言うと美希は困惑していた。
昨日の今日?
不安になったんだろうか?話の内容を悟ったのだろうか?
心配は杞憂だったようだ
「分かった。昨日と同じ場所でいいかな?」
美希は明るく振舞った。
「うん」
「じゃあ、放課後に」
「うん」
用件を伝えると僕は席に戻る。
すると光太がやって来た。
「おっす空。昨日はどうだった」
今話すべきことじゃないかもしれない。
だけど光太は親友。
隠すべきことでもないな。
「その話昼休みにしない?」
「わかった。給食食ったらベランダで話そうぜ」
光太はそう言って自分の席に戻る。
翼を見る。
普通に美希達と話をしている。
もっとぎくしゃくするんじゃないかと思ったけど杞憂に済んだようだ。
そうしていると静かに高槻先生が入ってくる。
「起立!」
学級委員が言うと皆起立する。
そして授業が始まった。
授業が終わると昼休みに光太とベランダに行く。
大体の人間はグランドでドッジボールをしたりしてる。
僕は球技は苦手なので参加してない。
こうして光太とベランダで時間を潰してる。
「で、どうだったんだ?」
光太が聞いてくる。
悩んだけど、結果を伝えた。
翼と天音の事は伏せて置いた。
話がややこしくなると思ったから。
「美希さんから告られた」
「お前モテるな!羨ましいぜ!」
そんなに良いものでもないぞ?
「で、どうするつもりなんだよ?」
光太が聞いた。
「まだ付き合うつもりはないよ」
「なんで?どっちも可愛いじゃん」
「そう言うの考えてなかったから」
よく分からないまま付き合うのはおかしいと思う。
翼と天音の事もあるし。
「もったいねえなあ。女性から告られるとか棚ぼたで普通喜ぶもんだろ?」
お前真面目に考えすぎだぞ。と光太は言う。
「そんな将来の伴侶を選ぶみたいに真剣に考えなくてもいいんじゃね?将来先長いんだぜ?」
光太は言う。
「でも、いい加減な気持ちで付き合って傷つけるのも可哀そうだろ?自分の意思が決まったら改めて申し込むよ」
「その時に美希が別の男を好きになってるかもしれないんだぞ」
「その時はその時だよ」
「そうか。ま、お前がそういうならそれでいいんじゃね?」
「光太は好きな人とかいないのか?」
光太に聞いていた。
「いるよ。麗華」
光太は即答した。
「告白しようとか思わないの?」
「クラスメートだぜ?断られたら気まずくなるじゃん」
そういうのは卒業式に伝えるくらいがいいんだよ。と光太は笑って答える。
「光太言ってる事矛盾してないか?」
「なんで?」
「僕にはその時には手遅れかもしれないって言っておきながら自分は先送りにするっておかしくないか?」
卒業まで2年もあるんだぞ?
「蓋は空けてみないと分からないだろ?今開けても卒業式に開けても確率は二分の一だ。気まずくなるのを考えたらあとの方がいいんだよ」
なるほどね。
「ま、迷ってるなら付き合ってみるってのも手だと俺は思うけどな」
光太はそう言って立ち上がる。
僕の初恋を3股で始めろというのか?
「あ、俺が麗華の事好きって言うの内緒だぞ」
「分かってるよ」
「じゃあ、そろそろ時間だし教室に戻ろうぜ」
光太はそう言う。
そして他の生徒と話し出す。
僕は席について教科書を眺めていた。
だって漫画を学校に持ち込むわけにはいかないだろ?
図書館に行く時間もないし。
教科書を読んでいると翼が来た。
「亀梨君と何話してたの?」
「男同士の相談」
「私に隠し事はできないのは知ってるでしょ?二人の事話したんだ?」
「まあね、昨日ラブレターの事相談したし」
「私と天音の事は内緒にして?」
「普通に考えたらおかしいだろ?ややこしい事態にはしたくない」
「それもそうね……」
翼は寂しそうだった。
チャイムがなる。
翼も席に戻る。
午後の授業が始まった。
(2)
「で、昨日あれからどうなったの?」
水奈となずなと花が聞いてきた。
「わかんない」
私は正直に答えた。
「どういうこと?」
水奈が聞く。
「空が誰が好きなのかまでは結局聞いてない」
「あのさ……この際だから言うけど、空君って結構人気あるみたいだよ」
花が言った。
空が人気ある?初耳だ。
「本当?」
水奈も初めて知ったらしい。
空は私と翼がいるから影は薄いけどその気になれば大体の事はこなすし、優しいし、普通に考えて人気が無い方がおかしいでしょと花が言う。
「花の言う通りだね。私も天音がいなかったら狙ってたかも」
もっとも天音と知り合って無かったら空君の事知らなかったと思うけどとなずなが言う。
「美希さんも断るのかな?」
なずなが言う。
「多分そうなんじゃない?」
水奈が答えた。
「空君て意外と頑固なのね」
なずなが言う。
パパに似たんだろうな。
その時男子が割り込んできた。
「か、片桐さん。今週掃除当番だよ?」
そう言うのは石原大地。
学級委員。
何かとつけて私にいちゃもんつけてくる困った奴。
石原美希の弟だ。
「私に構ってる場合か?粋が逃げ出そうとしてるぞ」
「え?」
栗林粋、栗林麗華の弟。
そそっかしくて落ち着きがない奴。
大地は慌てて粋を追いかける。
その隙に逃げ出してしまえ。
水奈たちに声をかけると私達は教室を出ようとした。
すると私と水奈は襟を掴まれる。
犯人は一人しかいないけど。
私と水奈は後ろ振り返る。
水島桜子先生通称桜子がにこりと笑っていた。
「昨日も逃げ出したそうね?」
大地のやつちくったな?
「今日はちゃんと掃除終わるまで帰しませんからね!」
「そ、そんなに怒るとまた皴が増えるぜ桜子」
「五月蠅い!つべこべ言わずさっさと掃除しなさい」
すると大地が粋をつれて戻ってくる。
大地は気が弱いけど運動能力だけは抜群にある。
ああ見えて喧嘩も強い。
多分両親に鍛えられているんだろうとパパが言ってた。
大地も粋も、いや水奈も花もなずなもみんな両親は知り合いらしい。
世間は狭い。
しょうがないので掃除をする。
なずなと花は私達を待ってる。
掃除をまじめにしてるのは大地と水奈だけ。
私と粋は箒をもってチャンバラやって遊んでる。
そして様子を見に来た桜子に見つかって怒られる。
掃除が終わってから私達は帰る。
翼たちはもう帰っただろうか?
スマホを見る。
「片桐・遠坂家」のグループチャットを見ると翼から伝言。
「私と空は放課後用があるから先に帰ってて」
私は返信する。
「用ってなんだ?」
「空が美希を体育館裏に呼び出した」
「今もいるのか?」
「今から始まるところ」
私達は急いで体育館裏に向かった。
(3)
「ごめん、そういう感情まだ持てなくて……」
空は空なりに美希を気づかってやんわりと断りを入れている。
私は空に立ち会っていた。
「その方が翼も安心するだろ?」
空は私にも気づかっていた。
美希は黙って空の話を聞いている。
こんな場面はドラマの中だけだと思ってた。
ましてや小学生でこんな事があり得るんだという事に戸惑っていた。
空が話を終えても美希は黙っている。
気まずい雰囲気になる。
物陰に気配を感じた。
ちらっと振り返る。
天音達だ。
何か男子も混ざっているけど。
「そっか……」
美希が一言漏らした。
「わかった。ありがとう」
美希も泣くのかな?
しかし私の予想は外れた。
「じゃあ、好きって感情が理解出来たら教えてよ。また改めて私の気持ち伝えるから」
そう来たか。
「空は一生美希の気持ちには応えない」
そう叫びたかった。
でもそんな事をしても困るのは空。
その事は昨日の事件で懲りてる。
同じ轍は踏まない。
でも、不安だ。
そしてその気持ちは空にも伝わったみたいで空は私の手を握っていた。
空の気持ちが伝わってくる。
なんて優しいんだろう。
美希はそんな空の行動に気付くことなく手を指しだす。
「それじゃ、取りあえずこれからも友達でいてください」
本当はもっと強い気持ちがあるんだろう。
それを押し殺してギリギリの妥協点が「友達」なのだろう?
私が我慢して「双子の姉」という立場で抑えているように。
でも私だって気持ちは負けてない。
絶対負けない。
「わかった、よろしくお願いします」
空は美希と握手する。
空は美希の想いに誠実に答えた。
空なりの誠意を見せた。
美希はそれを理解したらしい。
空は護身術とか武道をゲームや漫画ですぐ真似してみせる。
気配を感じる事くらい造作でもないのだろう?
「天音達隠れてないで出て来いよ」
空が言うと物陰から5人が現れた。
天音と竹本さんと三沢さんとあと知らない男子二人。
「ていうかさ、何でお前らついてきたの?」
天音も疑問に思っていたらしい。
「なんか面白そうだったから。まさかこんな場面に遭遇するとは思わなかったけどな」
男子の一人がそう言う。
もう一人の男子は美希のそばに行く。
「姉さん大丈夫?」
「大地どうしてここに?」
美希は知っているらしい。
「美希の知り合い?」
私は美希に聞いていた。
「あ、私の弟の石原大地」
美希がそう言うと大地は頭を下げた。
もう一人は栗林粋。麗華の弟らしい。
「じゃ、用は済んだし私達は帰るね。大地行くよ」
「う、うん」
美希たちが帰った。
粋もそれについて行く。
竹本さんと三沢さんも立ち去り私達4人になる。
「僕達も帰ろうか?」
空が言った。
「そうだな、天音帰ろう?」
「そうだな、翼。ぼーっとしてないで帰るぞ」
天音と水奈が言う。
二人の後を追う。
空のさびしそうな背中を見ていた。
空は後悔しているのだろうか、心は酷く沈んでいた。
(4)
家に帰ると母さんが出迎えてくれる。
部屋に戻るとカバンの中味を取り出してさっさと宿題を済ませる。
宿題を済ませるスピードは二人の方が圧倒的に早い。
二人は宿題を済ませると容赦なく部屋に入ってくる。
そして宿題をしている僕にお構いなく漫画を読んだりゲームを始める。
僕も宿題をすませて天音とゲームをする。
翼は黙って漫画を読んでる。
翼は僕の心をのぞいたのだろう。
何も言わない。
「ちょっと空。手抜きしてるんじゃねーよ」
天音が文句を言う。
正直ゲームをする気分じゃなかった。
「3人ともご飯できましたよ」
母さんが言うと3人そろってダイニングに向かう。
食べている最中は食事に没頭する。
それは3人そろって共通している事だった。
とにかくひたすら食べる癖は父さんに似たらしい。
食事を終えると3人で風呂に入る。
「連休には工事してもらうから」
本気で風呂を拡張するらしい。
母さんが言ってた。
「空、なんか悩んでるのか?」
天音が髪を洗いながら聞いてきた。
「まあね」
「お前も隅に置けねーよな。まさか本当に振るなんて想像しなかったぜ」
天音は言う。
自分たちは振られてない。
そう言いたいのだろうか?
「天音、コンディショナー使い過ぎだよ」
翼が話題を変える。
「天音はそんなに髪長くないんだから」
「うーん、私も伸ばすかな。あんまり長いと鬱陶しいんだけどな。翼はどうなんだ?」
「私はポニーテールにしてるから」
「それって伸ばす必要あんのか?」
天音たちの会話を聞きながら考えている。
そして唐突に話題を振られる。
「空は髪長い人と短い人どっちが好き?」
天音が聞いてきた。
二人のうちどっちかを選べという事か?
「その人に似合ってるならどっちもいいと思うけど」
「じゃあ、私達今の髪形で似合ってると思う?」
「うん、似合ってるよ」
「よっしゃあ!」
天音がガッツポーズしてる。
翼が湯舟に浸かると僕に言った。
「悩んでるならあとでパパに相談してみたら?」
「え?なんか悩むことあったのか空?」
天音が聞いてくる。
「まあね」
父さんに聞いてみるか。
それもありかもしれない。
風呂を出てリビングでテレビを見ていた。
父さんが風呂から出るのを待っていた。
父さんが風呂から出て来る。
父さんは風呂から出ると母さんが風呂に入る。
その間父さんはテレビを見てる。
そして母さんが戻ってくると話を始める。
そんな中に僕が割り込んだ。
なぜか翼も天音もいた。
「どうしたんだ?」
父さんが聞く。
「父さんは女子の告白を断ったことがある?」
父さんは笑って答えた。
「あるよ、母さん一筋だったから」
最もそんなに告白されなかったけどという。
「冬夜さんはこう見えて色んな人から好かれていたのよ。母さんもひやひやだったんだから」
母さんも笑ってる。
「空は交際を断ったのか?」
父さんが聞いてきた。
「うん……ただ、なんか申し訳ない気がして」
「なるほどなあ。でも空の行動は間違っていないと思うよ」
父さんが言う。
「中途半端な優しさは残酷だ」
父さんが一言言った。
その気がないのにだらだら付き合う。相手に気を持たせるだけ持たせる。そういうのが一番相手に対して失礼だという。
母さんもその言葉にうなずいていた。
「昨日も言ったけど自分の気持ちに正直になりなさい。それが誠意ある対応だと思いますよ」
母さんが言う。
「しかし空もそんな年頃なんだね。母さんに似たからかな?」
「あら?冬夜さんに似て素敵な男の子になってますよ」
二人は言う。
「でもキスまでして振ったのか?」
父さんが聞いた。
「あ、違う人」
僕は即答した。
「空は本当にモテるんだな。キスした二人はどうしてるんだ?」
父さんが聞いてきた。
返答に悩む。まさか姉妹としたなんて言えない。
「それは内緒」
母さんが感づいたらしい。
クスクス笑ってる。
「翼も天音もそうだけど、近頃の子はそんな簡単にキスするのか?」
「キスくらいなんてことねーよ。翼くらいの年ならえっちだってするぜ」
天音が言う。
「そ、それはさすがにどうなんだ?愛莉」
「そうですね。困りましたね。せめて中学まで待って欲しいですか?」
「そうだなあ……。でも年頃の娘を持つってそういう事なんだろうな。今度愛莉のおじさんに聞いてみるか」
「そうなさいな」
母さんは笑ってる。
この話題はまずいと思った。
まさか姉妹とやったなんて知れたら何言われるか分かったもんじゃない。
「じゃあ、僕そろそろ寝るから」
「私達も寝ようか天音」
「おやすみ」
「ああ、おやすみ」
そう言って僕達は部屋に戻る。
ベッドに横になると考える。
正直女子の体に興味がない。
だからそんな先の事まで想像がつかなかった。
「女子の精神年齢って高いんだぜ?」
天音とかも考えてるんだろうか?
だから今朝ベッドにもぐりこんできた?
……考えるだけ無駄か。
寝よう。
その時部屋の外から声がした。
「天音、また!性懲りもなく!」
「翼だって枕持ってどこいこうとしてるんだよ!」
「天音ももう9歳なんだから一人で寝れるでしょ!」
「翼こそ10歳なんだから一人で寝れんだろ!兄を譲るくらいしてくれてもいいじゃねーか!」
そこに母さんが割り込む。
「2人とも自分の部屋で寝なさい!」
静かになった。
まさか夜這いされる側になるとはな……考えなかったよ。
ちょっと色々あったけど僕達の新学期は始まった。
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