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祈り続ける者
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(1)
「今日も冷えるな~」
旦那の誠がそう言っている。
そう思うならもう少し厚着しろ。
ていうかベッドに入れ。
「そんなに寒いなら暖房少し入れようか?」
「分かってないな神奈は」
何のことだ?
「こういう時は裸で温め合うのが常識だろ」
この馬鹿がまた始まった。
「馬鹿な事言ってないでさっさと寝るぞ」
「馬鹿な事って何だよ神奈。俺は身も心も凍えてるぞ」
本当にどうしようもない奴だ。
でも最近誠に冷たくしてるかもしれない。
誠司を産んでからご無沙汰だった。
浮気されるよりはマシか。
「私はもう若くない。お前の欲求に応えられるか分からんぞ」
「妻に求愛するのに不満なんてあるわけないだろ」
「わかったよ」
そう言って服を脱いで布団に入る。
誠も服を脱いで布団に入ってくる。
「言っとくがお前が見てるような女優の動きは無理だからな」
「恥ずかしがってる神奈が溜まらないんだよ」
「お前が言うとどうして変態じみて聞こえで来るんだ?」
そんな事を話しながら誠が私を抱いた時電話が鳴った。
親機はリビングに置いてあるが子機を寝室に置いてある。
「いいタイミングでこんな遅い時間に誰だ。間違い電話だったらただじゃおかないぞ」
ぶつぶつ言いながら誠はベッドを出て電話に出る。
「もしもし、多田ですけどどちら様?え、お母さん?」
多分私の方のお母さん。
誠の方の両親は同居しているから。
何があったのだろう。
誠の様子がおかしい。
「分かりました今から行きます」
誠が電話を切ると私は内容を聞いていた。
「神奈、服を着ろ。出かけるぞ」
「どうしたんだ?その気にさせておいてそれは無いんじゃないのか?」
「それは済まないけど別問題だ。流石に妻と寝てましたじゃ恰好が付かない」
「何があった?」
「神奈のおじさんが襲われた。重症らしい」
「お父さんってどっちの?」
「新しい方だよ。百舌鳥さんだ」
母さんは再婚している。
前のお父さんは誠以上の変質者だった。
「容体はどうなんだ?」
「詳しい事は病院に行かないとおばさんにも分からないらしい。西松病院に搬送されてるらしいからすぐ行こう」
動揺している私を誠が支える。
「西松病院ならきっと深雪先生が手当してくれる。心配いらない」
誠が励ましてくれながら、誠の運転で西松医院に行く。
母さんが先に着ていた。
母さんに声をかけた。
「母さん!」
「あ、神奈。太一さんが……」
母さんも顔が青白かった。
私よりも母さんを落ち着かせる。
さっき処置が終って今は意識が快復するのを待っていた。
深雪先生が出て来て容体を教えてくれた。
刺された傷は深かったけど処置は出来た。
最善は尽くしたけど後は本人の体力次第。
今夜が峠だという。
「カンナ!」
トーヤ達渡辺班の皆が駆け付けて来てくれた。
そして県警本部長の渡瀬新次郎も。
渡瀬さんが事情を説明してくれた。
父さんが店を閉めて帰ろうとしている時に事件は起きた。
数人の男に囲まれて売り上げの入ったバッグを盗まれそうになった。
クリスマスの売り上げだ。
かなりの金額が入っていた。
当然父さんは抵抗した。
それがミスだった。
相手は父さんの胸をナイフで刺してバッグを奪い逃走した。
手口はここ最近頻発している中華マフィアの仕業らしい。
中華マフィアの名前は金竜の眼。
かなりの武闘派の組織らしい。
警察もかなり手を焼いているが出来れば渡辺班の力を貸して欲しい。
私はトーヤが心配だった。
人の為に平気でキレる奴。
今回も強硬手段に出るかもしれない。
「トーヤ、私の心配をしてくれるのは嬉しいけど、今は愛莉の心配もしてくれ。愛莉にとってお前は大切な夫なんだぞ」
「……渡辺班に手を出したらただじゃ済まない。相手にどんな事情があるのか知らないけど例外はない。そうだね?渡辺君」
「冬夜の言う通りだな。相手がマフィアだろうがそれなりの償いはしてもらおう」
渡辺が言う。
「神奈ちゃん。私達に任せて。絶対に相手に償いはさせてやる」
「金竜の眼ね?中華系マフィアね。面白いじゃない?私にいい手がある。任せて」
恵美と晶が言う。
「まずはおじさんの容態だ」
冬夜がそう言うと病室から亜依が出てきた。
「先生!患者のバイタルが下がりました!」
「……神奈と誠君とお母さんだけ入ってきて。後は外で待っていて」
深雪先生が言うと私たちは病室に入る。
医療機器がアラームを鳴らしている。
深雪先生が一生懸命処置をしている。
母さんが父さんの手を握っている。
母さんにとって大事な人なんだ。
私にとっても血が繋がってないけど紛れもなく父親だ。
「父さん死なないで!」
母さんの為にも。
私が父さんというと状況が一変する。
医療機器のアラームが止んだ。
「バイタル落ち着きました!」
亜依が言う。
そしてゆっくりと目を開ける父さん。
「美香?……それに神奈も……」
「太一さん!」
「父さん!」
そんな様子を見て深雪先生が言う。
「峠は越えたみたいね。私は外で経過を報告してくる。また何かあったら知らせて」
亜依がうなずくと深雪先生は外に出る。
「父さん!良かった!無茶な真似しないでくれ。父さんに何かあったら悲しむのは母さんなんだ」
「そうだね。まだ俺を待ってくれる人が2人もいる。2人を残して死ねないな」
父さんはそう言って笑っていた。
そんな様子を見て亜依が言う。
「お母さん、何かあったらナースコールを押してください。神奈、二人っきりにしてあげよう?」
「そうだな」
そう言って私達は病室を出る。
すると案の定渡辺班の皆は怒っていた。
特にトーヤは無言で一点を見つめている。
地元で一番怒らせてはいけない人間を忘れていたようだ。
「誠……相手を特定できるか?」
「任せろ、義理の親をやられたんだ。俺もただで済ます気はない」
久々に暴れてやると誠は言う。
「神奈さん、今回の件は俺達に任せてくれ。必ず相応の償いをさせてやる」
渡辺が言う。
その後の事を少し相談して今日は解散する。
店の入り口につけてあった防犯カメラを解析してすぐに犯人の特定をするらしい。
特定しなくても相手の組織は分かっている。
恵美と晶が動き出す。
何も心配しないでいい。
「大丈夫だ。神奈には俺が付いてる。どんな状況になっても俺がお前を支えてやる」
誠が帰りの車の中でそう言ってくれた。
地元で最強の組織はSHかもしれない。
だが最恐の組織は渡辺班だ。
渡辺班に歯向かう物は一切容赦しない。
犯人は後日その事を思い知ることになる。
「今日も冷えるな~」
旦那の誠がそう言っている。
そう思うならもう少し厚着しろ。
ていうかベッドに入れ。
「そんなに寒いなら暖房少し入れようか?」
「分かってないな神奈は」
何のことだ?
「こういう時は裸で温め合うのが常識だろ」
この馬鹿がまた始まった。
「馬鹿な事言ってないでさっさと寝るぞ」
「馬鹿な事って何だよ神奈。俺は身も心も凍えてるぞ」
本当にどうしようもない奴だ。
でも最近誠に冷たくしてるかもしれない。
誠司を産んでからご無沙汰だった。
浮気されるよりはマシか。
「私はもう若くない。お前の欲求に応えられるか分からんぞ」
「妻に求愛するのに不満なんてあるわけないだろ」
「わかったよ」
そう言って服を脱いで布団に入る。
誠も服を脱いで布団に入ってくる。
「言っとくがお前が見てるような女優の動きは無理だからな」
「恥ずかしがってる神奈が溜まらないんだよ」
「お前が言うとどうして変態じみて聞こえで来るんだ?」
そんな事を話しながら誠が私を抱いた時電話が鳴った。
親機はリビングに置いてあるが子機を寝室に置いてある。
「いいタイミングでこんな遅い時間に誰だ。間違い電話だったらただじゃおかないぞ」
ぶつぶつ言いながら誠はベッドを出て電話に出る。
「もしもし、多田ですけどどちら様?え、お母さん?」
多分私の方のお母さん。
誠の方の両親は同居しているから。
何があったのだろう。
誠の様子がおかしい。
「分かりました今から行きます」
誠が電話を切ると私は内容を聞いていた。
「神奈、服を着ろ。出かけるぞ」
「どうしたんだ?その気にさせておいてそれは無いんじゃないのか?」
「それは済まないけど別問題だ。流石に妻と寝てましたじゃ恰好が付かない」
「何があった?」
「神奈のおじさんが襲われた。重症らしい」
「お父さんってどっちの?」
「新しい方だよ。百舌鳥さんだ」
母さんは再婚している。
前のお父さんは誠以上の変質者だった。
「容体はどうなんだ?」
「詳しい事は病院に行かないとおばさんにも分からないらしい。西松病院に搬送されてるらしいからすぐ行こう」
動揺している私を誠が支える。
「西松病院ならきっと深雪先生が手当してくれる。心配いらない」
誠が励ましてくれながら、誠の運転で西松医院に行く。
母さんが先に着ていた。
母さんに声をかけた。
「母さん!」
「あ、神奈。太一さんが……」
母さんも顔が青白かった。
私よりも母さんを落ち着かせる。
さっき処置が終って今は意識が快復するのを待っていた。
深雪先生が出て来て容体を教えてくれた。
刺された傷は深かったけど処置は出来た。
最善は尽くしたけど後は本人の体力次第。
今夜が峠だという。
「カンナ!」
トーヤ達渡辺班の皆が駆け付けて来てくれた。
そして県警本部長の渡瀬新次郎も。
渡瀬さんが事情を説明してくれた。
父さんが店を閉めて帰ろうとしている時に事件は起きた。
数人の男に囲まれて売り上げの入ったバッグを盗まれそうになった。
クリスマスの売り上げだ。
かなりの金額が入っていた。
当然父さんは抵抗した。
それがミスだった。
相手は父さんの胸をナイフで刺してバッグを奪い逃走した。
手口はここ最近頻発している中華マフィアの仕業らしい。
中華マフィアの名前は金竜の眼。
かなりの武闘派の組織らしい。
警察もかなり手を焼いているが出来れば渡辺班の力を貸して欲しい。
私はトーヤが心配だった。
人の為に平気でキレる奴。
今回も強硬手段に出るかもしれない。
「トーヤ、私の心配をしてくれるのは嬉しいけど、今は愛莉の心配もしてくれ。愛莉にとってお前は大切な夫なんだぞ」
「……渡辺班に手を出したらただじゃ済まない。相手にどんな事情があるのか知らないけど例外はない。そうだね?渡辺君」
「冬夜の言う通りだな。相手がマフィアだろうがそれなりの償いはしてもらおう」
渡辺が言う。
「神奈ちゃん。私達に任せて。絶対に相手に償いはさせてやる」
「金竜の眼ね?中華系マフィアね。面白いじゃない?私にいい手がある。任せて」
恵美と晶が言う。
「まずはおじさんの容態だ」
冬夜がそう言うと病室から亜依が出てきた。
「先生!患者のバイタルが下がりました!」
「……神奈と誠君とお母さんだけ入ってきて。後は外で待っていて」
深雪先生が言うと私たちは病室に入る。
医療機器がアラームを鳴らしている。
深雪先生が一生懸命処置をしている。
母さんが父さんの手を握っている。
母さんにとって大事な人なんだ。
私にとっても血が繋がってないけど紛れもなく父親だ。
「父さん死なないで!」
母さんの為にも。
私が父さんというと状況が一変する。
医療機器のアラームが止んだ。
「バイタル落ち着きました!」
亜依が言う。
そしてゆっくりと目を開ける父さん。
「美香?……それに神奈も……」
「太一さん!」
「父さん!」
そんな様子を見て深雪先生が言う。
「峠は越えたみたいね。私は外で経過を報告してくる。また何かあったら知らせて」
亜依がうなずくと深雪先生は外に出る。
「父さん!良かった!無茶な真似しないでくれ。父さんに何かあったら悲しむのは母さんなんだ」
「そうだね。まだ俺を待ってくれる人が2人もいる。2人を残して死ねないな」
父さんはそう言って笑っていた。
そんな様子を見て亜依が言う。
「お母さん、何かあったらナースコールを押してください。神奈、二人っきりにしてあげよう?」
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そう言って私達は病室を出る。
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特定しなくても相手の組織は分かっている。
恵美と晶が動き出す。
何も心配しないでいい。
「大丈夫だ。神奈には俺が付いてる。どんな状況になっても俺がお前を支えてやる」
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