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Histoire d'hiver
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(1)
「双子ですね。両方とも女の子みたい」
医者がそう言った。
診察を終えると、私と大地は実家に報告に行く。
「天音、体調大丈夫。シート倒してもいいよ?」
「今はそれどころじゃねーよ」
テンションが上がって具合が悪い事なんてどうでもいいくらいだ。
やっとパパに知らせることが出来る。
大地が運転している間に私は愛莉に「今から家に行く」と伝えていた。
「夕食は食べていくでしょ?」
愛莉がそう言っているので食べていく事にした。
最悪大地が飲んだら空の部屋を借りたらいい。
SHにも教えようと思ったけどまずはパパだ。
実家に着くと車を降りて走る。
「天音、急な運動はダメだって言われただろ」
「ちょっとくらい大丈夫だよ」
玄関で呼び鈴を鳴らす。
愛莉が出迎えてくれた。
「冬夜さんなら帰ってきてるわよ」
ダイニングに行くと遠坂のお爺ちゃんたちも来ていた。
なぜか空と美希もいる。
愛莉が食事を始めようと言うとパパが「先に天音達の話を聞こう。気になって食事どころじゃないだろ?」と言う。
大地から言ってくれると思った。
だけど大地は緊張している。
別に夫婦なんだから当たり前だろ。
しょうがないから私から伝えた。
「パパ!喜べ!半年後には爺だ」
「天音!父親に向かって何て言い草ですか!」
愛莉に怒られた。
「どういう事か大地君から説明が欲しいな」
パパが言う。
「すいませんでした!」
なぜか大地は謝っている。
パパはこういう悪戯をすぐに考える。
「冬夜さんも天音の旦那様をあまりイジメないでくださいな」
「愛莉……父親とはそういうものなんだよ」
遠坂のお爺ちゃんが言ってた。
「何となく予想していたから怒ってないよ。ただ、こういう時は大地から説明するべきなんじゃないか?」
大地のお母さんだって私が伝えたと言った激怒するだろう。
「あなたそれでも夫なの!?」
大地は落ち着いて説明をした。
お爺ちゃんの死後、私から「どうしても子供が欲しい」とお願いがあった。
大地の両親や愛莉と交渉して条件付きで許された。
だけど運命の神様は悪戯が好きなようだ。
中々私に子供を授けてくれなかった。
私が母親になるのは力不足だと思ったのだろうか?
翼にも先を越されて私はくじけそうになった。
それでも大地は必死に励ましてくれた。
そしてある日私が異変に気付いた。
大地はすぐに病院に連れて行ってくれた。
「おめでとうございます」
予定日は6月末だった。
結果的にはよかったのだろう。
大地も安心していた。
私が出産してる間大学で勉強してましたとか言ったら、大地は永遠に子供に会う事が出来なくなってしまう。
私が言う。
「お爺さんたちがいなくなる夜が来ても次は私達が子供を産む朝が来る。物語は永遠に続くから」
永遠に続く物語。
パパと皆を繋ぐ物語。
石原家の跡取りになるから、費用や生活費は大地の母さんが準備してくれる。
何の問題もないはずだ。
するとパパは少し考えていた。
「僕はもうお爺さんになるのか」
「あら?すでに翼が身ごもってるじゃありませんか」
パパと愛莉が言っている。
「おじさんはどうでした?愛莉に子供が出来た時」
「……きっと冬夜君の今の気持ちと同じだと思うよ」
「愛莉ちゃんの時は流石におどろいたけどね~」
遠坂のお爺ちゃんとお婆ちゃんが言ってる。
パパは結婚式当日に愛莉から報告を受けたらしいから。
「じゃ、何も問題はないね。大地君。娘親は大変だと思うけど」
「が、頑張ります」
「安心するのはまだ早いからなパパ!」
私は大地の家の跡取りの息子を作らなければならない。
まだまだ作るからな!
「それじゃ、天音お母さんになるんだ?」
茜たちも驚いている様だ。
「ちょっと待ってよ!私達もうおばさん呼ばわりされるの!?」
冬莉や莉子が不満を言う。
中学生で叔母さんになって悲観する漫画があったな。
「やっぱり自分の娘には名前で呼ばせるの?」
「どうなんだろうな?」
美希は普通に母さんと言ってるしどっちに合わせるべきなんだろう?
「大地は娘の名前は考えてるのかい?」
「……ええ、一応」
私は大地の顔を見た。
私も初耳だ。
「何て名前なんだ?」
私は大地に聞いてみた。
茉莉と結莉。
「男の子だったらどうするつもりだったんだ?」
「天と大地だから海翔」
大地なりに考えていたんだな。
「愛莉、空の部屋は使えるんだろ?」
「ええ、用意しておきました」
「だったら、大地君。今夜は飲みなさい」
パパは大地に「お疲れ様」と言ってビールを注ぐ。
「きっと天音の子供だから凄い娘が出来そうだね」
茜が言う。
「それが心配で……しかも天音の教育だから……」
愛莉は不安みたいだ。
子育ての仕方くらい愛莉を見て来たんだから問題ない。
少なくとも犯罪者にはならないだろ。
しかし気になる事がある。
それは大地も同じだったみたいだ。
「ところで、どうして姉さん達も来てるの?」
大地が聞くと美希はピースをしてにこりと笑った。
「天音と同じ理由だよ」
「え!?」
大地も驚いたらしい。
「随分と孫に恵まれたね。冬夜君は」
遠坂のお爺さんがそう言って笑っている。
美希は双子の男の子らしい。
しかし気になる事がある。
それはパパが言い出したこと。
「空は追々この家を継ぐ気なんだろ?」
「そのつもりだけど」
「だったら早いうちに実家に戻ってくるといい」
大切な跡取りだから愛莉が常にそばにいた方が良いだろう。
愛莉も冬眞達が手がかからなくなって時間を持て余してるから。
「いいんですか?」
美希が聞いていた。
「天音と翼には恵美さんと晶さんがいるしね」
しかしパパを見ていると他の魂胆があるように思えてならない。
夕食が済むと風呂に入って寝室に行く。
大地はパパ達と飲んでいた。
しばらくして大地が部屋に来たのに気付いて起きる。
「ごめん、起こしちゃった?」
「大丈夫。流石に少ししんどいけどな」
「気を付けてよ。流産なんてされたら僕まで亡き者になっちゃう」
「私だってこの歳で未亡人なんて嫌だから気を付けるよ」
「ねえ、天音。本当に一人で大丈夫?」
「何が?」
初めての出産で双子だろ?
一人で面倒見れる?
大地も学校辞めた方がいいんじゃないか?
「そんな真似させたら間違いなく私は未亡人だぞ」
「そうだよね……」
「何も言わなくても愛莉や大地のお母さんが手伝ってくれると思う」
今でも姑気取りでいるからな、愛莉は。
「あ、そうだ。SHには知らせておいた」
皆から「おめでとう!」って返事が来てた。
片桐家が朝を迎える。
きっと今もお爺ちゃんたちが天国でほっとしているだろう。
私達の物語はまだまだ続く。
そして片桐家はまだまだ問題を抱える事になる。
「双子ですね。両方とも女の子みたい」
医者がそう言った。
診察を終えると、私と大地は実家に報告に行く。
「天音、体調大丈夫。シート倒してもいいよ?」
「今はそれどころじゃねーよ」
テンションが上がって具合が悪い事なんてどうでもいいくらいだ。
やっとパパに知らせることが出来る。
大地が運転している間に私は愛莉に「今から家に行く」と伝えていた。
「夕食は食べていくでしょ?」
愛莉がそう言っているので食べていく事にした。
最悪大地が飲んだら空の部屋を借りたらいい。
SHにも教えようと思ったけどまずはパパだ。
実家に着くと車を降りて走る。
「天音、急な運動はダメだって言われただろ」
「ちょっとくらい大丈夫だよ」
玄関で呼び鈴を鳴らす。
愛莉が出迎えてくれた。
「冬夜さんなら帰ってきてるわよ」
ダイニングに行くと遠坂のお爺ちゃんたちも来ていた。
なぜか空と美希もいる。
愛莉が食事を始めようと言うとパパが「先に天音達の話を聞こう。気になって食事どころじゃないだろ?」と言う。
大地から言ってくれると思った。
だけど大地は緊張している。
別に夫婦なんだから当たり前だろ。
しょうがないから私から伝えた。
「パパ!喜べ!半年後には爺だ」
「天音!父親に向かって何て言い草ですか!」
愛莉に怒られた。
「どういう事か大地君から説明が欲しいな」
パパが言う。
「すいませんでした!」
なぜか大地は謝っている。
パパはこういう悪戯をすぐに考える。
「冬夜さんも天音の旦那様をあまりイジメないでくださいな」
「愛莉……父親とはそういうものなんだよ」
遠坂のお爺ちゃんが言ってた。
「何となく予想していたから怒ってないよ。ただ、こういう時は大地から説明するべきなんじゃないか?」
大地のお母さんだって私が伝えたと言った激怒するだろう。
「あなたそれでも夫なの!?」
大地は落ち着いて説明をした。
お爺ちゃんの死後、私から「どうしても子供が欲しい」とお願いがあった。
大地の両親や愛莉と交渉して条件付きで許された。
だけど運命の神様は悪戯が好きなようだ。
中々私に子供を授けてくれなかった。
私が母親になるのは力不足だと思ったのだろうか?
翼にも先を越されて私はくじけそうになった。
それでも大地は必死に励ましてくれた。
そしてある日私が異変に気付いた。
大地はすぐに病院に連れて行ってくれた。
「おめでとうございます」
予定日は6月末だった。
結果的にはよかったのだろう。
大地も安心していた。
私が出産してる間大学で勉強してましたとか言ったら、大地は永遠に子供に会う事が出来なくなってしまう。
私が言う。
「お爺さんたちがいなくなる夜が来ても次は私達が子供を産む朝が来る。物語は永遠に続くから」
永遠に続く物語。
パパと皆を繋ぐ物語。
石原家の跡取りになるから、費用や生活費は大地の母さんが準備してくれる。
何の問題もないはずだ。
するとパパは少し考えていた。
「僕はもうお爺さんになるのか」
「あら?すでに翼が身ごもってるじゃありませんか」
パパと愛莉が言っている。
「おじさんはどうでした?愛莉に子供が出来た時」
「……きっと冬夜君の今の気持ちと同じだと思うよ」
「愛莉ちゃんの時は流石におどろいたけどね~」
遠坂のお爺ちゃんとお婆ちゃんが言ってる。
パパは結婚式当日に愛莉から報告を受けたらしいから。
「じゃ、何も問題はないね。大地君。娘親は大変だと思うけど」
「が、頑張ります」
「安心するのはまだ早いからなパパ!」
私は大地の家の跡取りの息子を作らなければならない。
まだまだ作るからな!
「それじゃ、天音お母さんになるんだ?」
茜たちも驚いている様だ。
「ちょっと待ってよ!私達もうおばさん呼ばわりされるの!?」
冬莉や莉子が不満を言う。
中学生で叔母さんになって悲観する漫画があったな。
「やっぱり自分の娘には名前で呼ばせるの?」
「どうなんだろうな?」
美希は普通に母さんと言ってるしどっちに合わせるべきなんだろう?
「大地は娘の名前は考えてるのかい?」
「……ええ、一応」
私は大地の顔を見た。
私も初耳だ。
「何て名前なんだ?」
私は大地に聞いてみた。
茉莉と結莉。
「男の子だったらどうするつもりだったんだ?」
「天と大地だから海翔」
大地なりに考えていたんだな。
「愛莉、空の部屋は使えるんだろ?」
「ええ、用意しておきました」
「だったら、大地君。今夜は飲みなさい」
パパは大地に「お疲れ様」と言ってビールを注ぐ。
「きっと天音の子供だから凄い娘が出来そうだね」
茜が言う。
「それが心配で……しかも天音の教育だから……」
愛莉は不安みたいだ。
子育ての仕方くらい愛莉を見て来たんだから問題ない。
少なくとも犯罪者にはならないだろ。
しかし気になる事がある。
それは大地も同じだったみたいだ。
「ところで、どうして姉さん達も来てるの?」
大地が聞くと美希はピースをしてにこりと笑った。
「天音と同じ理由だよ」
「え!?」
大地も驚いたらしい。
「随分と孫に恵まれたね。冬夜君は」
遠坂のお爺さんがそう言って笑っている。
美希は双子の男の子らしい。
しかし気になる事がある。
それはパパが言い出したこと。
「空は追々この家を継ぐ気なんだろ?」
「そのつもりだけど」
「だったら早いうちに実家に戻ってくるといい」
大切な跡取りだから愛莉が常にそばにいた方が良いだろう。
愛莉も冬眞達が手がかからなくなって時間を持て余してるから。
「いいんですか?」
美希が聞いていた。
「天音と翼には恵美さんと晶さんがいるしね」
しかしパパを見ていると他の魂胆があるように思えてならない。
夕食が済むと風呂に入って寝室に行く。
大地はパパ達と飲んでいた。
しばらくして大地が部屋に来たのに気付いて起きる。
「ごめん、起こしちゃった?」
「大丈夫。流石に少ししんどいけどな」
「気を付けてよ。流産なんてされたら僕まで亡き者になっちゃう」
「私だってこの歳で未亡人なんて嫌だから気を付けるよ」
「ねえ、天音。本当に一人で大丈夫?」
「何が?」
初めての出産で双子だろ?
一人で面倒見れる?
大地も学校辞めた方がいいんじゃないか?
「そんな真似させたら間違いなく私は未亡人だぞ」
「そうだよね……」
「何も言わなくても愛莉や大地のお母さんが手伝ってくれると思う」
今でも姑気取りでいるからな、愛莉は。
「あ、そうだ。SHには知らせておいた」
皆から「おめでとう!」って返事が来てた。
片桐家が朝を迎える。
きっと今もお爺ちゃんたちが天国でほっとしているだろう。
私達の物語はまだまだ続く。
そして片桐家はまだまだ問題を抱える事になる。
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