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hang in there!
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「今日は疲れただろうから早く寝なさい」
ママがそう言うと私は部屋に戻る。
当然すぐ寝るわけがない。
理由は二つある。
小学校への入学祝に買ってもらったPCを使って茜から色々教えてもらっていた。
もう一つは同じく小学校への入学祝にスマホを買ってもらって誠司郎から深夜になるまでメッセージが続いてた。
この番組が面白いとか、誠司郎が好きな女優出てるよとかそんな話を延々としていた。
女の子が電話を始めると親が苦情を言いたくなるくらいに長話になるらしい。
その証拠を今まさに私が体感していた。
適当に返事をしながら茜のレクチャーを受けていた。
あまりゲームには興味がない。
相手が人間だったとしてもなんとなく相手の行動を読んでしまう。
一回試しにやって見たけど結果は同じだった。
「雪はゲームまで規格外なのか!?」
そう言って天音が笑っていた。
ネットで遊ぶといっても別に女性の裸を探したりはしない。
そんな物のどこに興味を示すのか分からない。
別に男女の体の違いなんてパパと風呂に入ってた頃から分かってる。
色んな企業のサーバーに侵入しては資料を盗み取っていた。
それが銃の設計図なら能力で作り出すことが出来る。
銀行のサーバーに侵入しようとしている人間を見つけたらそいつの情報を片っ端から抜き取ってばらまいていた。
銀行のサーバーに侵入しようとするスキルを持っていながら防衛がおろそかになるのは人間なら当然の習性だと茜が言ったらしい。
「私はパパや誠から聞いたんだけどね」
人間や動物がどんなに慎重な奴でも無防備になる瞬間。
それは目標の標的をしとめる瞬間。
その瞬間を狙えば絶対に防ぎきれない。
相手はその標的をしとめる事に集中してしまうから。
もちろん、ある程度の防御はしてるけど相手が行動をしている間はその行動に集中しないと気付かれるリスクがある。
だからその間にどの程度の対策をしてるか調べてしまえばいい。
その行動は多分現実での戦闘でも応用できるかもしれないな。
あとは茜がネットバンクの口座を用意してくれてそれでFXなどをやればいいと勧めてくれた。
ただし何時間も取引したらいけない。
片桐家の固有スキル先読みを使ってもそんなに長時間できるわけがない。
1日当たりのノルマを決めてそれを達成したらその日はもう取引しないという決断が必要だと教えてくれた。
だけどそれはまだ私には早すぎたようだ。
「結、今日はPCでなにをしているの?」
ママがそう言った時まさに取引中だった。
「取引中だからちょっと待って」
「取引?」
ママは疑問を抱いて俺のPCの画面を見ていた。
そして悩んだ末愛莉に相談していた。
「茜はまだ小学生の結に何を教えているの!?」
愛莉は茜を呼び出して厳重注意をしていた。
当然じいじにも知らせられた。
じいじは言った。
「某国での出来事なんだけどね」
不動産や株価指数が他の国の倍くらいの勢いで上がっている。
それに目を付けた若者たちが借金をして買い始めた。
当然価格は上がり続ける。
その現象を日本人なら知っている。
バブル経済という奴だ。
その恐れが分かった中央銀行が直々に警告する。
「借金してまで株や不動産を買ってはいけない」
しかし一見「今買えば将来10倍になる」みたいな絵空事を信じている国民はいう事を聞かない。
こうなると中央銀行は重大な判断を迫られる。
米国がインフレ対策に大幅な利上げを行った。
ただでさえただの紙切れのようなウォンは大幅に下落する。
通常は輸出大国だと通貨安は利益をもたらす。
しかしK国の商品はそもそも売れないという事態に陥っていた。
挙句商品が安くても製造装置や素材を輸入しないといけないK国は一気に赤字大国に転落する。
赤字を食い止める為に為替介入を行うけど焼け石に水。
ついにK国の銀行は利上げを行った。
利率が低いからと変動金利を設定していた債務者が悲鳴を上げだす。
それは個人だけでなく企業にまで及ぶ。
焼け石に水のような社債を発行しても誰も買い取り手がつかない。
借金を抱えてる若者が利息すら払えなくなってしまう。
だけど金利を上げないと自国通貨よりドルの方が金利が上がり外貨不足に陥ってしまう。
どっちにしろ不動産や通貨の暴落は免れない。
「理屈は分かるけどそれとFXとどういう関係があるの?」
仮に関係あったとしても雪は数分だけで先読みして稼ぐから関係ないんじゃないかとパパが聞いていた。
「……その数分の間に通信障害が起こったらどうなる?」
じいじはそうパパに聞いていた。
その後の動きまで読まないと行けなくなってしまう。
知識のない俺が稼ぐには先読みで取引するしかない。
じいじはもう一つ教えてくれた。
仮想通貨。
やはり某国の若者が借金して買いまくってるから値上がりが凄い。
だけどそれを一瞬で崩す手があるそうだ。
「結は茜に空売りって習った?」
持ってない物や通貨を借りて売りに出し、値段が下がったら買い戻して利ザヤを得るやり方。
それに近いことが仮想通貨で起きた。
数日の間に仮想通貨の価格が半値付近まで下がり絶望したらしい。
「一般的には知られてないけどね。こういうのは借金してまでやると冷静でいられなくなるんだ」
だから実際の富豪が適度な価格まで釣り上げて一気に投げ売りするやり方が常識だ。
どこかの銀行の取引ソフトがエラーを起こして売りと買い注文を間違えた。
それだけで世界中で酷い損失が生まれたらしい。
「だから結もせめて大学を出てそういう知識を身につけてからにしなさい」
じいじはそう言っていたからやってない。
まだそんなに小遣いが必要な歳でもない。
だってどこに行くにも親が同伴するのだから。
「おーい。俺の話聞いてる?」
「あ、ごめん。ちょっと考え事してた」
「俺との話よりも夢中になる事があるのか?それとも俺と話をするのってつまらないか?」
誠司郎が心細そうに聞いていた。
何か話題を考えないと。
ああ、いいのがあった。
「一つ聞いてもいい?」
「どうかしたのか?」
「誠司郎は私がどんな格好で寝てるのか気にならない?」
「は?」
パジャマ?ネグリジェ?それとも裸?
ネグリジェって何だろう?
少しくらい興味をもってるのが男だって聞いた。
怒られると思ったけど、微妙に違った。
「まず俺から質問させてくれ、それは誰から聞いたんだ?」
「誠」
「そうか……で、もう一つあるんだけどそれを聞いて雪はどうするんだ?」
「そういうのを聞かれて恥ずかしがる女の子がいいって聞いたけど?」
誠司郎は気にならないの?
でもそうじゃなかった。
「教えてくれるなら聞くよ。どんな格好してるの?」
「ピンクのパジャマ」
「ふーん。でも、キャンプの時は普通の服で寝てるよな」
「キャンプでパジャマに着替える人はいないと思う」
「茉奈は俺と寝る時もパジャマに着替えるのか?」
どうなんだろう?
「ていうか、それだけ?」
「他に何があるんだ?」
写真を送ってくれるなら受け取るけど。
私はそんな変態を彼氏にしたくない。
「だろ?」
「誠司郎は私の寝てる姿に興味ないの?」
「あるよ。けど毎年キャンプの時に一緒に寝てるから」
「え?」
茉菜の寝顔は凄く可愛かった。
多分今の茉菜は鬼の様な形相をしているだろう。
見るな!
そう言われると思った。
だけど違っていた。
「私でも誠司郎に可愛いって思ってもらえるんだ。でもそういう時は抱き着いてくるとかしてくれてもいいじゃない!」
「それやったら変態って言われるんじゃないのか?」
「一度堂々と抱いてくれたじゃない」
あれ以来そういう事がないのはどういう事?
「母さんからまだ早いって言われたから」
どうせ抱きしめたってそれ以上何か出来るわけじゃない。
でも女の子はそれ以上の何かを期待してしまう。
だから我慢しておきなさい。
そっか、誠司郎も我慢してるのか。
「もうすぐ入学式だね」
「雪の楽しみは給食だろ?」
「うん、パパから色々聞いてる」
雪がダイエットするって言うなら協力するぞ?
「それもそうなんだけど神奈から言われたことがあるんだ」
「どうしたの?」
「とりあえず牛乳を飲ませてやれ!って。なんでだろうな?」
あまり飲みまくると腹下しそうな気がしたのは私だけ?
「雪、いつまで起きてるの?続きはまた明日にしなさい」
ママがやって来たからその事を伝えた。
「わかった。おやすみ」
「おやすみ」
翌朝愛莉に聞いてみた。
女子は牛乳飲むのが必須なのか?
愛莉でも分からなかったみたいだ。
ただ……
「それ神奈に言ったら駄目ですよ」
愛莉はそう言って笑っていた。
ママがそう言うと私は部屋に戻る。
当然すぐ寝るわけがない。
理由は二つある。
小学校への入学祝に買ってもらったPCを使って茜から色々教えてもらっていた。
もう一つは同じく小学校への入学祝にスマホを買ってもらって誠司郎から深夜になるまでメッセージが続いてた。
この番組が面白いとか、誠司郎が好きな女優出てるよとかそんな話を延々としていた。
女の子が電話を始めると親が苦情を言いたくなるくらいに長話になるらしい。
その証拠を今まさに私が体感していた。
適当に返事をしながら茜のレクチャーを受けていた。
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相手が人間だったとしてもなんとなく相手の行動を読んでしまう。
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「雪はゲームまで規格外なのか!?」
そう言って天音が笑っていた。
ネットで遊ぶといっても別に女性の裸を探したりはしない。
そんな物のどこに興味を示すのか分からない。
別に男女の体の違いなんてパパと風呂に入ってた頃から分かってる。
色んな企業のサーバーに侵入しては資料を盗み取っていた。
それが銃の設計図なら能力で作り出すことが出来る。
銀行のサーバーに侵入しようとしている人間を見つけたらそいつの情報を片っ端から抜き取ってばらまいていた。
銀行のサーバーに侵入しようとするスキルを持っていながら防衛がおろそかになるのは人間なら当然の習性だと茜が言ったらしい。
「私はパパや誠から聞いたんだけどね」
人間や動物がどんなに慎重な奴でも無防備になる瞬間。
それは目標の標的をしとめる瞬間。
その瞬間を狙えば絶対に防ぎきれない。
相手はその標的をしとめる事に集中してしまうから。
もちろん、ある程度の防御はしてるけど相手が行動をしている間はその行動に集中しないと気付かれるリスクがある。
だからその間にどの程度の対策をしてるか調べてしまえばいい。
その行動は多分現実での戦闘でも応用できるかもしれないな。
あとは茜がネットバンクの口座を用意してくれてそれでFXなどをやればいいと勧めてくれた。
ただし何時間も取引したらいけない。
片桐家の固有スキル先読みを使ってもそんなに長時間できるわけがない。
1日当たりのノルマを決めてそれを達成したらその日はもう取引しないという決断が必要だと教えてくれた。
だけどそれはまだ私には早すぎたようだ。
「結、今日はPCでなにをしているの?」
ママがそう言った時まさに取引中だった。
「取引中だからちょっと待って」
「取引?」
ママは疑問を抱いて俺のPCの画面を見ていた。
そして悩んだ末愛莉に相談していた。
「茜はまだ小学生の結に何を教えているの!?」
愛莉は茜を呼び出して厳重注意をしていた。
当然じいじにも知らせられた。
じいじは言った。
「某国での出来事なんだけどね」
不動産や株価指数が他の国の倍くらいの勢いで上がっている。
それに目を付けた若者たちが借金をして買い始めた。
当然価格は上がり続ける。
その現象を日本人なら知っている。
バブル経済という奴だ。
その恐れが分かった中央銀行が直々に警告する。
「借金してまで株や不動産を買ってはいけない」
しかし一見「今買えば将来10倍になる」みたいな絵空事を信じている国民はいう事を聞かない。
こうなると中央銀行は重大な判断を迫られる。
米国がインフレ対策に大幅な利上げを行った。
ただでさえただの紙切れのようなウォンは大幅に下落する。
通常は輸出大国だと通貨安は利益をもたらす。
しかしK国の商品はそもそも売れないという事態に陥っていた。
挙句商品が安くても製造装置や素材を輸入しないといけないK国は一気に赤字大国に転落する。
赤字を食い止める為に為替介入を行うけど焼け石に水。
ついにK国の銀行は利上げを行った。
利率が低いからと変動金利を設定していた債務者が悲鳴を上げだす。
それは個人だけでなく企業にまで及ぶ。
焼け石に水のような社債を発行しても誰も買い取り手がつかない。
借金を抱えてる若者が利息すら払えなくなってしまう。
だけど金利を上げないと自国通貨よりドルの方が金利が上がり外貨不足に陥ってしまう。
どっちにしろ不動産や通貨の暴落は免れない。
「理屈は分かるけどそれとFXとどういう関係があるの?」
仮に関係あったとしても雪は数分だけで先読みして稼ぐから関係ないんじゃないかとパパが聞いていた。
「……その数分の間に通信障害が起こったらどうなる?」
じいじはそうパパに聞いていた。
その後の動きまで読まないと行けなくなってしまう。
知識のない俺が稼ぐには先読みで取引するしかない。
じいじはもう一つ教えてくれた。
仮想通貨。
やはり某国の若者が借金して買いまくってるから値上がりが凄い。
だけどそれを一瞬で崩す手があるそうだ。
「結は茜に空売りって習った?」
持ってない物や通貨を借りて売りに出し、値段が下がったら買い戻して利ザヤを得るやり方。
それに近いことが仮想通貨で起きた。
数日の間に仮想通貨の価格が半値付近まで下がり絶望したらしい。
「一般的には知られてないけどね。こういうのは借金してまでやると冷静でいられなくなるんだ」
だから実際の富豪が適度な価格まで釣り上げて一気に投げ売りするやり方が常識だ。
どこかの銀行の取引ソフトがエラーを起こして売りと買い注文を間違えた。
それだけで世界中で酷い損失が生まれたらしい。
「だから結もせめて大学を出てそういう知識を身につけてからにしなさい」
じいじはそう言っていたからやってない。
まだそんなに小遣いが必要な歳でもない。
だってどこに行くにも親が同伴するのだから。
「おーい。俺の話聞いてる?」
「あ、ごめん。ちょっと考え事してた」
「俺との話よりも夢中になる事があるのか?それとも俺と話をするのってつまらないか?」
誠司郎が心細そうに聞いていた。
何か話題を考えないと。
ああ、いいのがあった。
「一つ聞いてもいい?」
「どうかしたのか?」
「誠司郎は私がどんな格好で寝てるのか気にならない?」
「は?」
パジャマ?ネグリジェ?それとも裸?
ネグリジェって何だろう?
少しくらい興味をもってるのが男だって聞いた。
怒られると思ったけど、微妙に違った。
「まず俺から質問させてくれ、それは誰から聞いたんだ?」
「誠」
「そうか……で、もう一つあるんだけどそれを聞いて雪はどうするんだ?」
「そういうのを聞かれて恥ずかしがる女の子がいいって聞いたけど?」
誠司郎は気にならないの?
でもそうじゃなかった。
「教えてくれるなら聞くよ。どんな格好してるの?」
「ピンクのパジャマ」
「ふーん。でも、キャンプの時は普通の服で寝てるよな」
「キャンプでパジャマに着替える人はいないと思う」
「茉奈は俺と寝る時もパジャマに着替えるのか?」
どうなんだろう?
「ていうか、それだけ?」
「他に何があるんだ?」
写真を送ってくれるなら受け取るけど。
私はそんな変態を彼氏にしたくない。
「だろ?」
「誠司郎は私の寝てる姿に興味ないの?」
「あるよ。けど毎年キャンプの時に一緒に寝てるから」
「え?」
茉菜の寝顔は凄く可愛かった。
多分今の茉菜は鬼の様な形相をしているだろう。
見るな!
そう言われると思った。
だけど違っていた。
「私でも誠司郎に可愛いって思ってもらえるんだ。でもそういう時は抱き着いてくるとかしてくれてもいいじゃない!」
「それやったら変態って言われるんじゃないのか?」
「一度堂々と抱いてくれたじゃない」
あれ以来そういう事がないのはどういう事?
「母さんからまだ早いって言われたから」
どうせ抱きしめたってそれ以上何か出来るわけじゃない。
でも女の子はそれ以上の何かを期待してしまう。
だから我慢しておきなさい。
そっか、誠司郎も我慢してるのか。
「もうすぐ入学式だね」
「雪の楽しみは給食だろ?」
「うん、パパから色々聞いてる」
雪がダイエットするって言うなら協力するぞ?
「それもそうなんだけど神奈から言われたことがあるんだ」
「どうしたの?」
「とりあえず牛乳を飲ませてやれ!って。なんでだろうな?」
あまり飲みまくると腹下しそうな気がしたのは私だけ?
「雪、いつまで起きてるの?続きはまた明日にしなさい」
ママがやって来たからその事を伝えた。
「わかった。おやすみ」
「おやすみ」
翌朝愛莉に聞いてみた。
女子は牛乳飲むのが必須なのか?
愛莉でも分からなかったみたいだ。
ただ……
「それ神奈に言ったら駄目ですよ」
愛莉はそう言って笑っていた。
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