優等生と劣等生

和希

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3rdSEASON

ライバル!

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(1)

「それでは冬夜の健闘を願って乾杯」

渡辺君の一言で宴の始まり。
僕の席には愛莉、多田夫妻、佐、佐倉さんがいた。

「ついに冬夜も世界戦デビューか!テレビでもやるって言ってたし、応援してるからな!」

誠が言うと誠はビールを飲む。

「愛莉、トーヤの面倒しっかりみるんだぞ。この馬鹿きっと食う事しか考えてない」

カンナの意見は当たっていたが、ちゃんと試合の事も考えてるぞ。

「明日地元を発つんだろ?大丈夫なのか?」
「ああ、大丈夫。発つのは夜だから」
「また一人遅刻なんてことは止めろよ。今回はライバルもいるんだ。ポジション奪われるなよ」
「分かってる」

そんなやりとりを佐(たすく)とする。

「遠坂先輩、片桐先輩の事よろしくお願いします」
「大丈夫、ちゃんと見張ってるから」

愛莉と佐倉さんが話をしてる。

「片桐君、先日の試合では大活躍だったそうじゃない」
「ああ、晶さん。ありがとう。新婚旅行はどうだった?」
「楽しかったわよ」
「片桐君や、肉の食い過ぎには気をつけるんだよ」
「酒井君、分かってる。海鮮鍋も食ってくる」

ぽかっ

「全然わかってないじゃない!」

愛莉に怒られる。
わかってるよ、チゲもチヂミも食ってくるよ。
次々と激励の言葉を送ってくれる渡辺班の面々。

「冬夜君、あんまり飲み過ぎたら駄目だよ」

愛莉に注意される。
大丈夫、飲むより食う方が忙しいから。

1次会が済むと2次会を誘われたけど愛莉からダメ出しをくらった。

「冬夜君は明日があるんだから駄目!」
「発つのは夜だしいいだろ!?」
「空港まで移動する時間考えてる?夜っていっても20時から記者会見あるんでしょ!それまでに行かないとダメって書いてたでしょ!」
「……それでも昼まで寝れるだろ?」
「やっぱり遠坂さんも一緒に行って正解ですね。調整もしないで出発するつもりですか?また怒られますよ」

佐倉さんからも駄目だしされる。2次会は諦めた。

「帰ってきたら祝勝会開いてくれるだろうからその時行こ?」

愛莉が慰めてくれる。
愛莉の中では勝ちは絶対なんだな。

「ここで勝てなかったらユニバーシアードなんて絶対無理ですからね!」

佐倉さんに言われた。

「2泊で帰ってくるくらいのつもりでやってきてください」

と、いうわけで僕たちはバスに乗って帰った。
家に帰ると荷物の最終確認。
2人ともキャリーバッグに荷物を入れて準備する。
パスポートも忘れずに。

荷物の準備が終わると明日に備えて寝た。

(2)

2次会

「さてと、冬夜に余計な心配をかけたくないから言わなかったが……」

いつものスナックで2次会を始める。

「檜山先輩、大変だな」
「ああ、参ったよ」

檜山先輩はお見合いを強要されたらしい。
檜山先輩は結婚の意思はないし後を継ぐ意思も無いと伝えたらしいのだが。
断るお見合いを受けるのも気が重いだろうな。

「強引な手段も取れるわよ?」

江口さんが強気だ。

「どんな手段だい?」
「檜山先輩に見合いをさせるならうちが取引先の銀行を変えるって言うのよ」
「恵美、それ良い考えね。うちもそれ打診するわ」

晶さんも乗り気だ。
2人の家が取引銀行を変えたら痛手だろう。

「そういう手段は出来れば取りたくない。自分の力で解決したい」

と、檜山先輩は言う。

「正志、なんかいい手は無いのか?」

美嘉がそう言う。

「まずは会ってみないとわからないな」
「そうだよな!」
「ドタキャンすればいいじゃないか?」
「美嘉、それはだめだ。檜山先輩の立場を悪くするだけだ」

神奈さんが言う。

「檜山先輩。月並みな言葉だけど自分をしっかりもって。決して流されないで」
「分かってるよ。そのつもりは毛頭ない」

恵美さんが言うと檜山先輩が答える。

「ところで、その人は昔からそういう関係なわけ?」
「いや、突然決まったんだ。決まってたら咲良に手を出してない」
「それはそうだろうけど」

そんな話を深雪さんとしてた。

「やっぱり相手に会ってみないと対処しようがありませんね」

西松君が言う。

「咲良さんには心苦しいかもしれないけど、一度会ってみる必要があるな」

俺が言うと、皆うなずいた。

「咲良、檜山を信じろ!」
「そのつもりです~」

美嘉が言うと咲良は答える。

「じゃ、酒井夫妻の新婚旅行の話でも肴に皆で飲むか」

俺が言うとみんなドリンクを注文する。
檜山先輩の見合い相手。
それは今まで会ったことのないとんでもない相手だった。

(3)

「冬夜君朝だよ~」

愛莉に起こされいつものメニューをこなす。
朝ごはんを食べると部屋で寛いでいた。
愛莉がもどってくると着替えてからいつものジムに。
咲良さんに渡されたメニューをこなすとシャワーを浴びて家に戻る。
そして出かける準備をする。

「忘れ物はないだろうね?」
「大丈夫です」
「気をつけるのよ愛莉ちゃん~。向こうは物騒らしいから」
「は~い」
「愛莉、急がないとバスに間に合わない」
「は~い」

バスで駅前に移動するとそこから高速バスに乗る。
空港に着くと搭乗手続きをしてロビーで待つ。
時間になると飛行機に乗り込む。
そして羽田に向かう。
羽田に着くと東京のホテルに向かう。
そこでスタッフの人と会う。

「やあ。今回は早かったね。そちらの子が彼女さん?綺麗な子だね」
「ありがとうございます。初めまして。遠坂愛莉です」
「はじめまして。あ、君には紹介しておかないとね。霜月さんと森下さんちょっと来て!」

栗色のポニーテールの背の高い女の子と派手な髪の色のサイドポニーの子がやってきた。

「こちら霜月ゆかりさんと森下由衣さん。二人共こちらが遠坂愛莉さん」
「はじめまして、よろしくね」
「はじめまして~よろしく」

3人は挨拶する。

「遠征中3人で行動してもらうから仲良くね。片桐君は記者会見の準備して。スーツ用意してあるから」
「はい、じゃあ愛莉また後で」

そう言ってスタッフの人に連れられると部屋を案内され、スーツを手渡された。

「それに着替えたら一階の会議室に来て」

そう言ってスタッフの人は行ってしまった。

「初めまして、君が片桐冬夜君?」

身長は僕より少し高いくらいの男が話しかけてきた。
前の合宿にはいなかったな。だれだろ?

「俺は哀田和人。SFをやってる」

その身長でSF?人の事言えないけどすごいね。

「早く着替えなよ。一緒に行こう。案内するから」

そう言われると僕はスーツに着替えて哀田君と一緒に会見室の前に行った。

スタッフの人がこっちこっちと手招きする。
控室があるみたいだ。

「よお、冬夜。今日は重役出勤じゃないんだな」
「久しぶり雄一郎」

相変わらずの皮肉だな。安心したよ。
彩(ひかる)は相変わらず無口だ。
哀田君と聖人は仲がいいらしい。
しばし話をしているとスタッフの人が「そろそろ時間だよ」と告げた。
会議室に入るとパシャパシャとフラッシュの量が凄い。
席に座る。
僕は端っこに座っていた。

「じゃあ、まず監督。一言お願いします」

監督が語りだす。
その間僕は愛莉の姿を見つける。
愛莉は手を振る。
僕は笑って答えた。
質問は哀田君と聖人に集中する。
哀田君はアメリカに留学しているらしい。
高校の時の哀田君と聖人のコンビは凄かったんだとか。

「SFは藍井君から哀田君に変更ですか?」

記者の一人が尋ねる。

「いや、相手は身長が高いしインサイドが弱くなるので哀田は場面を考えて起用します」

監督が答えた。

「その場合変えるのはやはり片桐君ですか?」
「澤君とのコンビネーション考えるとやはりそうなりますよね?」

そうなのか?
だが、監督は首を横に振った。

「澤と哀田のコンビネーションは確かにすごいと思いますが今回のフォーメーションに慣れていません。また澤と片桐のツーガードは作戦の支えです」
「しかし哀田選手に比べるとドリブルの突破力は片桐君は劣ると思いますが」

この記者やけに哀田君を推すな。ファンなのか?

「先週の練習試合を見た感じドリブルも向上したように見受けられます。練習で確認しようとは思いますが」
「片桐君に質問いいですか?」

はい?

「どうぞ」

スタッフの人が言う。

「今回世界戦デビューとなるわけですが意気込みは?」

あ、オーエスの記者の人だ。

「楽しみにしてます。初めてなんで」

当たり障りのない事を言ったつもりだった。

「初めてなのは試合がですか?それとも海外旅行が?」

記者がそう質問すると記者団からどっと笑い声がした。

「両方ですね」
「私からも質問です、最大の楽しみはやはり焼肉?」

笑い声が聞こえた。
そのネタ引っ張るなぁ~。

「彼女に韓国のりといっしょに試合の成果を持って帰ることですね」

自分ながらうまい事言ったと思う。

「では、試合には勝てる自信があると?」
「試合には誰だって負けるつもりで臨む人はいないでしょ」
「試合の鍵は澤選手とのコンビネーションになってくると思うのですが、その点どうですか?哀田選手よりもうまくできると思いますか?」

さっきから哀田君の事を推してた人だ。

「誰とでもうまく合わせる自信あるんで。哀田君のプレイは見たこと無いので何とも」
「他人のプレイには関心がない?大した自信ですね」

案の定噛みついてきた。

「関心がないというか、さっき初対面だったので」
「サイトには載ってましたよ今回のメンバー。見てないんですか?」
「見てません」
「どうも代表としての自覚がかけるように思えるんですが」

食いついて来るな。この記者。

「片桐はまだ慣れてないんです。これから教えてやってくつもりです」

聖人が間に入る。

「澤選手は片桐選手と上手くやれると思いますか?」
「片桐はここだと思った場所に必ずいてくれます。上手くやれると思います」
「では、澤、片桐ライン攻撃を?」
「戦術についてはコメントを控えさせていただきたい」

監督がそう言う。

「そろそろ時間何で最後の質問にさせてください」

スタッフの人が言う。

「ではメンバーの皆さんに意気込みを」

それぞれ意気込みを語っていく。

「出番を待ってる」とか「勝ちにいきます」とかそんな感じの台詞だった。
僕も「いい結果を出せるようにがんばります」と言った。

会見が終わると夕食の時間になる。
彩に美味い店を案内してもらった。
きっと焼肉とかフレンチとかイタリアンとかそんな店を予想していた。
だけどついた先は……。ラーメン屋だった。

「お前ラーメン好きなんだろ?」

美味しいラーメンは好きだけど……。
この店地元にもあるチェーン店なんだ。
ラーメンを食べながら話をする。

「和人もラーメンが好きでな」
「ああ、好きだよ」

来てるメンバーは僕、彩、聖人、哀田君の4人。
女性陣は女性陣で夕食を食べてるらしい。

「あ、俺の事和人でいいよ」

と、言うので和人と呼ばせてもらう。

「聖人と和人のコンビってすごいの?」

普通の質問をしていた。
彩の表情が険しい。

「まあ、高校時代の話だけどな」

聖人は答える。
和人の表情は沈んでる。
やはり地雷を踏みぬいたか?

「冬夜のプレイの方が凄いよ。動画見た。もう敵陣に入ったらやりたい放題だね」
「ああ、冬夜はどのポジションもこなす凄い奴だよ。この前の試合もテレビで見た。やりたい放題だな」
「そういう作戦だったからね」
「あんな作戦を遂行できるのがすごいんだよ」

彩がさっきから黙ってる。
話振った方が良いか?

「でも僕には彩のようなプレイは真似できない、体格が違うからね」
「そうだな」

聖人が話に乗る。

「監督も言っていたけど彩と五郎丸と雄介がいてうちのインサイドは成り立つんだ。自信持てよ彩」
「そのインサイドが通用しなくなったらどうなる。アウトサイドからの攻めに変わるんだろ?」
「アウトサイドには冬夜一人いるだけでいい。冬夜を一人で抑えることは不可能だから」
「聖人は和人から冬夜に乗り換えたのか?」
「そんなつもりで言ったんじゃない」
「聖人も人の心配してる場合じゃないぞ。言ったろ冬夜はどこでもポジションをこなすって。お前が交代って場面もあるかもしれないんだぞ」
「わかってるさ」

それは無いと思うけどな。自分がいうのもなんだけど、僕はゲームメイクをするより使われてなんぼのポジだと思うんだよね。

「食い終わったしそろそろ出るか」

彩がそう言うと皆店を出る。
そしてホテルに戻った。

(4)

「じゃあ、3人会えたことを祝して乾杯!」

東京の美味しいお店に霜月さんが案内してくれた。
それぞれの彼の自慢をする。
森下さんが彼の自慢をすると霜月さんの表情が曇る。
どうしたのかな?
森下さんは察したのだろうか?「ごめん」と謝ってた。

「そっか、愛莉はしらないよね。話しておこうか」

霜月さんが話し出す。

彩さんと和人さんは一緒の高校だったらしい。
そして和人さんは一年からレギュラーの座をとっていた。
ポジションが被ってる彩さんにレギュラーは回ってこなかった。
それでも実力で勝ち取ってやると意気込んでいた。
しかし突然2年になって和人さんは神奈川の高校に編入した。空いたポジションに彩さんが回ってきた。
それ以降彩さんと和人さんは比較されるようになった。
最強の高校が和人さんの入った高校にインターハイで負ける。
これ以上ない屈辱だった。
そのしこりが今となっても続いている。
今もなおそのわだかまりは続いているのだという。

「今でも不安なんだと思う、レギュラーの座奪われたら彩立ち直れない」

霜月さんが心配する。

「哀ちゃんもレギュラーに入るつもりで帰ってきたって言ってるしね」

私も心配になってきた。
さっきスマホで見た、和人さんのプレイ動画。
冬夜君にそっくりだ。
澤さんとのコンビも息があってるらしい。
交代されちゃうんじゃないか?

「冬夜君は大丈夫だよポジション違うし」
「試合テレビで見てたけど、冬夜君の代わりなんて無理無理」

2人はそう言ってくれた。
食事をすませるとホテルに戻る。
私達3人は同じ部屋だった。
これからも一緒になるかもしれないからって3人で連絡先交換した。
その後二人はスマホでメッセージを送ってる。
私も冬夜君に送ってあげるかな?

「おつかれさま~」
「ありがとう」
「いよいよ明日からだね」
「そうだな」
「頑張ってね」
「ああ~」
「愛莉~そろそろ寝るよ~。明日早いらしいから」

霜月さんが言うと「わかった~」と返事する。

「それじゃ、そろそろ寝るね。夜更かししちゃだめだよ」
「わかってるよ。おやすみ」
「おやすみなさい」

そして眠りにつく。

(5)

朝食はバイキングで食べた。
朝食を食べ終わると着替えてバスに乗り込む。
バスで羽田空港まで行くと搭乗手続きを澄ませる。
そしてソウルまで飛行機で向かう。
ソウルからバスに乗ってホテルに着く。
綺麗なホテルだった。
それからすぐに着替えて、郊外のアリーナに向かう。
午後からいきなり試合と聞いたのは昨日の夜だった。
韓国の学生チームとすれ違う。
聖人が握手を求める。
それを無視して進む韓国チーム。
感じ悪いな。
控室でミーティング。
スタメンは前と同じ5人。
取りあえずスタメンは確保できた。
ディフェンスは1-3-1-1のゾーン。
オフェンスは前回と同じ戦術で行くらしい。
あれしんどいんだよな。

「冬夜、寝不足とか言わせないからな」

監督が言う。

「しっかり寝ました」
「勝ったら今夜焼肉食わせてやる」
「……負けたらどうするんですか?」
「負けるつもりはないんだろ?」

聖人が肩を叩く。
コートに行くと韓国の応援のブーイングが鳴りやまない。
これがアウェイの洗礼というやつか。
目を閉じる。
自分の世界に入っていくのが解る。
ボールの音と味方がシュートを入れていく音しか聞こえない。
はっきりと見えるラインをなぞるようにシュートを打つ。
シュッと言う音が聞こえる。
練習時間は終わった。
集合して肩を組むと撮影が始まる。
撮影が終わると円陣を組む。

「最後の瞬間一点でも多くとっていれば勝ちだ、最後に決めるのは自分たちしっかりイメージしろ」

監督の言葉通りイメージする。

「先ずは一勝目上げるぞ!」

聖人が言うと「っしゃあ!」と皆が掛け声をあげる。
一人ずつ名前を呼ばれてコートに入る。
相変わらずブーイングしか聞こえない。
だけどそんな中愛莉の声がはっきり聞こえる。
大丈夫入れてる。
10人そろうと握手するを求めるが全員拒否される。
これが韓国の文化なのか?
動揺する必要はない。
こっちはこっちのやり方でやるだけだ。
五郎丸がジャンプボールに着く。
ボールが高く放られる。
初めての世界戦が始まった。
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