オレの心の扉を開かせたのはあなたです。

⑬

オレは家に着き、ある人に電話をかけた。

《もしもし？ 翔斗くん。》 

《もしもし。
久しぶり、美久。》

《久しぶり。
どうしたの？》 

《オレたち、普通の友だちになろう？
オレ、性行為に溺れるのを辞めた。
本気で好きな人ができた気がするから。》

《……わかった。
友だちになるんじゃなくて、もう会うのも連絡するのをやめよう？
私たちの関係はもう終わり。
私も翔斗くんの事、諦めるから。》

《……わかった。》

《これからもファンとして、応援しています。  
石橋翔斗さん。》

《……ありがとう、ございます。
これからも応援してください。》

オレは電話を切り、美久の電話番号を削除した。

「…………翔斗、俺も仕事に依存するのを辞める。
程よい休みを取るようにするよ。
俺たち一緒に変わろう？  
過去に囚われず、生きて行こうな？」

「うん！」

オレはそれから仕事に復帰した。
やっぱり、批判されたりもした。 
でも、オレは1人じゃない。
そう思えるようになったからオレは大丈夫だ！

親父に家を知られてるから少し高いが光樹さんに援助してもらいセキュリティがしっかりしている家に引っ越すことにした。
そこで翔真と2人、そして、オレの恋人の光樹さんと新しい生活を始めた。