When the world dies, one life will make countless lives

ミライ164

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発端

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 世界は、滅んだ・・・。

 話は、遡る。

 俺が勇者として、この地に呼ばれたのが丁度100年前。その頃はまだ、人族対魔族の争いが続いていた。俺は、その戦いに終止符を打つためだけに呼ばれた。

 この世界は、不思議だった。四つの島からなるこの世界には、人間、エルフ、ドワーフ、魔族が各島々で暮らしていた。島があるということは、周りは海だ。だが、不思議なことにこの世界には壁が存在した。到底超えることのできない、遙か高くそびえ立つ壁。一体誰が、何のために作ったのかは分からない。しかし、それを普通に思っているこの世界の住民は気にもしなかった。

 始めの10年で、俺は3つの島を巡った。魔族の島は、危険ということで行かなかったがいずれ行く場所だ。行っておいても、良かったかもしれない。

 次に、20年で人族の最強と呼ばれるまでに成り上がった。勇者というスキルを持っていたため、神々から色々な加護をもらい受け、色々なスキルを習得していった。しかし、この修練に20年もかかるとは思わなかった。1つの島が広すぎるためだ。前の10年で、まだ行けてないところがあるほど広い。例に例えるなら、「(ロシア+北アメリカ)×4」くらいだと思ってくれれば良い。

 そして、ついに魔族との戦いを始めた。唯一、人族に敵対する魔物が存在するこの島を進むのは、想像以上に時間がかかった。数が多すぎる、1振りで倒すのとその間に生まれる数が同じくらいなので、殲滅にすごく時間を費やしてしまった。50年ほど。

 やっとたどり着いた、魔王城。ここまで来るのに、80年もかかってしまった。魔王には、『終焉の竜摩天紋』という、世界を滅ぼすほどの技があると聞いた。もちろん、この技の発動に必要な対価は、分からない。これを使わせないようにして戦い、ついに打ち倒した!!!と、思ったのも束の間。発動の条件は、自分の死。技の効果は、壁とその中の物を全て無に返すという物。

 これだけで、終わるならまだ良かった。ここからが、地獄だった。

 この技は、この世界にしか聞かない。別世界から来た俺は1人、無に取り残されてしまった。スキルは使えるが、意味がない。俺は、何もできないままずっとこの世界にいるのかと考えただけで、頭が痛くなってきた。

 ・・・、そうだ!『世界創造』これを使えば、世界を作ることが出来るかもしれない。対価は、自分の9割を捧げることだが今となっては後悔もない。1割も残っていれば、転生できるだろうしできなくてもそれはそれで面白い。

 俺の記憶から世界は作られる。

 世界が滅ぶとき一つの命が無数の命を作るだろう。
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