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〜第六章〜
突
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方法は、分かりきっていた。
正面突破、というわけではない。黒霧の時は、そうやって誘い込まれたし、炎欄火の時は、分断された。
今は1人とはいえ、単騎で複数を相手にするのは、不可能に等しい。しかも、神王の子はいない。
言霊を使えば、能力が戻るんじゃないのか?
結果はダメ。言霊は、体内に影響を及ぼせなかった。
無理か・・・、これはどうにもならないな。この様子だと、命に関係させれない筈だ。一体、何を企んでるんだ?
そうすると、何故あの男は能力者を殺害できた?
言霊にも、ランクとかそういうものがあるのかもしれない。
これは、乗り込んで聞くしかないな。
俺は、組織区を目指した。
ん?目の前には、地面に倒れ込んでいる人がいた。
誰だろう・・・あっ、莉愛!!
「大丈夫か?」
「・・・」
ん?何か、おかしい。呼吸をしていない!?心臓も止まっている。
死んだのか?いや、体はまだ温かい。
119番は・・・間に合わない。
再生の加護でも、怪我しか治せない。
やるしかないのか・・・ごめん莉愛。
俺は、心臓マッサージと人工呼吸のサイクル(30:2)を開始した。
頼む、間に合ってくれ!
「・・・!?はぁはぁはぁはぁ。」
「大丈夫か!莉愛。」
俺は、すぐさま再生の加護で折れた肋骨を、修復した。
幸い、一命は取り留めたが、またこんなことが起こったら今度こそ危険だ。
「うっ、うわあああああぁぁぁぁん。昴~。」
莉愛は、俺に抱きついてきた。今の時間帯、この付近には人があまりいない。助けも、呼べなかったのだろう。相当怖かったはずだ。
「もう大丈夫だ。それより、どうしたんだ?」
「実は、私は生まれつき心臓が弱くて、あまり激しい運動は禁止されてたの。でも、今日はちょっと無理しちゃって・・・。」
「そうか、でも無理はダメだ。何かあったら、俺を頼ってくれ。お前の代わりに、何でもしてやるよ。おっ、おい!大丈夫か?顔が真っ赤だが・・・。」
「い、いや、大丈夫。ほら、もう1人でも立て~る~。」
「ヨレヨレじゃないか。ほら、おぶってやるよ。」
俺は、一旦風制委員会議ビルに戻った。
「昴!どこ行ってたの!」
あ~、忘れてた。早苗には、黙ってたんだった。
「あ~、え~っと、その~。」
「昴さんは、悪くないです。道で倒れた、私を救ってくれたので。」
「そうなの?莉愛。だったらいいけどって、大丈夫!?」
早苗は、莉愛を保健室に連れて行った。
さて、本題に行きますか。
土山地、どんな手を使ったかは知らないが、悪事を働いたことは事実。風制委員の名の下に、成敗するとしましょうか。
正面突破、というわけではない。黒霧の時は、そうやって誘い込まれたし、炎欄火の時は、分断された。
今は1人とはいえ、単騎で複数を相手にするのは、不可能に等しい。しかも、神王の子はいない。
言霊を使えば、能力が戻るんじゃないのか?
結果はダメ。言霊は、体内に影響を及ぼせなかった。
無理か・・・、これはどうにもならないな。この様子だと、命に関係させれない筈だ。一体、何を企んでるんだ?
そうすると、何故あの男は能力者を殺害できた?
言霊にも、ランクとかそういうものがあるのかもしれない。
これは、乗り込んで聞くしかないな。
俺は、組織区を目指した。
ん?目の前には、地面に倒れ込んでいる人がいた。
誰だろう・・・あっ、莉愛!!
「大丈夫か?」
「・・・」
ん?何か、おかしい。呼吸をしていない!?心臓も止まっている。
死んだのか?いや、体はまだ温かい。
119番は・・・間に合わない。
再生の加護でも、怪我しか治せない。
やるしかないのか・・・ごめん莉愛。
俺は、心臓マッサージと人工呼吸のサイクル(30:2)を開始した。
頼む、間に合ってくれ!
「・・・!?はぁはぁはぁはぁ。」
「大丈夫か!莉愛。」
俺は、すぐさま再生の加護で折れた肋骨を、修復した。
幸い、一命は取り留めたが、またこんなことが起こったら今度こそ危険だ。
「うっ、うわあああああぁぁぁぁん。昴~。」
莉愛は、俺に抱きついてきた。今の時間帯、この付近には人があまりいない。助けも、呼べなかったのだろう。相当怖かったはずだ。
「もう大丈夫だ。それより、どうしたんだ?」
「実は、私は生まれつき心臓が弱くて、あまり激しい運動は禁止されてたの。でも、今日はちょっと無理しちゃって・・・。」
「そうか、でも無理はダメだ。何かあったら、俺を頼ってくれ。お前の代わりに、何でもしてやるよ。おっ、おい!大丈夫か?顔が真っ赤だが・・・。」
「い、いや、大丈夫。ほら、もう1人でも立て~る~。」
「ヨレヨレじゃないか。ほら、おぶってやるよ。」
俺は、一旦風制委員会議ビルに戻った。
「昴!どこ行ってたの!」
あ~、忘れてた。早苗には、黙ってたんだった。
「あ~、え~っと、その~。」
「昴さんは、悪くないです。道で倒れた、私を救ってくれたので。」
「そうなの?莉愛。だったらいいけどって、大丈夫!?」
早苗は、莉愛を保健室に連れて行った。
さて、本題に行きますか。
土山地、どんな手を使ったかは知らないが、悪事を働いたことは事実。風制委員の名の下に、成敗するとしましょうか。
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