能覚人

ミライ164

文字の大きさ
82 / 101
〜第六章〜

しおりを挟む
 様子を伺っているが、今のところ怪しい動きはない。

 全能祭の時は、黒霧の幻影が襲いに・・・来ていなかった。あれは、襲撃なのか?考えても、仕方ないか。

 目標がわからないと、殴りに行けない。しかも、法に触れていないと戦う理由にはならない。

 まぁ、悪いことをしないのならいいんだが。

 2日目も、特に何も起きなかった。俺の、思い込みだったか?

 そんなことは、なかった。

 次の日の朝、無能力者が能力者を、無差別に殺害しているというニュースが流れ込んできた。

 言霊の力か。どうしてそう断言できるのかというと、逮捕された無能力者は、能力者に触れていなかった。目撃者の証言では、銃も持っていなかった。

 共犯の線もあるが、銃声がしなかったらしいし、殺された能力者を恨んでいるものもいなかった。

 だが、不可解な点がある。何故、離れたところから言霊を、使わなかった?

 使えなかったのか。多分、自分から半径数メートルまでしか使えないのだろう。

 でも待てよ、言霊の存在は何処で知った?知ったとして、何故使えた?

 言霊の弱点は、能力と似ていること。つまり、能力を使う感覚と同じということ。俺は、自然と使えたが、無能力者は難しいだろう。

 つまり、誰かが教えたということ。

 これは、完璧な犯罪だ。

 さて、誰が手引きしたのか・・・土山地だろうな。

 あとは証拠を、揃えるだけ。

 今日の見回りは、オフにしてもらって犯罪者に会いに行ってみるか。

 まぁ、早苗が許すわけないので黙って行くんだけど。

 俺は、無能力者同士なら何か聞き出せるかもと交渉し、面会に来ていた。

 「何故、能力者を殺したんだ?」

 「・・・。」

 やはり答えないか。口封じでも、されているのか。

 じゃあ、覗かせてもらうよ。俺は、天眼の加護で相手の心情を探った。

 『どうして、こうなった。あいつらは、事を起こせば妹を解放すると言っていたはず。』

 「妹さんが、関係しているんですか?」

 「!?」

 やはり、驚いている。

 『何故だ?奴らは、情報を警察にゆうなと言っていた。まさか、奴らがしくじったのか?土山地の奴らが。』

 「やはりそうでしたか。土山地が、関係しているんですよね。」

 「なんで、それを・・・。」

 「見させていただきました。あなたの心を。安心してください。妹さんは、必ず助けますよ。警察に言ってはいけないなら、俺たち風制委員を頼ってください。必ず、助けてみせます。」

 「お願いできるんですか?本当に。」

 「いいですよ。」

 これで、証拠が見つかった。

 さて、どうやって乗り込もうかな。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

『紅茶の香りが消えた午後に』

柴田はつみ
恋愛
穏やかで控えめな公爵令嬢リディアの唯一の楽しみは、幼なじみの公爵アーヴィンと過ごす午後の茶会だった。 けれど、近隣に越してきた伯爵令嬢ミレーユが明るく距離を詰めてくるたび、二人の時間は少しずつ失われていく。 誤解と沈黙、そして抑えた想いの裏で、すれ違う恋の行方は——。

復讐のための五つの方法

炭田おと
恋愛
 皇后として皇帝カエキリウスのもとに嫁いだイネスは、カエキリウスに愛人ルジェナがいることを知った。皇宮ではルジェナが権威を誇示していて、イネスは肩身が狭い思いをすることになる。  それでも耐えていたイネスだったが、父親に反逆の罪を着せられ、家族も、彼女自身も、処断されることが決まった。  グレゴリウス卿の手を借りて、一人生き残ったイネスは復讐を誓う。  72話で完結です。

君への気持ちが冷めたと夫から言われたので家出をしたら、知らぬ間に懸賞金が掛けられていました

結城芙由奈@コミカライズ連載中
恋愛
【え? これってまさか私のこと?】 ソフィア・ヴァイロンは貧しい子爵家の令嬢だった。町の小さな雑貨店で働き、常連の男性客に密かに恋心を抱いていたある日のこと。父親から借金返済の為に結婚話を持ち掛けられる。断ることが出来ず、諦めて見合いをしようとした矢先、別の相手から結婚を申し込まれた。その相手こそ彼女が密かに思いを寄せていた青年だった。そこでソフィアは喜んで受け入れたのだが、望んでいたような結婚生活では無かった。そんなある日、「君への気持ちが冷めたと」と夫から告げられる。ショックを受けたソフィアは家出をして行方をくらませたのだが、夫から懸賞金を掛けられていたことを知る―― ※他サイトでも投稿中

遡ったのは君だけじゃない。離縁状を置いて出ていった妻ーー始まりは、そこからだった。

沼野 花
恋愛
私は、夫にも子供にも選ばれなかった。 その事実だけを抱え、離縁を突きつけ、家を出た。 そこで待っていたのは、最悪の出来事―― けれど同時に、人生の扉がひらく瞬間でもあった。 夫は愛人と共に好きに生きればいい。 今さら「本当に愛していたのは君だ」と言われても、裏切ったあなたを許すことはできない。 でも、子供たちの心だけは、必ず取り戻す。 妻にも母にもなれなかった伯爵夫人イネス。 過去を悔いながらも、愛を手に入れることを決めた彼女が辿り着いた先には――

魔法使いとして頑張りますわ!

まるねこ
恋愛
母が亡くなってすぐに伯爵家へと来た愛人とその娘。 そこからは家族ごっこの毎日。 私が継ぐはずだった伯爵家。 花畑の住人の義妹が私の婚約者と仲良くなってしまったし、もういいよね? これからは母方の方で養女となり、魔法使いとなるよう頑張っていきますわ。 2025年に改編しました。 いつも通り、ふんわり設定です。 ブックマークに入れて頂けると私のテンションが成層圏を超えて月まで行ける気がします。m(._.)m Copyright©︎2020-まるねこ

生きるために逃げだした。幸せになりたい。

白水緑
ファンタジー
屋敷内に軟禁状態だったリリアは、宝物を取り戻したことをきっかけに屋敷から逃げ出した。幸せになるために。体力も力もない。成り行きに身を任せる結果になっても、自分の道は自分で選びたい。 2020/9/19 第一章終了 続きが書け次第また連載再開します。 2021/2/14 第二章開幕 2021/2/28 完結

愛とオルゴール

夜宮
恋愛
 ジェシカは怒っていた。  父親が、同腹の弟ではなく妾の子を跡継ぎにしようとしていることを知ったからだ。  それに、ジェシカの恋人に横恋慕する伯爵令嬢が現れて……。  絡み合った過去と現在。  ジェシカは無事、弟を跡継ぎの座につけ、愛する人との未来を手にすることができるのだろうか。

ギルド回収人は勇者をも背負う ~ボロ雑巾のようになった冒険者をおんぶしたら惚れられた~

水無月礼人
恋愛
 私は冒険者ギルド職員ロックウィーナ。25歳の女で担当は回収役。冒険者の落し物、遺品、時には冒険者自体をも背負います!  素敵な恋愛に憧れているのに培われるのは筋肉だけ。  しかし無駄に顔が良い先輩と出動した先で、行き倒れた美形剣士を背負ってから私の人生は一変。初のモテ期が到来です!!  ……とか思ってウハウハしていたら何やら不穏な空気。ええ!?  私の選択次第で世界がループして崩壊の危機!? そんな結末は認めない!!!! ※【エブリスタ】でも公開しています。  【エブリスタ小説大賞2023 講談社 女性コミック9誌合同マンガ原作賞】で優秀作品に選ばれました。

処理中です...