能覚人

ミライ164

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〜第七章〜

伝承

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 私は、何処かで願っていたのかもしれない。

 4つの札律次魔の7伝承を解決した、彼に。

 結局そうだった。私は、ほとんど何もしていない。

 言霊は、人工的に作り出された能力だなんて。そして、使えば1時間以内に死んでしまうなんて・・・。

 ここに、1つの錠剤がある。私は飲もうとしたが、寸前のところでやめた。

 やっぱり私は、皆んなとは一緒になれないのかな?迷惑ばかりかけて、荷物として生きていくなんて。

 「そんなことはない。」

 !?

 「え?」

 「あぁ、ごめん。心を読んだのは謝るよ。何か、悩んでいるようだったから。」

 昴さんは、どうして私なんかに構ってくれるのだろうか。

 「仲間だからだよ。」

 「どういうことですか?」

 「この世に、完璧な人間はいない。互いが、補い合って一つのまとまりになっているんだ。その中で、優劣はもちろんあるかも知れない。でも、自分なりに出来ることをすれば良いと俺は思うよ。って、後輩の俺が言うことじゃないかもしれないけど。」

 目から、涙が溢れてきた。

 「あぁ、ごめん。悪いことを、言ったね。」

 「ううん、いいの。これで、心がスッキリした気がする。ありがとう、昴。」

 あれ?ちょっと待って。今私、昴さんのことを呼び捨てにした?

 そう思うと、急に頬が赤くなった。

 「大丈夫?顔、赤いよ?」

 「いいいいややや、だだ大丈夫だよよ。」

 やばい、恥ずかしい。

 「そう、だったらもう大丈夫かな。いいかい、学能祭が終わるまで安静にしているんだぞ。」
 
 「は・・・はい。」

 「あと、呼び捨てしてもいいけど、俺的には君付けの方がいいかな。」

 「昴・・・君?」

 「そう、これからよろしくね。」

 「わ・・・分かった。」

 行ってしまった。学能祭は、あと4日ある。ずっと、ここにいるなんて寂しいな~。また来てくれないかな~昴君。

 その後も、度々昴君は見舞いに来てくれた。早苗や小春も来てくれた。

 嬉しかった。自分が不要と、されていなくて。やっぱり、私はここがいい。ここなら、私もいていい気がする。

 そして、学能祭は無事終了した。

 「かんぱ~い!今日は、夜通し飲むわよ~!」

 「早苗、みんな疲れてるんだから、ほどほどにさせとけよ!」
 
 昴君、私の時とは口調が違う・・・何かあるのかな?私とよりも、ずっといる時間長いし・・・ライバルになるのかな?

 パーティーは、夜遅くまで続いた。

 「大丈夫か?莉愛。こんなに長時間立ち続けて、辛くはないか?」

 「大丈夫です。別に、運動しているわけではないので。」

 「そうか、でも、無理は駄目だぞ。なんなら、ここで寝てもいいぞ。俺が、見ててあげるから。」

 え!?

 「だ・・・大丈夫です。今日は、もう帰るとします。」

 「そうか、気をつけて帰るんだぞ。」

 あ~、何やってるんだ私!せっかくの、誘いを断るなんて・・・まだ度胸が足りないのかな?

 もっと、鍛え!?ここで、発作!?

 長時間立ち続けた弊害か?あっ、もう・・・駄目・・・だ。

 私。ここで死んじゃうのかな・・・。伝えたかったな・・・、昴君に。
 
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