能偽人 〜能力を偽られた時人類は拒絶するだろう〜

ミライ164

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〜第二章〜

断固拒否

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 次は、御笠 滴。最難関人物だ。

 昔、能力を暴走させたことによって他人を傷つけてしまってから、人と関わることを嫌っている。

 どうやって、近づくかが問題だ。最近だと、魔獣討伐に単騎で名乗りを上げている。

 魔獣。人が、魔女を殺すために作り上げた対魔女兵器。

 1年前に、ある研究グループが完成させたものだ。だが、研究の途中にある事故が起こり、魔獣が逃げ出してしまった。

 それから、この街には魔獣が潜んでいる。魔獣は、日に弱いため夜にしか行動しない。

 そして今年、魔獣討伐に名乗りを上げたのが御笠滴。その素顔は仮面で隠され、分かっているのはその強さだけ。まぁ、上からの情報で女性ということは知っているが。

 「このデータを見る限り、能力は『精統一点』か。あんな大鎌で急所をつくには、この能力は絶対に必要だ。」

 そして、その姿と成績から『不詳の死神』とも呼ばれている。

 さて、どうしたものか。魔獣に襲われる役でも、演じるか?いや、ダメだな。間違いなく、怪しまれる。姿形を変えたとしても、夜中に子供がいるのは圧倒的におかしい。

 だとしたら、同じ魔獣討伐に名乗りを上げるか?

 いや、それもダメか。この行動は、自分に近づいてくる者か、ライバルという思考を与えてしまう。

 自分は仲間だと思わせるために、どうすればいい?彼女の考えを、変えるしかないか。

 道を歩いていると、ある集団から気になる話が聞こえてきた。

 「おい、聞いたか?」

 「知ってるぜ、今晩で魔獣がいなくなるって話だろ?」
  
 「凄いよな、1人でここまでやるなんて。」

 今日で、魔獣討伐も終了か。

 まずいな、このままだと完全に足取りを掴めなくなる。

 いや?待てよ。魔獣は、研究グループが開発していた。そして、魔獣を逃した張本人だ。そのせいで、研究が頓挫した。しかも、魔獣討伐を依頼したのも研究グループだ。

 何か、嫌な予感がする。

 俺は、急いだ。

 もう既に日は、没していた。

 大きな、爆音が響き渡った。

 そこか、頼む間に合ってくれ。
_________________________________________

 私は魔獣と戦い、そして勝った。

 「ふ~、やっと終わった。これで、依頼も完了か。」

 ぱちぱちぱちと、後ろから手を叩く音が聞こえて来る。

 「いや~、素晴らしい。よくやってくれた、御笠君。君のおかげで、ようやく実験に戻れる。」

 「私に、尻拭いをさせたとでも?」

 「そのとうりだ。ありがとう。でも、もう用済みだ。ここで消えてもらう。」

 やっぱり、そうか・・・。初めから、怪しいと思っていた。

 「だったらここで、叩くだけだ。」

 研究者は、「ふっ」と微笑し

 「今のあなたに、私が倒せるとでも?」

 「そんなこと、簡t・・・なっ!?能力が、使えない?」

 「これBlueですよ。これで、付近の能素を取り込んだ。さて、能力なしでその大鎌を、的確に命中させられるかな?」

 くっ、確かに能力なしで命中はむずい。でも、能力を使わなくとも、鎌は振れる。

 「はああああぁぁぁぁぁ!!!」

 「そんなものですか?能力なしだと、私にも勝てないなんて。」

 くっ、自分が恨めしい。どれだけ努力しても、結局能力に頼りっきりになってしまう。

 私は、膝をついた。

 「おやおや、もう終わりですか?それじゃぁ、つまらないのですが、まぁいいです。だったら、こうするまでだ!」
_________________________________________

 嫌な予感がする。

 これはただの直感だが、俺の第6感がそう言っている。

 あと少しだ。このままだと、この街が破壊されるかもしれない。

 案の定、手遅れだった。

 御笠滴は、暴走していた。

 俺は、口調を変えて、

 「失礼、貴方が御笠滴ですか?」

 ・・・。

 勿論返事は帰ってこない、はずだった。

 「わ・・た・・・し・・を・こ・・ろ・・・し・て・・・。」

 !?

 まさか、この状況で喋れるのか!?

 子供の頃から、ずっと1人に耐えてきたそのメンタルが、彼女をギリギリのラインで守っている。

 「1つ質問だ。お前が努力して、みんな助かるか、お前が努力しないで誰も助からないか。どっちがいい?」

 分かりきった、質問をした。

 「ぜん・・・しゃ・・・・。」

 「そうか。だったら、歯を食いしばれ!お前は、昔同じ体験をしたはずだ。あの時は、飲まれたかもしれない。だが、今は違う。お前は強い!自分を信じろ!能力を、包み込むイメージだ!」

 「能力を・・・包み込む・・・イメージ・・。」

 どうだ?これでいけなかったら、流石にまずいが・・・。ふっ、流石だな。

 「えっ、嘘。なんで、無事なの?あっ、貴方が助けてくれたの?」

 「一応、そうなるが。」

 「ダ、ダーリン。」

 「え?」

 ちょっと待て、何を言ってるんだ?ダーリン?最愛の人?よくわからないぞ?

 「私ね、子供の頃から私を救ってくれる王子様を、探してたの。それが、貴方。私のダーリン。」

 そういうことか。まぁ、別にどちらでもいいか。さて、とりあえず覚醒には成功した。五能覚の説明も神器も渡した。

 さて、あいつをどうするか。
 
 「おい、お前。魔獣を研究していたチームは、解散したはずだが?」

 「ふっ、解散?いや違うな。俺は、研究員の息子だ。俺が親の、悲願を達成すr・・・。」

 「ふ~、何とかなったな。ま、こいつは上にでも渡しておくか。」
 
 さて、ラスト1人。長いようで、短かったな。
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