主観恋愛【詩集】

松野井奏

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逃避行

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さあさ行きましょうよ、どこへでも。
貴方とならば、どこへ行こうと極楽浄土。
この手を取ってくださいますでしょう。

今日も気温計は嘘っぱち。
もっともっと暑く感じているのは、私だけではないはず。
嗚呼、素敵ね。貴方といるって。
夢見心地の午後2時47分。
どこへでも続いていそうな明治通り。

私って、ねえ、馬鹿でしょう。
でも馬鹿な女は可愛いと言う。
貴方は賢くて悪い人。
人の悪さがクセになる。

言って欲しいこと、して欲しいこと、
本当は山ほど有るのに。
貴方といるだけで完璧になってしまう。
もう望みなんてないの。
貴方がいればいい。

私って、ねえ、馬鹿でしょう。
でも盲目な恋は世の常と言う。
貴方は眩くて強い人。
クールな瞳がクセになる。

夢中になるのは恐いけど、
堕ちるなら堕ちればばいいわどこへでも。
貴方とならどこでもいいの。
一緒に行きましょう極楽浄土。
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