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2-1 据え膳食わぬは
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はじめに
《アルディラの風》は
エピソード0 女神の全権代理人
エピソード1 暗闇からの報復
エピソード2 ヤマトノクニの日の巫女
と続きます。
エピソード0と1にこの小説の設定をいろいろ書いているので、先にそちらを読んでいただけると、ストーリーがわかりやすいと思います。
設定が凄く多い小説ですみません。
2-1 据え膳食わぬは
優しい風が、吉野の山から吹いてきた。
村の戦士達は石を組み上げ、器用に祠を作っていた。
「ここなら吉野の川も秋の紅葉も見えるだろう」
村の男達が率先してヘイズルの墓を作っていた。
「道ゆく者が手を合わせることで、いずれ村の守り神になるやもしれん」
墓石は立てずに、道沿いに祠を建てた。
吉野川が良く見える場所にヘイズルを埋葬した後、玉響(たまゆら)は村人達と共に村に戻ってきた。
村にはヤマトノクニの役人が玉響を待っていた。
あまり偉そうな態度は取らないが、玉響の全身を舐め回すように見ている。
その視線に不愉快な表情をあらわにする玉響に、役人は遠慮のない言葉を掛けた。
「女性っぽいと聞いていたけど、ほんとに男性でしょうか?」
一瞬で頭に血が登った。
「おれは男だ💢
肩幅も広いし、立派なアレもある」
勢いで言ってしまった。
玉響はジーンズの上下を着ている。
ボトムスはスリムジーンズ。
トップスはショートジャケットだ。
ウエストの細さと丸いお尻が強調される服装だったかもしれない。
長い髪は後ろで縛っている。
でも、バストはないから男ってわかる。
「ほんとうに男の人なんだねぇ」
村の女性達も会話に割り込んで来た。
「おれが男である証拠に、この村に子種でも置いて行くか?」
余計なことを言ってしまったかと思った時には手遅れだった。
「じゃあ、誰にしようか?」
「やっぱり若くて綺麗な娘がいいよね?」
「私もまだまだ子を産めますけど」
「あんたが良くても相手がいいとは言わないよ」
女達の大笑いに、男達は苦笑いをしていた。
「本気にすんなよ」
玉響はそっぽを向いた。
その話題を打ち切って、役人が本題に入った。
役人は伝言を伝える目的があり、この村で待っていたそうだ。
その伝言は、クリムゾン傭兵団の団長であるエルミタージュ•クレオからのものだった。
『魔道飛行船に乗り、ヤマトノクニに向かえ』
「私も同行してご案内いたします。
役人と共に、魔道飛行船が到着するまで、村に滞在することになった。
その夜は年頃の娘が二人、玉響の世話をする目的で村が用意した家に訪れた。
娘達は風呂を沸かしたり、食事の支度をしたり、玉響の服の洗濯などを手分けしてこなしていく。
そして夕飯の時、精のつく食べ物が膳の上にたくさん並んでいた。
もう引くに引けない状況だ。
精の付きそうな据え膳の向こうに、綺麗な据え膳が2人も座っている。
それは、優秀な遺伝子を村に入れるために、昔から行われていることだと知っている。
だから、いろいろ覚悟を決めて「いただきます」と、手を合わせた。
翌日には、クリムゾン傭兵団の魔道飛行船が到着した。
村外れの草原に着底した中型魔道飛行船ハーキュリーズから降りて来たのはドワーフのガングルジオンだった。
「よう玉響。
お前さんの拳銃の弾丸を持ってきてやったぞ」
以前、頼んでおいたCZ75の9ミリ弾が完成したようだ。
「ありがとうガングルジオン。
これで戦いも楽になるよ」
気を使う戦闘方法は継戦能力が低いため、玉響にとって拳銃は有効な武器なのだった。
ガングルジオンの他にも、チャードとルーコラ、バキバキとトリィと言った顔馴染みも乗船していた。
玉響と共闘することを考えての人選だろう。
村人達が魔道飛行船の周りに集まって来た。
ヤマトノクニには小型の魔道飛行船が少数あるだけなので、中型は珍しいらしい。
大型の魔道飛行船は、この異世界アルディラの森でも数隻しか製造されていない。
魔道飛行船は、魔法石が作る浮力のある泡を溜めた樽で揚力を得る仕組みになっている。
大型船は現世の帆船に似た構造をしていて、マストに張る帆の代わりに大きな樽が縦に設置されている。
3個から4個の樽型の浮遊装置を搭載しているのが大型飛行船だ。
超大国の皇帝以外で、大型魔道飛行船を所有しているのはクリムゾン傭兵団の団長エルミタージュ•クレオだけだと思う。
ハーキュリーズは中型なので、横倒しになった樽の下に船体がくっついている。
現世の飛行船に近い形状をしており、アルディラの森でも魔道飛行船と言えばこの形状を差すのが一般的だ。
樽が2つの双胴船もあるが、飛行速度が遅いため量産されていない。
空気抵抗が少ない船体形状のハーキュリーズは、中型船の中では高速船の部類になる。
樽の中に泡を溜めれば浮上して、樽から泡を放出すれば下降する。
風を発生させる魔法石を使い推進力としている。
仕組みも構造もそれほど複雑ではないので、船室が広く取れるから使い勝手は良いようだ。
クリムゾン傭兵団ではハーキュリーズ型を数隻保有して、世界中に傭兵を派遣している。
村人達の見学がひと段落したところで、出発の準備に入る。
「道案内いたします」
そう言う役人と一緒に、玉響もハーキュリーズに乗り込んだ。
村長や戦士達、昨日世話になった娘達にも挨拶した。
皆、感謝の意を込めて送り出してくれた。
ふわりと浮き上がったハーキュリーズは、ゆっくりと吉野から南に向かう。
操縦はルーコラが担当している。
進路のやや右側に、大台ヶ原のカルデラが見える。
右手....太陽の位置から見て西側に熊野カルデラが大きな口を開けている。
どちらも恐竜のいた時代には噴火していたのだろう?
「......なんだろう?
何か違和感がする」
玉響のひとりごとにガングルジオンが気が付いた。
「どうした?
何かあるのか?」
「いや......」
違和感の正体に気づかない玉響は、窓の外に視線を向けた。
進行方向にある巨大樹は、驚くほどの巨大さだった。
樹高は6,000メートルを超えているだろう。
その向こうの半島の先端近くにも5,000メートル級の巨大樹がある。
その2本の巨大樹に守られるように、巨大樹国家ヤマトノクニがあった。
「ちょっと待て!
ここは志摩半島だろう....
何故、吉野の南にあるんだ?」
現世では吉野の東に志摩半島がある。
それが、アルディラの森では南に位置している。
異世界だからと言えばそれまでだが、地形は現世の日本と同じに見える。
「アルディラの森は異世界なのか?
それとも古代の地球なのか?」
2-2につづく
解説:気と生命力の関係
気と生命力は根本的に違う物ですが、似たような性質もあるので代替が可能です。
生命力は、一個体ごとに別々の生命力が宿っています。
気は、全てのものに同じ気が宿っています。
違う視点で見てみましょう!
人間をハイブリッドカーに例えるとわかりやすいと思います。
ガソリンを燃費として走行するハイブリッドカーは、ガソリンエンジンで走行することも電気モーターで走行することも可能な車です。
ガソリンが「気」、電気が「生命力」に相当します。
玉響(たまゆら)が外気功で大気中の気を集めたりしていますが、それらの気は戦闘中にすぐに消費してなくなってしまいます。
そうなったら負けてしまいますので、玉響はまた気の補充をします。
ガソリンの給油ですね。
ですが、その時間が取れない場合はどうでしょうか?
ガソリンがなくなっても電気で走れるのがハイブリッドカーの特徴です。
玉響も自身の生命力を削って戦闘を継続することができます。
ですが、バッテリーにも命にも限界はあります。
通常であれば、命を使い切れば人は死にます。
それは玉響も同じです。
現世に於いてテロリストとの戦闘を繰り返していた玉響は、未来の自分の生命力を前払いで使う能力を開花させていたのです。
他者を圧倒する膨大な気と、命を削る代償で得られた力を使って戦っていた玉響は、22歳になるひと月前に、全ての生命力を使い切って死んでしまったのです。
膨大な気を練り上げ、複数のチャクラを回した玉響は、オリンピックの金メダリスト級の身体能力を発揮します。
それは人類の身体能力の頂点にいることを意味します。
更に発勁を使った打撃力は、人類の限界を越えています。
でも強力な技を使うと、たった2~3分でガス欠になってしまうのが、玉響の弱点なんです。
余裕を見せて相手を挑発している時に、玉響は気の補充をしています。
なので、息つく暇もない戦闘は苦手なんです。
1対1の短期決戦が、玉響の能力を最大限に発揮します。
《アルディラの風》は
エピソード0 女神の全権代理人
エピソード1 暗闇からの報復
エピソード2 ヤマトノクニの日の巫女
と続きます。
エピソード0と1にこの小説の設定をいろいろ書いているので、先にそちらを読んでいただけると、ストーリーがわかりやすいと思います。
設定が凄く多い小説ですみません。
2-1 据え膳食わぬは
優しい風が、吉野の山から吹いてきた。
村の戦士達は石を組み上げ、器用に祠を作っていた。
「ここなら吉野の川も秋の紅葉も見えるだろう」
村の男達が率先してヘイズルの墓を作っていた。
「道ゆく者が手を合わせることで、いずれ村の守り神になるやもしれん」
墓石は立てずに、道沿いに祠を建てた。
吉野川が良く見える場所にヘイズルを埋葬した後、玉響(たまゆら)は村人達と共に村に戻ってきた。
村にはヤマトノクニの役人が玉響を待っていた。
あまり偉そうな態度は取らないが、玉響の全身を舐め回すように見ている。
その視線に不愉快な表情をあらわにする玉響に、役人は遠慮のない言葉を掛けた。
「女性っぽいと聞いていたけど、ほんとに男性でしょうか?」
一瞬で頭に血が登った。
「おれは男だ💢
肩幅も広いし、立派なアレもある」
勢いで言ってしまった。
玉響はジーンズの上下を着ている。
ボトムスはスリムジーンズ。
トップスはショートジャケットだ。
ウエストの細さと丸いお尻が強調される服装だったかもしれない。
長い髪は後ろで縛っている。
でも、バストはないから男ってわかる。
「ほんとうに男の人なんだねぇ」
村の女性達も会話に割り込んで来た。
「おれが男である証拠に、この村に子種でも置いて行くか?」
余計なことを言ってしまったかと思った時には手遅れだった。
「じゃあ、誰にしようか?」
「やっぱり若くて綺麗な娘がいいよね?」
「私もまだまだ子を産めますけど」
「あんたが良くても相手がいいとは言わないよ」
女達の大笑いに、男達は苦笑いをしていた。
「本気にすんなよ」
玉響はそっぽを向いた。
その話題を打ち切って、役人が本題に入った。
役人は伝言を伝える目的があり、この村で待っていたそうだ。
その伝言は、クリムゾン傭兵団の団長であるエルミタージュ•クレオからのものだった。
『魔道飛行船に乗り、ヤマトノクニに向かえ』
「私も同行してご案内いたします。
役人と共に、魔道飛行船が到着するまで、村に滞在することになった。
その夜は年頃の娘が二人、玉響の世話をする目的で村が用意した家に訪れた。
娘達は風呂を沸かしたり、食事の支度をしたり、玉響の服の洗濯などを手分けしてこなしていく。
そして夕飯の時、精のつく食べ物が膳の上にたくさん並んでいた。
もう引くに引けない状況だ。
精の付きそうな据え膳の向こうに、綺麗な据え膳が2人も座っている。
それは、優秀な遺伝子を村に入れるために、昔から行われていることだと知っている。
だから、いろいろ覚悟を決めて「いただきます」と、手を合わせた。
翌日には、クリムゾン傭兵団の魔道飛行船が到着した。
村外れの草原に着底した中型魔道飛行船ハーキュリーズから降りて来たのはドワーフのガングルジオンだった。
「よう玉響。
お前さんの拳銃の弾丸を持ってきてやったぞ」
以前、頼んでおいたCZ75の9ミリ弾が完成したようだ。
「ありがとうガングルジオン。
これで戦いも楽になるよ」
気を使う戦闘方法は継戦能力が低いため、玉響にとって拳銃は有効な武器なのだった。
ガングルジオンの他にも、チャードとルーコラ、バキバキとトリィと言った顔馴染みも乗船していた。
玉響と共闘することを考えての人選だろう。
村人達が魔道飛行船の周りに集まって来た。
ヤマトノクニには小型の魔道飛行船が少数あるだけなので、中型は珍しいらしい。
大型の魔道飛行船は、この異世界アルディラの森でも数隻しか製造されていない。
魔道飛行船は、魔法石が作る浮力のある泡を溜めた樽で揚力を得る仕組みになっている。
大型船は現世の帆船に似た構造をしていて、マストに張る帆の代わりに大きな樽が縦に設置されている。
3個から4個の樽型の浮遊装置を搭載しているのが大型飛行船だ。
超大国の皇帝以外で、大型魔道飛行船を所有しているのはクリムゾン傭兵団の団長エルミタージュ•クレオだけだと思う。
ハーキュリーズは中型なので、横倒しになった樽の下に船体がくっついている。
現世の飛行船に近い形状をしており、アルディラの森でも魔道飛行船と言えばこの形状を差すのが一般的だ。
樽が2つの双胴船もあるが、飛行速度が遅いため量産されていない。
空気抵抗が少ない船体形状のハーキュリーズは、中型船の中では高速船の部類になる。
樽の中に泡を溜めれば浮上して、樽から泡を放出すれば下降する。
風を発生させる魔法石を使い推進力としている。
仕組みも構造もそれほど複雑ではないので、船室が広く取れるから使い勝手は良いようだ。
クリムゾン傭兵団ではハーキュリーズ型を数隻保有して、世界中に傭兵を派遣している。
村人達の見学がひと段落したところで、出発の準備に入る。
「道案内いたします」
そう言う役人と一緒に、玉響もハーキュリーズに乗り込んだ。
村長や戦士達、昨日世話になった娘達にも挨拶した。
皆、感謝の意を込めて送り出してくれた。
ふわりと浮き上がったハーキュリーズは、ゆっくりと吉野から南に向かう。
操縦はルーコラが担当している。
進路のやや右側に、大台ヶ原のカルデラが見える。
右手....太陽の位置から見て西側に熊野カルデラが大きな口を開けている。
どちらも恐竜のいた時代には噴火していたのだろう?
「......なんだろう?
何か違和感がする」
玉響のひとりごとにガングルジオンが気が付いた。
「どうした?
何かあるのか?」
「いや......」
違和感の正体に気づかない玉響は、窓の外に視線を向けた。
進行方向にある巨大樹は、驚くほどの巨大さだった。
樹高は6,000メートルを超えているだろう。
その向こうの半島の先端近くにも5,000メートル級の巨大樹がある。
その2本の巨大樹に守られるように、巨大樹国家ヤマトノクニがあった。
「ちょっと待て!
ここは志摩半島だろう....
何故、吉野の南にあるんだ?」
現世では吉野の東に志摩半島がある。
それが、アルディラの森では南に位置している。
異世界だからと言えばそれまでだが、地形は現世の日本と同じに見える。
「アルディラの森は異世界なのか?
それとも古代の地球なのか?」
2-2につづく
解説:気と生命力の関係
気と生命力は根本的に違う物ですが、似たような性質もあるので代替が可能です。
生命力は、一個体ごとに別々の生命力が宿っています。
気は、全てのものに同じ気が宿っています。
違う視点で見てみましょう!
人間をハイブリッドカーに例えるとわかりやすいと思います。
ガソリンを燃費として走行するハイブリッドカーは、ガソリンエンジンで走行することも電気モーターで走行することも可能な車です。
ガソリンが「気」、電気が「生命力」に相当します。
玉響(たまゆら)が外気功で大気中の気を集めたりしていますが、それらの気は戦闘中にすぐに消費してなくなってしまいます。
そうなったら負けてしまいますので、玉響はまた気の補充をします。
ガソリンの給油ですね。
ですが、その時間が取れない場合はどうでしょうか?
ガソリンがなくなっても電気で走れるのがハイブリッドカーの特徴です。
玉響も自身の生命力を削って戦闘を継続することができます。
ですが、バッテリーにも命にも限界はあります。
通常であれば、命を使い切れば人は死にます。
それは玉響も同じです。
現世に於いてテロリストとの戦闘を繰り返していた玉響は、未来の自分の生命力を前払いで使う能力を開花させていたのです。
他者を圧倒する膨大な気と、命を削る代償で得られた力を使って戦っていた玉響は、22歳になるひと月前に、全ての生命力を使い切って死んでしまったのです。
膨大な気を練り上げ、複数のチャクラを回した玉響は、オリンピックの金メダリスト級の身体能力を発揮します。
それは人類の身体能力の頂点にいることを意味します。
更に発勁を使った打撃力は、人類の限界を越えています。
でも強力な技を使うと、たった2~3分でガス欠になってしまうのが、玉響の弱点なんです。
余裕を見せて相手を挑発している時に、玉響は気の補充をしています。
なので、息つく暇もない戦闘は苦手なんです。
1対1の短期決戦が、玉響の能力を最大限に発揮します。
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