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30話
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学園が始まったけれど、お兄様のシスコンが酷くなった気がする。
馬車を降りてから教室までエスコートされるようになったし、ランチも一緒に食べているわ。
「フェル、学園でベタベタし過ぎだ」
「アル、ミュリーとは後半年も一緒に通えないんだよ?」
以前はアルベール様に止められたら椅子を動かす事はなかったけれど、今はピタリと隣にくっついて座るわ。
シャルロット様達は、お茶会で見慣れているせいか微笑ましいという感じ。
アルベール様から毎日小言を言われるけれど、お兄様は笑顔で無視しているわ。
「あの…フェル兄様…」
「どうしたのかな?アルの言う事なら気にしなくて良いよ」
キラキラした笑顔で言われると止めてとも言い難いわ…でも学園でシスコン全開は駄目じゃないかしら?
「いや、気にしろ!そして自重しろ!」
「アルは気にし過ぎだ」
「お前が気にしなさ過ぎなんだよ!」
そして今日も2人の口喧嘩になるのね。
『フェリクス達、毎日飽きないね』
『私もそう思うわ…それに学園でシスコンなんて噂が立てば、フェル兄様の評判に傷がついてしまうわ』
『それはフェリクスが気にしないなら良いんじゃない?』
そうなのかしら?
フェーリは精霊だから分からないかもしれないけれど、私はマザコンやシスコンは結婚相手としては遠慮したいわ…。
嫁ぎ先にブラコンの妹が居るのも、あまり気分が良くないと思うし…卒業したらすぐに結婚するか働くかしようかしら。
「お2人は今日も息ピッタリですわね」
「口喧嘩で息が合うのもどうかと…」
2人の口喧嘩をシャルロット様達は楽しんでいるみたい。
「ふふ、それだけ仲が良いのでしょう」
「でも、妹にベッタリなのはあまり良くないような…」
「それは…まぁ…」
皆様微妙な顔をされるから、やっぱりそうよね。
「卒業する頃にはお兄様もご結婚されると思いますし、卒業後は家を離れませんとね」
何故、皆様黙るのかしら?
「ミュリー。家を離れるってどういう事かな?」
「卒業する頃にはフェル兄様が家を継がれると思いますし…」
「それとミュリーが家を離れるのは関係ないと思うけど?」
えっと…私何か間違った事を言ったのかしら?
チラッと皆様を見ると、残念な子でも見るような目なのは何故かしら?アルベール様もさっきまでお兄様と喧嘩していたのに。
「ミュリー、帰ったら話し合おうね」
「はい…」
よく分からないけれど、お兄様は怒っているのかしら?
*****
学園から邸に帰ると、サロンへと連れて行かれたわ。
お兄様はキラキラした笑顔だけれど、何となく圧を感じる…。
「さて、カフェテリアで言っていたのはどういう事かな?」
「私が卒業する頃にはフェル兄様は結婚されますよね」
「そうだね。ミュリーの卒業後になるね」
「フェル兄様、世の女性には仲の良すぎる兄妹はあまり歓迎されませんわ」
お兄様にシスコンと面と向かっては言い難く、遠回しに言ってみたけれど伝わるかしら?
「まぁ、そうだろうね。男女問わず伴侶より親兄妹を優先しすぎるのは、相手からしてみれば面白くないだろうね」
「フェル兄様が私に優し過ぎるのは、将来お相手となるご令嬢もきっと良い気分はしませんわ」
「だから卒業したら家を出ると?」
「ええ。お父様の決めた相手に嫁ぐか、働きに出るのも良いと思いますの」
私達は義兄妹だし義理の妹にベッタリとか、実の妹にベッタリより私なら嫌だもの。
「ミュリーは自分の好きな人に嫁ぎたいとは思わないの?」
好きな人…初恋すらまだなのに、そんな人が出来るのかしら?
基準がお兄様とアルベール様だから、他の子息に何も思わないのよね…基準が高すぎて無理じゃない?
「まだ誰かを好きになった事がありませんから分かりませんわ」
「そう。父様が決めた相手なら従うのかい?」
「はい。お父様が決めた相手なら、どなたでも嫁ぐつもりですわ」
「それは引き取ってもらったからかな?」
「それもありますわ。でも、お父様が決めた相手なら安心できますもの」
お父様達は余程の事がない限り、変な相手に嫁がせたりしないと思う。
「そう。分かったよ」
「分かってもらえましたか!良かったです」
お兄様は優しいから私が家を出て行くのを、きっと心配してくれたのね。
何だかよく分からないけれど、お兄様の機嫌も直って良かったわ。
*****
お兄様と話し合って分かってもらえたはずよね…?
いつも通り教室までエスコートされ、ランチの今は隣にピタリとくっついているわ…。
「フェル兄様、昨日分かったと…」
「うん。家を出るって言った理由なら分かったよ」
ん?うん?仲の良すぎる兄妹はあまり歓迎されないって事も分かってくれたのよね?
「一緒に通えるのは半年もないし、今は婚約者がいる訳じゃ無いからね」
「そうですが…」
ちゃんと分かってはいるのね。
アルベール様が助けてくれないかとチラッと視線を向けるも、どうやら今日からは小言は言わないらしい。
唯一の味方だったのに…。
『フェリクスの好きにさせてあげたら?』
『でも…』
『来年からは一緒に居られないんでしょ?』
フェーリまでお兄様の味方なの?
お兄様が卒業されるまでなら良いのかしら?
「婚約者が決まりましたら、その方を優先して下さいね」
「もちろん。約束するよ」
「では、それまではお兄様の好きになさって下さい」
これは押し負けたのかしら?
やっぱりブラコンの私には、お兄様を拒絶するなんて無理よ…。
世のご令嬢には恨まれそうだけれど、卒業するまでの数ヶ月ですから許してもらえないかしら?
馬車を降りてから教室までエスコートされるようになったし、ランチも一緒に食べているわ。
「フェル、学園でベタベタし過ぎだ」
「アル、ミュリーとは後半年も一緒に通えないんだよ?」
以前はアルベール様に止められたら椅子を動かす事はなかったけれど、今はピタリと隣にくっついて座るわ。
シャルロット様達は、お茶会で見慣れているせいか微笑ましいという感じ。
アルベール様から毎日小言を言われるけれど、お兄様は笑顔で無視しているわ。
「あの…フェル兄様…」
「どうしたのかな?アルの言う事なら気にしなくて良いよ」
キラキラした笑顔で言われると止めてとも言い難いわ…でも学園でシスコン全開は駄目じゃないかしら?
「いや、気にしろ!そして自重しろ!」
「アルは気にし過ぎだ」
「お前が気にしなさ過ぎなんだよ!」
そして今日も2人の口喧嘩になるのね。
『フェリクス達、毎日飽きないね』
『私もそう思うわ…それに学園でシスコンなんて噂が立てば、フェル兄様の評判に傷がついてしまうわ』
『それはフェリクスが気にしないなら良いんじゃない?』
そうなのかしら?
フェーリは精霊だから分からないかもしれないけれど、私はマザコンやシスコンは結婚相手としては遠慮したいわ…。
嫁ぎ先にブラコンの妹が居るのも、あまり気分が良くないと思うし…卒業したらすぐに結婚するか働くかしようかしら。
「お2人は今日も息ピッタリですわね」
「口喧嘩で息が合うのもどうかと…」
2人の口喧嘩をシャルロット様達は楽しんでいるみたい。
「ふふ、それだけ仲が良いのでしょう」
「でも、妹にベッタリなのはあまり良くないような…」
「それは…まぁ…」
皆様微妙な顔をされるから、やっぱりそうよね。
「卒業する頃にはお兄様もご結婚されると思いますし、卒業後は家を離れませんとね」
何故、皆様黙るのかしら?
「ミュリー。家を離れるってどういう事かな?」
「卒業する頃にはフェル兄様が家を継がれると思いますし…」
「それとミュリーが家を離れるのは関係ないと思うけど?」
えっと…私何か間違った事を言ったのかしら?
チラッと皆様を見ると、残念な子でも見るような目なのは何故かしら?アルベール様もさっきまでお兄様と喧嘩していたのに。
「ミュリー、帰ったら話し合おうね」
「はい…」
よく分からないけれど、お兄様は怒っているのかしら?
*****
学園から邸に帰ると、サロンへと連れて行かれたわ。
お兄様はキラキラした笑顔だけれど、何となく圧を感じる…。
「さて、カフェテリアで言っていたのはどういう事かな?」
「私が卒業する頃にはフェル兄様は結婚されますよね」
「そうだね。ミュリーの卒業後になるね」
「フェル兄様、世の女性には仲の良すぎる兄妹はあまり歓迎されませんわ」
お兄様にシスコンと面と向かっては言い難く、遠回しに言ってみたけれど伝わるかしら?
「まぁ、そうだろうね。男女問わず伴侶より親兄妹を優先しすぎるのは、相手からしてみれば面白くないだろうね」
「フェル兄様が私に優し過ぎるのは、将来お相手となるご令嬢もきっと良い気分はしませんわ」
「だから卒業したら家を出ると?」
「ええ。お父様の決めた相手に嫁ぐか、働きに出るのも良いと思いますの」
私達は義兄妹だし義理の妹にベッタリとか、実の妹にベッタリより私なら嫌だもの。
「ミュリーは自分の好きな人に嫁ぎたいとは思わないの?」
好きな人…初恋すらまだなのに、そんな人が出来るのかしら?
基準がお兄様とアルベール様だから、他の子息に何も思わないのよね…基準が高すぎて無理じゃない?
「まだ誰かを好きになった事がありませんから分かりませんわ」
「そう。父様が決めた相手なら従うのかい?」
「はい。お父様が決めた相手なら、どなたでも嫁ぐつもりですわ」
「それは引き取ってもらったからかな?」
「それもありますわ。でも、お父様が決めた相手なら安心できますもの」
お父様達は余程の事がない限り、変な相手に嫁がせたりしないと思う。
「そう。分かったよ」
「分かってもらえましたか!良かったです」
お兄様は優しいから私が家を出て行くのを、きっと心配してくれたのね。
何だかよく分からないけれど、お兄様の機嫌も直って良かったわ。
*****
お兄様と話し合って分かってもらえたはずよね…?
いつも通り教室までエスコートされ、ランチの今は隣にピタリとくっついているわ…。
「フェル兄様、昨日分かったと…」
「うん。家を出るって言った理由なら分かったよ」
ん?うん?仲の良すぎる兄妹はあまり歓迎されないって事も分かってくれたのよね?
「一緒に通えるのは半年もないし、今は婚約者がいる訳じゃ無いからね」
「そうですが…」
ちゃんと分かってはいるのね。
アルベール様が助けてくれないかとチラッと視線を向けるも、どうやら今日からは小言は言わないらしい。
唯一の味方だったのに…。
『フェリクスの好きにさせてあげたら?』
『でも…』
『来年からは一緒に居られないんでしょ?』
フェーリまでお兄様の味方なの?
お兄様が卒業されるまでなら良いのかしら?
「婚約者が決まりましたら、その方を優先して下さいね」
「もちろん。約束するよ」
「では、それまではお兄様の好きになさって下さい」
これは押し負けたのかしら?
やっぱりブラコンの私には、お兄様を拒絶するなんて無理よ…。
世のご令嬢には恨まれそうだけれど、卒業するまでの数ヶ月ですから許してもらえないかしら?
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