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森を抜け、食料と出会う
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目が覚めると、カーテンの向こう側が赤く色づいていた。時計を急いで確認すると、時間は午後4時。次の日の夕方だった。
「あら」
エリザベッタは、最初うつらうつらとまどろんでいたが、はっと現実に帰ってきたかのようにベットから飛び起きた。
「ベニータお姉様!セレンナ!?」
エリザベッタはすっと立ち上がってカーテンへと向かい、カーテンの隙間から外をのぞいた。
「2人は帰ってきたのかしら」
2人が帰ってきたにしてはやけに静かだった。
「まさかまだ・・・?」
この部屋は息がつまるわ。
部屋をぐるぐる回って、扉の前に立つ。
「ベニータお姉様、セレンナ」
不安で押しつぶされそうになったエリザベッタは、自室の扉を何日かぶりに開けた。いつも、この部屋から出ないように、ベニータお姉様から言われていた。
『エリザベッタ、この部屋から出ては駄目よ。このお屋敷は広いんだから、もし私たちの気が付かないところでエリザベッタが倒れていたりしたらって考えると、私どうにかなってしまうわ』
そういって目に涙を浮かべるベニータの手をしっかり握ってエリザベッタは約束したのだった。
『大丈夫よ、ベニータお姉様、わたくし、この部屋から出ないわ』
手に汗握る。それを、エリザベッタが忘れたはずがなかった。
ずっとその約束を守り続けていたのだ。でも、今のエリザベッタは、冷静ではいられなかった。
唯一の心の支え、自分の大切な家族がなかなか帰ってこない不安、大きな孤独がエリザベッタを覆い、エリザベッタは、目隠しをされたような足取りで、自分の部屋の扉に手をかけた。
「ベニータお姉様・・・?セレンナ?」
ひっそりとした屋敷にエリザベッタのか細い声が空しく響いた。
「ベニータお姉様あ!セレンナ!」
もう少し、大きな声で、エリザベッタはお腹に力を入れて呼んでみた。
でも、返事はなかった。ただただ流れる時間と静寂。
エリザベッタは、扉の向こう側に一歩踏み出した。まるで、綱渡りをするような恐る恐るといった足取りで。
「屋敷は、こんなに広かったのね」
天井から、壁から床から、ぐるりと見まわしたエリザベッタは、広い屋敷に自分1人というこの状況に余計恐怖を感じた。名前を呼びながら、1階へ歩みを進める。
どこも、暗くて寂しい。エリザベッタは、寂しさと恐怖でこぼれそうになる涙をこらえて、一心不乱に2人を探した。
どうしましょう、このまま2人が帰ってこなかったら。また起きた時2人がいなかったら。エリザベッタは、不安にかられながら、いつの間にか玄関の前まで来ていた。
「ベニータお姉様・・・セレンナ」
玄関の扉にゆっくり手を伸ばす。
だめ、戻りなさい。部屋に戻るのよ。もう1人の心の中のエリザベッタがぴしゃりといった。
戻るのよ、エリザベッタ。絶対ダメ。
でも、現実のエリザベッタはその言葉に耳を貸そうとはしなかった。部屋にいると、不安でおかしくなりそうだったからだ。こんなことは今までなかった。エリザベッタは、いつもベニータの言いつけを守り、ちゃんと2人をいつものように部屋で待っていた。
でも、今日は帰ってくるといった時間を過ぎても最愛の2人の姿がなかった為、エリザベッタは、絶対に外に出てはいけないといわれていたにも関わらず、外へと続く扉に手をかけてしまったのだ。
扉を開けると、エリザベッタの鼻孔に、歓迎するようにバラの香りが入ってくる。
「・・・・・!」
一人で外に出るのは初めてだわ。エリザベッタは、胸がドキドキするのを感じた。
ドクン―――。
固い地面を踏み、1歩、1歩、踏み出す。歩くことを知った者のような足取りだった。
エリザベッタは、いつも窓から見ていたバラの庭が眼前いっぱいに広がるのを見て、先ほどまで抱えていた不安が少し安らいだ。
少し荒んで混乱していた心に余裕が生まれたエリザベッタは、大きく手を広げて深呼吸をした。
全身に風を感じる。上を見上げれば空がある!星が、とても綺麗だわ。
こんなに空って、広かったのね。エリザベッタの眼には、先ほどの不安と孤独で押しつぶされそうになっていた時に出た涙ではなく、あたたかな、感動の涙が流れていた。
「なんて綺麗な世界なの」
エリザベッタの感じていた毎日、エリザベッタの感じていた世界。
それとは、かけ離れた自由で、広く、雄大な外の世界。
エリザベッタは、取りつかれたように歩みを進めていた。
バラの庭をすり抜け、ベニータと、セレンナが消えていった森の方へと歩いていく。
エリザベッタは、外に出てきてから、実は先ほどの不安はだいぶ緩和されていた。
代わりに好奇心と、外の世界への渇望が溢れ、だめだという声も耳に届いているのにも関わらず、あえて歩みを止めようとしなかった。
この向こう。
きらきらした街。ずっと諦めていた。どうせいけないと思っていた。
憧れていた、夢の町、人間が住んでいる、外の世界。
『遅くなるわ』
ドクン、ドクン、ドクン。
ヴァンピオーネは、寿命でしか死なないらしい。
このまま、あの部屋で何も見ずに何も知らずに死ぬより―――。
すぐに帰ってこれば・・・そんな悪魔のささやきがエリザベッタの耳に甘く響いた。
2人の顔がちらつく。
ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい。
クンっ
「人間の匂い、こっちだわ」
森を抜けると、灯りがどんどん近づいてくる。それを見て、エリザベッタの胸は期待と緊張で膨らんでいく。
人間の街が近づいていくにつれ、エリザベッタは、肩に羽織っていた布を頭にかぶって顔を隠した。そして、森の出口が徐々に近づき、ついにその瞬間が訪れた。
視界が開け、目の前に広がるのは沢山の人間たちと、灯りに満ちた人間の街。
人間たちは、小さい屋根のついた各々のお店をやっているようで、
「いらっしゃい、いらっしゃい」
と、元気に呼びかけてくる。
あれは何?これは何?すごいわ、すてきだわ、動いている人間を見るのは初めて!面白いわ。こんなの初めて!エリザベッタは、目をきらきらさせながら街をふらふら。
「姉ちゃん」
色々なものに目移りにながらふらふらしていたせいで、エリザベッタは、少し暗い路地のようなところに来てしまっていた。元の明るい場所に戻ろうとしたとき、エリザベッタは人にぶつかりそうになりました。
「あら、ごめんなさい」
エリザベッタが上品にそういって振り返ると、ぶつかりそうになった相手とは、3人組の屈強な男たちだった。
「上等な寝巻を着ているねェ、どっかの令嬢のお嬢ちゃんかい?そんな恰好でどこに行くの?」
エリザベッタは、男たちの令嬢を品定めするような下品な視線を浴びて怯えました。
ふるふると首を振るエリザベッタに、男たちは余裕の笑みを浮かべています。
怖い、何、見ないで、怖い。
わたくし、ばちが当たったんだわ。
いつもわたくしによくしてくれているベニータお姉様やセレンナに嘘をついて、裏切って街に一人で来てしまったから。エリザベッタは、酷く後悔しました。
「俺たちにちょっと付き合ってよ」
「怯えちゃって可愛いな。あらあら泣いちゃったよ」
ベニータお姉様や、セレンナは人間を捕らえててくる技術をお父様やお母様から教わっていた。
でも、わたくしは体が弱くてついていけなかった。
情けない、わたくしは食物である人間に怯えている。エリザベッタは、ぽろぽろ涙を流しながら顔を覆いました。
「まあまあ、優しく慰めてあげるからさア」
男の1人が、震えるエリザベッタの肩に触れようとした矢先、
「やめろよ」
もう1人の男、黒髪に、赤いバンダナを巻いている細いのにしっかり筋肉のついている若い男が、エリザベッタと、男の間に割って入った。
「あア?」
「怖がってんだろ」
エリザベッタは、もう1人の乱入してきた男に驚いた。そして恐怖した。また新しい人間が来たわ。
でも、どうやら少し様子が違うみたい。エリザベッタに話かけてきた3人の男たちに対し、今現れた男は、怒っているように見えた。そして、3人の前に、その人間は、エリザベッタを守るように立ちはだかりました。
何、この人間。わたくしを助けようとしているの?
「バゾックの息子じゃねえか、カッコいいこといってるが、人数を見てみろ。お前に勝ち目があると思うか?」
「あるぜ」
男は、勝ち気な笑みを浮かべ、持っていた小さな懐中電灯を男の目に唐突に突き付けた。
「ぐわっ」
慌てて目を押さえる男を突き飛ばし、他の男たちには懐中電灯を投げつけ、
「逃げるぜ!来い!」
男は、エリザベッタの手をとり、ぐんっと風を切り走り出しました。
「きゃっ!」
「あら」
エリザベッタは、最初うつらうつらとまどろんでいたが、はっと現実に帰ってきたかのようにベットから飛び起きた。
「ベニータお姉様!セレンナ!?」
エリザベッタはすっと立ち上がってカーテンへと向かい、カーテンの隙間から外をのぞいた。
「2人は帰ってきたのかしら」
2人が帰ってきたにしてはやけに静かだった。
「まさかまだ・・・?」
この部屋は息がつまるわ。
部屋をぐるぐる回って、扉の前に立つ。
「ベニータお姉様、セレンナ」
不安で押しつぶされそうになったエリザベッタは、自室の扉を何日かぶりに開けた。いつも、この部屋から出ないように、ベニータお姉様から言われていた。
『エリザベッタ、この部屋から出ては駄目よ。このお屋敷は広いんだから、もし私たちの気が付かないところでエリザベッタが倒れていたりしたらって考えると、私どうにかなってしまうわ』
そういって目に涙を浮かべるベニータの手をしっかり握ってエリザベッタは約束したのだった。
『大丈夫よ、ベニータお姉様、わたくし、この部屋から出ないわ』
手に汗握る。それを、エリザベッタが忘れたはずがなかった。
ずっとその約束を守り続けていたのだ。でも、今のエリザベッタは、冷静ではいられなかった。
唯一の心の支え、自分の大切な家族がなかなか帰ってこない不安、大きな孤独がエリザベッタを覆い、エリザベッタは、目隠しをされたような足取りで、自分の部屋の扉に手をかけた。
「ベニータお姉様・・・?セレンナ?」
ひっそりとした屋敷にエリザベッタのか細い声が空しく響いた。
「ベニータお姉様あ!セレンナ!」
もう少し、大きな声で、エリザベッタはお腹に力を入れて呼んでみた。
でも、返事はなかった。ただただ流れる時間と静寂。
エリザベッタは、扉の向こう側に一歩踏み出した。まるで、綱渡りをするような恐る恐るといった足取りで。
「屋敷は、こんなに広かったのね」
天井から、壁から床から、ぐるりと見まわしたエリザベッタは、広い屋敷に自分1人というこの状況に余計恐怖を感じた。名前を呼びながら、1階へ歩みを進める。
どこも、暗くて寂しい。エリザベッタは、寂しさと恐怖でこぼれそうになる涙をこらえて、一心不乱に2人を探した。
どうしましょう、このまま2人が帰ってこなかったら。また起きた時2人がいなかったら。エリザベッタは、不安にかられながら、いつの間にか玄関の前まで来ていた。
「ベニータお姉様・・・セレンナ」
玄関の扉にゆっくり手を伸ばす。
だめ、戻りなさい。部屋に戻るのよ。もう1人の心の中のエリザベッタがぴしゃりといった。
戻るのよ、エリザベッタ。絶対ダメ。
でも、現実のエリザベッタはその言葉に耳を貸そうとはしなかった。部屋にいると、不安でおかしくなりそうだったからだ。こんなことは今までなかった。エリザベッタは、いつもベニータの言いつけを守り、ちゃんと2人をいつものように部屋で待っていた。
でも、今日は帰ってくるといった時間を過ぎても最愛の2人の姿がなかった為、エリザベッタは、絶対に外に出てはいけないといわれていたにも関わらず、外へと続く扉に手をかけてしまったのだ。
扉を開けると、エリザベッタの鼻孔に、歓迎するようにバラの香りが入ってくる。
「・・・・・!」
一人で外に出るのは初めてだわ。エリザベッタは、胸がドキドキするのを感じた。
ドクン―――。
固い地面を踏み、1歩、1歩、踏み出す。歩くことを知った者のような足取りだった。
エリザベッタは、いつも窓から見ていたバラの庭が眼前いっぱいに広がるのを見て、先ほどまで抱えていた不安が少し安らいだ。
少し荒んで混乱していた心に余裕が生まれたエリザベッタは、大きく手を広げて深呼吸をした。
全身に風を感じる。上を見上げれば空がある!星が、とても綺麗だわ。
こんなに空って、広かったのね。エリザベッタの眼には、先ほどの不安と孤独で押しつぶされそうになっていた時に出た涙ではなく、あたたかな、感動の涙が流れていた。
「なんて綺麗な世界なの」
エリザベッタの感じていた毎日、エリザベッタの感じていた世界。
それとは、かけ離れた自由で、広く、雄大な外の世界。
エリザベッタは、取りつかれたように歩みを進めていた。
バラの庭をすり抜け、ベニータと、セレンナが消えていった森の方へと歩いていく。
エリザベッタは、外に出てきてから、実は先ほどの不安はだいぶ緩和されていた。
代わりに好奇心と、外の世界への渇望が溢れ、だめだという声も耳に届いているのにも関わらず、あえて歩みを止めようとしなかった。
この向こう。
きらきらした街。ずっと諦めていた。どうせいけないと思っていた。
憧れていた、夢の町、人間が住んでいる、外の世界。
『遅くなるわ』
ドクン、ドクン、ドクン。
ヴァンピオーネは、寿命でしか死なないらしい。
このまま、あの部屋で何も見ずに何も知らずに死ぬより―――。
すぐに帰ってこれば・・・そんな悪魔のささやきがエリザベッタの耳に甘く響いた。
2人の顔がちらつく。
ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい。
クンっ
「人間の匂い、こっちだわ」
森を抜けると、灯りがどんどん近づいてくる。それを見て、エリザベッタの胸は期待と緊張で膨らんでいく。
人間の街が近づいていくにつれ、エリザベッタは、肩に羽織っていた布を頭にかぶって顔を隠した。そして、森の出口が徐々に近づき、ついにその瞬間が訪れた。
視界が開け、目の前に広がるのは沢山の人間たちと、灯りに満ちた人間の街。
人間たちは、小さい屋根のついた各々のお店をやっているようで、
「いらっしゃい、いらっしゃい」
と、元気に呼びかけてくる。
あれは何?これは何?すごいわ、すてきだわ、動いている人間を見るのは初めて!面白いわ。こんなの初めて!エリザベッタは、目をきらきらさせながら街をふらふら。
「姉ちゃん」
色々なものに目移りにながらふらふらしていたせいで、エリザベッタは、少し暗い路地のようなところに来てしまっていた。元の明るい場所に戻ろうとしたとき、エリザベッタは人にぶつかりそうになりました。
「あら、ごめんなさい」
エリザベッタが上品にそういって振り返ると、ぶつかりそうになった相手とは、3人組の屈強な男たちだった。
「上等な寝巻を着ているねェ、どっかの令嬢のお嬢ちゃんかい?そんな恰好でどこに行くの?」
エリザベッタは、男たちの令嬢を品定めするような下品な視線を浴びて怯えました。
ふるふると首を振るエリザベッタに、男たちは余裕の笑みを浮かべています。
怖い、何、見ないで、怖い。
わたくし、ばちが当たったんだわ。
いつもわたくしによくしてくれているベニータお姉様やセレンナに嘘をついて、裏切って街に一人で来てしまったから。エリザベッタは、酷く後悔しました。
「俺たちにちょっと付き合ってよ」
「怯えちゃって可愛いな。あらあら泣いちゃったよ」
ベニータお姉様や、セレンナは人間を捕らえててくる技術をお父様やお母様から教わっていた。
でも、わたくしは体が弱くてついていけなかった。
情けない、わたくしは食物である人間に怯えている。エリザベッタは、ぽろぽろ涙を流しながら顔を覆いました。
「まあまあ、優しく慰めてあげるからさア」
男の1人が、震えるエリザベッタの肩に触れようとした矢先、
「やめろよ」
もう1人の男、黒髪に、赤いバンダナを巻いている細いのにしっかり筋肉のついている若い男が、エリザベッタと、男の間に割って入った。
「あア?」
「怖がってんだろ」
エリザベッタは、もう1人の乱入してきた男に驚いた。そして恐怖した。また新しい人間が来たわ。
でも、どうやら少し様子が違うみたい。エリザベッタに話かけてきた3人の男たちに対し、今現れた男は、怒っているように見えた。そして、3人の前に、その人間は、エリザベッタを守るように立ちはだかりました。
何、この人間。わたくしを助けようとしているの?
「バゾックの息子じゃねえか、カッコいいこといってるが、人数を見てみろ。お前に勝ち目があると思うか?」
「あるぜ」
男は、勝ち気な笑みを浮かべ、持っていた小さな懐中電灯を男の目に唐突に突き付けた。
「ぐわっ」
慌てて目を押さえる男を突き飛ばし、他の男たちには懐中電灯を投げつけ、
「逃げるぜ!来い!」
男は、エリザベッタの手をとり、ぐんっと風を切り走り出しました。
「きゃっ!」
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