深夜のコンビニバイト始めたけど魔王とか河童とか変な人来すぎて正直続けていける自信がない

ガイア

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深夜のコンビニバイト五十日目 ドッペルゲンガー再来店(夏祭り)

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「村松君、今日は深夜じゃなくて早めに出勤してくれないかな。その日全然人が足りないんだ」

店長に唐突に言われた昨日の帰り。
夜八時に出勤になった俺は、家を出る前からその理由を察した。

「そうだ、今日夏祭りだ」

今日は犬川の中で一番大きな夏祭りの日だった。どうして忘れていたんだろう。

「おにいちゃーん、みてみて」

たたたっと走ってきた妹の小雨が薄い水色の紫陽花の浴衣を見て見てとくるりとまわって見せにきた。可愛い。

「可愛いぞ小雨」

「お兄ちゃん、ど、どう?」

浴衣に似合うポニーテールにかんざしをさして、薄紫色のスミレの浴衣を恥ずかしそうに見せに来る雲子に俺は親指を立てた。

「可愛いぞ雲子。俺の可愛い妹達が浴衣を着て可愛くないわけがない」

「お兄ちゃん今日も仕事なの」

「まぁね。小雨はお祭り誰と行くんだ」

「そら君」

「ヴァッ!?」

なんだと、小雨...お前それでっ、デデデデートデートじゃないか、俺でさえ経験したことのないデートをお前は中学生にして体験すると言うのか!?しかも夏祭りデートだとロマンティックじゃないか。嘘だろいいなじゃなくてマジか二人きりなのか中学生二人きりでお祭りデートとか今の世の中では普通なのかいいなそうなのか。そういうものなのか、なるほどな。そうなのか。それにしても普段ぼーっとした小雨が、色恋に興味があったんだな、なるほど全然一緒に生活してきてそんな片鱗も見せなかったぞどうしてだお兄ちゃんにはやっぱり中学生だし恥ずかしくて言えなかったりするのだろうか。

「あとかぐや姫ちゃんと、天使ちゃんと悪魔ちゃんもいる」

「お兄ちゃん安心した...」

よかった、今日一番俺脳がフル回転してた気がする。

「く、雲子は誰と行くんだ」

「星乃さんと二人で行くわ。ほら、前に一緒にコンビニに来たでしょう」

天邪鬼ちゃんの事か!

「彼女、今までお祭りに行ったことがないらしいのよ。私が案内してあげるのよ」

ずっと天邪鬼の反対の事を言ってしまう性質のせいで引きこもっていたらしい天邪鬼ちゃんが、お祭りに行くようになったのか。それはすごくいいことだな。

ウンウンと頷いて微笑む俺ははたと思いつく、そうだ。出勤時間より1時間早めに出勤してお祭りを見てまわろう。

「あぁ!もう行かなきゃ時間だ!いってきます!」

「いってらっしゃーい」
「いってらっしゃい」

深夜のコンビニバイト五十日目。

まさに夏だという感じのいつもは暗い夜の道がどうして夏祭りだとこうも明るく楽しく、心が躍るものなのだろうか。
六時から始まっている夏祭り、もう人がお祭りを楽しみ、出勤してくるまでの屋台を見て回るのも楽しかった。
俺は金魚すくいが得意で大好きなので、思わず覗き込んでしまう。
ついでに言うなら手首はこう曲げて素早くすくい取るとか、あの金魚が元気でいいとか、口出ししてしまいたくなる。

「だーれだ!」

金魚すくいに夢中になっていた俺は背後から近づいてくる聞き覚えのある声の男に気がつかなかった。
俺はその男に視界を塞がれ、落ち着いてとりあえず足を踏みつけると

「イダァ!!!」

そいつは叫んで俺から離れた。

「何やってんだよマック」

「ハッハッハ、全くジャパニーズお祭り最高だねぇ。特に浴衣美女とか浴衣美女とか浴衣美女とか見えて最高だぜ...」

清々しい顔で微笑むマックに、

「そりゃよかったな」

無視して立ち去ろうとすると、笑顔で追いかけてきた。

「ここまでくるのに逆ナンされまくりで大変だったよー、まぁ断るのはしのびなかったけどさ。俺今日約束してる女の子がいるからさ」

まぁ確かに外国人のような顔立ちのマックが浴衣を着ているととても様になるしそこにいるだけで目立っている。

「約束している女の子?」

「サッコとアイリスとクレアだよ。お祭りデートにそれぞれ別々の時間に誘われてね。行かなきゃ殺されるだろうから」

「お前...懲りないな」

「違うよ!?皆違う時間にデートする事知ってるから大丈夫だよ!?あっ、やべサッコとの待ち合わせ時間が迫ってる。男はやっぱり10分前に待ち合わせ場所についてレディを待ってないとね!じゃあねムラオ!元気出して!」

おいなんだ最後の元気出してって。
俺が今一人だからか?一人だからなのかもっと強く足を踏みつけておけばよかった。
よく考えたらあれ。
あそこにいるの、人魚姫さんと海坊主さんコンビじゃない?
めちゃくちゃ楽しそう。人魚姫さんブルーハワイのかき氷食べてる。
あれ、あそこの救護スタッフのところで座ってるのナイチンゲールさんじゃん。

射的の前に人だかりができていた。
輪の中心の中にいたのは赤ずきんちゃんで、皆から拍手を受け照れていた。

「.....これくらい当然だし。へへ」

意外とお客さんがお祭りを楽しんでいるのを見えてレアだと思った。
ゆっくり回って出勤するのにいい時間帯だった。
コンビニを除くとかなりのお客さんが屋台の通り道ということもあり、飲み物を買いに来たりしているようだ。なんだこの行列すごすぎだろ。

こんなことは初めてだが、レジは副店長と店長でまわしていた。本当に人がいないんだな。もしかしてバイトできてるの俺一人?
いやもしかしてだけど、この日皆誰かと夏祭りに行ってて俺だけ予定がなかった人?なんだよそれ恥ずかしいし惨めなんだけど。勇者の顔がふと浮かんだが首を振って消した。
あぁあ!!!俺も綾女さんと夏祭り行きたかった!!!
俺は副店長と全く関わることがなくどういう人なのかわからないがめちゃくちゃレジを通すのが速く、一目見て流石副店長だと思った。

「村松君、レジは俺がまわすからサポートを頼む」

「はい!」

恐ろしいくらいまわるレジに、途切れることのないお客さん。
副店長と店長は流石という他ない。
疲れた様子は一切みせずレジをまわしていく。コンビニには安藤さんとまさかのサキュバスさんが浴衣姿で来店して来ていた。
知り合いだったの!?どういう関係!?

「オッお、おぉ、推しカプが二人でレジをやっておる...やっべしゃ、写真撮っていいかなやっべ。ちょぉ、捗るわ、ここ一ヶ月この妄想で楽しめるわ...尊い...」

「ちょっとゆかり、よだれ出てるわよよだれ。折角浴衣着てるんだからしっかりしてよ。顔が崩壊してるわよ」

安藤さんは昇天という顔で神を崇めるように両手を組んで安らかに微笑んでいた。
それをサキュバスさんがゆさゆさゆすっていた。

「安藤さん、お疲れ様です。明日もよろしくお願いします」

「あっハイ、勿論です。よろしくお願いします」

いつものキリッとした安藤さんに戻り、敬礼した彼女はサキュバスさんと一緒におにぎりを買ってコンビニを去った。
やっぱりだ!やっぱり皆お祭りでバイトが休んでるんだ!

二人のレジが速くて正確で、さっきより大分すいてきたレジ。

「すみません!店員さん!ちょっときてもらえませんか!」

「俺行ってきます!」

レジは副店長と店長がまわしてる。動けるのは俺しかいない。
お客様に呼ばれて急いで向かうと、祭りだというのに、お客様は帽子をかぶってマスクをしたグレーのTシャツを着た怪しい男だった。

「どうされましたか?」

「...店員さん。つかぬことを聞きますが、もしかして貴方は未来から来た俺ですか?」

「え?」

バァッと舌をペロリとだしてマスクと帽子を外した男の顔は俺そっくりだった。

「○+☆*♪・×〒々!?!?」

「はっはー、全くその驚いた顔最高だね。やぁやぁドッペルゲンガーだよ」

人間誰しも唐突に全く自分と同じ顔のやつが現れたら嫌が応にもびっくりするものだ。

「な、何しにきたんだよ」

同じ顔が二人いるのは怪しすぎる。俺は小声で問いかけた。

「何って、皆バイトは友達お祭りに行ってるのに君一人だけせっせとバイトしてたからさ。ちょっとからかいにきたんだよ」

勇者よりたち悪いなこいつ。

「っていうのは冗談で、君の大好きな彼女が君のバイトが終わるのをコンビニ前をうろうろしながら待ってるんだよね。全くさぁ、これだからバカップルって鬱陶しくて嫌いなんだよね」

え?マジで。
目を見開いてコンビニの外のガラスを見ると、ちらりと浴衣姿のマスクをした女性が見えた。
マジかよ!?約束できてないぞ!!祭り忘れてたし!見たい!綾女さんの浴衣姿を見たい死ぬ前に一度でいいから見たい。

「だから俺がレジ変わってあげるよ」

にっこり笑ったもう一人の俺は、突然とんでもないことを言い始めた。

「いやいやいやいや!?レジできるの!?素人に任せられないよそれに副店長のサポートだからねレジのできるの!?」

「余裕。さっき棚の影からどういう動かきをすればいいか確認したし、いけるいける」

「心配でしかない」

「んじゃあ1時間だけ交換しよう。1時間だけもし俺が変なことしても1時間ならいいだろ」

よくないけど...ま、まぁ1時間だけなら。それに俺はお祭りを他の人と同様に楽しみたいと思ってしまっていた。
最低だが、ドッペルゲンガーの好意に甘えることにした。

「1時間の給料と、感謝料も払う。ごめん。お願いさせてもらうよ」

「オーライ、いらないよ。俺がちょっと興味持ってやりたくなっただけなんだからさ。男子トイレで着替えよう」

ドッペルゲンガーに手を引かれ、男子トイレで俺はマスクと帽子とグレーのTシャツに着替え、ドッペルゲンガーは俺のコンビニの制服に袖を通した。

「おー、仕事始めるって感じがするねぇ」

「頼むから問題とかは起こさないでくれよ」

「大丈夫大丈夫、任せなさい。俺はこう見えて色んな人になってきたから大体の仕事できるしいわずもがな接客だって身についてるし、コンビニバイトなんて余裕だよ」

「そ、そうか...まぁ、頼んだぞ」

目を固く閉じて祈った。
俺じゃないってバレませんように。
何事もなかったかのようにレジに戻ったドッペルゲンガーは、俺がやっていたのと同じような動きで副店長のサポートを始めた。
コンビニから出ようとしている俺にウインクしたドッペルゲンガーは、まるで俺に任せて楽しんで来いよ。と言っているようだった。
俺はとても嬉しくて、さっきまでの心配や不安がとりはらわれ、ドッペルゲンガーには感謝の気持ちでいっぱいだった。

コンビニを出ると、マスクをして髪の毛をお団子にした赤色でアヤメの浴衣を着ためちゃくちゃ可愛い綾女さんがベンチに座ってお茶を飲んでいた。

「は、ハル!?バイトは?それにその格好、もしかしてドッペルゲンガーと...」

帽子とマスクしてるのに俺だってすぐわかるんだな。すごいよ。流石俺の彼女だ。

「そう、入れ替わってくれたんだ。俺多分今日バイトお祭りが終わるまで抜けれないからさ1時間だけ綾女さんと夏祭りを楽しむ時間をくれた。一緒にまわろう」

「本当?...ふふ、嬉しい。よかったわ。私ね、ハルの事今日のお祭りに誘おうと思ってたんだけど、どうしても勇気が出なくて...バイトがいつ終わるかわからなかったのだけれど、終わったら声かけようかと思って外でまってて...お祭りに誰かを誘った事がなくて誘い方も分からなくて、ごめんなさい。でも嬉しいわ。こうしてハルとお祭りをまわることができるなんて」

可愛い。嬉しそうにニコニコしている綾女さんの手をとり、コンビニのベンチから明るく楽しい美味しそうな匂いの溢れるお祭りの中へと俺達は歩きだした。

花火がちょうど打ち上がり、祭りも盛り上がる。

「ハル、花火よ、あぁ、私あなたとこうしてあんなに綺麗な花火が見えて幸せだわ。明日死んでもいいくらい」

「何言ってるんですか綾女さん。来年も一緒に見に行きましょうね」

本当に楽しくて幸せだ。
金魚すくいでとった金魚(二袋)を綾女さんにあげたらめちゃくちゃ喜んでくれた。これ以上とったら商売が終わるとおじさんに怒られたり、二人でイカ焼きやお揃いのお面を買ったり、お祭りがこんなに楽しいと感じたのは初めてだった。

綾女さんの楽しそうな表情を見て俺はそっと目を閉じた。
ドッペルゲンガー、いやドッペルゲンガー様には頭が上がらなくなった。
彼はこれを狙っていたのかはたまた気まぐれか、兎にも角にも感謝しないとな。
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