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深夜のコンビニバイト七十九日目 運動会後編
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「うぅ...何故じゃあ、何故じゃあ...」
ぬらりひょんは、二人三脚を辞退した縫楽さんに背を向けて悲痛な涙を流していた。
それを父さんがポンポンと背中を叩いて慰めている。いやだからその人妖怪の総大将のぬらりひょんだから!!
「おじいちゃん足速いぞい...二人三脚得意じゃぞい...」
「大丈夫ですよ。来年、来年またね?」
あの感じじゃ絶対来年も、また無いと思うが黙っておこう。
「それにしても、お孫さん、僕の娘と同じクラスなのに、敵組同士というのは残念ですね...でもうちの娘も負けませんよ!」
「わしの孫は負けんぞ!絶対にな...選手リレーだってアンカーで走るんじゃ、なんて言ったってワシの孫だからな」
「はは、お孫さんもこんなに愛してくれるおじいさんがいたら頑張れますね!」
がっくりしていたぬらりひょんを大好きな孫トークで立て直す父さん。
「最後の選手リレーも、お互い愛する家族を全力で応援しましょう!」
父さんは、ぬらりひょんに手を差し伸べた。ぬらりひょんは、フッと微笑んでその手をとる。
何、何でちょっと友情芽生えたみたいな感じなの。
「まもなく、選手リレーがはじまります」
どんどん競技は過ぎていった。
紅軍も白軍もどちらも接戦を繰り広げ、放送係よろしく、これから始まる選手リレーで本当の勝敗が決まるらしい。
強い風が吹いた。砂埃が舞い、その風が背中を押すように、縫楽は村松雲子の所に足を進ませる。
雲子は気配に気づきくるりと振り返る。
「これで全て決まるみたいだね、委員長...委員長には前にお世話になったけど、選手リレー、絶対手加減はしないから。絶対にあたしが勝つ」
縫楽は、敵地にいる雲子に、宣戦布告をしにきていた。
「そうだね、私も絶対に負けないよ。お互い、頑張ろうね」
絶対に負けられない──。
雲子は、あえて宣戦布告に笑顔で返した。
雲子は負けず嫌いだ。テストの点数で縫楽に負けた時、悔しくて悔しくてトイレにしばらく篭って頭を抱える程に。
だが、雲子はそこで彼女に負けた事をバネにこれからをもっと頑張ろうと思える上昇気質でもあった。
負けを糧に、次はもっと上へ。そう考えられる事を覚えた雲子は負ける事も価値のある事だと少しばかり、ほんの少しばかり考えるようになった。
だが、今回は別。
愛するお兄ちゃんとの買い物デートがかかっているとなったら、何を犠牲にしてでも、何が何でも勝たなくては。
雲子の目には、修羅が宿っていた。
***
「りかーーー!!!りかーーー!!」
ぬらりひょんは、アイドルを応援するときたライブで持つライブライトを両手に握りしめて、孫LOVEというハチマキをしっかり巻いて、叫んでいた。
「くもこーーーー!!くもこーー!!」
父さんも何故か一本借りてライトを突き上げて叫んでいる。
推しのライブに来たんじゃないんだからここ高校の運動会だから。推しが孫のおじいちゃんと推しが娘の親バカパパやめて。
「母さん...いいのあれ」
母さんに耳打ちすると、母さんはふふ、と微笑んだ。
「楽しそうだからいいのよ」
確かにこの人達、この高校の運動会史上一番楽しんでる二人組だと思う。
始まる前から声を荒げるオタク二人組をよそに、最初の選手がスタート位置についていた。
「そろそろ始まるよ。迷惑だからあんまりうるさくしないでね」
ぬらりひょんは怖いからあえて父さんの方を向いて声をかけると、父さんもぬらりひょんも、にっこり微笑んだ。
「うるさくしない。愛する娘の最後の競技を全力で応援するだけだ」
「うるさくなどしないぞい。愛する孫のラストの競技を全力で応援するだけじゃ」
「心配だなぁ...」
ちょっと痛くなった頭を抑えて、俺はもう考えるのをやめた。
楽しそうだからいいや.....。
「いちについて、よーい」
そうこうしているうちに、最初の選手がいちについていた。
パァンという爽快な音が空に響き、選手達が一斉に走り出した。
「がんばれーーー!!」
紅軍も、白軍も、選手達を応援する声が会場を包む。
「りかーー!!!」
「くもこーー!!」
いやいやまだその二人は走ってないから。
ライブライトを振り上げる二人に心の中でツッコミつつ、勝負の行方を見守る。
驚く程に、紅軍と白軍は接戦だ。
第一走者、第ニ走者とバトンミスもなく精一杯走る。
選手リレーというだけあって皆走者は風のように速い。
「烏天狗さん、どうでしょう」
「ふむ、紅軍も白軍も接戦ですね。人間は飛ぶことはできませんが、我輩達と違い走るのが速い。それを競うというのはなんとも面白いと思います」
「烏天狗さんらしいご意見をありがとうございます」
とうとう、雲子と縫楽さんがスタート位置に立った。
縫楽さんは、飛んだり足を伸ばしたりして走る時の準備をしている。
雲子は、自身を落ち着けるようにただじっとバトンが来るのを待っている。
雲子の前は、天邪鬼ちゃんだった。仲のいい天邪鬼ちゃんだから、信じて待っているのだろう。
天邪鬼ちゃんも速いんだ...ほぼ互角の戦い、天邪鬼ちゃんはキツそうだが、精一杯走っていて、相手より優勢に見える。
「あっ!!!」
だが、突如天邪鬼ちゃんはバランスを崩して転んだ。
「天邪鬼ちゃん!!」
俺は思わず立ち上がる。天邪鬼ちゃんは、あと少しの所で転んでしまい、必死に立ち上がろうとしている。
「天邪鬼さん!!」
雲子が走って駆け寄ろうとするが、ゴール前の天邪鬼ちゃんが手で来るなと制していた。
「戻ったら"合格"になってしまうよ...あたしは"大丈夫じゃない"から」
天邪鬼ちゃんは、足をくじいたのかよろけながらも立ち上がる。
「...視えました。あの金髪の娘と走っていた走者、すれ違うと見せかけて、金髪の娘の足を引っ掛けてました。一瞬でしたがあれは不正行為では」
烏天狗さんが、目を見開いて呟いた。
「天邪鬼ちゃん...」
一方笑顔で天邪鬼ちゃんと戦っていた走者は縫楽さんにバトンを渡していた。
縫楽さんは、完璧に受け取ってそのバトンを走ってきた走者に思いっきり叩きつけた。
走者は、床にめり込む勢いで倒れた。
「ちょっと縫楽さん...?何て事を...」
足を引っ掛けたのを見ていない先生が困惑して縫楽さんに駆け寄ろうとするが、縫楽さんは、それを目だけで制した。
会場全体の空気がシンと静まり返った。
重く、重圧的な見えない何かに押し付けられているようなそんな空気の中、縫楽さんは一言、
「真剣勝負に水を差すな、人間風情が」
時が止まったように感じた。
いや、待て。あれ、天邪鬼ちゃん、いつの間に雲子のいるスタートラインまで...?
感じたんじゃなくて、時が止まっていた....?
縫楽さんは、バトンを握りしめスタート位置に立っていた。
よろけながら、なんとかバトンを雲子に渡す、天邪鬼ちゃんを待っていたのだろう。
雲子はパシリとバトンを受け取った。
「いちについてーー」
縫楽さんの掛け声と共に、
「よーいどん!!」
雲子の掛け声が重なり、二人は驚くべき速さで走る。あんなに足速かったの雲子!?
「.....天邪鬼ちゃん天邪鬼ちゃん天邪鬼ちゃん天邪鬼ちゃん天邪鬼ちゃん天邪鬼ちゃん天邪鬼ちゃん天邪鬼...待ってて、待ってて」
いやなんか凄いボソボソ言いながら走っている雲子よく聞こえないけど。大丈夫か?
「人の心配してる場合!?」
縫楽さんと、雲子は風を切って地を蹴って、お互い一歩も譲らず走った。
だが、最後最後の最後ゴールテープ前に雲子が、空を向いて叫んだ。
「負けられない!!!」
グンと飛ぶように縫楽さんを追い抜いた。
「あたしだって!!!!」
縫楽さんも叫びながらそんな雲子を追い抜く。
ぬらりひょんと父さんは涙を流して顔をぐちゃぐちゃにしながら応援していた。
ゴールテープを先に切ったのは──。
***
「お兄ちゃん、起きて!今日はデートの日でしょう?」
雲子だった。
雲子は最後の最後に飛び込むようにゴールを果たし、コンマ数秒の差で雲子が勝ったわけだ。
「一位は──村松」
まで放送係が言ったところで、
そのまま全速力で天邪鬼ちゃんの元へと走っていった。
雲子は、保健室に運ばれた天邪鬼ちゃんが心配だったんだろう。流石俺の妹雲子だ。優勝発表なんて聞いてなかった。どうでもよかったのか、ずっと保健室にいたらしい。
天邪鬼ちゃんと一緒に走っていた相手は、何故か保健室に運ばれていたらしい。どちらも転んでいたのだろうか?その辺の記憶が俺は曖昧だった。
雲子はとても買い物の日を楽しみにしていたようだった。
ただ──。
「あの、今朝の四時なんですけど」
「そうよ、楽しみで早く起きてしまったの。朝の七時に家を出るでしょう?それまで一緒に買い物デートのおさらいをしましょう」
ニコニコ微笑む雲子を見て、俺は眠い目をこすってベットから起き上がる。
「優勝、おめでとう雲子。よく頑張ったな」
ぬらりひょんは、二人三脚を辞退した縫楽さんに背を向けて悲痛な涙を流していた。
それを父さんがポンポンと背中を叩いて慰めている。いやだからその人妖怪の総大将のぬらりひょんだから!!
「おじいちゃん足速いぞい...二人三脚得意じゃぞい...」
「大丈夫ですよ。来年、来年またね?」
あの感じじゃ絶対来年も、また無いと思うが黙っておこう。
「それにしても、お孫さん、僕の娘と同じクラスなのに、敵組同士というのは残念ですね...でもうちの娘も負けませんよ!」
「わしの孫は負けんぞ!絶対にな...選手リレーだってアンカーで走るんじゃ、なんて言ったってワシの孫だからな」
「はは、お孫さんもこんなに愛してくれるおじいさんがいたら頑張れますね!」
がっくりしていたぬらりひょんを大好きな孫トークで立て直す父さん。
「最後の選手リレーも、お互い愛する家族を全力で応援しましょう!」
父さんは、ぬらりひょんに手を差し伸べた。ぬらりひょんは、フッと微笑んでその手をとる。
何、何でちょっと友情芽生えたみたいな感じなの。
「まもなく、選手リレーがはじまります」
どんどん競技は過ぎていった。
紅軍も白軍もどちらも接戦を繰り広げ、放送係よろしく、これから始まる選手リレーで本当の勝敗が決まるらしい。
強い風が吹いた。砂埃が舞い、その風が背中を押すように、縫楽は村松雲子の所に足を進ませる。
雲子は気配に気づきくるりと振り返る。
「これで全て決まるみたいだね、委員長...委員長には前にお世話になったけど、選手リレー、絶対手加減はしないから。絶対にあたしが勝つ」
縫楽は、敵地にいる雲子に、宣戦布告をしにきていた。
「そうだね、私も絶対に負けないよ。お互い、頑張ろうね」
絶対に負けられない──。
雲子は、あえて宣戦布告に笑顔で返した。
雲子は負けず嫌いだ。テストの点数で縫楽に負けた時、悔しくて悔しくてトイレにしばらく篭って頭を抱える程に。
だが、雲子はそこで彼女に負けた事をバネにこれからをもっと頑張ろうと思える上昇気質でもあった。
負けを糧に、次はもっと上へ。そう考えられる事を覚えた雲子は負ける事も価値のある事だと少しばかり、ほんの少しばかり考えるようになった。
だが、今回は別。
愛するお兄ちゃんとの買い物デートがかかっているとなったら、何を犠牲にしてでも、何が何でも勝たなくては。
雲子の目には、修羅が宿っていた。
***
「りかーーー!!!りかーーー!!」
ぬらりひょんは、アイドルを応援するときたライブで持つライブライトを両手に握りしめて、孫LOVEというハチマキをしっかり巻いて、叫んでいた。
「くもこーーーー!!くもこーー!!」
父さんも何故か一本借りてライトを突き上げて叫んでいる。
推しのライブに来たんじゃないんだからここ高校の運動会だから。推しが孫のおじいちゃんと推しが娘の親バカパパやめて。
「母さん...いいのあれ」
母さんに耳打ちすると、母さんはふふ、と微笑んだ。
「楽しそうだからいいのよ」
確かにこの人達、この高校の運動会史上一番楽しんでる二人組だと思う。
始まる前から声を荒げるオタク二人組をよそに、最初の選手がスタート位置についていた。
「そろそろ始まるよ。迷惑だからあんまりうるさくしないでね」
ぬらりひょんは怖いからあえて父さんの方を向いて声をかけると、父さんもぬらりひょんも、にっこり微笑んだ。
「うるさくしない。愛する娘の最後の競技を全力で応援するだけだ」
「うるさくなどしないぞい。愛する孫のラストの競技を全力で応援するだけじゃ」
「心配だなぁ...」
ちょっと痛くなった頭を抑えて、俺はもう考えるのをやめた。
楽しそうだからいいや.....。
「いちについて、よーい」
そうこうしているうちに、最初の選手がいちについていた。
パァンという爽快な音が空に響き、選手達が一斉に走り出した。
「がんばれーーー!!」
紅軍も、白軍も、選手達を応援する声が会場を包む。
「りかーー!!!」
「くもこーー!!」
いやいやまだその二人は走ってないから。
ライブライトを振り上げる二人に心の中でツッコミつつ、勝負の行方を見守る。
驚く程に、紅軍と白軍は接戦だ。
第一走者、第ニ走者とバトンミスもなく精一杯走る。
選手リレーというだけあって皆走者は風のように速い。
「烏天狗さん、どうでしょう」
「ふむ、紅軍も白軍も接戦ですね。人間は飛ぶことはできませんが、我輩達と違い走るのが速い。それを競うというのはなんとも面白いと思います」
「烏天狗さんらしいご意見をありがとうございます」
とうとう、雲子と縫楽さんがスタート位置に立った。
縫楽さんは、飛んだり足を伸ばしたりして走る時の準備をしている。
雲子は、自身を落ち着けるようにただじっとバトンが来るのを待っている。
雲子の前は、天邪鬼ちゃんだった。仲のいい天邪鬼ちゃんだから、信じて待っているのだろう。
天邪鬼ちゃんも速いんだ...ほぼ互角の戦い、天邪鬼ちゃんはキツそうだが、精一杯走っていて、相手より優勢に見える。
「あっ!!!」
だが、突如天邪鬼ちゃんはバランスを崩して転んだ。
「天邪鬼ちゃん!!」
俺は思わず立ち上がる。天邪鬼ちゃんは、あと少しの所で転んでしまい、必死に立ち上がろうとしている。
「天邪鬼さん!!」
雲子が走って駆け寄ろうとするが、ゴール前の天邪鬼ちゃんが手で来るなと制していた。
「戻ったら"合格"になってしまうよ...あたしは"大丈夫じゃない"から」
天邪鬼ちゃんは、足をくじいたのかよろけながらも立ち上がる。
「...視えました。あの金髪の娘と走っていた走者、すれ違うと見せかけて、金髪の娘の足を引っ掛けてました。一瞬でしたがあれは不正行為では」
烏天狗さんが、目を見開いて呟いた。
「天邪鬼ちゃん...」
一方笑顔で天邪鬼ちゃんと戦っていた走者は縫楽さんにバトンを渡していた。
縫楽さんは、完璧に受け取ってそのバトンを走ってきた走者に思いっきり叩きつけた。
走者は、床にめり込む勢いで倒れた。
「ちょっと縫楽さん...?何て事を...」
足を引っ掛けたのを見ていない先生が困惑して縫楽さんに駆け寄ろうとするが、縫楽さんは、それを目だけで制した。
会場全体の空気がシンと静まり返った。
重く、重圧的な見えない何かに押し付けられているようなそんな空気の中、縫楽さんは一言、
「真剣勝負に水を差すな、人間風情が」
時が止まったように感じた。
いや、待て。あれ、天邪鬼ちゃん、いつの間に雲子のいるスタートラインまで...?
感じたんじゃなくて、時が止まっていた....?
縫楽さんは、バトンを握りしめスタート位置に立っていた。
よろけながら、なんとかバトンを雲子に渡す、天邪鬼ちゃんを待っていたのだろう。
雲子はパシリとバトンを受け取った。
「いちについてーー」
縫楽さんの掛け声と共に、
「よーいどん!!」
雲子の掛け声が重なり、二人は驚くべき速さで走る。あんなに足速かったの雲子!?
「.....天邪鬼ちゃん天邪鬼ちゃん天邪鬼ちゃん天邪鬼ちゃん天邪鬼ちゃん天邪鬼ちゃん天邪鬼ちゃん天邪鬼...待ってて、待ってて」
いやなんか凄いボソボソ言いながら走っている雲子よく聞こえないけど。大丈夫か?
「人の心配してる場合!?」
縫楽さんと、雲子は風を切って地を蹴って、お互い一歩も譲らず走った。
だが、最後最後の最後ゴールテープ前に雲子が、空を向いて叫んだ。
「負けられない!!!」
グンと飛ぶように縫楽さんを追い抜いた。
「あたしだって!!!!」
縫楽さんも叫びながらそんな雲子を追い抜く。
ぬらりひょんと父さんは涙を流して顔をぐちゃぐちゃにしながら応援していた。
ゴールテープを先に切ったのは──。
***
「お兄ちゃん、起きて!今日はデートの日でしょう?」
雲子だった。
雲子は最後の最後に飛び込むようにゴールを果たし、コンマ数秒の差で雲子が勝ったわけだ。
「一位は──村松」
まで放送係が言ったところで、
そのまま全速力で天邪鬼ちゃんの元へと走っていった。
雲子は、保健室に運ばれた天邪鬼ちゃんが心配だったんだろう。流石俺の妹雲子だ。優勝発表なんて聞いてなかった。どうでもよかったのか、ずっと保健室にいたらしい。
天邪鬼ちゃんと一緒に走っていた相手は、何故か保健室に運ばれていたらしい。どちらも転んでいたのだろうか?その辺の記憶が俺は曖昧だった。
雲子はとても買い物の日を楽しみにしていたようだった。
ただ──。
「あの、今朝の四時なんですけど」
「そうよ、楽しみで早く起きてしまったの。朝の七時に家を出るでしょう?それまで一緒に買い物デートのおさらいをしましょう」
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