深夜のコンビニバイト始めたけど魔王とか河童とか変な人来すぎて正直続けていける自信がない

ガイア

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深夜のコンビニバイト九十一日目 ストーカー来店(前半)

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深夜のコンビニバイト九十一日目。

「最近、ゆかりさんが不審者からストーカー被害にあってるらしいんだ」

「いや、狼男さん背中に機関銃背負って腰にはライフル引っさげ銃の弾をタスキみたいにかけて来店してきてそれ言っちゃう貴方の方が正直不審者です」

「俺は彼女を守るボディガードだ。ネズミが食べるチーズみたいに体の穴という穴に穴を開けてゴミ袋に腐った卵と一緒に突っ込んで太平洋の海に流してサメの餌にしてやる」

「ブチギレすぎでしょう」

まぁ俺も彼女が不審者にストーカー被害にあったらこうなるのかもしれないけども!
深夜に突然息を切らして大きな黒いフード付きのコートに重武装で来店してきた久しぶりの狼男さん。いらっしゃいませも、お久しぶりの言葉も物騒な武装で吹き飛んでしまった。

狼男さんは、このコンビニで働いているゆかりさんという俺と同い年が少し上くらいの女性に恋をしている。かなりウブで出会ってすぐにプロポーズを考えていた変人ではあるけれど、真剣にゆかりさんを愛している狼男さんを俺と店長は応援している。

「でもその武装で来られてもこの時間はゆかりさん来店してないので、意味ないんじゃないですか」

ゆかりさんは深夜シフトではないからな。

「今日は作戦会議だ。どうそいつを海に沈めるかっていうな。もうすぐ仲間が来る」

「仲間?」

ピロリロピロリロ。

「待たせたわね」

赤いマーメイドドレスにサングラスにファーのコート。まるでパーティにでも行くようだった。季節感考えろ冬だぞ今は!!!しかも手に何でこの人チェーンソーなんて物騒なもん持ってんの!?

「おい、なんて服着てんだよ。今日はゆかりさんのストーカーを殺す作戦会議だって話だろうが」

狼男さんも自分の重武装を棚に上げて注意する。

「どう考えてももっと武装しないとダメだろ。そんな武器だけでストーカーに地獄の苦しみを味あわせる事が出来ると思うか?」

どう考えてもツッコミどころが違うだろ。

「ふふ、ふふふ大好きなゆかりに迷惑をかける輩を最近覚えたキャベツの千切りみたいに切り刻んで食べずに排水溝に流すの。返り血がつかないように真っ赤なドレス。鮮血のパーティにオシャレは必要でしょう?」

サキュバスさんゆかりさんの事好きすぎてイカれてるよ。
こう見るとゆかりさん頭おかしい人に好かれすぎでしょうよ。

「マリーさんも参加するんですか?」

「マリーは寝てるわ。あの子は私達みたいな考え方より「説得してやめてもらいましょう」とか言いそうだもの」

「成る程...で、そのストーカーというのはどんな人なんですか」

「...まぁ、そうね説明すると」

ピロリロピロリロ

「こら!サキュバスさん!まーた深夜にコンビニに来て!ちょ、何その服!」

ジャージ姿にコートを羽織ったゆかりさんが来店してきた。
狼男さんが「ジャージだ...」とポッと赤くなり、すぐさまコートのフードを被る。

サッと後ろにチェーンソーを隠したサキュバスさんは、目を泳がせながらしどろもどろに、

「や、これはその、あれよ。コンビニでダンスでも踊ろうと思って」

「何言ってんの冗談言ってる場合じゃないでしょうサキュバスさん。こんな寒い中隣見たらいないからどうしたのかと思って心配したんだよ」

ゆかりさんは、自分のコートを脱いでサキュバスさんに着せて面倒見のいいお姉さんみたいにサキュバスさんの手をとる。

「ごめんね、村松君また迷惑かけちゃったかな?連れて帰るね。あ、あれ?もしかして隣にいるの王神さん?」

「人違いですゆかりさん」

「名前知ってるし、声も王神さんじゃない!もー、夜に会うくらい二人共仲良くなってたの?」

「ゆかりさんしか仲良くないです」
「たまたま居合わせただけよ」

「被ってるから何言ってるかわかんないよ」

ゆかりさんはふふと笑った。二人は安心したように顔を見合わせた。

「それより、ゆかりさん。二人から聞いたんですがストーカーの被害にあってるって本当ですか?」

「え...あ、えぇ、まぁ。いや、ストーカーというか、違うかもしれないんだけどね?」

ゆかりさんは、俯いて顔色が明らかに変わった。困ったように目をそらすこんなゆかりさんは初めてだ。

「何があったか聞かせてください」

「.....わかったよじゃあ、話すね」
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