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第1話 始まり
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僕は小学4年生からテニスを習っている。中学生の時には地区大会で優勝、市大会でベスト8までいったこともあるが所詮その程度である。高校は公立でスポーツが盛んな所を選び三年間テニス部に所属していた。
僕はまだ彼女など出来たこともなく当然童貞だった。当時の僕は明るいが恥ずかしがり屋で男友達は誰よりも多い自信があるが、女友達となると皆無に等しかった。
そんなある日の昼休み同じクラスの女の子からメールアドレスの書かれた紙を渡された。
「これあげる」
「あ、ありがとう」
人生で初めての経験だったので心拍数は急上昇し顔が真っ赤に染まっていた。しかし男のプライドであろうか、あたかも慣れたそぶりで手紙を受け取りポケットに忍ばせた。
その女の子は正直、顔はタイプではなく性格もおそらく僕の苦手なタイプで興味もなかった。簡単に言うと自分からは決してアタックしない存在だった。しかし僕はその日の夜にメールを送った。これが人生で初めて女性にメールを送った瞬間であり、少し勝ち組になった気がした。高校一年生の九月である。メールを送ってすぐに返信が来た。
「こんばんは。いきなりごめんね!
ずっと話ししたいと思ってたからメールアドレス渡しました」
これが人生初の女性からの返信メールだった。そしてここから恋というと違う気がするが何かが始まった。それから毎日メールはしていたが学校で会うと話はしないというシャイな高校生によく見られる状態が続いた。
そしてある日このような状況を打開したいと感じたまなみが、テスト一週間前に勉強を教えて欲しいと頼んできた。
自然だ
僕がクラス成績一位というのはまなみも知っており、誘い文句としては良かったであろう。場所は放課後の教室に決まった。
当日の僕は緊張しているのを自分でも感じていた。なぜならメールをしているとはいえ、一対一で女性と面を向かって話すのはほぼ初めてに違いないからだ。当然その日の授業はほとんど頭に入らなかった。終礼が終わる頃には涼しいはずなのに、脇に汗が滲んでいるのを感じた。
「どこでお勉強する?」
まなみが僕の元へ来て目を見つめ問う。
僕は自分の心臓が喉から出そうな感覚を覚えていた。
僕達は窓際の一番後ろにあるまなみの席で勉強をすることにし、まなみが僕の前を歩き移動した。
僕はまなみの背中を見つめていた。それは好きだからとか、愛おしいとかいった感情から生じたものではなく、ただ濃い紫色の下着が透けていたからだ。高校生の男子など猿も同然であり自然な行動だった。
セクシーな下着つけてるなあ……
これ以降、まなみのことを好きではないが、童貞を卒業するのにはいいかもしれないと感じ、あたかも好きであるかのように振る舞おうと決めた。僕はこの時クズになったのだろう。
いや、そうではないはずだ。メールアドレスを渡された時点で童貞を卒業したいという気持ちに負けていたのかもしれない。そうでなければ興味のない人にメールを送るだろうか。
つまり、メールの始まりから既に無知ではあるが『それ』に縛られていたのだ。
僕はまだ彼女など出来たこともなく当然童貞だった。当時の僕は明るいが恥ずかしがり屋で男友達は誰よりも多い自信があるが、女友達となると皆無に等しかった。
そんなある日の昼休み同じクラスの女の子からメールアドレスの書かれた紙を渡された。
「これあげる」
「あ、ありがとう」
人生で初めての経験だったので心拍数は急上昇し顔が真っ赤に染まっていた。しかし男のプライドであろうか、あたかも慣れたそぶりで手紙を受け取りポケットに忍ばせた。
その女の子は正直、顔はタイプではなく性格もおそらく僕の苦手なタイプで興味もなかった。簡単に言うと自分からは決してアタックしない存在だった。しかし僕はその日の夜にメールを送った。これが人生で初めて女性にメールを送った瞬間であり、少し勝ち組になった気がした。高校一年生の九月である。メールを送ってすぐに返信が来た。
「こんばんは。いきなりごめんね!
ずっと話ししたいと思ってたからメールアドレス渡しました」
これが人生初の女性からの返信メールだった。そしてここから恋というと違う気がするが何かが始まった。それから毎日メールはしていたが学校で会うと話はしないというシャイな高校生によく見られる状態が続いた。
そしてある日このような状況を打開したいと感じたまなみが、テスト一週間前に勉強を教えて欲しいと頼んできた。
自然だ
僕がクラス成績一位というのはまなみも知っており、誘い文句としては良かったであろう。場所は放課後の教室に決まった。
当日の僕は緊張しているのを自分でも感じていた。なぜならメールをしているとはいえ、一対一で女性と面を向かって話すのはほぼ初めてに違いないからだ。当然その日の授業はほとんど頭に入らなかった。終礼が終わる頃には涼しいはずなのに、脇に汗が滲んでいるのを感じた。
「どこでお勉強する?」
まなみが僕の元へ来て目を見つめ問う。
僕は自分の心臓が喉から出そうな感覚を覚えていた。
僕達は窓際の一番後ろにあるまなみの席で勉強をすることにし、まなみが僕の前を歩き移動した。
僕はまなみの背中を見つめていた。それは好きだからとか、愛おしいとかいった感情から生じたものではなく、ただ濃い紫色の下着が透けていたからだ。高校生の男子など猿も同然であり自然な行動だった。
セクシーな下着つけてるなあ……
これ以降、まなみのことを好きではないが、童貞を卒業するのにはいいかもしれないと感じ、あたかも好きであるかのように振る舞おうと決めた。僕はこの時クズになったのだろう。
いや、そうではないはずだ。メールアドレスを渡された時点で童貞を卒業したいという気持ちに負けていたのかもしれない。そうでなければ興味のない人にメールを送るだろうか。
つまり、メールの始まりから既に無知ではあるが『それ』に縛られていたのだ。
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