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水色
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少女がいなくなった水色の部屋に佇む美女が1人。
さっきまでとは一転、驚くほどの無表情だ。
「ね、え、さ、ん、?」
壁からにゅっと白い服の男が飛び出してくる。
『なによ、ジェイ。』
ジェイと呼ばれた少年はくすくすと鳥がさえずるような笑い声を上げる。
「もしかして、あの子があんまりにもいい子だから惜しくなったの?」
リティアはムッとした顔で
『だったら何よ。』
「え、なに、本当にそうだったの?
驚いたなぁ。」
『最初見たときはなんて淀んだオーラを纏う魂だろうって思ったのよ。あんたにとんでもない物押し付けられたってね』
ジェイをキッと睨む。
ジェイはそんな視線気にもせず勢いよくソファに座り、勝手に自分で出した紅茶をすすっている。
「でも断れなかったろ?この前姉さんの恋愛相談乗ってあげたもんね♡」
『はいはい、その節はありがとうね???』
それがうまくいってしまっただけに、うまく言い返せずイライラする。
「えー?なんであの魂にそんな夢中になってんの?おかしくね?姉さん汚い物嫌いじゃん。」
『最初は汚いと思ってたのよ。でも、話を聞くついでにちょっと外側のオーラ取り除いたら、びっくりするくらい綺麗な魂が出てきたのよ。』
「ふーん。それは惜しいことしたかもな。俺も。」
『でしょう?後で調べたらあの汚いオーラ父親のものだったわ。
母親の魂じゃ飽き足らず、子供の魂にまで凄まじい執着。
まぁ、あれだけ綺麗だとそばに居たくなる気持ちもわかるけど。』
はぁ、とため息をつく
『あー、なんで外側見ただけで判断しちゃったのかしら、私とした事が、、
そのせいで、あの子の結婚相手運命に組み込んじゃったわよ。』
「え?誰にしちゃったんだよ。」
『竜王。』
「え?あの、番が見つからないって大騒ぎして国3つくらい滅ぼしたやつ?」
『そう....』
今の私に効果音をつけるならがっくしだろう。
『あんな男に私の可愛いりさをとられるなんてありえない。』
「じゃあ今から変更すればいいじゃん。」
『それができないのよ。
竜王の国にすっごい優秀な占い師がいてさぁ、予知しちゃったのよ。
番が決まったって。
んで、水晶玉に映されたりさ見て竜王が気に入っちゃったのよ。
それはもう絶望的に。』
「あーあ、やっちゃったね。」
『さっき番変えてもいいかって聞きに行ったら、
「ゆるさん、りさ以外にしたらこの世界滅ぼしてやる。」
だってさ。』
「おー、こわ。神相手に喧嘩売るなんてやるなぁあいつも。」
『もう!人ごとだからって。』
「あ、だからさっき予定外のオプションあげてたのね。」
リティアは顔を縦にぶんぶん振る
『そうそう!
あいつが絶対入ってこれない逃げ場所!
あの子は男の子嫌いだし絶対に必要だと思ったの!』
「なるほどねぇ。」
ジェイは相変わらずニヤニヤしている。
「面白くなってきたじゃん。暇つぶしにちょうどいいね。」
『もう!面白くないわよ!!!!』
「でも、もうここからは干渉できないんだから覚悟を決めなよ。あの子が死んだら姉さんのものにしたらいいじゃん。」
『あら、それはいい考えね。』
ぺろと唇を舐めるリティアの色気は凄まじく、悪魔のようだった。
さっきまでとは一転、驚くほどの無表情だ。
「ね、え、さ、ん、?」
壁からにゅっと白い服の男が飛び出してくる。
『なによ、ジェイ。』
ジェイと呼ばれた少年はくすくすと鳥がさえずるような笑い声を上げる。
「もしかして、あの子があんまりにもいい子だから惜しくなったの?」
リティアはムッとした顔で
『だったら何よ。』
「え、なに、本当にそうだったの?
驚いたなぁ。」
『最初見たときはなんて淀んだオーラを纏う魂だろうって思ったのよ。あんたにとんでもない物押し付けられたってね』
ジェイをキッと睨む。
ジェイはそんな視線気にもせず勢いよくソファに座り、勝手に自分で出した紅茶をすすっている。
「でも断れなかったろ?この前姉さんの恋愛相談乗ってあげたもんね♡」
『はいはい、その節はありがとうね???』
それがうまくいってしまっただけに、うまく言い返せずイライラする。
「えー?なんであの魂にそんな夢中になってんの?おかしくね?姉さん汚い物嫌いじゃん。」
『最初は汚いと思ってたのよ。でも、話を聞くついでにちょっと外側のオーラ取り除いたら、びっくりするくらい綺麗な魂が出てきたのよ。』
「ふーん。それは惜しいことしたかもな。俺も。」
『でしょう?後で調べたらあの汚いオーラ父親のものだったわ。
母親の魂じゃ飽き足らず、子供の魂にまで凄まじい執着。
まぁ、あれだけ綺麗だとそばに居たくなる気持ちもわかるけど。』
はぁ、とため息をつく
『あー、なんで外側見ただけで判断しちゃったのかしら、私とした事が、、
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『竜王。』
「え?あの、番が見つからないって大騒ぎして国3つくらい滅ぼしたやつ?」
『そう....』
今の私に効果音をつけるならがっくしだろう。
『あんな男に私の可愛いりさをとられるなんてありえない。』
「じゃあ今から変更すればいいじゃん。」
『それができないのよ。
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番が決まったって。
んで、水晶玉に映されたりさ見て竜王が気に入っちゃったのよ。
それはもう絶望的に。』
「あーあ、やっちゃったね。」
『さっき番変えてもいいかって聞きに行ったら、
「ゆるさん、りさ以外にしたらこの世界滅ぼしてやる。」
だってさ。』
「おー、こわ。神相手に喧嘩売るなんてやるなぁあいつも。」
『もう!人ごとだからって。』
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「でも、もうここからは干渉できないんだから覚悟を決めなよ。あの子が死んだら姉さんのものにしたらいいじゃん。」
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