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Episode 14 帰還
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お屋敷に帰って来てから、私は使用人や婆やを呼んだ。
王様に盾突いたんだから、ただでは済まないだろう。みんなに報告して、関係無い人たちが巻き込まれないようにしなくては!
「あのね。私は先ほど、国王様に盾突いてきました。」
その言葉に全員が、引きちぎれんばかりの目を大きくした。
「だから、ここで仕えるということは、今後、何があるか分からない。だから、全員出て行って欲しいの。クレメント伯爵家から来た人は全員戻ってください!」
それを聞いて、みんな慌てて荷造りを始める。そもそも、使用人が居なかった屋敷なので、クレメント伯爵家が用意した使用人たちばかりだった。私は婆やに言って、伯爵様宛に手紙を書いて貰う。それを使用人に伯爵様へ渡すように言って持たせた。
そんな中で、婆やだけは荷造りをしなかった。
「お嬢様。私は何処へも行きませんよ。お嬢様と一緒にいます。」
婆やの温かい手が、私の手を包み込む。
「でも・・・」
「お嬢様がまだ、赤ん坊の頃から世話をしているんです。生涯、お嬢様の傍を離れるつもりはありません。」
「婆や・・・・でも、私は・・・」
私は、ルナベルじゃない。この人が一緒にいたいのは、ルナベルなのに。
「本物のルナベルお嬢様が、いつか帰ってきた時に、私がいないと寂しいでしょう?」
「!!」
婆やは、ニコニコ笑って「さぁ、夕食の準備を致しましょう」と言って、部屋を出て行った。
私は、何も言えなかった。
使用人が、殆ど居なくなって、夕食の支度を私も手伝った。簡単に野菜スープと、焼いたパンを準備した。
「ジャンは、今日帰って来るかな?」
その質問にポールが答える。
「旦那様は、軍と分かれて、1人で馬を走らせて屋敷に向かってます。戻られるのは深夜になるかと。」
「それじゃぁ、先にみんなで頂いちゃおうか!」
スープの火を止めて、残ってくれた使用人や婆やと一緒に食卓を囲む。ジャンの分を小鍋に移して、焼けたパンもオーブンの中に戻す。私は、少しだけ口に入れて、みんなが食べるのを見ていた。
婆やにお風呂に入ってはどうかと進められて、そうすることにした。
その間、ポールに何度も確認したけれども、お城からの追っ手や何かが来ることは無かった。
ジャン・・・早く帰って来て・・・。
謝らなくちゃいけないのに、あなたは絶望するかもしれないのに、だけど、会いたい。傍にいないと不安だよ。
その頃、ジャンは、馬を走らせて屋敷に向かっていた。
戦況が見え始めて、もう用無しだと思ってからすぐに、1人で軍と離れた。
目を閉じて思念を送ると、ポールの目を通して、サラたちの状況が見えて来る。それを見て、さらに馬のスピードを上げる。
「早く帰ってやらないとな・・」
ジャンがそう言うと、馬が頷く。
しかし、ジャンの背後には、軍人たちが追いかけてきていた。
ドカッドカッ!と複数の馬の蹄の音がする。
「シュバリエ侯爵!!お待ちください!」
4頭の騎馬で追いかけて来る兵士に、目もくれずに走っていく。
「国王陛下より伝令です!すぐに城へ来るようにと!」
ジャンは、馬に囁き、スピードを上げる。
無視したままで、暫く走って行くと、振り切られてしまいそうな兵士たちは、矢を構えた。
「侯爵!!止まって下さい!王命です!打ちますよ!!」
1人の兵士が矢を射る。しかし、するりと交わされて、スピードが速く全く当たる気配がない。
そうして、やっと、目の前に、ルナとポールが待つ、屋敷が見えて来た。その瞬間に、ジャンは馬の踵を変えて、立ち止まる。
兵士たちも、急停止してジャンと向かい合った。
「国王に伝えろ。もう貴様たちの言うことを聞く気は、一切ないとな!」
4人の兵士たちは、ジャンに剣を向ける。
「何が何でも城に来て頂きます!国王の命令です!」
ジャンは、小声で呟く。
「・・・舐められたもんだな。」
急に、竜巻のような強い風が巻き起こり、目の前が砂嵐で何も見えなくなる。
兵士たちが、なんとか目を開けた時には、目の前に大きな青い竜がいた。
さっきまで、満点の星が見えていた空には、真っ黒い雲が湧き出すように広がっていく。その黒い雲からは、ゴロゴロと雷が鳴り響き始めていた。
そして、あっという間に、雨が降り出す。
ズドン!!
尻尾を地面に叩きつけると、4人は、ステーン!と転んだ。竜は大きな口を開いて、牙を向けて言った。
「国王に伝えろ!今度、私に命令をしたら、この国を焼き払ってやる!!この屋敷に近づけば、今後、命の保証はない!!」
そう言って、ゴオォオォォォ!!っと、間近で炎を吐きかけられて、全員が慌てて逃げて行く。1人は頭を炎がかすめて火傷した。「ひぃぃぃ!熱い!」と叫んで逃げて行く。
逃げて行く4人を、見えなくなるまで見送った。
見えなくなったのを確認すると、ジャンは、ブルブルブルッ!!っと体を振るわせた。すると、シャラシャラシャラっと、鱗が何枚も落ちる。目を閉じて、竜の言葉で念じると、鱗は線を描くようにに飛んで行って、敷地内を囲む様に落ちていく。
「ふぅ。これで敷地内には誰も入って来ないだろ。」
そう呟くと、スゥッ・・・と、人間の姿に戻って馬を探す。
「あの薄情な馬め。」
驚いて逃げてしまったようだった。
しかたなく、歩いて屋敷まで向かっていく。
空を見ると、雲は少しだけ残っているものの、星空が見えてきていた。
いつの間にか、雨はあがって、雲がちりじりに流れだしていた。
なんとか、屋敷の入り口が見える所まで歩いてきた時だった。
屋敷の扉が開いていて、逆光に人の姿が見える。
よく見えなくて、額に手をかざすと、相手も気がついたのか、こちらに向かって走って来るのが見えた。
「ジャン!!」
大きな声で私の名を呼んで、一直線に、走って来る。
あぁ、令嬢らしからぬ本気ダッシュが、ルナらしい。
あっという間に目の前まで走り込んできて、思いっきり抱きついて来た。それをしっかりと、受け止める。
あぁ、やはり。
ルナは良い匂いがする。
彼女からは、風の匂いがする。
風に乗って風を抱き、空をかける。懐かしいような感覚になる。もう飛べないのに、飛べそうな気がして来る。
「ジャン!おかえりなさい!!」
そう言って、抱きついて来るルナは、手放したくなくなるほどに可愛い。
「・・・熱烈な出迎えだな。」
笑って茶化してやると、ルナは体を起こして、顔を赤くして怒った。
「心配したんだよ!急に雨も降って来るし!ジャン、びしょ濡れじゃない?早く着替えなきゃ!!」
ルナを抱きかかえたままで、歩いて屋敷の中に入っていく。
入口にはポールが居て、ニコニコしていた。
「お帰りなさいませ。旦那様。」
私が生み出したモノなのに、最近では何を考えているのか分からないヤツだ。しかし、安心できる相棒になっているので助かっている。
「ジャン!早くお風呂で温まって!体が冷えてる!!」
心配そうにルナがせかすので、慌ただしく、入浴させられて温まる。浴室から出てくると、すでに待ち構えていたルナが、自分で作ったと言う料理を出してくれた。
ルナも一緒にスープをよそう。
「まだ食べていなかったのか?」
「ううん。食べたんだけどね、一緒に食べた方が楽しいでしょ?」
「・・・」
一緒に、誰かと食事をする。そんなことが、楽しいとか、あまり考えたことは無かった。
ただ、嬉しそうに食べるお前を見ているのは、好きだと思えた。
王様に盾突いたんだから、ただでは済まないだろう。みんなに報告して、関係無い人たちが巻き込まれないようにしなくては!
「あのね。私は先ほど、国王様に盾突いてきました。」
その言葉に全員が、引きちぎれんばかりの目を大きくした。
「だから、ここで仕えるということは、今後、何があるか分からない。だから、全員出て行って欲しいの。クレメント伯爵家から来た人は全員戻ってください!」
それを聞いて、みんな慌てて荷造りを始める。そもそも、使用人が居なかった屋敷なので、クレメント伯爵家が用意した使用人たちばかりだった。私は婆やに言って、伯爵様宛に手紙を書いて貰う。それを使用人に伯爵様へ渡すように言って持たせた。
そんな中で、婆やだけは荷造りをしなかった。
「お嬢様。私は何処へも行きませんよ。お嬢様と一緒にいます。」
婆やの温かい手が、私の手を包み込む。
「でも・・・」
「お嬢様がまだ、赤ん坊の頃から世話をしているんです。生涯、お嬢様の傍を離れるつもりはありません。」
「婆や・・・・でも、私は・・・」
私は、ルナベルじゃない。この人が一緒にいたいのは、ルナベルなのに。
「本物のルナベルお嬢様が、いつか帰ってきた時に、私がいないと寂しいでしょう?」
「!!」
婆やは、ニコニコ笑って「さぁ、夕食の準備を致しましょう」と言って、部屋を出て行った。
私は、何も言えなかった。
使用人が、殆ど居なくなって、夕食の支度を私も手伝った。簡単に野菜スープと、焼いたパンを準備した。
「ジャンは、今日帰って来るかな?」
その質問にポールが答える。
「旦那様は、軍と分かれて、1人で馬を走らせて屋敷に向かってます。戻られるのは深夜になるかと。」
「それじゃぁ、先にみんなで頂いちゃおうか!」
スープの火を止めて、残ってくれた使用人や婆やと一緒に食卓を囲む。ジャンの分を小鍋に移して、焼けたパンもオーブンの中に戻す。私は、少しだけ口に入れて、みんなが食べるのを見ていた。
婆やにお風呂に入ってはどうかと進められて、そうすることにした。
その間、ポールに何度も確認したけれども、お城からの追っ手や何かが来ることは無かった。
ジャン・・・早く帰って来て・・・。
謝らなくちゃいけないのに、あなたは絶望するかもしれないのに、だけど、会いたい。傍にいないと不安だよ。
その頃、ジャンは、馬を走らせて屋敷に向かっていた。
戦況が見え始めて、もう用無しだと思ってからすぐに、1人で軍と離れた。
目を閉じて思念を送ると、ポールの目を通して、サラたちの状況が見えて来る。それを見て、さらに馬のスピードを上げる。
「早く帰ってやらないとな・・」
ジャンがそう言うと、馬が頷く。
しかし、ジャンの背後には、軍人たちが追いかけてきていた。
ドカッドカッ!と複数の馬の蹄の音がする。
「シュバリエ侯爵!!お待ちください!」
4頭の騎馬で追いかけて来る兵士に、目もくれずに走っていく。
「国王陛下より伝令です!すぐに城へ来るようにと!」
ジャンは、馬に囁き、スピードを上げる。
無視したままで、暫く走って行くと、振り切られてしまいそうな兵士たちは、矢を構えた。
「侯爵!!止まって下さい!王命です!打ちますよ!!」
1人の兵士が矢を射る。しかし、するりと交わされて、スピードが速く全く当たる気配がない。
そうして、やっと、目の前に、ルナとポールが待つ、屋敷が見えて来た。その瞬間に、ジャンは馬の踵を変えて、立ち止まる。
兵士たちも、急停止してジャンと向かい合った。
「国王に伝えろ。もう貴様たちの言うことを聞く気は、一切ないとな!」
4人の兵士たちは、ジャンに剣を向ける。
「何が何でも城に来て頂きます!国王の命令です!」
ジャンは、小声で呟く。
「・・・舐められたもんだな。」
急に、竜巻のような強い風が巻き起こり、目の前が砂嵐で何も見えなくなる。
兵士たちが、なんとか目を開けた時には、目の前に大きな青い竜がいた。
さっきまで、満点の星が見えていた空には、真っ黒い雲が湧き出すように広がっていく。その黒い雲からは、ゴロゴロと雷が鳴り響き始めていた。
そして、あっという間に、雨が降り出す。
ズドン!!
尻尾を地面に叩きつけると、4人は、ステーン!と転んだ。竜は大きな口を開いて、牙を向けて言った。
「国王に伝えろ!今度、私に命令をしたら、この国を焼き払ってやる!!この屋敷に近づけば、今後、命の保証はない!!」
そう言って、ゴオォオォォォ!!っと、間近で炎を吐きかけられて、全員が慌てて逃げて行く。1人は頭を炎がかすめて火傷した。「ひぃぃぃ!熱い!」と叫んで逃げて行く。
逃げて行く4人を、見えなくなるまで見送った。
見えなくなったのを確認すると、ジャンは、ブルブルブルッ!!っと体を振るわせた。すると、シャラシャラシャラっと、鱗が何枚も落ちる。目を閉じて、竜の言葉で念じると、鱗は線を描くようにに飛んで行って、敷地内を囲む様に落ちていく。
「ふぅ。これで敷地内には誰も入って来ないだろ。」
そう呟くと、スゥッ・・・と、人間の姿に戻って馬を探す。
「あの薄情な馬め。」
驚いて逃げてしまったようだった。
しかたなく、歩いて屋敷まで向かっていく。
空を見ると、雲は少しだけ残っているものの、星空が見えてきていた。
いつの間にか、雨はあがって、雲がちりじりに流れだしていた。
なんとか、屋敷の入り口が見える所まで歩いてきた時だった。
屋敷の扉が開いていて、逆光に人の姿が見える。
よく見えなくて、額に手をかざすと、相手も気がついたのか、こちらに向かって走って来るのが見えた。
「ジャン!!」
大きな声で私の名を呼んで、一直線に、走って来る。
あぁ、令嬢らしからぬ本気ダッシュが、ルナらしい。
あっという間に目の前まで走り込んできて、思いっきり抱きついて来た。それをしっかりと、受け止める。
あぁ、やはり。
ルナは良い匂いがする。
彼女からは、風の匂いがする。
風に乗って風を抱き、空をかける。懐かしいような感覚になる。もう飛べないのに、飛べそうな気がして来る。
「ジャン!おかえりなさい!!」
そう言って、抱きついて来るルナは、手放したくなくなるほどに可愛い。
「・・・熱烈な出迎えだな。」
笑って茶化してやると、ルナは体を起こして、顔を赤くして怒った。
「心配したんだよ!急に雨も降って来るし!ジャン、びしょ濡れじゃない?早く着替えなきゃ!!」
ルナを抱きかかえたままで、歩いて屋敷の中に入っていく。
入口にはポールが居て、ニコニコしていた。
「お帰りなさいませ。旦那様。」
私が生み出したモノなのに、最近では何を考えているのか分からないヤツだ。しかし、安心できる相棒になっているので助かっている。
「ジャン!早くお風呂で温まって!体が冷えてる!!」
心配そうにルナがせかすので、慌ただしく、入浴させられて温まる。浴室から出てくると、すでに待ち構えていたルナが、自分で作ったと言う料理を出してくれた。
ルナも一緒にスープをよそう。
「まだ食べていなかったのか?」
「ううん。食べたんだけどね、一緒に食べた方が楽しいでしょ?」
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