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ディノル
34 ※BL?あり ※いけない描写あり
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その日以降、ゼルベイユは姿を現さなくなった。
彼のことは皆が信用していなかったが、彼の人当たりを少しは好意的に見てきていた。何日間か寂しい思いをすることとなる。
そんな沈んだ日々でもいつも通り狩りをする。狩りの途中、オルトシアと稲は二人きりになる場面があった。稲は先を行くオルトシアに尋ねる。
「私を愛しているか」
オルトシアは足を止め、振り返り、白い歯を見せてニカッと笑った。
「みんな愛しているとも」
狩りを終え、皆の元へ帰る。
「おかえり~!」
皆にそう言われ、稲は柔らかく微笑む。それを真正面から見た光陰は思わず顔を逸らす。
セイナがシチューを煮込み出したオルトシアを隣で眺めて言った。
「オルトシア。私の恋人になる気はないか」
「は……」
だから何であんたはそんなに男前なんだよ!
「返事はいらない。私は君を手に入れて見せるさ」
「うおおおおおっセイナアアアアアアアッ!!」
「どうした。腹でも痛めたか」
楽ドが頭を抱えて地面に正座する。
「悪いな。俺は稲しか好きになれない」
「悪いが私は楽ドしか好きになれない」
「悪いけど俺は女の子しか興味ない」
「何の儀式だよ……バカじゃねえのお前等」
ラ矢の千切った野菜を盛りつけた奏の用意した皿を運ぶ光陰が呆れたように言う。稲は楽ドに抱き着き、顔を上げ彼の目を見つめる。
「楽ド……愛してる」
「ちょ、ちょい待て待て待て待てッ!?」
だから何故ドキドキする俺!?
危険だ! この子は危険だ!
特に危険なのは、ご飯を食べて風呂に入り皆が寝静まったころ。
「何してるんですか……」
最近スキンシップがエスカレートしてきている気がする。
稲さんは全裸であった。
楽ドは彼の股間を見て、彼なのか彼女なのか分からなくなる。少なくとも子供は産める……。
「は、離れなさい!」
「楽ド……好き」
全裸の稲さんにキスされた後、稲さんはついに手をある場所へ伸ばす。
「い、いな――」
混乱して何をどうすればいいのか分からなくなり、稲さんの手が伸ばされる先を見てぎゅっと目を瞑る。
「……分からん」
「…………え?」
「この先が分からん」
「あ、そう……」
安心したって言ってもこいつには理解出来ないな。
稲は悩みに悩んだ後、あっさりと楽ドの上から退いた。稲の突拍子も無い行動は心臓に悪い。
稲は全裸の儘、ある男の前に立つ。そして、その男の上にまたがると、起きた彼に向かって。
「オルトシア。男同士のセックスの仕方を教えろ」
君に男同士とか関係なくない?
「――稲……嬉しいぞ!」
稲を抱き締めて首筋に齧り付き、彼を布団の中に引き摺り込むオルトシア。
「違う違う違う違うッ!?」
押し倒された稲さんはされるが儘だ。だからお前は何なんだ。受け入れるな。
直ちに飛び起きて、稲に口付けしようとするオルトシアを引き剥がそうとする。
「待て待て待て待て待てッ!? 稲は俺を襲う為に……何この説明やだ!? 取り敢えずそいつにえっちの仕方を教えられたら俺が困るからッ!! ね!? 稲も少しは抵抗しろッ!!」
「し、嫉妬かっ? かわいい……楽ド」
現在進行形で襲われてるのに稲さんは嬉しそうな顔で言う。
「だッから違えっつってんだろ!? 俺は女の子が好きなのッ!!」
「稲、稲」
「お前は目を血走らせるな興奮するな迫るなッ!!」
相変わらず稲の唇に狙いを定めるオルトシア。本当にこいつは稲のことになると変態だな。
呆れてしまったその時だ、オルトシアの腕が動き、布団が盛り上がって。
「んっ……! ゃ、」
稲さんから聞いたこともない可愛らしい声が出る。男の癖に頬を赤くして涙目の稲さん、何て色っぽいんだ稲さん。やはり稲さんの美貌は性別の壁等一掃――じゃなくて。
「お前は一体今何処を触ってるんだ離せええええええッ!! 稲から離れろこの変態野郎おおおおおおおッ!!」
とたん、稲の表情がぱあっと明るくなる。
「ら、楽ド、やっぱり嫉妬――ひぁっ」
「してる! してるからお前は受け入れるなッ!!」
せっかく出来た友人が大人の友人に襲われかけているのをただじっと見ている訳にはいかない。
「で、でも、力が……はひら、あひぅっ、おる、おるとし、ま、て」
オルトシアの身体が、動こうとして、この後に布団の中で起こることを想像して発狂する。
「あああああああああ離れろオルトシアの阿呆おおおおおおッ!! おれ、おれの、俺の稲に触るなああああああああああああああああッ!!」
――そう叫んだとたん、オルトシアは下半身を露出させて空へ舞い上がった。
いつ脱いだんだ。
稲さんがいつの間にか傍まで来ていて、ハートを撒き散らしながら俺の両手を握り、頬を赤く染める。
「ら、楽ド、私も……好き」
「あ、うん。俺も好きだよ。俺の友達の稲が。友達超えたらお前なんか他人だ。分かったな?」
「と、ともだち……こえたらたにん」
何がっかりしてんだよ。絶対にその一線は超えさせねえからな。
彼のことは皆が信用していなかったが、彼の人当たりを少しは好意的に見てきていた。何日間か寂しい思いをすることとなる。
そんな沈んだ日々でもいつも通り狩りをする。狩りの途中、オルトシアと稲は二人きりになる場面があった。稲は先を行くオルトシアに尋ねる。
「私を愛しているか」
オルトシアは足を止め、振り返り、白い歯を見せてニカッと笑った。
「みんな愛しているとも」
狩りを終え、皆の元へ帰る。
「おかえり~!」
皆にそう言われ、稲は柔らかく微笑む。それを真正面から見た光陰は思わず顔を逸らす。
セイナがシチューを煮込み出したオルトシアを隣で眺めて言った。
「オルトシア。私の恋人になる気はないか」
「は……」
だから何であんたはそんなに男前なんだよ!
「返事はいらない。私は君を手に入れて見せるさ」
「うおおおおおっセイナアアアアアアアッ!!」
「どうした。腹でも痛めたか」
楽ドが頭を抱えて地面に正座する。
「悪いな。俺は稲しか好きになれない」
「悪いが私は楽ドしか好きになれない」
「悪いけど俺は女の子しか興味ない」
「何の儀式だよ……バカじゃねえのお前等」
ラ矢の千切った野菜を盛りつけた奏の用意した皿を運ぶ光陰が呆れたように言う。稲は楽ドに抱き着き、顔を上げ彼の目を見つめる。
「楽ド……愛してる」
「ちょ、ちょい待て待て待て待てッ!?」
だから何故ドキドキする俺!?
危険だ! この子は危険だ!
特に危険なのは、ご飯を食べて風呂に入り皆が寝静まったころ。
「何してるんですか……」
最近スキンシップがエスカレートしてきている気がする。
稲さんは全裸であった。
楽ドは彼の股間を見て、彼なのか彼女なのか分からなくなる。少なくとも子供は産める……。
「は、離れなさい!」
「楽ド……好き」
全裸の稲さんにキスされた後、稲さんはついに手をある場所へ伸ばす。
「い、いな――」
混乱して何をどうすればいいのか分からなくなり、稲さんの手が伸ばされる先を見てぎゅっと目を瞑る。
「……分からん」
「…………え?」
「この先が分からん」
「あ、そう……」
安心したって言ってもこいつには理解出来ないな。
稲は悩みに悩んだ後、あっさりと楽ドの上から退いた。稲の突拍子も無い行動は心臓に悪い。
稲は全裸の儘、ある男の前に立つ。そして、その男の上にまたがると、起きた彼に向かって。
「オルトシア。男同士のセックスの仕方を教えろ」
君に男同士とか関係なくない?
「――稲……嬉しいぞ!」
稲を抱き締めて首筋に齧り付き、彼を布団の中に引き摺り込むオルトシア。
「違う違う違う違うッ!?」
押し倒された稲さんはされるが儘だ。だからお前は何なんだ。受け入れるな。
直ちに飛び起きて、稲に口付けしようとするオルトシアを引き剥がそうとする。
「待て待て待て待て待てッ!? 稲は俺を襲う為に……何この説明やだ!? 取り敢えずそいつにえっちの仕方を教えられたら俺が困るからッ!! ね!? 稲も少しは抵抗しろッ!!」
「し、嫉妬かっ? かわいい……楽ド」
現在進行形で襲われてるのに稲さんは嬉しそうな顔で言う。
「だッから違えっつってんだろ!? 俺は女の子が好きなのッ!!」
「稲、稲」
「お前は目を血走らせるな興奮するな迫るなッ!!」
相変わらず稲の唇に狙いを定めるオルトシア。本当にこいつは稲のことになると変態だな。
呆れてしまったその時だ、オルトシアの腕が動き、布団が盛り上がって。
「んっ……! ゃ、」
稲さんから聞いたこともない可愛らしい声が出る。男の癖に頬を赤くして涙目の稲さん、何て色っぽいんだ稲さん。やはり稲さんの美貌は性別の壁等一掃――じゃなくて。
「お前は一体今何処を触ってるんだ離せええええええッ!! 稲から離れろこの変態野郎おおおおおおおッ!!」
とたん、稲の表情がぱあっと明るくなる。
「ら、楽ド、やっぱり嫉妬――ひぁっ」
「してる! してるからお前は受け入れるなッ!!」
せっかく出来た友人が大人の友人に襲われかけているのをただじっと見ている訳にはいかない。
「で、でも、力が……はひら、あひぅっ、おる、おるとし、ま、て」
オルトシアの身体が、動こうとして、この後に布団の中で起こることを想像して発狂する。
「あああああああああ離れろオルトシアの阿呆おおおおおおッ!! おれ、おれの、俺の稲に触るなああああああああああああああああッ!!」
――そう叫んだとたん、オルトシアは下半身を露出させて空へ舞い上がった。
いつ脱いだんだ。
稲さんがいつの間にか傍まで来ていて、ハートを撒き散らしながら俺の両手を握り、頬を赤く染める。
「ら、楽ド、私も……好き」
「あ、うん。俺も好きだよ。俺の友達の稲が。友達超えたらお前なんか他人だ。分かったな?」
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