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③天の唄声♪クラシックプリンス 設定②

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ヴィオラの取り巻き。
【ドルチェ・ペザンテ】 土魔法
ピアノ奏者。緑がかった黒の髪を持った少女。
 一年生。
 ヴィオラの味方で、トゥルカの婚約者。しかし慕っているのはコーダ。
 ヴィオラと仲良くなり、コーダとの仲を応援して貰うことによりトゥルカとの婚約を取り下げて貰おうとしていた。更に、ヴィオラの力で自分も奏者としての将来を確定させようとしていたが、主人公が現れ、主人公の才能に嫉妬する。
 ヴィオラ自身さえも流石にやり過ぎかもと考えた時に、更に酷い仕打ちをするよう彼女を惑わせ、更に自ら勝手にヴィオラを名乗りイジメをするなど、悪魔のような女性。
 コーダを選択した時のハッピーエンドではヴィオラと共に国外追放。バッドエンドではドルチェが主人公を殺害する。

学園長の娘
【アリア・アラベスク】 火魔法
チェロ奏者。真っ赤な髪を持つ少女。
 一年生。
 裏で情報を操ることが出来、更に主人公を退学させると脅して色々やらせるなど、権力を使って好き勝手する。また、学園長の前では立派な令嬢で、主人公や他の令嬢相手の前でも建前を持つが、裏で交錯している。
 しかし、くたばらない主人公に怒り、彼女に本性を晒して虐める。主人公を励ますなどしていた為、主人公が友達だと思っていたと涙を流した時は動揺する。
 セーザエンドではセーザの依存性のある音楽を聞きそうになった主人公を止めて庇い、自らが聞いて精神を崩壊させ、植物状態になる。
 ヴィルエンドではヴィオラが突き落とそうとした際に主人公を庇い、突き落とされて死亡。その後ヴィオラは国外追放となるなどの友情を見せるエンドもあり、憎めないキャラクター。

学園長
【カローレ・アラベスク】
クラリネット奏者。指揮者。ストレートの真っ赤な髪が美しい美人。
 クールな女性で、主人公を見込んで、彼女に試練を与える役。時に厳しく時に優しい。
 アリアには騙され続けていたが、彼女の本性を知った際に引きこもってしまう。主人公の天の唄声により励まされ、以前の学園長として、学園の誇りとしてアリアを退学させようとするが、学園長のために歌うように言ってきたのはアリアであると、主人公が止めたことにより、停学処分とした。

相談役1
【ラルゴ】
オーケストラの指揮者の息子。そばかすのある地味な印象の男の子。
 いい耳を持っていて、主人公の味方。彼女の指導係で相談役。主人公と攻略キャラをくっ付ける役。

相談役2
【ヘテロフォニー】
学園の楽器店の店員。妖精さんみたいな見た目をしている。
 主人公の味方で、相談役。彼女を通して攻略キャラのスケジュールや高感度など、ステータスを見ることが出来る。情報屋みたいなもの。

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 以上が悪魔から貰った情報と、前世の記憶での自分の見解だ。
 そして今目の前で寝ている少年はセーザ。子爵の息子か。
「なるほどおっさんが毒殺される訳か」
「はえッ!?」
「シルちゃん!? 突然何を!?」
 飛び跳ねたモーツァルトのかつらがズレた。太陽の輝きを持つ美しい髪だ。セーザとよく似ている。
「刺客が送り込まれると言う事ですかな?」
 セバスチャンが動揺した様子で尋ねてくる。
「おっと。暗殺には気を付けろと言う話だ。俺も今月12回は毒を食した」
 ふむ。まだ起きていないし起きてしまっては困る出来事であったな。
 悪魔に阻止を頼んでもいいが、奴の場合俺にしか興味がないし、何より代償が付いてくる。これは俺がどうにかするしかないだろう。――そう、悪役令嬢の魂を持つこの俺が! 悪役令嬢の身体で助けたかったが致し方ない……。
 しかし、どうしたものか、と考えていれば、父上がガクガクの顎を近付けて俺の肩をグウラングラン揺すってくる。
「ええええええッ!? シ、シルちゃん、どう言う事だい!? 12回も毒を盛られたのかい!? 誰に!? 無事なのかい!?」
 父上の腕から退散して、セーザの寝ているベッドの上によじ登る。
「無事も何も、生きているではないか。父上は無能だな」
「そんな酷い! シルちゃん!」
 眉間に指を付いて溜息を吐く。
「ああ、折角暗殺者が送り込まれるようになったと言うのに、悪魔が退治するわ。仕方なしに自ら毒花を集めて食い漁り、猛毒を持つ蛇にも噛まれてやったと言うのに。何の影響もない。奴の仕業だろう、許せぬ」
「ちょッ!? シルちゃん!? 自らってどう言う事かな!? どこに隠し持っているのかな!?」
「庭に育てている」
「いつの間に!? シルちゃんどう言う事かな!?」
「お花を植えたいとあの悪魔におねだりしたら、用意してくれた。フフフ前世で有名な毒花だとも知らずに。ククク。蛇ももちろん取り寄せて貰った。他にも良薬だと刷り込み猛毒を用意させることが出来たのだ」
「しかしあの子には読心術が――」
 本当は神の力だが、魔法により読心術を可能にしていると言う設定である。
「読心術なら『お兄ちゃん大好き♡』とずっと唱えていれば、奴はその単語しか耳に入るまい。奴が阻止すると言うのなら、奴すらも利用して転生してくれる!」
「シルちゃんを甘やかし過ぎだキリバイエ!」
「上目遣いすればチョロイのだ奴は」
 そう言えば、父上が両手をぎゅっと握ってくる。
「お父さんにもしてくれていいんだよ」
「急に真顔で迫るな父上」
 うぬぅ。18歳の記憶がある故、両親に甘えて来なかったツケが回ったか。悪魔も悪魔で両親の前では大人びているからな。俺のいない時だけ。
「もうちょっと甘えてくれたって」
 うう、とすすり泣き出した父上の背中をさすってやるセバスチャン。アンタが甘やかされてどうする父上。
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