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第四章
25 二人の小さな令嬢のお茶会
しおりを挟む今日は金の日、朝にレイジェス様をお見送りした後、シエラ様から通信連絡があった。お茶会を本日の午後にしたいけれど、いかがですか? と言った内容だったので、私は行きますとお返事をした。
実は昨日、父神様とまた神通信をして、その時に【イズモ会議】に私も出席して欲しいと言われた。他の神々も来るのだけれど、大体の惑星の神々は主席神と次席神と二人地位の高い者が行くしきたりになっていると父神様が言っていた。私が生まれるまでは父神様の惑星からは父神様ともう一人の神、ネルガル様と行っていたそうだ。父神様が初めて生んだ神様で太陽の神と聞いた。でも、ネルガル様は父神様が単身で生んだので私の次の位に当たるらしい。要するに、今ではこの惑星で父神様の次に高位な神は私なのだそうだ。だからイズモ会議に出席しろと言われた。
レイジェス様に言うとあんまり良い顔をしなかった。多分、前に私が天界に帰っていた時に父神様に結婚を申し込まれたと言ってしまったからだと思う。
父神様は確かに私に魅了されていたけど、本気で私の事が好きとか愛してるとかっていうのとは違うと思う。単にからかって遊んで私の反応を見て楽しんでいるという、私からすると、ちょっと趣味の悪い遊び方をする人くらいな印象だ。
でも、天界を蝕むウィルスの事やワイアットで見た夢の事が気になって、私はレイジェス様を説得して、来週の月の日から天界に行ける事になった。
なので今日、シエラ様から連絡が来て丁度良かったと思っていた。
お迎えの馬車が昼の1の刻に来るからそれまでに用意しなくてはならない。一応護衛の二人も連れて行くけど、セバスが珍しく私に付いて来たいと言った。先日、国立劇場で襲われた事件があったから心配みたい。
私はお話する時は皆ちょっと離れてねと言った。そうしたら、セバスが防音の魔法を掛けてくれると言ったので、お願いしようと思った。
私はまだ防音の魔法は使えないからなぁ……。レベル上げしたいよ~!
もっと色々魔法が使える様になりたい! そしたら便利なのに。
お昼をスープだけで軽く済ませるとエルサレム侯爵家からのお迎えの馬車が来た。
行くのは私と、セバス、アーリン、セドリック、皆で馬車に乗り込んだ。私は一人で乗れなくて、セバスに抱き上げて乗せてもらった。いつもの事だけど。
「コモン様の新しいお屋敷って、ユリウス様が前に住んでいたお屋敷の近くなんですってね?」
「ええ、ヘンドリックス公園の近くで、ゼフィエルが殺された事件で近辺を調査した時に、ユリウス様とコモン様のお屋敷登録があって変だなと思ったんですよね」
「え? どうして?」
私がセバスに疑問をぶつけるとセバスは説明し出した。
「エルサレム伯爵家はこちらの方には無いですから、反対方向なんですよ。けど、城に近いこちらにエルサレム伯爵家で買い上げてあるわけですからね? 旦那様がコモン様が結婚を考えて新居として買ったんじゃないかと笑って言っていたんですが、どうやらその様な物ですね。ここら近辺は土地がお高いでしょうに……」
「コモン様って魔石灯の特許を持っているんでしょう? すごくお金持ちですよ。それに、今、新しい通信機器を発明してるっぽいですしね~、いいなぁお金持ちで……あっ、そういえばわたくしの国立劇場のギャランティっていくらだったんでしょう? もう貰えたのかしら?」
セバスが薄い目をしてわたくしを見ました。
「姫様は少し守銭奴の気がありますね? 貧乏性というか……」
まぁ、転生前は生活が厳しかったからなぁ。
「公爵夫人らしからぬ! って言いたいのでしょ? はいはい」
「おや、御自分で分かってらっしゃったんですね?」
セバスと話をしていると馬車がお屋敷の鉄柱の門を通った。馬車の窓からは庭師が庭の花の手入れをしているのが見えた。薔薇が沢山咲いている。
玄関前で馬車は停まり、降りるとシエラ様、執事のメルヴィン、今は侍従長のベティと新人さんかな? 明るい茶髪でおかっぱ頭の女の子が並んでいた。
「ようこそいらっしゃいました、アリア様!」
「ごきげんよう、シエラ様! とてもお庭の素敵なお屋敷ですね! お花が綺麗ですわ!」
「今日は天気も良いですし、外でお茶会をしようと思ってますの、良いですか?」
「ええ、楽しみです」
私はにっこりした。
セバスはメルヴィンと何やら話をしていて、アーリンはベティと話をしていた。セドリックはぬぼ~っと大きな体で立っていて、茶髪のおかっぱ頭の女の子がその大きさに驚いていた。
「では、こちらにどうぞ」
シエラ様の執事のメルヴィンの案内で、私達は横庭の屋根まで真っ白い大きな八角形のガゼボに案内された。
ガゼボの中には小さなテーブルと椅子が用意してあり、椅子には背にクッションが置いてある。
「アリア様、どうぞお座りになって」
私は言われた通り手を出された方の椅子に腰掛けた。
メルヴィンが早速お茶の用意を始める。護衛の二人はガゼボの外で待って貰う事にした。セバスが私に声を掛ける。
「姫様、ガゼボ全体に防音魔法を掛けますよ?」
「ええ、お願い」
ガゼボの中が狭いせいもあるのか、セバスは中に入って来ず、外でベティと話をしていた。トウミ紅茶が出来上がり、シエラ様と私に差し出された。クッキーも用意していた物を出されてメルヴィンが挨拶をして下がった。
「それでは、お嬢様方、ごゆっくりご歓談をどうぞ。御用が有ればすぐ及びください、ガゼボ外にて待機しております」
シエラ様がメルヴィンが下がったのを確認してお茶を一口飲んだ。
私も緊張してきてお茶を一口飲んだ。
シエラ様はいつも突飛な事を言って私を驚かせるので、少し緊張している。今日は何を話すんだろう~って。まぁ、だから面白いな~って思う事も多いんですけど、ホントたまに心臓に悪い事を言ってくれる。
「で、今日は何を話しましょうか?」
私が軽くジャブを放つとシエラ様が聞いてきた。
「アリア様って、誘拐されたのでしょう? ……聞きにくいのですが、蜜花は無事だったのですか?」
うぉ、ジャブを返される所か、いきなりパンチ来た。
「わたくしは性別を変える事が出来るのですけど、丁度攫われた時が男の子だったので、ユリウス様は女の子しかダメな方ですから、ぎりぎり助かった感じでしょうか?」
「ぎりぎり助かった? どういう意味です?」
「橘はぱくってされちゃったけど、菊は無事だったって事です、はい」
シエラ様は両手で顔を押さえて恥ずかしがっっていた。
「ご、ごめんなさい! わたくし空気が読めてませんでしたわ!」
大丈夫です、今に始まった事じゃないですから~。
「いえいえ」
「アリア様って男の子になれるんですか? 初耳です」
「一応なれますけど、あんまりなりませんね。商会に行く時は女の子に手の早い方がいるので、レイジェス様と男の子になって商会に行くって約束しているのです。だから、誘拐された時は商会の帰りで、たまたま男の子のままだったんですよね」
「でも……今だにユリウス様と付き合いがお有りになるようですけど、大丈夫なの? 心配だわ?」
シエラ様が本当に心配そうに私を見ていて、だから私も本心で答えた。
「あんなに激しく気持ちをぶつけられて、かなり戸惑いました。でも、やり方は悪かったんだけど、気持ちは分かっちゃって、痛かった。ユリウス様はわたくしの庇護者候補だったんです。だからわたくしの事は傷つける事は出来ないと思います。もう攫わないって言ってるし、その言葉を信じたいかな? 凄く、歪んでるけど……悪い人じゃないんですよね……」
「アリア様の場合、お婿さんは何人も持てるでしょ? ユリウス様と結婚はしないの?」
「ないです、ないです! わたくしは唯一人の人をずっと愛する事しか出来ません、そんなに何人も愛せませんから」
「……そう」
シエラ様が何故か一瞬暗い顔をした。
「……わたくしね、メルヴィンを愛人にしたの」
「……はっ!?」
私は暫し固まった。頭の中の処理が追いつかない。
「グレーロック城にいた時から、始めてしまったの……三人で」
「? 何をです?」
「閨事……」
三人でやったって……もしかして三人プレイの事ですか? シエラ様まだ8歳ですよね?
ぇえええええっ!? ……落ち着け私! ……動揺しちゃだめぇっ!
……一旦深呼吸してから聞いてみた。
「……8歳でも愛人て持てるんですか? プリストン王国って未成年の淫行には厳しいじゃないですか、大丈夫なの?」
「主が未成年の者を愛人にするのは、もちろん法律でダメってなってるわ。でも、主が未成年の場合は法律の本には何も書かれて無いの。だから契約書を整えてお城に届出をしたけど受理されたわ」
「じゃあ、メルヴィンさんはもう、ちゃんとした愛人さんなんですね~」
「……アリア様に軽蔑されるかと思ったら、意外と平気そうね?」
「最初はびっくりしましたけど、色々な人がいますから。一概にそれは変とは決め付けられないですよ。それにシエラ様は遊びじゃなくて、二人共好きなんでしょ?」
「ええ、大好き」
「だったら良いと思う。周りに迷惑掛けなければ」
私は少し動揺したけどお茶を飲んで心を落ち着けた。そして、グレーロック城でお風呂ですれ違った時にメルヴィンの髪が濡れていたのを思い出した。
なるほど、あの時って三人でお風呂に入ってたんだ……。
「もうひとつ、アリア様にお聞きしたい事がございますの」
「え? なぁに?」
私が首を傾げて聞くと、シエラ様は言いにくそうに複雑な顔をしてもじもじしだした。
「ん? どうしたんです? シエラ様」
「ええと……、恥ずかしいですけど、聞きますわね? 絶対内緒ですわよ?」
「ええ?」
「菊を使うって痛いのですか? 気持ち良いのです?」
私はまた固まった。でも、シエラ様に鍛えられたせいか、すぐ元に戻った。
「えっと……ゆっくり拡張すれば痛くないけど、わたくしは無理しちゃったので少し痛かったですね。でも、ヒール掛けちゃえば傷は癒えるんで、そんなに酷く痛むって事は無かったです。気持ちは……う~ん……わたくしの場合は気持ち良かったです。女の子は前立腺とか無いから、腸壁を通して子宮を刺激される位の快感しか無いんですけど、その当たって刺激される時が気持ち良いですね。ただ子宮に当たっても感じない人もいるらしくって、気持ち良さはやってみないと分からないって感じでしょうか」
「く、詳しいですわね」
「そりゃ~、レイジェス様とひとつになりたくて色々お勉強しましたから……」
「わたくしもひとつになりたいわ……」
「そう思いますよね……わたくしもそうでしたからわかります。あ、もしそれをするにしても、衛生面は気をつけた方が良いですよ。薔薇の木を伐採する所ですから、ばい菌が一杯いて、そのまま致すのは病気になりかねないそうなのです。特に殿方が」
「アリア様はどうしているの?」
「わたくしの場合はレイジェス様がそのまましたがるので……そのままなのですが、彼の場合は個人スキルで消毒魔法ってのがありまして、それを使ってます。えと、……入れる前とか最中とか後とかで……」
「変わった個人スキルをお持ちですのね……」
「普通の人の場合はサイラスの帽子を使うかと……」
「サイラスの帽子?」
「橘に被せる帽子です」
「なるほど……、やっぱりアリア様にご相談して正解でしたわ! 詳しく色々聞けましたもの」
「えっと、菊はちょっと特殊なので中には嫌がる方もいますから、三人で話し合ってからの方が良いと思います」
「ええ、そうする事にするわ、アドバイスありがとう」
シエラ様はにっこり笑ってお茶を飲んだ。
「あら、お茶がもう無いわ。ちょっと席を外しますね」
シエラ様はそう言ってガゼボの外にいるメルヴィンに声を掛けに行った。ここは防音されているから、今、ここから呼んでも聞こえない。
ちょっとして、シエラ様と執事のメルヴィンが戻って来た。メルヴィンは新しいポットを持って来て、そこにお茶を作り直して私達に差し出した。そしてもうお茶の入ってないポットを回収して行ってしまった。
メルヴィンは青い髪に青い瞳、比較的色が白く青い髪が映えて見える。身長も高いしコモン様より少し筋肉質な感じではあるが、顔で執事として選んだのか? という位のイケメンだ。あんな一見普通の大人がシエラ様と……。
でも執事って、私からすると身内みたいな感じで、家族みたいな感じ。
私がセバスとゴニョゴニョするみたいな物で……。ぎゃっ! 何考えてるの!
私ってば……。
「あ、そう言えば、お茶会を突然今日にして申し訳ありませんでした」
シエラ様が思い出した様に言った。
「いいえ、わたくしも丁度良かったのです、月の日から天界に行く予定でしたので」
「あら? 何かあったのですか?」
「……ええ、ちょっとね。大した事では無いんです、父神様がちょっと恋しくなっちゃって、えへへ」
本当の事は言わない方がいいかなと思って、誤魔化してしまった。
「あら、アリア様って大人っぽいかと思うと子供っぽかったり、ほんと不思議な方ね? ふふっ」
シエラ様は納得した様だった。
「どれぐらいあちらにいらっしゃるの?」
「一週間位の予定のつもりです」
「アルフォード公爵様が寂しがりますね」
そうなんですよ、天界にちょっと行くって言っただけで瞳がうるうるしてました。
な~んてシエラ様に言える訳も無くて、微笑んで済ませた。
私達はそのあとマナー教養のハンナ先生の事や、レベル上げ、魔法の話し等で盛り上がった。シエラ様も色々魔法を覚えたいらしくて、レベルを上げたいと言っていた。今度一緒にパーティ狩りをしましょう? って約束をして、私達のお茶会は終わった。
そろそろ帰ろうとして、思い浮かんでしまった事を一つ聞いた。
「最近、エリザベス様とお会いしました?」
「今月の初めの頃に、お父様の晩餐会に行った時にお会いしました。何だか元気が無かった気がしたんですけど……何かあったんですの? アリア様」
「あ、いいえ、特に何か有ったと言う訳じゃ無いんです。暫くお会いしてないから、元気かな? と思って、今ふいに思い出したものですから……」
「……そう」
シエラ様は私にそれ以上聞かなかった。シエラ様もエリザベス様に何らかの不安みたいな物を感じたのかも知れない。私やシエラ様の分からない所でエリザベス様に何かが起きているのかも知れない……でも、そんなの私の勘違いかも知れないし、何とも言えない……あっ、アランかルイスに調べて貰うのも良いかも知れない。
私はガゼボを出てシエラ様に別れの挨拶をした。シエラ様は玄関まで見送りをしてくれて、馬車に乗った私はシエラ様に手を振った。
「ふぅ……」
私は背もたれに寄り掛かかった。
「どうしました?」
「紅茶が美味しくて、つい飲みすぎました。クッキーも美味しくて、食べ過ぎちゃった。お腹がパンパンです。……だからか眠くて……」
セバスがくすっと笑った。
「私に寄り掛かって寝ても良いですよ」
「ん、……」
「はやっ」
セドリックが私の眠りの早さに呆れていた。
「まぁ、姫様はお子様ですから。しかし、寝顔が可愛らしくて舐め回したくなりますね」
「アーリン……君は何て事を」
「あっ、す、すいません、思ってもやってないですよ? 妄想だけで済ましてますから!」
セバスがアーリンを薄い目で見た。
暫くすると馬車はお屋敷に着いて、寝たままの私をセバスが抱き上げて運んでくれた。階段を登る振動で微妙に目覚めた。セバスに抱っこされてる事に気付いて、顔を見る。セバスの白っぽい銀髪と同じ色の睫が私の頬に当たった。
「んっ、セバス……?」
「起こしてしまいましたか?」
「……まだ……眠いの」
私はセバスの首にぎゅっとしがみ付いた。私の左の頬に、セバスの左耳たぶが当たった。凄く小さな金色のピアスが嵌っている。
「あれ? ……セバス、ピアスの穴……開いてましたっけ?」
私は眠くて、ふわふわ夢の中にいるみたいな感覚だった。
「姫様にダイヤを頂きましたので、ピアスにしようかと加工をお願いしています。なので最近穴を開けました」
「そう……」
「眠いのでしょう? お休み下さい」
私はセバスの手のひらで目を閉じられた。沈んで行く意識。
私を部屋の奥の寝室に連れて行き、寝台に乗せて横たえると、セバスは私の唇にキスをして「おやすみなさい」と言って出て行った。
そう、私の唇にキスをして……。
唇に……、ん? ……唇!?
私は飛び起きた!
「え? え? え?」
ま、前にも似たような事があった。あの時はおでこだった。
でも、今回は……唇だよ?
私は暫く考えた。前回おでこにされて色々考えちゃって、セバスの行動が普通で拍子抜けして、あ、これ自意識過剰じゃない? 私! って思って、忘れたんだった。
さすがに、唇は……、ん? でも待てよ? ここって皆顔が外国人ぽいじゃない?
もしかして、唇にキスは挨拶的な感じかも知れないよね?
って暫く考えて、そんな挨拶してる人今まで見た事ないよーーーーー!
と自分でツッコミをした。
そう、この世界ではマウストゥマウスの挨拶は無いのだ。(私が知ってるプリストン王国ではね)諸外国は分かりません。ワイアットも鳥籠から出れなかったし。
私はばたっと寝台に倒れ込んだ。
……寝よう。今日はただでさえ色々考えちゃって頭が疲れた。
考えが纏まらない、目が覚めたら色々考えよう。
そう決めるとまた眠気が襲ってきて、私は深い眠りについた。
「リア?」
ほっぺたをぺちぺちされて目が覚めた。
「レイジェス様……おかえりなさいませ……もにょもにょ」
「まだ寝てるのか、こいつめっ」
レイジェス様は私の脇をくすぐった。
「なっ、きゃ、ぐっ、きゃははははは、やめ、きゃははは、やめて~!」
「目覚めたか」
「酷い目覚めです……」
私の頭はぐしゃぐしゃになっていた。
「夕食は入りそうか?」
「まだお腹が一杯です」
「セバスに聞いたぞ? シエラ様の所で食い過ぎたと。君は美味いからと言って食い意地を張りすぎだ。腹八分という言葉知らないのか?」
それくらい知ってます、と思ってレイジェス様を睨んでいると私に近寄って頬にキスをした。
「ふてくされて私を睨む顔も、可愛らしいから最悪だ」
レイジェス様は私に悪態をつきながら頭を撫でた。
なので私もぎゅううううっと抱きしめた。
「ん?」
「月の日から暫くわたくしはいませんからね。ぎゅっとしたくなったのです」
「そう言えば……土の日と日の日は、私と閨事をして過ごしてくれると言っただろう? 楽しみにしている」
そう、天界に行くのにレイジェス様を説得する為の条件の一つがそれだった。
二日も閨事して過ごす……なんて、爛れた生活だなぁとか思うけど、レイジェス様と抱き合って、くっついてるのは好きだし……問題無いや。あと、毎日礼拝室に連絡寄越せって、それは父神様にやり方を教えてもらわないと出来ないけどね。
「ねぇ、レイジェス様、今夜からでも良いですよ? 致しましょう?」
私はレイジェス様ににっこり笑った。
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