貞操逆転世界の温泉で、三助やることに成りました

峯松めだか(旧かぐつち)

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第105話 夜のお風呂にて、今更な解説と、言質

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「しかし、他の男がゴミ屑以下だとしても、話が早すぎません?」

 思わず遠い目でぼやいた、現在は夜、相変わらずな露天風呂で、ヤタちゃんが全裸の足湯状態で縁の石に腰かけている。 こっちは人が少ないから狙い目といわれて案内されたのが、宿の外、はずれの方にある岩風呂な露天風呂だった。

 夜で、雰囲気を大事にする方向なのか、照明は薄暗い、おかげで月明りで、それぞれの裸体が暗闇で白く光って居る。

 空を見上げると明るい月と、瞬く星空が見える。

 ハチクマさんは過保護モードで後ろから緩く抱き着いている。背中と言わず、首の後ろ辺りに当たる柔らかい感触が心地よい。

 入り口は巨大な岩が立ち並び、横からは中が見えないが、上方向がぽっかり空いた崩落した洞窟風呂状態になっている。 因みに、効能的には子宝らしい、38℃のぬるめのお湯にゆっくり浸かると自律神経とか内分泌系が整って、子供が作りやすくなるとか何とか。

 男側に効くかはアレだが、一番人が多い美人の湯ちょっと熱いので、疲れている時にはお勧めしないと言う事らしい。

「深刻なゴミしかおらんから、しゃあないわい」

「ゴミしかいないのなら、 もっと慎重になるべきでは?」

 怪我とかした日には大変だと思うのだ。自分自身ごみ出ない保証は無いのだから。

「ゴミでも需要が有るから、ほんの少し悩んだりした時点で横からかっさらわれるわい、曲がりなりにもチャンスが有った時点で、前髪を引きちぎるつもりで掴まんと、次は無いしな?」

「重婚可なんだから、多少はアレなのでは?」

「基本的に女共も慣れとらんから、ギスギスするからな? 回数的にも器的にも上手く行かんのが多いし、100:1で実際に100人娶れる男は余り居らん」

「そこまでひっ迫してるんですか?」

「お主の様なのは100年に一人程度じゃ、見る目が有ったら逃がさんわい」

 そんなに価値高いのだろうか?

 向こうではイケメソ等褒められた事なんざありゃしない、寧ろチビなんか要らないし、最初からモテて無いのは人権なんざ無いと言葉のナイフでフルボッコにゴミ扱いされた記憶しかない。

 良い人イコールどうでも良い人と言う奴だ、善人アピールではモテ無いのだ。

 そんな訳で、こちらに来て何か延々と求婚されて居る気がするが、やることやっておいて、いまだに半信半疑である。

「更に言うと、お主を逃すと、政府の方針から、少子化防止の為に医療機関で精液入りのスポイト渡されて、自分で妊娠しろという事に成るからな? 雰囲気も何もありゃせんじゃろう?」

「確かに、ソレよりは直の方がマシですよねえ……」

 現地民の余りにもあんまりな前提を出されて、思わず溜め息交じりに返す。

 雰囲気と言うか、尊厳とか、そっちLVの問題だと思う。

「出来る限りは、直接相手してやりたくなるじゃろう?」

「確かにそうなりますわな……」

 肯定しつつため息をつく、心の底から求められたいなんて贅沢は言わないが、確かにソレよりは自分の方が遥かにマシだと思いたい。

「で、なんでスズメさんはココでプルプルしてるんです?」

 今自分の腕の中では、不本意そうな表情で小さく震えているスズメさんが居た、このメンバーでは中々珍しいと言うか、スズメさんからはアプローチされて居ないので、不思議な感じがする。

 因みに、着やせする性質らしく、身長的には小さいのに、胸部は何気に大きかった、優しく回した腕の上に、柔らかくふわふわした感触がのっかって居る。

 揉んで良い、むしろ揉めアピールは無いので下からやさしく支える感じだが、既にその感触は十分幸せであった。

「私達の次は順番的にスズメ姉なんで、今の内に慣れてもらおうかと」

 ミサゴが何故か後方彼氏面で全裸の腕組スタイルでやたらと得意げな笑顔を浮かべていた。

 その横で、何だかしみじみと慈愛に満ちた笑みを浮かべているツグミさんとかも居たりする、ミサゴの母親と言うには、見た目年齢が大分若かった。

「私の事は置いておいて、ミサゴとハチクマ姉が先ずは3日堪能してください」

 上ずった声で不機嫌そうに返事するスズメさん、未だ気が進まないらしい。

 思わずホッとする。

 実際ミサゴとハチクマさんに3日注ぐのには問題無いのだ、何だか欲しそうにしているお客様達が物凄く気になるけど、きよらさんとか何だか目つきが切羽詰まってるし。

「で、どうせだから、そこらの希望者は全員嫁に貰ってしまえという事で、特に異論はないじゃろ?」

 その辺の思考は分かって居ると、ヤタちゃんに先回りされる。

「何でそんなに飛んで行くんです?」

「考えとったじゃろ?」

「否定はしませんが」

 話題が飛んで行ったことに思わずツッコミを入れるが、否定はできない。

 出来るだけ沢山の女の子に種付けしたいのは、男の子の本能であるのだから。

「こっちに来て結構な日数も経ったんじゃから、こっちの雰囲気は掴んだじゃろ?」

「ソレは確かに」

「で、今日のお客様達もぶっちゃけ結婚希望が大多数じゃ、儂らの所の従業員共も含めて、お主にぞっこんじゃから、申し出あったら全員娶ってやれ」

「わかりました、お受けします」

 ぞっこんは旧いなあと思いつつ、毒を食らわば皿までと、観念して頷いた。



『わぁ!』

 何と言うか、最初に認識して居た人数よりも、ちょっと多めの歓声が上がった。


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