貞操逆転世界の温泉で、三助やることに成りました

峯松めだか(旧かぐつち)

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第134話 寝起きに搾り取られる話と、日常

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 ちゅん、ちゅん……

 ちゅぽちゅぽ
 朝の鳥の声と、湿った水音に目が覚めると、股間の辺りが温かかった。
「……漏らした?」
 寝起きのぼんやりする頭で呟く、いい歳したおっさんが何やってんだ? と。
 そんな訳で、恐る恐る布団をめくる。
 ちゅるちゅる
 ニヤリ
 布団の中に小さいのが居た、目が合って、目だけでニヤリと笑われる。
 言うまでも無く、昨日散々やって一緒に寝ていたヤタちゃんだった。
「朝から何やってんですか?」
「起きたら、元気が良かったから、お世話しようかと」
 ちゅぽんと水音を響かせながら棒を吐き出し、悪びれもせず得意気に言うヤタちゃん、サキュバスか何かか。
 因みに、こっちの本体棒は既にガッツリフル起動状態だった。
「さいですか」
 もはやツッコミの言葉も出て来ない。
「一先ず、一本抜いとくぞ?」
 そんな訳で、朝からガッツリ搾り取られた。
 朝の搾りたて白濁液は、やたらと美味しそうに呑み込まれた。

「しっかし、自堕落ですなあ」
 朝から結構な勢いで絞られたので、虚脱感が凄い。
 主導権を一方的に握られると、攻め手を考える必要が無くて楽なのだが、キャパオーバー気味に絞られるので、ソレはそれで結構大変だ。
 贅沢な悩み過ぎて、少し前の自分辺りに殴り殺されそうだが。
 仕事も何もないので、暇なのは確かだ。
「予防接種第二弾も終えた後じゃから、まだまだ体調管理期間じゃし、のんびりするのが仕事じゃぞ?」
「ソレはそうですけどね?」
 二セット目は第一弾より若干少ないので、副反応も控えめで、体調不良と言うにも微妙なラインである。
 現在地は旅館のロビーで、朝食を終え、何時もの様にお茶とか飲みつつ、雑誌とか新聞とか読んで時間をつぶしている。
 ヤタちゃんはここが定位置と膝の上に膝枕と言うか、そのまま胴体ごと膝の上に寝転がっている。
 初夜と言わず、相変わらず距離感がバグり気味に一番近い、ここ数日で、この熱めの体温が無いと寂しいほどだ。
 ちょっと離れた所でハチクマさんがこちらの様子を見守っている。
 琴理さんはときよらさんは何だか書類仕事が有るらしく、連日PCに向かって居たりする。
 護衛も兼任という事で、一定距離以上は離れないが、中々忙しそうだった。
「男の仕事は基本的にコレとかアレと同じじゃからな?」
 ヤタちゃんの指さす先には、それこそやる気無さ気に欠伸をする猫が居た、基本的に暇そうなのはチンピラさん、向こうで揉みくちゃにされているのは部長さんだったかな。
「あれと同じ枠かあ」
 そう言うこっちは、何だかお客さん達からじりじりと一定距離を開けて遠巻きに観察されている、隙が有ったら前回みたいなフリーハグ宣言待ちかな?
「嫁とその他の女共を孕ませれば、男としての社会的な地位とかは保証されるし、そもそも儂ら嫁がお主の生活の保障をするし、そっちの嫁兼護衛も居るからな、専業主夫、嫁の労いと孕ませ担当と見とけば十分じゃ」
「そんなもんで良いんですね……」
 向こうの世界で、馬車馬のごとく働く事のみが男の証明みたいな扱いだった社畜なので、中々のギャップである。
「後は、そっちのお客様達に程々にサービスしておけば文句無しじゃ」
「ま、一先ずと言うか、後でスケッチブックと立てかけ用のスタンドでもつけて、フリーハグ宣言でもしときましょうか?」
 少し大きめに言ったその言葉に、周囲がざわっと湧いた。
「ま、順番にどうぞ」
 立ち上がって、お客さん達に笑みを浮かべて、手を広げる。

 あっと言う間に長蛇の列が形成された。
 需要は間違えていないらしい。
 疲れないかって?
 こっちだと合法的に女体に触れられるのだ、しかも宿泊客なら着衣は浴衣と下着位、ぶっちゃけ裸とあんまり変わらないと思うのだ。
 という事で、健全な男の子としては、性欲に従う限りにっこにこであるのだ。

「コレでチェックアウトなんです」
 お客さんの一人に、世界の終わりみたいな表情で言われた。
「何時でもココに居ますから、良かったらまた来てくださいね?」
 もう一度ハグして背中や頭をポンポンする。
「ひゃい! 絶対また来ます!」
 思いっきり裏返った声で言われた。
「魔性じゃなあ……」
 小さい声でぼそっと言われたのが聞こえた、そんなにだろうか?

 追申
 基本的に翡翠の出現位置は大浴場だったりロビーだったり、お客とか希望者居たらハグとかでサービスする感じ。
 最初に来た組がアクティブ過ぎるだけで、一般客は未だ様子見段階です。
 前回のラスト、説明不足だったっぽいので、ちょっと加筆してます、良かったら見ておいてください。
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