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第11話 その後の話(最終回)それでも私は生き足掻く
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「やだ、やめ、やめてくれぇ・・・」
私は冷ややかに、その最後の断末魔を見守った、横に居るアインが何とも言えない顔で同じ様に見守っていた。
さて、私のこの行動、横に居たアインは兎も角、関係の無い部外者から見たら私は死体を操るネクロマンサーだ、下手すれば討伐隊が師団単位で飛んで来る。
私の能力は条件が厳しすぎるので、よっぽどでなければ撃退は無理だ、即ち逃げるのが最上、序に、私も血を流し過ぎたので魔力は地脈で誤魔化せるにしても、これ以上は無理だ。
「お疲れ様、力を貸してくれてありがとう」
今回力を貸してくれた死体達に礼を言う、気が済んだのか、魂を抜かれたように倒れて行く、カタカタを何か言うように口を動かして居た者も居るが、何と言って居たのやら・・・
力の流れを止めると、残って居た死体も倒れ、残って居たのは私とアインだけになった。
一先ず自分の傷に、改めて布を巻いて応急手当てをする。
「俺も、之で終わりか?」
アインが諦めた様な、妙に達観した様子で呟いた。多分、自分も操られて居る死体の内の一人だと勘違いして居るらしい。
「言っておくけど、貴方は私が死ぬ迄は先ず死ねないから、これからもよろしくね?」
其方の勘違いは正して置く。極論、魔女が使うと言われて居る使い魔に近い関係だが、別にこき使うつもりは無い。
「へ?」
てっきり自分がもう死んだもので、もうお別れなのだと覚悟して居たらしいが、そうは問屋が卸さない、アレだけ力強く魔女である私に騎士の誓いを決めてくれたのだ、そもそも私のこの命を分ける力は一生で一人一回限定だ、逃げられても困る。
「何そんな湿気た顔してるの? 私の騎士なんでしょう? 死ぬまで付き合いなさいよ?」
笑顔を浮かべてそんな事を言って見る。
「これから・・・どうする・・・?」
アインが今更青い顔をして呟いた、行く先を見失った子犬のような眼だ。
今更そんな顔をされても困る。
「そうね、先ずは・・・」
遠くで人の声が聞こえた気がした。
「一先ず、街を抜ける迄、私を抱えて逃げて」
アインに刺さって居た矢を雑に引き抜いて行く、傷の治療は地脈の魔力を生命力に変換して私経由で流し込む、見る見るうちに傷が塞がって行く、自分の傷はそんなに治らないのに、何でこんなに違うのやら・・・・
そんな事をして一段落と思ったら、私の方がいよいよ力尽きたらしく、ふらりと倒れそうになった。
倒れる直前、ふわりと抱きかかえられる。
「了解しました、我が主」
アインは色々疑問を置いて置く事にしたらしく苦笑を浮かべ、力強く私を抱え上げ、走り出した。
丁度日が登り始めて、私達を照らす、私達の行く先に、茜と山査子の棘が有らん事を・・・・
時を移して現在
「と言うのが、私達の馴れ初めね?」
助けてくれた夫婦の女の人の方、改め、魔女でネクロマンサー、ティシャさんが話し終えたと言う様子で一息ついた、私が起きてみんな集まって、テーブルを囲んで色々話して、じゃあ、私達の自己紹介と繋がった所、ティシャさんの語りが始まり、いつの間にやら二人の馴れ初めの壮大な物語を聞かされる羽目に成った、いや、中々ロマンチックで素晴らしい話だったのだが、私は何を聞かされているのだろうと言う気もしたのは確かだ。
どうやら、私が使った力も似た様な物だったので、他人事では無いのだろうけど・・・
「凄く・・・色々有ったんですね・・・」
とりあえず、そう返す。
「そうなの、その後も色々有ってね・・・」
「脱線する昔語りは程々にしておけ・・・」
何だか続きの話が始まりそうな所で、アインさんが呆れ顔で軽くティシャさんをつついて窘める、ティサさんは素直に静かに成った、流石・・・
「じゃあ、本題、私と貴方の力は似ている様だから、私の所に養子に入るか弟子入りしなさい」
そう思ったら、一瞬で立ち直った、思ったよりバッサリだ。
「・・・・えっと・・・」
どう反応して良いのか分からない。情報は先程迄にした一連の話で含まれていたのだろう、現状、外に出ても何をするでも無い。
「まあ、返事は焦らなくて良いの、悪いようにはしないから、傷と体調が整うまではゆっくりして行くと良いわ」
思ったよりこの人、口数が多い、魔女のお仲間だから隠す事も無いとばかりにタガが外れているのだろうか?
「先ずは、故郷に戻って埋葬をしたいのですけど・・・・」
「其れなら、君が起きる前に俺が済ませて置いた」
「そうですか・・・有り難うございます・・・」
先回りされて居た。
「それと、今はあそこに近づかない方が良い、ネクロマンサーの再来だって生き残りの目撃者から大騒ぎに成ってるから、下手に見つかったら其れこそ命に係わる」
アインさんが補足説明を入れてくれる。色々な確認と区切りとして故郷は見て置きたかったのだが、と言うか、私がネクロマンサーの再来か、本人が目の前に居ると言うのに・・・
と成ると、目標と目的が無い、そうなるとやっぱりお言葉に甘えて弟子入りが安定か?
村の食堂も広義的には商人なので、色々打算的にも頭が回る、命が惜しければ甘えてしまう方が楽だ。
「分かりました、ティシャさん、アインさん、お世話に成ります・・・」
改めて、深々と頭を下げた。
「はい、其れじゃあ宜しくね、クロエちゃん」
ティシャさんが笑顔を浮かべて歓迎してくれた。アインさんは優しく笑みを浮かべて居る。
こうして、私は魔女の家に弟子入りする事に成った、こうして私達、少女は其れでも生き足掻く・・・・
私は冷ややかに、その最後の断末魔を見守った、横に居るアインが何とも言えない顔で同じ様に見守っていた。
さて、私のこの行動、横に居たアインは兎も角、関係の無い部外者から見たら私は死体を操るネクロマンサーだ、下手すれば討伐隊が師団単位で飛んで来る。
私の能力は条件が厳しすぎるので、よっぽどでなければ撃退は無理だ、即ち逃げるのが最上、序に、私も血を流し過ぎたので魔力は地脈で誤魔化せるにしても、これ以上は無理だ。
「お疲れ様、力を貸してくれてありがとう」
今回力を貸してくれた死体達に礼を言う、気が済んだのか、魂を抜かれたように倒れて行く、カタカタを何か言うように口を動かして居た者も居るが、何と言って居たのやら・・・
力の流れを止めると、残って居た死体も倒れ、残って居たのは私とアインだけになった。
一先ず自分の傷に、改めて布を巻いて応急手当てをする。
「俺も、之で終わりか?」
アインが諦めた様な、妙に達観した様子で呟いた。多分、自分も操られて居る死体の内の一人だと勘違いして居るらしい。
「言っておくけど、貴方は私が死ぬ迄は先ず死ねないから、これからもよろしくね?」
其方の勘違いは正して置く。極論、魔女が使うと言われて居る使い魔に近い関係だが、別にこき使うつもりは無い。
「へ?」
てっきり自分がもう死んだもので、もうお別れなのだと覚悟して居たらしいが、そうは問屋が卸さない、アレだけ力強く魔女である私に騎士の誓いを決めてくれたのだ、そもそも私のこの命を分ける力は一生で一人一回限定だ、逃げられても困る。
「何そんな湿気た顔してるの? 私の騎士なんでしょう? 死ぬまで付き合いなさいよ?」
笑顔を浮かべてそんな事を言って見る。
「これから・・・どうする・・・?」
アインが今更青い顔をして呟いた、行く先を見失った子犬のような眼だ。
今更そんな顔をされても困る。
「そうね、先ずは・・・」
遠くで人の声が聞こえた気がした。
「一先ず、街を抜ける迄、私を抱えて逃げて」
アインに刺さって居た矢を雑に引き抜いて行く、傷の治療は地脈の魔力を生命力に変換して私経由で流し込む、見る見るうちに傷が塞がって行く、自分の傷はそんなに治らないのに、何でこんなに違うのやら・・・・
そんな事をして一段落と思ったら、私の方がいよいよ力尽きたらしく、ふらりと倒れそうになった。
倒れる直前、ふわりと抱きかかえられる。
「了解しました、我が主」
アインは色々疑問を置いて置く事にしたらしく苦笑を浮かべ、力強く私を抱え上げ、走り出した。
丁度日が登り始めて、私達を照らす、私達の行く先に、茜と山査子の棘が有らん事を・・・・
時を移して現在
「と言うのが、私達の馴れ初めね?」
助けてくれた夫婦の女の人の方、改め、魔女でネクロマンサー、ティシャさんが話し終えたと言う様子で一息ついた、私が起きてみんな集まって、テーブルを囲んで色々話して、じゃあ、私達の自己紹介と繋がった所、ティシャさんの語りが始まり、いつの間にやら二人の馴れ初めの壮大な物語を聞かされる羽目に成った、いや、中々ロマンチックで素晴らしい話だったのだが、私は何を聞かされているのだろうと言う気もしたのは確かだ。
どうやら、私が使った力も似た様な物だったので、他人事では無いのだろうけど・・・
「凄く・・・色々有ったんですね・・・」
とりあえず、そう返す。
「そうなの、その後も色々有ってね・・・」
「脱線する昔語りは程々にしておけ・・・」
何だか続きの話が始まりそうな所で、アインさんが呆れ顔で軽くティシャさんをつついて窘める、ティサさんは素直に静かに成った、流石・・・
「じゃあ、本題、私と貴方の力は似ている様だから、私の所に養子に入るか弟子入りしなさい」
そう思ったら、一瞬で立ち直った、思ったよりバッサリだ。
「・・・・えっと・・・」
どう反応して良いのか分からない。情報は先程迄にした一連の話で含まれていたのだろう、現状、外に出ても何をするでも無い。
「まあ、返事は焦らなくて良いの、悪いようにはしないから、傷と体調が整うまではゆっくりして行くと良いわ」
思ったよりこの人、口数が多い、魔女のお仲間だから隠す事も無いとばかりにタガが外れているのだろうか?
「先ずは、故郷に戻って埋葬をしたいのですけど・・・・」
「其れなら、君が起きる前に俺が済ませて置いた」
「そうですか・・・有り難うございます・・・」
先回りされて居た。
「それと、今はあそこに近づかない方が良い、ネクロマンサーの再来だって生き残りの目撃者から大騒ぎに成ってるから、下手に見つかったら其れこそ命に係わる」
アインさんが補足説明を入れてくれる。色々な確認と区切りとして故郷は見て置きたかったのだが、と言うか、私がネクロマンサーの再来か、本人が目の前に居ると言うのに・・・
と成ると、目標と目的が無い、そうなるとやっぱりお言葉に甘えて弟子入りが安定か?
村の食堂も広義的には商人なので、色々打算的にも頭が回る、命が惜しければ甘えてしまう方が楽だ。
「分かりました、ティシャさん、アインさん、お世話に成ります・・・」
改めて、深々と頭を下げた。
「はい、其れじゃあ宜しくね、クロエちゃん」
ティシャさんが笑顔を浮かべて歓迎してくれた。アインさんは優しく笑みを浮かべて居る。
こうして、私は魔女の家に弟子入りする事に成った、こうして私達、少女は其れでも生き足掻く・・・・
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そんな訳で、腐れ外道のターンは終わり、魔女様の攻撃開始です。
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