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【本編】永遠の旅人
05 逃がした魚は危ない
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「なんでここに……エレナ!」
Jの怒りの矛先は、あの少年ジャンパーは追ってきていないと彼に告げたエレナにすぐ向けられた。
「この子は関係ない」
エレナから手を離して、呆れたように少年ジャンパー――達也は言った。
三人とも耳に自動翻訳機をしこんでいるので、Jは英語で、達也は日本語で話している。
「ここに跳べってライアンが俺に言ってきたんだ。きっとあんたは自分を〈協会〉に連れていった職員を殺すつもりだろうって」
「ライアンが……」
呆然とJは呟いた。銀色のピストルを握った右手が、その重量に耐えかねたようにだらりと下がる。
「自分の過去は変えられないってわかってても、どうしても殺しておきたかったんだろうって言ってた。……俺にはさっぱりわかんないけど」
――そこまで見抜かれてしまっているのか。
Jは苦笑いしたが、ライアンなら当然だろうとも思った。
同じ〝奴ら〟でも、Jはライアンだけは別格視していた。
その容姿の美しさもさることながら、彼の自分たちに対する態度は、他の職員たち――たとえば彼を拉致したあのミズリや担当のロゼ――とは違い、いつも深い憐憫に満ちているような気がした。
エレナと共に初めて会ったとき、ライアンは何の前置きもなく、Jに一言『すまないね』と言った。ただそれだけのことだったが、Jの敵愾心を解かすには充分だった。
だが、それだけにライアンの庇護を受けているエレナが妬ましく、つい彼女にきつく当たってしまうのだった。
「……誰?」
そのエレナは、突然背後から自分の口を覆った達也を、こわごわと振り返った。
無論、振り返ってもその姿が見えるわけではなかったが、やはり正面からのほうが感じはつかみやすい。
「えーと。……達也。椎名達也」
達也は緊張して答えた。ちなみに、外国人の少女と話すのは、これが生まれて初めてである。
「新しく〈協会〉に来た人?」
「え? 俺はいきなりライアンに連れてこられて、小難しい話を聞かされてただけだけど?」
「でも、あなたもジャンパーでしょう?」
「そ、そーだけど?」
「……何だか、追いかけられてたときとずいぶん感じが違うわ」
エレナは軽く首をかしげた。
「追われてるときは、あなた、とっても怖かった。機械みたいで、つかまったら殺されそうで。でも、今は全然怖くない。本当に、あなたがあたしたちを追ってたの?」
「まー、一応そうだけど……」
鼻先まで顔を近づけられて、達也はしどろもどろになった。
「……ライアンは……」
ためらいながらエレナは訊ねた。
「あたしのこと……怒ってた?」
これにはすぐに答えられた。
「いや、全然」
「どうして?」
「どうしてって……あんたは脅されて、協力させられてるだけだろうって……」
「じゃあ、Jはどうなるの?」
自分の名前を出されたJは、はっと顔を上げた。
「さあ、それは……俺には何とも……」
「おい、おまえ」
Jは横柄に達也に声をかけた。
「おまえに〝おまえ〟呼ばわりされる筋合いねえよ」
むっとして達也は言い返した。男には強気である。
「おまえ、ライアンのジャンパーだろ? よかったな、ライアンが担当で。ライアンならおまえにも発信機を埋めこんだりしないだろ。そのエレナと同じように」
「担当? 発信機?」
わけがわからず、達也は顔をしかめていたが、ふと思いついて言った。
「おまえ……ライアンが好きなのか?」
「てめえ……!」
逆上したJは、握ったままだったピストルで、エレナがそのそばにいるのにもかかわらず、達也を撃った。
しかし、その前に達也はエレナを抱えて跳んでいた。
「あっぶねーな!」
Jから離れた後方に現れた達也は、心底あせって叫び返した。
時間だけでなく空間も移動できるジャンパーは、わずかな時間でも未来にジャンプすればテレポーターにもなる。
「とにかくさー、俺、あんたたち追っかけて、この子連れて帰ることしか頼まれてないからさー、もー帰る……」
憤然として達也はジャンプしかけたが、そのとき、達也もよく知る人物がジャンプしてきた。
隙ができた。
それをついて、Jは達也の手から強引にエレナを奪い返すと、そのままジャンプした。
「……逃げられちゃった」
達也は自分の頭に手をやって、ごまかし笑いをした。
「君は全然悪くないよ。私がもっと早く来ればよかった。私が行くって言ったら、周りが反対するんだ」
美しい顔に甘い微笑を浮かべて、ライアンは達也の髪を撫でた。と。
「そんなことをしている暇があったら、とっととJを追わせろ」
ライアンは興を削がれたように、同行者――ロゼを睨んだ。
「次はどこをめざすか、だいたい見当はつくがね。まあいい。これはあまり確証はないからね。悪いけど、達也――」
「わかった」
言われる前に、達也はもうライアンの手を払って跳んでいた。
「おまえより、あの子供のほうが仕事熱心だな」
やり場をなくした自分の手をじっと見つめているライアンに、ロゼは嫌味っぽく言った。
「目的は何であれ、達也は跳ぶのが好きなんだよ」
両手の落ち着き先をコートのポケットに決めてから、ライアンは肩をそびやかした。
「ところで君。Jをつかまえたら、いったいどうするつもりかね?」
「どうするとは?」
「見たまえ、ここを」
ライアンは顎をしゃくって、確かにいるはずなのに人の気配のまったくしない赤い街を指した。
「まるでSF映画のセットのようだ。こんな世界で生まれ育ったら、Jでなくとも我々から逃れようとするのではないかな?」
「だから何だ? 私にJを見逃せとでも?」
ロゼは眉間を険しくして、ライアンを見た。
「そこまでは言わないがね。どうしても、理解しあえないことはある」
苦くライアンは笑った。
「とりあえず、いったん本部に戻ろうか。ここでは状況がつかめない」
「そういえば、Jの行き先の見当はつくと言っていたな」
腕時計型のタイム・マシンをいじりだしたライアンに、思い出したようにロゼが言った。
「ああ、あれかね」
ライアンは手を止めて答えた。
「もう逃げられないとわかった以上、せめて何か一つやりとげたいと思うのが人情というものだろう。おそらく今、Jにとってもっとも憎いのは達也のはず。とすればだ」
とんでもないことに、ライアンは笑ってそれを言ってのけた。
「今度は達也を殺そうとするだろうねえ……」
***
「タツヤを殺す」
ジャンプしながら、Jはエレナに囁いた。
「〈協会〉に収容される前の奴を、確実に殺せるポイントを教えろ。何度殺しても〈協会〉は奴を収容できるだろうが、一度は殺してやらないと気が済まない」
エレナはためらった。
あのとき、本当はその達也と一緒に〈協会〉に戻りたかったのだ。
タイム・シアーであるエレナにも自由はなかったが、元いた世界に比べたら楽園のようだった。〈協会〉は――ライアンたちは、同時代の人間たちよりずっと優しく、衣食住も保障してくれた。〈協会〉での生活に、彼女は充分満足していた。
それでも、エレナはJを拒むことはできなかった。
彼に恋愛感情を抱いているというわけでもなかった。道連れに選ばれたのも、自分がシアーだからという、ただそれだけのことにすぎないとわかっている。
エレナの辞書に〝反抗〟の文字はない。Jではなく他の誰であったとしても、彼女はおとなしく言われるがままにその指示に従っていただろう。
しかし、エレナは今、迷っていた。
達也を殺す――彼女と同じく、ライアンが担当している(らしい)達也を。
顔はもちろんわからない。でも、触れたその手は柔らかく、とても温かかった。
Jの手は硬くて大きくて、ジャンプのときは彼女の腕を痛くなるほどきつく握った。体温は冷たいときのほうが多かった。
さらに、達也はハイレベルなタイム・ジャンパーだ。
先ほども、あの短時間で彼女よりずっと早くずっとうまく着地点を割り出して跳んでいた。少なくとも、タイム・ジャンプに関してはJにまったく勝ち目はない。
もうやめようよ――本当はそう言いたかった。今から帰って一生懸命謝れば、きっと許してくれるよ――
だが、エレナがそう言うのをJは許さないだろう。Jはいつでも彼女が無条件に自分の言うことをきくものだと思いこんでいる。いや、そう意識してさえもいまい。Jにとって、彼女は忠実な召使い同然であり、思いどおりになるのが当然なのだ。
「……わかった」
ようやく、エレナは決意した。
Jはエレナが目標のポイントを割り出すのに苦心していると思っていたようだ。いつもだと、彼女がすぐにポイントを指示しないと、早くしろとか役立たずとか言うのだが、悩みつつもなお彼女が指示するポイントに跳びながら、彼にしては辛抱強く待っていた。
もっとも、今となってはエレナだけが彼の頼りだ。
ある思惑を秘めて、エレナはJにそのポイントを伝えた。
Jの怒りの矛先は、あの少年ジャンパーは追ってきていないと彼に告げたエレナにすぐ向けられた。
「この子は関係ない」
エレナから手を離して、呆れたように少年ジャンパー――達也は言った。
三人とも耳に自動翻訳機をしこんでいるので、Jは英語で、達也は日本語で話している。
「ここに跳べってライアンが俺に言ってきたんだ。きっとあんたは自分を〈協会〉に連れていった職員を殺すつもりだろうって」
「ライアンが……」
呆然とJは呟いた。銀色のピストルを握った右手が、その重量に耐えかねたようにだらりと下がる。
「自分の過去は変えられないってわかってても、どうしても殺しておきたかったんだろうって言ってた。……俺にはさっぱりわかんないけど」
――そこまで見抜かれてしまっているのか。
Jは苦笑いしたが、ライアンなら当然だろうとも思った。
同じ〝奴ら〟でも、Jはライアンだけは別格視していた。
その容姿の美しさもさることながら、彼の自分たちに対する態度は、他の職員たち――たとえば彼を拉致したあのミズリや担当のロゼ――とは違い、いつも深い憐憫に満ちているような気がした。
エレナと共に初めて会ったとき、ライアンは何の前置きもなく、Jに一言『すまないね』と言った。ただそれだけのことだったが、Jの敵愾心を解かすには充分だった。
だが、それだけにライアンの庇護を受けているエレナが妬ましく、つい彼女にきつく当たってしまうのだった。
「……誰?」
そのエレナは、突然背後から自分の口を覆った達也を、こわごわと振り返った。
無論、振り返ってもその姿が見えるわけではなかったが、やはり正面からのほうが感じはつかみやすい。
「えーと。……達也。椎名達也」
達也は緊張して答えた。ちなみに、外国人の少女と話すのは、これが生まれて初めてである。
「新しく〈協会〉に来た人?」
「え? 俺はいきなりライアンに連れてこられて、小難しい話を聞かされてただけだけど?」
「でも、あなたもジャンパーでしょう?」
「そ、そーだけど?」
「……何だか、追いかけられてたときとずいぶん感じが違うわ」
エレナは軽く首をかしげた。
「追われてるときは、あなた、とっても怖かった。機械みたいで、つかまったら殺されそうで。でも、今は全然怖くない。本当に、あなたがあたしたちを追ってたの?」
「まー、一応そうだけど……」
鼻先まで顔を近づけられて、達也はしどろもどろになった。
「……ライアンは……」
ためらいながらエレナは訊ねた。
「あたしのこと……怒ってた?」
これにはすぐに答えられた。
「いや、全然」
「どうして?」
「どうしてって……あんたは脅されて、協力させられてるだけだろうって……」
「じゃあ、Jはどうなるの?」
自分の名前を出されたJは、はっと顔を上げた。
「さあ、それは……俺には何とも……」
「おい、おまえ」
Jは横柄に達也に声をかけた。
「おまえに〝おまえ〟呼ばわりされる筋合いねえよ」
むっとして達也は言い返した。男には強気である。
「おまえ、ライアンのジャンパーだろ? よかったな、ライアンが担当で。ライアンならおまえにも発信機を埋めこんだりしないだろ。そのエレナと同じように」
「担当? 発信機?」
わけがわからず、達也は顔をしかめていたが、ふと思いついて言った。
「おまえ……ライアンが好きなのか?」
「てめえ……!」
逆上したJは、握ったままだったピストルで、エレナがそのそばにいるのにもかかわらず、達也を撃った。
しかし、その前に達也はエレナを抱えて跳んでいた。
「あっぶねーな!」
Jから離れた後方に現れた達也は、心底あせって叫び返した。
時間だけでなく空間も移動できるジャンパーは、わずかな時間でも未来にジャンプすればテレポーターにもなる。
「とにかくさー、俺、あんたたち追っかけて、この子連れて帰ることしか頼まれてないからさー、もー帰る……」
憤然として達也はジャンプしかけたが、そのとき、達也もよく知る人物がジャンプしてきた。
隙ができた。
それをついて、Jは達也の手から強引にエレナを奪い返すと、そのままジャンプした。
「……逃げられちゃった」
達也は自分の頭に手をやって、ごまかし笑いをした。
「君は全然悪くないよ。私がもっと早く来ればよかった。私が行くって言ったら、周りが反対するんだ」
美しい顔に甘い微笑を浮かべて、ライアンは達也の髪を撫でた。と。
「そんなことをしている暇があったら、とっととJを追わせろ」
ライアンは興を削がれたように、同行者――ロゼを睨んだ。
「次はどこをめざすか、だいたい見当はつくがね。まあいい。これはあまり確証はないからね。悪いけど、達也――」
「わかった」
言われる前に、達也はもうライアンの手を払って跳んでいた。
「おまえより、あの子供のほうが仕事熱心だな」
やり場をなくした自分の手をじっと見つめているライアンに、ロゼは嫌味っぽく言った。
「目的は何であれ、達也は跳ぶのが好きなんだよ」
両手の落ち着き先をコートのポケットに決めてから、ライアンは肩をそびやかした。
「ところで君。Jをつかまえたら、いったいどうするつもりかね?」
「どうするとは?」
「見たまえ、ここを」
ライアンは顎をしゃくって、確かにいるはずなのに人の気配のまったくしない赤い街を指した。
「まるでSF映画のセットのようだ。こんな世界で生まれ育ったら、Jでなくとも我々から逃れようとするのではないかな?」
「だから何だ? 私にJを見逃せとでも?」
ロゼは眉間を険しくして、ライアンを見た。
「そこまでは言わないがね。どうしても、理解しあえないことはある」
苦くライアンは笑った。
「とりあえず、いったん本部に戻ろうか。ここでは状況がつかめない」
「そういえば、Jの行き先の見当はつくと言っていたな」
腕時計型のタイム・マシンをいじりだしたライアンに、思い出したようにロゼが言った。
「ああ、あれかね」
ライアンは手を止めて答えた。
「もう逃げられないとわかった以上、せめて何か一つやりとげたいと思うのが人情というものだろう。おそらく今、Jにとってもっとも憎いのは達也のはず。とすればだ」
とんでもないことに、ライアンは笑ってそれを言ってのけた。
「今度は達也を殺そうとするだろうねえ……」
***
「タツヤを殺す」
ジャンプしながら、Jはエレナに囁いた。
「〈協会〉に収容される前の奴を、確実に殺せるポイントを教えろ。何度殺しても〈協会〉は奴を収容できるだろうが、一度は殺してやらないと気が済まない」
エレナはためらった。
あのとき、本当はその達也と一緒に〈協会〉に戻りたかったのだ。
タイム・シアーであるエレナにも自由はなかったが、元いた世界に比べたら楽園のようだった。〈協会〉は――ライアンたちは、同時代の人間たちよりずっと優しく、衣食住も保障してくれた。〈協会〉での生活に、彼女は充分満足していた。
それでも、エレナはJを拒むことはできなかった。
彼に恋愛感情を抱いているというわけでもなかった。道連れに選ばれたのも、自分がシアーだからという、ただそれだけのことにすぎないとわかっている。
エレナの辞書に〝反抗〟の文字はない。Jではなく他の誰であったとしても、彼女はおとなしく言われるがままにその指示に従っていただろう。
しかし、エレナは今、迷っていた。
達也を殺す――彼女と同じく、ライアンが担当している(らしい)達也を。
顔はもちろんわからない。でも、触れたその手は柔らかく、とても温かかった。
Jの手は硬くて大きくて、ジャンプのときは彼女の腕を痛くなるほどきつく握った。体温は冷たいときのほうが多かった。
さらに、達也はハイレベルなタイム・ジャンパーだ。
先ほども、あの短時間で彼女よりずっと早くずっとうまく着地点を割り出して跳んでいた。少なくとも、タイム・ジャンプに関してはJにまったく勝ち目はない。
もうやめようよ――本当はそう言いたかった。今から帰って一生懸命謝れば、きっと許してくれるよ――
だが、エレナがそう言うのをJは許さないだろう。Jはいつでも彼女が無条件に自分の言うことをきくものだと思いこんでいる。いや、そう意識してさえもいまい。Jにとって、彼女は忠実な召使い同然であり、思いどおりになるのが当然なのだ。
「……わかった」
ようやく、エレナは決意した。
Jはエレナが目標のポイントを割り出すのに苦心していると思っていたようだ。いつもだと、彼女がすぐにポイントを指示しないと、早くしろとか役立たずとか言うのだが、悩みつつもなお彼女が指示するポイントに跳びながら、彼にしては辛抱強く待っていた。
もっとも、今となってはエレナだけが彼の頼りだ。
ある思惑を秘めて、エレナはJにそのポイントを伝えた。
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