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第三話 若林博士、最後の挑戦!
第四章 Wの未練(1) 喫茶店(1)
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何とか講義時間には間に合い、ほとんど流れ作業で講義を終えた後、ぐったりして自分の研究室に戻った瞬間、若林は思い出した。
(しまった! 結局訊きそびれた!)
昨夜酔っ払った自分が何をしたか。
特に正木に対して。
若林は昔から異常に酒に弱く、コップ一杯のビールで記憶喪失に陥る。だから飲みに誘われても、もっぱらウーロン茶で周囲の顰蹙を買ってしまうのだが、こればかりはどうしようもない。
しかし、その場に正木がいたりするとそれでは済まなくなる。必ず若林の隣をキープして、さかんに酒を勧めるのだ。それがまたうまいものだから、ついつい正木の酌だけは受けてしまう。そして――
翌朝、自分の布団の中で目が覚める。
記憶喪失に陥っている間のことを周囲に訊ねてみても、誰もはっきりしたことは答えてくれない。だが、断片的な話を総合すると、どうやら自分は酔うと正木にからむらしいのである。これを知ったとき若林はそれこそ本当に記憶喪失になりたくなった。
だが、当の正木に酔った自分のことを訊ねてみても、彼は別に大したこっちゃねえよと言うばかりで、なーんにも教えてくれないのだ。
気を遣っているのかと思ったが、正木は本当に気にしていないらしい。それはそれでありがたいことだが、それだけに酔った自分が何をしているのかわからなくて怖い。
しかし、昨日は何もかも忘れてしまいたくて、あえて飲んだ。
だが、実際忘れられたのは酒を飲んだ後のことだった。忘れたかった飲む前のことはしっかり記憶に残っている。
(まあ、誰にだって、過去はあるものだから……)
心の中でそう呟いてはみるものの、やはりショックなことには変わりない。
(勝ち目ないよなー。はっきり言って。何で暮れも近くなってから、こうも次から次へと問題が起こるんだろう……)
その最大の原因は、今朝何年ぶりかで朝食を作ってくれた人物に他ならないのだが、若林はあえて彼のせいにはしなかった。
***
「まず君に訊いておきたいことがある」
駅前の喫茶店の一つに入り、奥まった席を陣取って四人分のコーヒーを注文してから、ウォーンライトは静かに口を切った。
トレンチコートの下は仕立てのいいパープルのダブル・スーツだった。それを見るともなく見ていた夕夜は、若林にももっと服に金をかけさせてやろうと思った。
そのウォーンライトの向かいには正木が座っている。彼らの隣の通路側にはそれぞれ夕夜と美奈が座っていて、美奈は正木の腕にしがみついたまま、いっこうに離れようとしなかった。
「ガイ。君はいったいいつから若林と一緒に暮らしているんだい?」
「夕べからだよ」
見るからに嫌そうに正木は答えた。すでに何を訊かれるかわかっていたようだ。
「夕べ、俺のアパートが火事で燃えちまってさ。とりあえず、昨日は若林んちに泊めてもらったんだ」
「じゃあ、若林は――」
「おまえと話をした時点では、俺の居場所なんて知らなかった。奴の名誉のために、これだけは言っとく」
「でも、解せないね」
あくまでも穏やかにウォーンライトは食い下がる。
「なぜ、若林なんだい? 他の誰でもなくて」
これには正木ではなく、美奈が挑戦的な口調で即答した。
「他に友達いないからよ」
「――だそうだ」
正木はあえて否定しなかった。確かに当たっていなくもない。
そのとき、注文していたコーヒーが運ばれてきて、話は一時中断された。
夕夜と美奈は飲めないが、世間体のために四人分頼んでおいた。あとで正木が代わりに飲んでやればいいのだ。よく使う手である。
「じゃあ、今度は俺の番だ。ヘンリー、昨日若林に会って何を話した?」
「若林に訊かなかったのかい?」
コーヒーを飲みながら、ウォーンライトはかすかに笑った。
「ロボット勝負のことは聞いた。でも、勝負しなきゃならない理由のほうは聞いてない。訊こうとしたら、俺の口からは言えんとさ」
「なるほど。若林らしい」
さらに笑みを深めてウォーンライトはカップを置いた。何をしても様になる男である。
「じらさないでさっさと話せ。俺の気が短いのは知ってるだろ?」
そう言う正木はすでに眉間に縦皺を寄せている。
「そんな君を見ていると、何だか僕らがとても滑稽に思えてくるよ」
ウォーンライトは苦笑し、そして真顔になった。
「君だよ」
まっすぐに正木を見すえて、ウォーンライトは言った。
「僕らは、君を賭けたんだ」
「――何?」
「僕らのうち、勝った者が君を手に入れる。一昔前なら決闘でもしたんだろうが、僕らはロボット工学者だからね。自分たちの得意分野で勝負をつけようというわけさ」
「ちょっと待て」
正木は美奈につかまれていないほうの手を挙げた。
「ちょっと待て、ちょっと待て、ちょっと待てッ!」
最後には絶叫になっていた。
「何だよそりゃあ!? 俺はモノか!? んな勝負決める前に俺に断れッ! てめえら、何考えてやがるッ!」
「博士! 人前!」
周囲の視線に、夕夜は必死になって正木をなだめにかかった。
鼻先で正木に怒鳴られても、ウォーンライトは悠然とした態度を崩さなかった。それどころか、正木の癇癪を楽しんでいるふうでもある。この男、若林よりはるかに上手かもしれない。
「もしも君に断っていたら、君はそうやって怒っただろう?」
夕夜に言われて渋々口を閉じた正木に、ウォーンライトは笑いかけた。
「でもまさか、僕らが話をしたその晩に、君が若林の家に来るとはね。僕は想像もしていなかったよ」
「よくある共時性ってやつさ」
そう言って正木は肩をすくめてみせた。
「そんなことより――ヘンリー、てめえバカか?」
バカ――
こんな色男にバカ――
夕夜と美奈は思わずウォーンライトを見た。
ウォーンライトは涼しい顔をしてコーヒーを飲んでいた。
「あの件ならあのとき俺ははっきり断ったはずだ。そんなことも忘れちまうほどおまえはバカなのか。何で今さらこんなバカな真似をする。おまえがそんなバカだったとは俺は思いもしなかった」
バカ、バカ、バカ。
三連発。
しかし、それでもウォーンライトにいっこうに応えた様子はない。
「覚えているよ」
静かにウォーンライトは言った。
「確かにあのとき、君はこれ以上はないくらいはっきり断ってくれた。それはきちんと覚えているし、納得もしている。でもね。これだけは納得できないんだ」
ウォーンライトは鋭く正木を見た。
「なぜ、若林なんだ?」
「ヘンリー、やめろ」
正木が声を荒らげた。美奈が不安そうに正木を見上げる。
「君が誰を選ぼうと、それが君の意志なら僕は何も言わないし、言う権利もない。でも、若林だけは別だ。僕のどこが若林に劣るというんだ。――それをはっきりさせたくて、君の言う〝バカな真似〟をした。君が怒ることもわかっていたし、もし僕が勝ったとしても、君は僕のところに来てくれないこともわかっていたよ。でも、若林はそのことを知らない。彼はきっと負ければ僕に君をとられると思っているだろう。つまり、僕は勝てば君を若林に渡さずに済むんだ。――それだけが僕の慰めだよ」
夕夜は向かいの美奈と顔を合わせた。
何か変よと美奈の目が言っている。それは夕夜もまったく同感だった。
もしかするとこのウォーンライト、別の意味でも若林のライバルだったのかもしれない。しかも、かつてないほど強力な。
「ヘンリー……まさかおまえ……」
正木は怯えたようにウォーンライトを見た。
正木のそんな表情を、夕夜たちは初めて見た。
「僕は事実しか話していないよ」
透明感のある緑色の瞳を、ウォーンライトはすっと細めた。
「君がまだドクター・コースの学生だったとき、僕らは恋人同士になった。僕は本気で結婚まで考えて、実際、君にプロポーズもした。でも、君は自分にはそんな気は全然ないからと言って、さっさと日本に帰ってしまった。――どこか間違っているところがあるかい?」
正木は無言のまま立ち上がった。つられて美奈も立ち上がる。
正木の美しい顔からは、あらゆる感情が消え去っていた。
「それを若林に言ったんだな」
正木の声は意外なほど冷静だった。
「ああ、言ったよ。――事実だからね」
それに答えるウォーンライトにも動揺はない。
「おまえに二つだけ訊きたいことがある」
「何なりとどうぞ」
「まず一つ。さっき若林に電話をかけてきたのは何のためだ」
「昨日訊きそびれたことを訊くためだよ。もっとも、この勝負を受けたこと自体がすでにその答えになってるんだけどね。――こう言えば君ならわかるだろう?」
「もう一つ。コンテストにはおまえは何を出すつもりだ」
「〝アリス〟」
短くウォーンライトは答えた。
「そうでなくては、夕夜君と対等であるとは言えないだろう。――これも君にしかわからないね」
「もうおまえに訊きたいことは何もない」
正木は美奈を通路側に押し出してソファから離れた。
それを見て、夕夜があわてて腰を浮かせる。
「後は、言いたいことが一つあるだけだ」
「何?」
「二度と俺に話しかけるな」
その一瞬だけ、憎々しげにウォーンライトを睨みつけた正木は、戸惑った顔をしている美奈の手を引くと、さっさと喫茶店の外へと出ていってしまった。
(しまった! 結局訊きそびれた!)
昨夜酔っ払った自分が何をしたか。
特に正木に対して。
若林は昔から異常に酒に弱く、コップ一杯のビールで記憶喪失に陥る。だから飲みに誘われても、もっぱらウーロン茶で周囲の顰蹙を買ってしまうのだが、こればかりはどうしようもない。
しかし、その場に正木がいたりするとそれでは済まなくなる。必ず若林の隣をキープして、さかんに酒を勧めるのだ。それがまたうまいものだから、ついつい正木の酌だけは受けてしまう。そして――
翌朝、自分の布団の中で目が覚める。
記憶喪失に陥っている間のことを周囲に訊ねてみても、誰もはっきりしたことは答えてくれない。だが、断片的な話を総合すると、どうやら自分は酔うと正木にからむらしいのである。これを知ったとき若林はそれこそ本当に記憶喪失になりたくなった。
だが、当の正木に酔った自分のことを訊ねてみても、彼は別に大したこっちゃねえよと言うばかりで、なーんにも教えてくれないのだ。
気を遣っているのかと思ったが、正木は本当に気にしていないらしい。それはそれでありがたいことだが、それだけに酔った自分が何をしているのかわからなくて怖い。
しかし、昨日は何もかも忘れてしまいたくて、あえて飲んだ。
だが、実際忘れられたのは酒を飲んだ後のことだった。忘れたかった飲む前のことはしっかり記憶に残っている。
(まあ、誰にだって、過去はあるものだから……)
心の中でそう呟いてはみるものの、やはりショックなことには変わりない。
(勝ち目ないよなー。はっきり言って。何で暮れも近くなってから、こうも次から次へと問題が起こるんだろう……)
その最大の原因は、今朝何年ぶりかで朝食を作ってくれた人物に他ならないのだが、若林はあえて彼のせいにはしなかった。
***
「まず君に訊いておきたいことがある」
駅前の喫茶店の一つに入り、奥まった席を陣取って四人分のコーヒーを注文してから、ウォーンライトは静かに口を切った。
トレンチコートの下は仕立てのいいパープルのダブル・スーツだった。それを見るともなく見ていた夕夜は、若林にももっと服に金をかけさせてやろうと思った。
そのウォーンライトの向かいには正木が座っている。彼らの隣の通路側にはそれぞれ夕夜と美奈が座っていて、美奈は正木の腕にしがみついたまま、いっこうに離れようとしなかった。
「ガイ。君はいったいいつから若林と一緒に暮らしているんだい?」
「夕べからだよ」
見るからに嫌そうに正木は答えた。すでに何を訊かれるかわかっていたようだ。
「夕べ、俺のアパートが火事で燃えちまってさ。とりあえず、昨日は若林んちに泊めてもらったんだ」
「じゃあ、若林は――」
「おまえと話をした時点では、俺の居場所なんて知らなかった。奴の名誉のために、これだけは言っとく」
「でも、解せないね」
あくまでも穏やかにウォーンライトは食い下がる。
「なぜ、若林なんだい? 他の誰でもなくて」
これには正木ではなく、美奈が挑戦的な口調で即答した。
「他に友達いないからよ」
「――だそうだ」
正木はあえて否定しなかった。確かに当たっていなくもない。
そのとき、注文していたコーヒーが運ばれてきて、話は一時中断された。
夕夜と美奈は飲めないが、世間体のために四人分頼んでおいた。あとで正木が代わりに飲んでやればいいのだ。よく使う手である。
「じゃあ、今度は俺の番だ。ヘンリー、昨日若林に会って何を話した?」
「若林に訊かなかったのかい?」
コーヒーを飲みながら、ウォーンライトはかすかに笑った。
「ロボット勝負のことは聞いた。でも、勝負しなきゃならない理由のほうは聞いてない。訊こうとしたら、俺の口からは言えんとさ」
「なるほど。若林らしい」
さらに笑みを深めてウォーンライトはカップを置いた。何をしても様になる男である。
「じらさないでさっさと話せ。俺の気が短いのは知ってるだろ?」
そう言う正木はすでに眉間に縦皺を寄せている。
「そんな君を見ていると、何だか僕らがとても滑稽に思えてくるよ」
ウォーンライトは苦笑し、そして真顔になった。
「君だよ」
まっすぐに正木を見すえて、ウォーンライトは言った。
「僕らは、君を賭けたんだ」
「――何?」
「僕らのうち、勝った者が君を手に入れる。一昔前なら決闘でもしたんだろうが、僕らはロボット工学者だからね。自分たちの得意分野で勝負をつけようというわけさ」
「ちょっと待て」
正木は美奈につかまれていないほうの手を挙げた。
「ちょっと待て、ちょっと待て、ちょっと待てッ!」
最後には絶叫になっていた。
「何だよそりゃあ!? 俺はモノか!? んな勝負決める前に俺に断れッ! てめえら、何考えてやがるッ!」
「博士! 人前!」
周囲の視線に、夕夜は必死になって正木をなだめにかかった。
鼻先で正木に怒鳴られても、ウォーンライトは悠然とした態度を崩さなかった。それどころか、正木の癇癪を楽しんでいるふうでもある。この男、若林よりはるかに上手かもしれない。
「もしも君に断っていたら、君はそうやって怒っただろう?」
夕夜に言われて渋々口を閉じた正木に、ウォーンライトは笑いかけた。
「でもまさか、僕らが話をしたその晩に、君が若林の家に来るとはね。僕は想像もしていなかったよ」
「よくある共時性ってやつさ」
そう言って正木は肩をすくめてみせた。
「そんなことより――ヘンリー、てめえバカか?」
バカ――
こんな色男にバカ――
夕夜と美奈は思わずウォーンライトを見た。
ウォーンライトは涼しい顔をしてコーヒーを飲んでいた。
「あの件ならあのとき俺ははっきり断ったはずだ。そんなことも忘れちまうほどおまえはバカなのか。何で今さらこんなバカな真似をする。おまえがそんなバカだったとは俺は思いもしなかった」
バカ、バカ、バカ。
三連発。
しかし、それでもウォーンライトにいっこうに応えた様子はない。
「覚えているよ」
静かにウォーンライトは言った。
「確かにあのとき、君はこれ以上はないくらいはっきり断ってくれた。それはきちんと覚えているし、納得もしている。でもね。これだけは納得できないんだ」
ウォーンライトは鋭く正木を見た。
「なぜ、若林なんだ?」
「ヘンリー、やめろ」
正木が声を荒らげた。美奈が不安そうに正木を見上げる。
「君が誰を選ぼうと、それが君の意志なら僕は何も言わないし、言う権利もない。でも、若林だけは別だ。僕のどこが若林に劣るというんだ。――それをはっきりさせたくて、君の言う〝バカな真似〟をした。君が怒ることもわかっていたし、もし僕が勝ったとしても、君は僕のところに来てくれないこともわかっていたよ。でも、若林はそのことを知らない。彼はきっと負ければ僕に君をとられると思っているだろう。つまり、僕は勝てば君を若林に渡さずに済むんだ。――それだけが僕の慰めだよ」
夕夜は向かいの美奈と顔を合わせた。
何か変よと美奈の目が言っている。それは夕夜もまったく同感だった。
もしかするとこのウォーンライト、別の意味でも若林のライバルだったのかもしれない。しかも、かつてないほど強力な。
「ヘンリー……まさかおまえ……」
正木は怯えたようにウォーンライトを見た。
正木のそんな表情を、夕夜たちは初めて見た。
「僕は事実しか話していないよ」
透明感のある緑色の瞳を、ウォーンライトはすっと細めた。
「君がまだドクター・コースの学生だったとき、僕らは恋人同士になった。僕は本気で結婚まで考えて、実際、君にプロポーズもした。でも、君は自分にはそんな気は全然ないからと言って、さっさと日本に帰ってしまった。――どこか間違っているところがあるかい?」
正木は無言のまま立ち上がった。つられて美奈も立ち上がる。
正木の美しい顔からは、あらゆる感情が消え去っていた。
「それを若林に言ったんだな」
正木の声は意外なほど冷静だった。
「ああ、言ったよ。――事実だからね」
それに答えるウォーンライトにも動揺はない。
「おまえに二つだけ訊きたいことがある」
「何なりとどうぞ」
「まず一つ。さっき若林に電話をかけてきたのは何のためだ」
「昨日訊きそびれたことを訊くためだよ。もっとも、この勝負を受けたこと自体がすでにその答えになってるんだけどね。――こう言えば君ならわかるだろう?」
「もう一つ。コンテストにはおまえは何を出すつもりだ」
「〝アリス〟」
短くウォーンライトは答えた。
「そうでなくては、夕夜君と対等であるとは言えないだろう。――これも君にしかわからないね」
「もうおまえに訊きたいことは何もない」
正木は美奈を通路側に押し出してソファから離れた。
それを見て、夕夜があわてて腰を浮かせる。
「後は、言いたいことが一つあるだけだ」
「何?」
「二度と俺に話しかけるな」
その一瞬だけ、憎々しげにウォーンライトを睨みつけた正木は、戸惑った顔をしている美奈の手を引くと、さっさと喫茶店の外へと出ていってしまった。
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