勇者パーティーを追放された俺は辺境の地で魔王に拾われて後継者として育てられる~魔王から教わった美学でメロメロにしてスローライフを満喫する~

一ノ瀬 彩音

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最後は剣で心臓を貫いて止めを刺した。
その間にもクロードは魔法を使って攻撃していた。
風の刃が次々にオーガたちを切り刻んでいく。
それを見た他のオーガたちが怯んだ隙を狙って接近し、拳や蹴りを叩き込んでいく。
今度は背後から襲いかかってきたので、咄嗟にしゃがみ込むと足払いをかけて転倒させる。
「ギャアッ!?」
悲鳴を上げる相手の頭を掴むとそのまま地面に叩きつけた。
鈍い音が響き渡り、頭蓋骨が陥没する感触があった。
確実に絶命したことを確認すると次の相手に向かう。
今度は二体同時に襲い掛かってきたので跳躍すると空中で一回転してから回し蹴りを放つ。
2体の顔面を同時に蹴飛ばすと頭部を破壊して完全に沈黙させた。
「すごい……!」
それを見ていたニーナが呟く。
俺も驚いていた。
まさかここまで戦えるとは思っていなかったからだ。
俺は戦いながらも自分の能力について考えていた。
(本当にこれは俺がやったのか?)
どう考えても普通じゃないと思う。
明らかに人間離れした動きをしていたからな。
もしかしたら俺は人間じゃなかったりするんだろうか?
そんな風に考え込んでいると、戦闘が終わったようだ。
周囲には死体の山が築かれており、血の匂いが充満していた。
俺は深呼吸して気持ちを落ち着かせると、ニーナの方を見る。
彼女も無事なようだ。
そのことに安心すると、再び歩き出した。
それから数時間後、
「やっと着いたな」
目の前には立派な城壁がそびえ立っていた。
門のところには兵士が立っているのが見えたので、そこに向かって歩いていく。
近づくと、兵士の一人が声をかけてきた。
「お前たち、どこから来たんだ?」
「ええと、東の方から来ました」
正直に答えると、彼は驚いた様子でこちらを見ていた。
「そうか、大変だったろう。まあ、ゆっくり休むといいさ」
「ありがとうございます」
お礼を言ってから中へと入る。
そして、冒険者ギルドへと向かった。
中に入ると、受付へと向かう。
そこで、冒険者登録をしたいと言うと、手続きを済ませてくれた。
ギルドカードを受け取ると、さっそく依頼を受けてみることにした。
薬草採取の依頼があったので、それを受けることにした。
場所は街の近くにある森で、そこに生えている草を採ってくるという内容だ。
早速向かおうと思ったが、その前に武器屋に行ってみた。
そこで装備を整えることにしたのだ。
店に入ると店主に話しかける。
どうやらドワーフらしい。
背が低く髭を生やしているのですぐにわかった。
ちなみに女性だ。名前はリネットというらしい。
年齢はよくわからないが恐らく40代くらいだろうと思われる。
見た目は可愛らしい少女なのだが、しゃべり方は男っぽい感じだ。
俺は彼女に相談してみた。
最初は訝しんでいたが、
「それならいっそ、女になったらどうだ?」
と言われたので試しにやってみたら、あっさりと成功した。
もう驚きを通り越して呆れてしまう。
(いや、おかしいだろ……いくらなんでも……)
心の中で突っ込みを入れつつ鏡を見る。
そこには銀髪碧眼の美少女がいた。
(うおっ!? マジか……これ俺なのか?)
あまりの変わりように戸惑いつつも元に戻ろうとすると、止められてしまった。
どうやらそのままでいろということらしい。
なぜだろうと思ったが、特に断る理由もないので了承することにした。
「よし、これで準備完了だな」
そう言って立ち上がると、部屋を後にする。
屋敷を出ると、村を出て近くの森に向かった。
そこは木々が生い茂っており鬱蒼としていた。
まるでジャングルのようだと思いながら進んでいく。
しばらく歩いていると、目的の場所に到着した。
依頼内容はこの森にある植物を持ち帰ることだ。
どれを持って帰ればいいのかわからないので適当に採っていくことにした。
手当たり次第に集めていき、籠いっぱいに詰め込んだところで街に戻ることにした。
帰り道の途中で、魔物に襲われたりしながらもなんとか街まで戻ってくることができた。
「ふぅ……疲れた……」
さすがに一日中歩きっぱなしだったので疲れていた。
今日はもう休もうと思い、宿を探して部屋に入る。
そして、ベッドに横になると眠りについた。
翌日、目が覚めると朝食を食べて出かけることにした。
今日は街で買い物をするつもりだ。
色々見て回りながら必要なものを買っていく。
そして、最後に教会を訪れた。
ここには女神像があり、祈りを捧げることができるようになっている。
せっかくなので、お祈りをすることにした。
神よ、願わくば我らを見守りたまえ。
どうか、私たちに祝福を与えたまえ。
不思議なことに体が軽くなったような気がした。
「気のせいかな?」
そう思ったが気にしないことにする。
きっと、疲れているのだろう。早く帰って休みたい気分だった。
私はその場を後にしたのだった――。
あれから数ヶ月が経過した。
俺たちは相変わらず旅を続けているのだが、一つ変わったことがあるとすれば、仲間が増えたことだろう。
それは新しく加わった少女のことだった。
彼女の名はルナリス=ドラゴニアというらしい。
種族は竜人族であり、背中には大きな翼が生えていた。
髪は金色で腰まであるロングヘアーだ。
瞳は青く透き通るような美しさを持っていた。
顔立ちは非常に整っていて美しいというよりも可愛いという言葉が似合うだろうと思うほど可愛らしい容姿をしている。
「どうかしたんですか?」
そんなことを考えていたら首を傾げられてしまった。
なんでもないと答えると再び歩き出す。
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