勇者パーティーを追放された俺は辺境の地で魔王に拾われて後継者として育てられる~魔王から教わった美学でメロメロにしてスローライフを満喫する~

一ノ瀬 彩音

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それを聞いて、支度を済ませてから食堂へと向かうことにした。
部屋を出る前に、ふと自分の姿を確認する。
そこに映っているのは、見慣れた自分の姿ではなく、見知らぬ少女の姿であった。
しかし、違和感はないどころかしっくりきている気がする。
きっとこの身体が自分に馴染んできたということなのだろうと思い、感慨深い気持ちになった。
食事を終えると、さっそく出発することになった。
今日は天気もいいので絶好のピクニック日和だといえるかもしれない。
そんなことを考えながら外へ出ると、そこには馬車が用意されていた。
それに乗り込みながら行き先を伝えると、御者は馬に鞭を入れて走り出したのだった。
ガタゴトと音を立てて揺れ動く車内で窓の外を眺めているうちに眠くなってきたようだ。
いつの間にか眠ってしまっていたようで目が覚めた時には既に目的地に到着していたようである。
目を開けると視界いっぱいに青空が広がっているのが見えた。
どこまでも続く青い空を見ていると吸い込まれてしまいそうな感覚に陥ってしまうほど美しい眺めだと思った。
「ほら、さっさと起きろ!」
と言いながら身体を揺さぶられたことでハッと我に帰ることができたおかげで目を覚ますことができたみたいだ。
周りを見回してみると、そこには見知った顔ぶれの姿があったのでホッと胸を撫で下ろした。
そんなことを考えている間にも次々と荷物を積み込んでいく音が聞こえてくる中で、
俺も手伝おうと思って立ち上がろうとした時に気付いたことがある。
何故か手足の自由が利かないということに気が付いたのだ。
いや違うな……正確には動かそうと思えば動かせるんだけど思い通りに動いてくれないと言った方が
正しいだろうか?
とにかくそんな感じなのである。
不思議に思って首を傾げていると突然足元の方からカチッという音が聞こえたと思った。
次の瞬間には全身に電流が流れてきてビクンッと痙攣しながら悲鳴を上げてしまったのだった。
「ひぎぃっ!?」
あまりの衝撃の強さに一瞬意識を失いかけるほどの激痛が走ったかと思った直後、
今度は逆にじんわりと温かいものが広がっていくような感覚に襲われると同時に心地良さすら覚え始めていた。
それが何なのか理解するよりも早く、更なる刺激が与えられて強制的に覚醒させられる羽目になった。
その後も休む間もなく続けられる拷問じみた行為の数々により、もはや抵抗する気力すらも失われつつあったのだが、
それでもまだ心は折れていなかったのか、それとも単に諦めが悪かっただけなのかはわからないが、
どちらにせよ諦めるつもりなど微塵もなかったことだけは間違いないと言えるだろう。
何故なら、ここで諦めてしまえばもう二度と立ち上がれなくなってしまうような気がするからだ。
だからこそ、
「うおぉぉぉぉぉっ!!」
気合いを入れるべく雄叫びを上げると、全身に力を入れることで少しでも痛みを紛らわせようと試みることにした。
結果、少しだけ楽になったような気がしてホッとしたところで、再び責めが始まることになった。
(ちくしょう! くそったれめ!! ふざけやがってぇぇぇっ!!!)
心の中で悪態を吐きながらも必死になって耐え続けることしかできなかったのである。
どれくらいの時間が経過しただろうか? もう時間の感覚がわからなくなっていたところに
ようやく変化が訪れたことで安堵する暇もなく次の行動に移るよう指示を受けることとなった。
「よし、次だ。」
そう言われて連れて行かれたのは浴室であった。
浴槽の中には既にお湯が張られており、湯気が立ち込めているのがわかる。
そしてそこには先程の少女が待ち構えていた。
彼女は嬉しそうな表情を浮かべていたが、急にハッとした表情になると慌てて手を離してしまった。
どうしたんだろう?と思いながら見つめていると顔を真っ赤にして俯いてしまった。
そんな様子も可愛らしいなと思いつつも、とりあえず宿を探すことにすることにする。
歩いているうちに段々と暗くなってきたので、仕方なく野宿することにした。
焚き火を起こし、交代で見張りをしながら夜を過ごすことにする。
しばらくして交代の時間がやってきたため、俺が先に眠ることになった。
眠っている間に夢を見た。
夢の中で誰かと会話をしているようだが、相手の顔は見えない。
朝起きると、隣にはまだアリアが残っていたようだった。
昨日の出来事を思い出し、少し恥ずかしくなる。
でも後悔はしなかったことには変わりないんだし反省しなきゃだよな、
そんなことを思いながらベッドから起き上がると、隣で寝ている彼女に声をかけた。
するとすぐに目を覚ましてくれたみたいで安心したよ。
やっぱり寝起きの顔って可愛いよな……じゃなくて!
それよりも早く着替えなきゃって思って急いで準備を始めたんだけどさ、
そしたらいきなり後ろから抱きつかれちゃったんだよ!
俺が戸惑うと、俺にアリアは
「リュート様ぁ、今日は何をするんですか?」
「うーん、そうだなあ……」
俺はしばらく考えた後、こう言った。
「そうだ、久しぶりに二人でクエストに行こうじゃないか」
俺の言葉に、アリアの表情がぱあっと明るくなったように見えた。
「本当ですか!?やったー!」
そう言ってはしゃぐ彼女を宥めつつ、準備を整えると早速出発した。
外に出ると、爽やかな風が頬を撫でていくのを感じた。日差しが強く照りつけてきたが、暑さはあまり気にならないくらい心地よい気分だった。
隣を歩くアリアを見ると、彼女も楽しそうな表情をしていた。そんな彼女を見ていると自然と笑みがこぼれてしまう。
そして、そのまま歩き続けていると、やがて街の門が見えてきた。
「さあ、行こうか?」
アリアは興奮したように頷き、一緒に門をくぐる準備を整えた。
俺たちは冒険者としての旅立ちを感じながら、未知の世界へ足を踏み入れた。
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