婚約を破棄されたので、王子とその恋人の聖女に嫌がらせをして破滅させてやりました。

一ノ瀬 彩音

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それから数日が経過したある日のことだった。
私は彼が怪我をして帰ってきたのを目にして慌てて駆け寄ると彼は平然とした態度で無事だと伝えてくる
私は彼が心配でたまらなかったがあまりしつこく言い過ぎても迷惑がられると思い我慢した。
それからしばらくして彼が私にプレゼントを渡してくれた。
「これって指輪?」
私は戸惑いながら問いかけると彼はそうだと答えてくれる
私は喜びを隠しきれずに満面の笑みを浮かべて感謝の言葉を述べるとそっと指にはめてもらった。
そしてそのままの勢いで私は彼にキスをする。
恥ずかしさはあったものの私はこのまま彼と結ばれる決意を固めるのだった。
「今日から君に剣術を教える事になった」目の前にいる男の発言を聞いた私は困惑した。
私は確かに貴族の生まれではあるが武術の心得はないの
なのにこの男は今更になって私に何をさせようと言うのだろうか?
だがここで引き下がるわけにもいかないので私は仕方なく引き受ける事にした。
それから私は早速訓練を開始するがやはり上手くいかなかった。
どうやら私には才能がないらしい
諦めかけていた頃だった。
あの男がまた現れた。
今度はどういう用件だろうか?
だがその疑問はすぐに解決された。
どうやら私には剣の才能が眠っているらしくこれから特訓を始めていくらしい
私は戸惑いつつも素直に従うことにした。だが、その前に準備が必要だと言う
なんでも魔力測定を行う必要があるとの事だった。
私自身には魔法を使うための素質は備わってないはずだが?
そう考えている間に測定が終了した。
結果は驚くべきものだった。
なんと上級魔術師に匹敵する程の強大な力を持っている事が判明した。
これには私だけでなく周りの人達も驚きを隠せないでいた。
私はそこでふと疑問を抱く
何故なら今までこんな経験はなかったからだ。
これまで一度も計測したことがなかったのでまさか自分がここまでの実力を持っていたとは思いもしなかった。
それから私は正式にこの国の王女として迎え入れられた。
さらに王子から婚約を申し込まれる
だけど私は既に心を決めていたので丁重にお断りさせてもらう
それにしても私を妻にしたいなんて本当に変わった人ね
ただそれでも諦めきれないのか私の元に足繁く通ってくるようになった。
「私のことをそんなに見つめてどうかしたのですか?」
不思議そうにしていると私の婚約者である彼が私に声をかけてきた。
「いえ、何でもありませんわ。ただこうして貴方と過ごす時間が楽しいと感じているだけですから」
私は笑顔で返事を返すと彼も微笑んでくれた。
それを見た私は心の中で思うのだった。
(この人と一緒になれるのであればどんな結末を迎えようと構わない)
こうして私たちは二人きりで過ごす日々を送るようになり幸せを感じながら過ごしていた。
だけどそんな幸せな時間は突如終わりを迎えることになる
婚約者の彼が急に姿を消してしまう
しかもどうやら婚約解消を言い渡されたようだ。
どうやら浮気をしていたのは事実のようね
正直怒りはあるけど私は信じて待つ事にした。
だけど一向に戻ってくる気配は感じられなかった。
そんなある日のことだ。
私はいつものように庭の花を眺めていたのだが、ふと視線を向けるとそこには見知らぬ男性の姿があった。
誰なのだろうか?
気になった私は彼に話しかけた。
すると彼は私を知っていると言い出して、私は戸惑うばかりだった。
一体どこで出会ったのだろう
思い出せないまま私は彼と会話を交わすことになる
そして私は気づいてしまったのだ。
私にとって大切な存在は彼だけだという事にだから私は決めた。
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