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「あの、こんにちは、私達夫婦のこれからを占ってほしいんですけど……」
「はい、分かりました。
どのような内容で?」
と、その女の人は答えた。
ミミリィは自分達の今後の未来について質問してみた。
「そうですね、奥様は旦那様にかなり愛されているようですが、
それを表に出さずに素知らぬふりをして過ごしていますが、本当は凄く嬉しく思っており、
今すぐにでもまた子供を作りたいと思っているみたいですよ」
「ちょ、何を言っているのよ!?」
と慌てて言うミミリィ。
その言葉を聞いてマハティスは照れてしまうが表情に出さないようにして我慢する。
「ふ、ふん!  そんな訳ないでしょ!」
と、ミミリィは怒った口調で言う。
「そうなんですが、これはあくまでも私の推測なのですが、当たらずとも遠からずだと思いますが?」
「違うと言っているでしょ!」
と、ミミリィは怒鳴りつける。
「はあ……」
と、その女性の人がため息をつくと、マハティスは何かを察したのか?  その人に尋ねる。
その人の態度からすると、この方はきっと神様の使いに違いないと思ったマハティスは
その事をその女性に伝えると。
「あら、どうして分かったのかしら?」
とその女性はマハティスの事を感心した様子で見つめていると、ミミリィが怒りながら言う。
「そんなの当たり前でしょ! 何で貴方みたいな得体の知れないものが人間と同じ言語を喋れるの!?」
と、言うのでその女性は言う。
「失礼ですね。
私は貴方達が言う所の神様の使いです」
その発言に
「「嘘でしょ!」」
と言ってしまうマハティスとミミリィ。
どう考えてもこの世のものとは考えられない存在を前にしたら誰だってそう言う反応になってしまう。
そんなミミリィとマハティスは余りにも良く分からない上に信じる信じないは別として
占いの館から出ると先程の件で気になっているマハティスはミミリィに問いかける。
「なぁ、ミミリィ、また子供が欲しいのか?」
「はあ?」
と、意味が分からないと言うような顔つきで聞き返すミミリィ。
「あの時言っただろう。
今度は僕がミミリィを満足させる番だと、だからミミリィがしたい時は
遠慮なく言ってくれたら嬉しいんだけど?」
「な、なな、何を馬鹿なこと言っちゃてるの!
そ、そういうのはもう少し待ってくれないと困るでしょ!  マハティスは少し落ち着いてからにしてよね。
今はデートをしている最中なんだから」
「ごめん、つい調子に乗ってしまったようだ。許してくれないか?」
「……もう、しょうがないなあ、マハティスは」
と、ミミリィはマハティスに寄り添いながら腕を組んで歩いて行く。
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