公爵家のご令嬢は婚約者に裏切られて～愛と溺愛のrequiem～

125.

「はい、そうですよ。信じられないかもしれませんけど、これが事実なんです」
「そうか、ならミミリィの言う事は信じるよ。だけど、どうしてまたそんなところに？」
「実はですね……」
ミミリィは、自分が住んでいた国で起きた出来事についてマハティスに打ち明けた。
それを聞いて、マハティスは言う。
「そんなことが本当にあったなんてね。俄かには信じ難いけど、
ミミリィが言うんだから間違いないんだろうね。でも、それならどうしてミミリィはこの国に？」
「それは……」
と、言いかけてミミリィは言うのを止める。
（言えるわけがないじゃない！）
という感じである。
それを見て、マハティスはミミリィに言う。
「ミミリィ、無理に言わなくてもいいんだよ」
と、言うと、ミミリィはマハティスに言う。
「大丈夫ですよ。いつかは言うつもりでしたし」
「そうかい」
「はい」
そう言うと、ミミリィは言う。
その後に全てをお話したお陰でスッキリしているミミリィはこれからもマハティスの事を愛し
今も尚、マハティスの頬にキスを落としている。
そうして、ミミリィはマハティスの首筋や鎖骨などに口づけをしたり、甘噛みしたりと色々楽しんでいる。
その光景はまるで、マハティスという餌を前にして飛びかかる寸前の
子猫のような姿にも見えるかもしれない。
マハティスはミミリィのしたいようにさせていると、やがてミミリィは満足した様子だった。
（やっと終わったか）
と思うマハティスだが、まだミミリィは終わらないとばかりに言う。
私、あなたの子供が欲しいと思っています！
だから、私を孕ませてください！
と、ミミリィは言う。
その発言に対して、マハティウスは何も言えないまま固まってしまっていた。
そう言われても、困ってしまう。
そもそも子供を作る方法はあるのだが、今ここでやるつもりはない。
それに、もし仮に子供を作ってしまった場合、その子供の親は誰になる？
と、考えると頭が痛くなる。
そうなると、必然的に結論は出てくる。
まずは、お互いの意思を確認してから決めよう。
としか言い様がなかったのだ。
そう言う事で一旦話は保留になりミミリィは部屋に戻ることになった。
その日、ミミリィは夢を見ていた。
その夢はミミリィとマハティスが夫婦として仲睦まじい様子で暮らしているというものだった。
2人は毎日が幸せそうだった。
そんなある日のこと、2人の暮らす村に1台の馬車が来た。
中から降りてきた男達が村人達に向かって言った。
我々は、貴女方を救いに来たものです。
どうか我々と共に来て頂けないでしょうか。
と、言って来る。
村人達は皆、戸惑いながらも男の言う通りに着いて行った。
そうすると、男は言う。
貴方方を助けられるのは、我等のみ。
他の者では到底不可能でしょう。
そう言うと、村長は男が何を言っているのか分からず聞いてみることにする。
はて……どういうことなのでしょう…… と、聞く。すると、こう返されたのだそうだ。
そうすると、マハティスはこう答える。
どうせ、あの馬鹿王子がやったことだろ。
あいつは昔からそういう奴なんだ。
そう答えると、ミミリィはマハティスに聞く。
そう言えば、マハティスは一体どこの出身なんですか？  と、聞くと、マハティスは答える。
僕は……君と一緒の世界の住人だよ。
そう答えると、ミミリィは驚き、マハティスに聞く。
そうすると、マハティスはミミリィに説明する。
ミミリィが僕の元居たところに飛ばされたのは恐らく君の能力が原因だと思う。
そう答えると、ミミリィは聞く。
そういえば、マハティスはどんな能力を使えるようになったのですか？ と聞くが返答はなかった。
その代わりにマハティスはミミリィの唇に口付けをしてミミリィを抱き寄せる。
それから、マハティスはミミリィの服を脱がせると、マハティスはミミリィの胸に口付けを落とす。
ミミリィはマハティスの行為を受け入れていた。
そうして、マハティスはミミリィに覆い被さる。
それから、マハティスはミミリィに愛を囁く。
ミミリィはマハティスの囁きに顔を赤面させながら受け入れる。
そうして、二人は夜通し愛を確かめ合ったのであった。
翌朝、ミミリィは目を覚ますとマハティスの姿はなく既に仕事に出掛けた後だと知った。