異世界転生したい!

アルパカ

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学園生活! 4章

5話 帰省!

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俺がこの学校にすっかり慣れてきたころ、長期休暇。
つまり、夏休みが始まった。
俺と兄ちゃんは、終業式が終わると同時に馬車に乗り込んで、家へと向かった。
昨日買った、お土産とともに!

ん?…何か忘れてるよーな…。
あ!

「ジル!」
「ソーリ!」

兄ちゃんと俺は同時に側近の名前を呼んだ。

「お、おじさん!止めて!今すぐ戻って!」

「ん?分かった」

馬車のおじさんに戻ってもらい、ジルと兄ちゃんの側近のソーリを拾って、今度こそ家へと向かった。

家へ帰ると、

「「お帰り~!」」

「おかかい~!」

母さんと父さんとマサトが出迎えてくれた。

「「ただいま~!」」

「元気でよかったわ…」

「もう学園には慣れたか?ハルク」

「うん!剣術も勉強も頑張ってるし、友達もできたよ!」

「そうか、ならよかった。続きは昼ご飯を食べながらにしよう。早く戻ろう」

「やった~!お腹空いてたんだよ~」

と兄ちゃんが言ったとたん、

『きゅるるるる~』

兄ちゃんのお腹がなった 。

「「「「はははは!」」」」

「もお~~!」

「早く行こうか」

「「うん!」」

ご飯を食べながら話をした。
俺の剣術のすごさや、カリーナやリューのこと。
思い返してみると、とても楽しかった。
そういや、カリーナに何度も決闘を申し込まれたんだよな~。
そのたびに返り討ちにして、どんどんカリーナも強くなって…
まさにだな!

「そういえば、妙な噂がここら辺に流れてきてるんだよな」

「なあに?」

「まあ、気を付けて、っていうだけなんだけどな。なんか、最近貴族を狙った殺人が増えているらしくて、しかもその遺体がバラバラになっていて…それが、すべて合わせてみても少し足りないんだよ。それがな、足りないのは、なんだよ。それで、犯人の目撃証言が、だってみんな口そろえて言うんだ。なんでも、角が生えてて、肌が真っ赤なんだと。殺した奴の血…」

言い終わるか終わらないかでとまったなぜなら、兄ちゃんが…

「ぎゃ~~~~~!やめてやめて!」

と叫んだのだ。涙目で。

「なんだよ~~まだこういう話が苦手なのか?カイル?」

「だ、だってよ~…」

後から聞いたところによると、小さい頃に読んだ絵本が原因らしい。
それが、きっちりとしたグロイ絵がついたお化けの話らしい。
そりゃトラウマにもなるだろう。

俺と雅人は微笑ましく思いながら眺めていた。

「それで?その話で何で気を付けるの?噂なんでしょ?」

「いや、根も葉もないということではないらしい。なんせほんとに増え始めてるしな。貴族の殺害。
しかも、被害者は貴族という以外共通点がないんだ」

「ええぇぇ!ほ、ほんとだったの!!バケモノ…」

そう言って、兄ちゃんが卒倒してご飯は終わった。


「…本当だと思う?雅人。さっきの話」

ここは、雅人の部屋だ。
鍵もかかるし、話にはうってつけだ。

「う~ん…どうだろ?ていうかなんでそんなこと聞くんだ?」

「いや、なんか嫌な予感がして…」

「いやな予感?気のせーじゃねの?」

「分らん。まあ、気を付けとこ?じゃあそれに備えて、ジャンジャカジャ~ン!」

「何?それ」

俺が出したのは、魔石だ。
魔石は、下町に売っていて、リューに教えてもらった。
なんせ、いろいろな魔法を詰め込んで詠唱もなしに使うことが出来る。

「へえぇ~!凄いな!それ!」

「市場で上等な奴買ってきた!それにこれから魔法を詰める!」

「おおぉ~~!で、何詰めるんだ?」

「まずは、テレパシーの魔法と大量の魔力。それを2つだ」

「なんで?」

「おいおい~自分で考えろよな。なんかあった時、雅人が一つ持って、なくなったら雅人の魔力をつめこみながら、もう一つは俺が持って、俺にテレパシーで連絡するんだよ」

「なるほど!」

「魔法で加工して、俺はピアスにでもして、お前はネックレスにでもしておくぞ!」

「オッケー!」

そう言って、魔法を詰めて、それを作った魔法でパパッと加工した。

「いっぱい作ってみよーよ!」

「そうだなぁ。まだたくさん残ってるし」


=============================================

それと同時刻。
森の中で、一つの命が消えた。
また、一つ。また一つ。

「もっと強く…もっと…」

それは、人の形をしていて、獣や魔物たちのちで真っ赤に染まった服。
そして、最も奇妙なのは、頭から生えるツノ。
その姿は、少年のようにも見える。
命が消えてゆくたびに少年は異様さを増してゆく。

「早く、殺したい…。みんな…」

_____________________________________________

 最後までお読みいただきありがとうございます。
 前回同様、誤字・脱字などがあれば感想を通じてお知らせください。
 これからもよろしくお願いします。

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