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これから始まる冒険 6章
4話 マルクは何処に?
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「で?何か策とかないわけ?」
俺は今、不良達に絡まれています。
二人の不良に、路地裏へ連れて行かれ…
「…いきなり固まらないでください」
…すいません。嘘です。
ジルと雅人に人に聞かれてはいけないような話だからと連れて行かれました。
「えーっと…策だっけ?新しい魔法でも作る?」
「どんな?」
「…それが思い付かないんだよ」
そう、全く持って思いつかない。
「颯お得意のラノベ小説とかは?」
「それが、ある人物を探す…とかいうの、読んだことないんだよな〜」
お役に立てなくて申し訳なく思っております…。
「…。…じゃあ、千里眼とか?」
「千里眼って!お前!俺に世界中探させる気かよ!」
「あぁ…そうなるのか…。じゃあ、サーチ?的なものを合わせてみれば?」
「おお!その手があったか!」
俺が、なるほど!と指を鳴らすと、
「あ、あの〜…何の話なのか全然分からないんですけど…?」
おずおずと喋りだしたのはジル。
あ〜!そういや、俺達の世界しかない言葉ばっかり使ってたからな!
「えっと、遠くの物を探せる魔法を作ろうっていう話に…」
「えぇ?!魔法を作る?!そんな事出来るのですか?!」
あぁ…説明する事が増えていく。
…正にエンドレス。
「…うん。この際、説明は省くよ?取りあえず、それを作ってみようっていう話になったって事」
「…理解不能ですが、頑張って理解します」
理解不能なのを理解する?…それってかなり無茶なんじゃ…?
…まあ、気を取り直して魔法作るぞ!
えーっと…?思い浮かべるだけで、世界のどこに居てもその物の場所が分かるやつ…って事かな?
「静かにね?」
「はい、静かにですね」
…。
まあ、いっか。
思考速度を速くすれば一瞬でこんなもの!
「出来た!」
「え!もう?!速くない?!」
「フッフッフ〜!凄いだろ」
俺は、思いっきり胸を張った。
こういう時でしか俺の威張る場面は…
「ウンウン。凄いから、速く使って!」
…。
「進化版の千里眼!」
早速使うと、視界が動いてもいないのにぐんぐん遠くへと進む。
…は、吐きそう…。
なんとか耐えた俺は、何処かを見る。
何処かの村のようだ。
そして、一瞬だけ村の名前かと思われる看板が目の端を掠めた。
『ケリノ村』?
聞いたことのない場所だった。
何処だと思考を巡らせた途端、懐かしい姿が目に映った。
マルク…。
食べ物のお店のようだった。
食料でも求めに来たのか…だとしたら、これから直ぐにこの村出てしまうかもしれない。
だが、
「もう無理吐きそう」
一旦中断した。
一気に雅人やジルが目に映る。
「え!大丈夫ですか?!」
「大丈夫じゃない。やばい。一気に視界が変わって…ジェットコースターみたい…」
「大丈夫?落ち着いたらでいいよ?」
なぜか神様に見えた。
…熱でもあるのか?
そう思った途端、ポカッという音と共に頭に衝撃が来た。
「なんか失礼なこと考えてたでしょ」
「すいません」
エスパーか?!
「エスパーじゃ無いよ。単に颯が分かりやすいだけだから」
…。やっぱりエスパーだったね。雅人は。
雅人の一発に更に気分が悪くなった俺は、しばらく休んでから話し始めた。
「…え〜と…、取りあえずマルクがいる場所は分かった」
「で、何処?」
「ケリノ村というらしい。聞いたことないし、変わった名前だから、ギルド内で地図でも貸してもらえばいいと思う」
「移動手段は…颯の瞬間移動でいいよね?」
「いや…それが、行ったことない場所じゃ使えないんだよ…」
「っは?…なんて役に立たない魔法…」
面目ない。
まるで、この世界はRPGの様だ。
行ったことない場所じゃ使えない。…正にゲーム仕様。
「じゃあ、馬でも借りますか?」
「いや、ここはお金が勿体無いから…」
「「野生の馬を手懐ける」」
雅人と揃った。
いや〜!サッスガ気が合う二人組!
「…なぜそんな無茶な事を…。まあ、二人がいればなんでも出来ちゃいそうな感じはしますが…」
「よし!じゃあ、移動手段は馬ってことで!」
「じゃあ、もう一回ギルドに戻って…、食料確保!」
これが一番大事!
____________________________________________________________________________________________________
最後までお読み頂き、ありがとうございます。
前回同様、誤字•脱字などがあれば感想などを通じてお知らせください。
これからもよろしくお願いします。
俺は今、不良達に絡まれています。
二人の不良に、路地裏へ連れて行かれ…
「…いきなり固まらないでください」
…すいません。嘘です。
ジルと雅人に人に聞かれてはいけないような話だからと連れて行かれました。
「えーっと…策だっけ?新しい魔法でも作る?」
「どんな?」
「…それが思い付かないんだよ」
そう、全く持って思いつかない。
「颯お得意のラノベ小説とかは?」
「それが、ある人物を探す…とかいうの、読んだことないんだよな〜」
お役に立てなくて申し訳なく思っております…。
「…。…じゃあ、千里眼とか?」
「千里眼って!お前!俺に世界中探させる気かよ!」
「あぁ…そうなるのか…。じゃあ、サーチ?的なものを合わせてみれば?」
「おお!その手があったか!」
俺が、なるほど!と指を鳴らすと、
「あ、あの〜…何の話なのか全然分からないんですけど…?」
おずおずと喋りだしたのはジル。
あ〜!そういや、俺達の世界しかない言葉ばっかり使ってたからな!
「えっと、遠くの物を探せる魔法を作ろうっていう話に…」
「えぇ?!魔法を作る?!そんな事出来るのですか?!」
あぁ…説明する事が増えていく。
…正にエンドレス。
「…うん。この際、説明は省くよ?取りあえず、それを作ってみようっていう話になったって事」
「…理解不能ですが、頑張って理解します」
理解不能なのを理解する?…それってかなり無茶なんじゃ…?
…まあ、気を取り直して魔法作るぞ!
えーっと…?思い浮かべるだけで、世界のどこに居てもその物の場所が分かるやつ…って事かな?
「静かにね?」
「はい、静かにですね」
…。
まあ、いっか。
思考速度を速くすれば一瞬でこんなもの!
「出来た!」
「え!もう?!速くない?!」
「フッフッフ〜!凄いだろ」
俺は、思いっきり胸を張った。
こういう時でしか俺の威張る場面は…
「ウンウン。凄いから、速く使って!」
…。
「進化版の千里眼!」
早速使うと、視界が動いてもいないのにぐんぐん遠くへと進む。
…は、吐きそう…。
なんとか耐えた俺は、何処かを見る。
何処かの村のようだ。
そして、一瞬だけ村の名前かと思われる看板が目の端を掠めた。
『ケリノ村』?
聞いたことのない場所だった。
何処だと思考を巡らせた途端、懐かしい姿が目に映った。
マルク…。
食べ物のお店のようだった。
食料でも求めに来たのか…だとしたら、これから直ぐにこの村出てしまうかもしれない。
だが、
「もう無理吐きそう」
一旦中断した。
一気に雅人やジルが目に映る。
「え!大丈夫ですか?!」
「大丈夫じゃない。やばい。一気に視界が変わって…ジェットコースターみたい…」
「大丈夫?落ち着いたらでいいよ?」
なぜか神様に見えた。
…熱でもあるのか?
そう思った途端、ポカッという音と共に頭に衝撃が来た。
「なんか失礼なこと考えてたでしょ」
「すいません」
エスパーか?!
「エスパーじゃ無いよ。単に颯が分かりやすいだけだから」
…。やっぱりエスパーだったね。雅人は。
雅人の一発に更に気分が悪くなった俺は、しばらく休んでから話し始めた。
「…え〜と…、取りあえずマルクがいる場所は分かった」
「で、何処?」
「ケリノ村というらしい。聞いたことないし、変わった名前だから、ギルド内で地図でも貸してもらえばいいと思う」
「移動手段は…颯の瞬間移動でいいよね?」
「いや…それが、行ったことない場所じゃ使えないんだよ…」
「っは?…なんて役に立たない魔法…」
面目ない。
まるで、この世界はRPGの様だ。
行ったことない場所じゃ使えない。…正にゲーム仕様。
「じゃあ、馬でも借りますか?」
「いや、ここはお金が勿体無いから…」
「「野生の馬を手懐ける」」
雅人と揃った。
いや〜!サッスガ気が合う二人組!
「…なぜそんな無茶な事を…。まあ、二人がいればなんでも出来ちゃいそうな感じはしますが…」
「よし!じゃあ、移動手段は馬ってことで!」
「じゃあ、もう一回ギルドに戻って…、食料確保!」
これが一番大事!
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最後までお読み頂き、ありがとうございます。
前回同様、誤字•脱字などがあれば感想などを通じてお知らせください。
これからもよろしくお願いします。
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