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ツンデレガチ勢★聖騎士団編
ツンデレ?条件次第ではデレッデレだぜ!
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クソ長髪が座り込んで30分後。
これから魔物が多く出没して、入ればろくに休憩も取れない地域に差し掛かるらしい。
と、いう事で…、森の広場的な所で数十分程休憩を取る事になった。
300強の馬と馬車が止められ、500人近くの聖騎士が一斉に降りてきて各自自由に行動する。……遠足か!
俺はミゲルさんに案内されて茂みでションベンを済ませ、適当にぶらぶらする事に。
1人で思うがままに歩きたいから、と言うと、この広場から出ない事を条件に許してもらえた。
…ミゲルさん、ちょっとチョロくない?
ぶらぶら~ぶらぶら~
天気が良いからちょっと歩くだけでも気持ち良いなぁ~。最近1人になれてなかったから気楽だなぁ~。
「なぁ少年」
んー、今日も謎の鳥が元気にギョエーギョエー鳴いてるなぁ~。どういう発声器官してんだろ~なぁ~。
「…少年?」
あっ! お花さんだぁ~! 綺麗だなぁ~。花は男じゃないし、ムキムキもしてないし、話し掛けもしないから良いなぁ~。来世は野に咲く花になってみるのもアリかもなぁ~。
「おい少年!」
「あーもう何だよっ!! 人がせっかくほのぼのしてる時に!!」
あまりのしつこさに、俺は振り返って文句を言った。
しつこい奴はやっぱり聖騎士で…。……けど、心なしか目がキラキラしているような…?
「おっとそれは悪い! けどお前さんに話し掛けられるのなんて、休憩時間くらいしかないからよぉ!」
大きな聖騎士さんはそう笑って、付いてきてくれ、と俺の腕を掴み、強引に広場の隅っこに連れて行こうとする。
(聖騎士に比べれば!)ひ弱な俺は抵抗しても当然無駄で、4人の聖騎士が輪になっている場所に引きずり込まれた。
「何だよいきなり! 俺が盗賊の元にいたからって文句あんのかよ!」
いつもだったら、初対面の人にこんな生意気な口は利かない。しかも相手は大人なのだから、敬語を使うところだ。…いつもは。
ただ、今の俺はクソ長髪に貶されてすっごい不機嫌だった。1人の時間を邪魔されて激おこだったのだ。
育ちが悪いとか、そういうのじゃないからな! 俺の父さんと母さんは立派に俺を育ててくれたんだからな!
「いやいや、文句なんて言うつもりはさらさらねぇよ! むしろ感謝してるんだ! 俺達全員な!」
……え?感謝?
「俺ら、『魔力感知』っつースキルを持ってんだよ。で、全員が生き返った時に色濃く残ってた魔力が、お前さんの魔力だったって事だ!」
「ここにいる俺ら以外は気付いてねぇし、俺らも他言するつもりはねぇ。……ただ、これだけは言わせてくれ。…本当に、ありがとう」
俺を引っ張って来た男が礼を言うと、全員がバッと頭を下げた。
会話を聞いていない周囲の聖騎士が、遠巻きに何事か、と俺達を見ている。
良くも悪くも目立つ俺に、頭を下げる5人の聖騎士…。こうなるのも無理はないか。
「…あー、えっと…、頭を上げてください。俺も、全員に効果があるのは知らなかったし…、聖騎士の人達については諦めた上での蘇生魔法だったので…」
さっきまで激おこだった自分が何だか恥ずかしくなって、俺は敬語にチェンジした。
少なくとも、今俺に頭を下げてくれた人に関しては害は無いだろう。
「いや、それでも…。想定外の事だったとしても、俺達の命を救ってくれた事には変わりねぇ。……俺、先月息子が生まれたんだ。だから、どうしても生きて帰りたくて…」
なるほどなぁ。1つの家庭を守れたのなら、危険を冒した甲斐があったな!
でも激おこで失礼な態度とっちゃったし、俺も謝ろう。
「…そうだったんすね。すみません…。俺、聖騎士は全員暗黒属性の人達を虐げる酷い奴らって思ってて…」
「…お前さん、名前は……?」
「あ、コージっす。コージ・アヤマ」
「ありがとな。コージは…、あいつら盗賊に性どr……人質として、囚われてたんだろ? それでも庇うのか?」
………言い直したなこの人…。…つーか、もう一般騎士(?)にまで知られてんのか…。……いやん(/-\*)
「んーと…、みんな優しかったですよ? 無知な俺に『惑わしの霧』とか色んな事教えてくれたし…。あ、朝飯の果実を分けてくれた人も結構いました! それにその…、そういう事してくるのも、ガレだけだったし……。ちゃんと気持ち良くしてくれて、アフターケアも完璧で…」
「まっ、待て待ってくれ! 『惑わしの霧』? 果実を分けてくれた? …ああ、色々と聞きたい事はあるんだが…、時間がない! 俺もコージのいる荷台に乗って良いか?」
大きな聖騎士さんの言葉に周囲を見渡すと、聖騎士の多くが馬車や馬に乗ろうとしながらも俺達の方をチラチラと見ている。
どうやらいつの間にか号令がかかったらしく、ミゲルさんとクソ長髪が遠くから俺の方を見て手招きしていた。
「あっ、戻る前に1つ!」
俺に頭を下げてくれた人の中のうち、一番ひょろひょろな人が慌てて戻ろうとしていた俺を引き留める。ついでに俺と一緒に走り出そうとしていた大きな聖騎士さんも止まった。
「団長はあんな感じで性格悪いように見えますけど…、好きな人に程毒舌を吐いてしまう癖があるんです! だからコージさんは団長に超好かれてます! なのであんまり冷たく当たらないでやってください! 結構傷付きやすくて、なのに何度も当たっては砕ける不器用な人なんです…」
……不器用にも程があると思わない?
「お願いします! 今回、コージさんにフラれたら数ヵ月は立ち直れず自己嫌悪に陥ると思うんで…!」
「う~~ん…。でも俺、本当に嫌われてると思いますよ?」
「なら、団長の頬に手を添えてみてください! 好きな人に触れられたら、あの人は一気に赤面するんです!」
うーむ、叩き斬られると思うのは俺だけかな? まぁ、ここまで必死に頼まれたんだし…試すだけ試すか。
「分かりました。やってみます…」
「おいコラてめェらァァ!! さっさと戻って来いやァァァ!!」
「「サーッセン隊長!!」」
俺と大きな聖騎士さん以外が全速力で馬車に乗り込む。
荷台に向かう時に教えて貰ったけど、大きな聖騎士さんの名前はスティーブさんと言うらしい。
ミゲルさんにスティーブさんと友達になった! と報告、お願いをして、スティーブさんも荷台に乗せて貰う事に成功!
ミゲルさんにも上目遣い+首かしげって効果ある事を、初めて知った。
********************
「…スティーブ。どういう事だ? 何を切っ掛けに友達なんかになった?」
「あはは…まぁ色々と…」
クソ長髪がスティーブさんを問い詰めている最中、ミゲルさんが近寄って来て、俺に『大丈夫ですか?』と聞いてくれた。
「…大丈夫かどうかは、今から確かめます」
「…確かめる?」
ミゲルさんが不思議そうな顔をしているが、そんな事より俺はすごく緊張していた。
勿論、斬られる可能性を危惧してだ。
念の為に『絶対防御』を張り、すくっと立ち上がってクソ長髪の元へ。
クソ長髪は俺の行動に驚いて、スティーブさんを問い詰める口を閉じた。
そして俺は……。
そっ…ピタ…………ナデナデ…
「……………………………」
「……………………………」
「……………………………」
「……………………………」
「はっ!? いやちょ…、コージさん!!?」
なっがーーい沈黙の後、ミゲルさんが青ざめた顔で俺をクソ長髪から遠ざけた。
スティーブさんは面白そうにクソ長髪の様子を眺めている。
「あの、団長。コージさんは好奇心旺盛で…。多目に見てやってください!」
「…………………………………」
…んん?
クソ長髪の様子がおかしい。ずっと黙ってる。
……あ、俺が触った所を触ってる…。
「……あ………ぅ………へ……?」
真っ赤。
その一言に尽きる。
そのまま倒れちゃうんじゃないかって程だ。顔は勿論、耳や首、手まで赤くなってる。
………うゎーお…。ひょろひょろの聖騎士さん、あなたの言った通りでした…。このクソ長髪…俺に好意を持ってるわ…。マジか…。コイツもか…。コイツもホモなのか…。……ツンデレガチ勢…。
「だ、団長…?」
ミゲルさんが戸惑ったように話し掛けるが、クソ長髪はとろんとした瞳で…恍惚とした表情で俺の事を見詰めたまま、動かない。
スティーブさんは声を出さないよう必死に腕で口元を押さえながら笑っている。
……さてはあんたも知ってたな…。
「…聖騎士団の団長さん?」
「……………?」
よし、俺の言葉を認識しても、まだ真っ赤なままだな。まるで洗脳状態だが…それを利用させて貰おう!
「貴方の、お名前は?」
「! か、カイル…。カイル・マンハット…」
「ではカイルさん。俺に何か言うべき事、ありますよねぇ?」
俺の質問に対し、少しモジモジしてからコクンと頷くカイル。
…さっきまで俺の事を貶してた奴と同一人物とは思えない……。しかも今のセリフ、淫魔かなんかになった気分だなぁ…。
実を言うと俺はこの時、謝って貰うつもりだった。ガキ、砂糖、ビッチ呼ばわりした事と、男として侮辱した事。それと、数々の暴言を。
平和な日本に生まれて、優しい家族と友達、先生に恵まれて…、あんなハッキリとした暴言を直接言われたのは初めてだった。だから、新鮮だったけどもやっぱり悲しかった。
だが、カイルが口にしたのは全く違った言葉だった…。
「…うぅ……。…す、好きです…! 結婚を前提に、付き合ってください…!!」
ミゲルさんは目をひん剥き、スティーブさんは堪えきれず吹き出し、俺は『違うだろこのアホ!!』と叫びたいのを我慢する為、神妙な面持ちなった。
これから魔物が多く出没して、入ればろくに休憩も取れない地域に差し掛かるらしい。
と、いう事で…、森の広場的な所で数十分程休憩を取る事になった。
300強の馬と馬車が止められ、500人近くの聖騎士が一斉に降りてきて各自自由に行動する。……遠足か!
俺はミゲルさんに案内されて茂みでションベンを済ませ、適当にぶらぶらする事に。
1人で思うがままに歩きたいから、と言うと、この広場から出ない事を条件に許してもらえた。
…ミゲルさん、ちょっとチョロくない?
ぶらぶら~ぶらぶら~
天気が良いからちょっと歩くだけでも気持ち良いなぁ~。最近1人になれてなかったから気楽だなぁ~。
「なぁ少年」
んー、今日も謎の鳥が元気にギョエーギョエー鳴いてるなぁ~。どういう発声器官してんだろ~なぁ~。
「…少年?」
あっ! お花さんだぁ~! 綺麗だなぁ~。花は男じゃないし、ムキムキもしてないし、話し掛けもしないから良いなぁ~。来世は野に咲く花になってみるのもアリかもなぁ~。
「おい少年!」
「あーもう何だよっ!! 人がせっかくほのぼのしてる時に!!」
あまりのしつこさに、俺は振り返って文句を言った。
しつこい奴はやっぱり聖騎士で…。……けど、心なしか目がキラキラしているような…?
「おっとそれは悪い! けどお前さんに話し掛けられるのなんて、休憩時間くらいしかないからよぉ!」
大きな聖騎士さんはそう笑って、付いてきてくれ、と俺の腕を掴み、強引に広場の隅っこに連れて行こうとする。
(聖騎士に比べれば!)ひ弱な俺は抵抗しても当然無駄で、4人の聖騎士が輪になっている場所に引きずり込まれた。
「何だよいきなり! 俺が盗賊の元にいたからって文句あんのかよ!」
いつもだったら、初対面の人にこんな生意気な口は利かない。しかも相手は大人なのだから、敬語を使うところだ。…いつもは。
ただ、今の俺はクソ長髪に貶されてすっごい不機嫌だった。1人の時間を邪魔されて激おこだったのだ。
育ちが悪いとか、そういうのじゃないからな! 俺の父さんと母さんは立派に俺を育ててくれたんだからな!
「いやいや、文句なんて言うつもりはさらさらねぇよ! むしろ感謝してるんだ! 俺達全員な!」
……え?感謝?
「俺ら、『魔力感知』っつースキルを持ってんだよ。で、全員が生き返った時に色濃く残ってた魔力が、お前さんの魔力だったって事だ!」
「ここにいる俺ら以外は気付いてねぇし、俺らも他言するつもりはねぇ。……ただ、これだけは言わせてくれ。…本当に、ありがとう」
俺を引っ張って来た男が礼を言うと、全員がバッと頭を下げた。
会話を聞いていない周囲の聖騎士が、遠巻きに何事か、と俺達を見ている。
良くも悪くも目立つ俺に、頭を下げる5人の聖騎士…。こうなるのも無理はないか。
「…あー、えっと…、頭を上げてください。俺も、全員に効果があるのは知らなかったし…、聖騎士の人達については諦めた上での蘇生魔法だったので…」
さっきまで激おこだった自分が何だか恥ずかしくなって、俺は敬語にチェンジした。
少なくとも、今俺に頭を下げてくれた人に関しては害は無いだろう。
「いや、それでも…。想定外の事だったとしても、俺達の命を救ってくれた事には変わりねぇ。……俺、先月息子が生まれたんだ。だから、どうしても生きて帰りたくて…」
なるほどなぁ。1つの家庭を守れたのなら、危険を冒した甲斐があったな!
でも激おこで失礼な態度とっちゃったし、俺も謝ろう。
「…そうだったんすね。すみません…。俺、聖騎士は全員暗黒属性の人達を虐げる酷い奴らって思ってて…」
「…お前さん、名前は……?」
「あ、コージっす。コージ・アヤマ」
「ありがとな。コージは…、あいつら盗賊に性どr……人質として、囚われてたんだろ? それでも庇うのか?」
………言い直したなこの人…。…つーか、もう一般騎士(?)にまで知られてんのか…。……いやん(/-\*)
「んーと…、みんな優しかったですよ? 無知な俺に『惑わしの霧』とか色んな事教えてくれたし…。あ、朝飯の果実を分けてくれた人も結構いました! それにその…、そういう事してくるのも、ガレだけだったし……。ちゃんと気持ち良くしてくれて、アフターケアも完璧で…」
「まっ、待て待ってくれ! 『惑わしの霧』? 果実を分けてくれた? …ああ、色々と聞きたい事はあるんだが…、時間がない! 俺もコージのいる荷台に乗って良いか?」
大きな聖騎士さんの言葉に周囲を見渡すと、聖騎士の多くが馬車や馬に乗ろうとしながらも俺達の方をチラチラと見ている。
どうやらいつの間にか号令がかかったらしく、ミゲルさんとクソ長髪が遠くから俺の方を見て手招きしていた。
「あっ、戻る前に1つ!」
俺に頭を下げてくれた人の中のうち、一番ひょろひょろな人が慌てて戻ろうとしていた俺を引き留める。ついでに俺と一緒に走り出そうとしていた大きな聖騎士さんも止まった。
「団長はあんな感じで性格悪いように見えますけど…、好きな人に程毒舌を吐いてしまう癖があるんです! だからコージさんは団長に超好かれてます! なのであんまり冷たく当たらないでやってください! 結構傷付きやすくて、なのに何度も当たっては砕ける不器用な人なんです…」
……不器用にも程があると思わない?
「お願いします! 今回、コージさんにフラれたら数ヵ月は立ち直れず自己嫌悪に陥ると思うんで…!」
「う~~ん…。でも俺、本当に嫌われてると思いますよ?」
「なら、団長の頬に手を添えてみてください! 好きな人に触れられたら、あの人は一気に赤面するんです!」
うーむ、叩き斬られると思うのは俺だけかな? まぁ、ここまで必死に頼まれたんだし…試すだけ試すか。
「分かりました。やってみます…」
「おいコラてめェらァァ!! さっさと戻って来いやァァァ!!」
「「サーッセン隊長!!」」
俺と大きな聖騎士さん以外が全速力で馬車に乗り込む。
荷台に向かう時に教えて貰ったけど、大きな聖騎士さんの名前はスティーブさんと言うらしい。
ミゲルさんにスティーブさんと友達になった! と報告、お願いをして、スティーブさんも荷台に乗せて貰う事に成功!
ミゲルさんにも上目遣い+首かしげって効果ある事を、初めて知った。
********************
「…スティーブ。どういう事だ? 何を切っ掛けに友達なんかになった?」
「あはは…まぁ色々と…」
クソ長髪がスティーブさんを問い詰めている最中、ミゲルさんが近寄って来て、俺に『大丈夫ですか?』と聞いてくれた。
「…大丈夫かどうかは、今から確かめます」
「…確かめる?」
ミゲルさんが不思議そうな顔をしているが、そんな事より俺はすごく緊張していた。
勿論、斬られる可能性を危惧してだ。
念の為に『絶対防御』を張り、すくっと立ち上がってクソ長髪の元へ。
クソ長髪は俺の行動に驚いて、スティーブさんを問い詰める口を閉じた。
そして俺は……。
そっ…ピタ…………ナデナデ…
「……………………………」
「……………………………」
「……………………………」
「……………………………」
「はっ!? いやちょ…、コージさん!!?」
なっがーーい沈黙の後、ミゲルさんが青ざめた顔で俺をクソ長髪から遠ざけた。
スティーブさんは面白そうにクソ長髪の様子を眺めている。
「あの、団長。コージさんは好奇心旺盛で…。多目に見てやってください!」
「…………………………………」
…んん?
クソ長髪の様子がおかしい。ずっと黙ってる。
……あ、俺が触った所を触ってる…。
「……あ………ぅ………へ……?」
真っ赤。
その一言に尽きる。
そのまま倒れちゃうんじゃないかって程だ。顔は勿論、耳や首、手まで赤くなってる。
………うゎーお…。ひょろひょろの聖騎士さん、あなたの言った通りでした…。このクソ長髪…俺に好意を持ってるわ…。マジか…。コイツもか…。コイツもホモなのか…。……ツンデレガチ勢…。
「だ、団長…?」
ミゲルさんが戸惑ったように話し掛けるが、クソ長髪はとろんとした瞳で…恍惚とした表情で俺の事を見詰めたまま、動かない。
スティーブさんは声を出さないよう必死に腕で口元を押さえながら笑っている。
……さてはあんたも知ってたな…。
「…聖騎士団の団長さん?」
「……………?」
よし、俺の言葉を認識しても、まだ真っ赤なままだな。まるで洗脳状態だが…それを利用させて貰おう!
「貴方の、お名前は?」
「! か、カイル…。カイル・マンハット…」
「ではカイルさん。俺に何か言うべき事、ありますよねぇ?」
俺の質問に対し、少しモジモジしてからコクンと頷くカイル。
…さっきまで俺の事を貶してた奴と同一人物とは思えない……。しかも今のセリフ、淫魔かなんかになった気分だなぁ…。
実を言うと俺はこの時、謝って貰うつもりだった。ガキ、砂糖、ビッチ呼ばわりした事と、男として侮辱した事。それと、数々の暴言を。
平和な日本に生まれて、優しい家族と友達、先生に恵まれて…、あんなハッキリとした暴言を直接言われたのは初めてだった。だから、新鮮だったけどもやっぱり悲しかった。
だが、カイルが口にしたのは全く違った言葉だった…。
「…うぅ……。…す、好きです…! 結婚を前提に、付き合ってください…!!」
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